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第61回グラミー賞

今朝、第61回グラミー賞を観た。

チャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」が最優秀楽曲賞と最優秀レコード賞に、最優秀ミュージック・ビデオ賞。とにかく恐れ入った。こういう楽曲を高く評価するんだ、本当に恐れ入った。

そして昨年、一番聴いていた、ケイシー・マスグレイヴスの「Golden Hour」が最優秀アルバム賞。これは、素直にうれしい。

その他では、あまりピンとくる部分はなかったな。派手なパフォーマンスの数々も、少々時代遅れの感があり、そろそろ、賞の結果発表だけでもういいのかも、なんて思ったりもした。

でも、これは「This Is America」のショックが大きいのかも。

# by harukko45 | 2019-02-11 20:26 | 聴いて書く | Comments(3)

2018年がおしまい

今日は大晦日。
今年も今日でおしまい。振り返って思うことは、なんやかんや、いろいろな仕事に関わって、忙しかったことはラッキーだったけど、だいぶ疲れたなぁが正直な気持ち。

ここ数年は、フォーク・ユニットであるブラザーズ5のコンサートでのサポートが一番多く、今年もライブハウスからホール、野外イベントからTV収録まで、幅広かった。ライブでのパフォーマンスも結成から4年経って、あらゆる面で熟れてきたと言えるでしょう。個人的にも、杉田二郎さん、堀内孝雄さん、ばんばひろふみさん、高山厳さん、因幡晃さん、それぞれとの結びつき、信頼関係が強くなったなと実感できる2018だった。
ただ、充実した形は、余裕からマンネリに変貌していくもの。そこに、夏から新曲2曲のレコーディングに突入したことで、大いなる刺激が生まれて、私としては再びブラザーズ5への思い入れが強くなったのだった。
とは言え、今回のレコーディングは2014年のファースト・シングルや翌年のアルバム制作時に比べ、とっても難航した。全ての作業が終了し完成したのは、11月末だった。そこまでの過程のほぼ全てに関わったので、一時はとても苦しく、ウンザリした日々もあったが、まぁ、それも今はいい思い出か。来年2月にリリースで、少しでも多くに方に聴いてもらえたらと願うが、今時のJ-Popと比べたら、ずいぶん違う世界の音なんだろうなとも思う。

さて、今年はもう一つ大きな出来事があり、それは、ずっと仕事だけでなく、まるで家族のような関わりを持たせてもらっていた、大橋純子さんが癌治療と療養のため、一切の活動を休止されたことだった。もちろん、バンドも休止となり、メンバーのみんなとも会う機会は少なかった。特に毎年恒例だった夏のクラブ・サーキットがなかったのは、とてもさびしい思いだった。
だが、秋には喜ばしいことに、大橋さんは治療がうまく行き、その後の経過も良好で、来年復活されることが伝えられた。早速、ライブのスケジュールも出て、バンド・メンバーも全員元気に復帰することとなった。これは、今年一番の嬉しいことだったかも。

また、2018年は私が大橋さんとともに、ずっと長くサポートに関わっている、水越けいこさんのデビュー45周年という記念年でもあった。これまでも、東名阪でコツコツとライブをやってきてはいたが、今年は特に、熱い気持ちを持ったファンの皆さんが自らプロデュースをして、水越さんのコンサートを企画してくれたこともあり、東京・名古屋・神戸・長崎・横浜・そして再び東京でと、例年以上に活気に満ちた1年になった。今年最後となった東京江古田マーキーでのライブは、立ち見が出る超満員で、ステージ側の者としても、本当に感無量となったのだった。

また、水越さん自身が夏に「Last Leter」という岩井俊二監督の映画に出演して、初の女優に挑戦するという、大事件?!も重なり、水越さんにはとても充実した1年になったことは、とてもとても喜ばしいことだった。
ただ、その代わり、長く未発表になっていた新作アルバムが、事実上棚上げになってしまったことは残念でならない。とは言え、それに落胆することなく、水越さんは新曲をライブで発表するなど、音楽への意欲・情熱はまだまだ消えていないのが、素晴らしかった。

そして、忘れてはならないのは、今年の2月から3月にかけて行われた、カルロス・トシキさんのツアーだ。もうだいぶ前のような気分だなぁ。去年に引き続き、東名阪のライブハウスを回ったが、どこもソールドアウトの大盛況、ファンの皆さんの熱い思いの後押しもあり、バンドもすごく燃えたツアーだった。そのライブ最終日を収録したDVDも完成し、昨年のツアー中でのスタジオ・ライブ・レコーディングに続いて、貴重な記録を残せたのは嬉しいね。
で、そのまま、ブラジル・ツアーとの話もあったが、私はスケジュールが合わず参加できなかった。その後、話自体が立ち消えになってしまい、残念だったが、来年も秋にツアーが決定したので、それを楽しみに待ちたい。

さてさて、その他にもまだまだライブでご一緒させていただいた、ミュージシャン、アーティストはいるが、それはまた別の機会に。

それから、惜しくもこの12月にこの世を去られた、私にとって大事な大事な人、かつての同僚であり、尊敬するギタリスト、プロデューサー、アレンジャーであった、鎌田ジョージくん。私よりも若い君が亡くなるなんて、とても辛く悲しい。中村あゆみさんとのツアー、レコーディングでの思い出の数々は今でも鮮明に覚えています。あの時に経験したことが、今の自分がまだ音楽をやれている支えとなっています。心の底からお礼を言います。ありがとう、そして、さようなら。
どうぞ、安らかに。


# by harukko45 | 2018-12-31 18:49 | 日々のあれこれ | Comments(0)

第60回グラミー賞

第60回グラミー賞授賞式は、全体としては低調な内容だった。ショウの中でのパフォーマンスで魅きつけられたのは、オープニンブでのケンドリック・ラマーのみだった。

肝心の受賞も、主要3部門にブルーノ・マーズというのも、なんだかなぁ。さすが、グラミーって感じで、昨年のアデルに引き続き、がっくりとなった。

最優秀アルバムはケンドリック・ラマーの「DAMN.」(前作も当然、受賞していたはず)かチャイルディッシュ・ガンビーノの「Awaken, My Love!」、ダークホースにロードの「Merodrama」って予想だったけど、こちらの期待は完全に裏切られましたな。というか、グラミーの予想は外れてばっかだけど。自分の好みが違うってことで。

ケンドリック・ラマーは結果5部門受賞したけど、一番価値の高いのを今回も逃した。チャイルディシュ・ガンビーノのアルバムはまさに、現代のファンク。70年代のコピーに終わらず、新たに全てを精査し直して、再構築した内容だと思う。もっと評価して欲しかった。

今回は、若手のロック・アーティストが全くフィーチャアされてなかったのも残念。一応、最優秀ロック・アルバムは、The War On Drugsの「A Deeper Understanding」で、これは良かったんだけど、このバンドはもっと前から受賞して当然だった。

カントリー部門ではクリス・ステイプルトンが3部門受賞で、とても嬉しい。正直、ノミネートされた中ではダントツのレベルなので、これも当然。彼はただのカントリー歌手じゃない。多分、ジャンルを超えて「アメリカーナ」を今後も引っ張っていく逸材。昨年活躍した、スターギル・シンプソンなんかとともに、私が今一番愛聴している音楽を提供してくれている。

その「アメリカーナ」部門では、ジェイソン・イズベルの「The Nashville Sound」がベスト・アルバム受賞。まだ、彼らのことはそれほど入り込んでなかったなぁ。ブレント・コブの「Shine On Rainy Day」にあげたかった。

で、昨年亡くなった音楽関係者を追悼するコーナーでは、クリス・ステイプルトンとエミルー・ハリスがデュエットを聞かせてくれた。個人的にはオールマン・ブラザーズ・バンドのグレッグ・オールマンと、スティーリー・ダンのウォルター・ベッカー、グレン・キャンベルの名前に心を動かされた。
特に、グレッグ・オールマンは昨年出した「Southern Blood」(アメリカーナ部門ベスト・アルバム・ノミネート)が素晴らしかったので、とてもショックだった。

とは言うものの、オールドスクールとも言える、60年代70年代のレジェンド達から、21世紀世代の新しい才能に大きく心を奪われることの多かった昨年だった。そんなこんなをまとめる気分にさせてくれた、今回のグラミー賞でありました。



# by harukko45 | 2018-01-29 17:58 | 聴いて書く | Comments(2)

第58回グラミー賞

 3年ぶりにグラミー賞をテレビで楽しんだ。何と言っても、ケンドリック・ラマーのような革新的なアーティストのパフォーマンスにはワクワクさせられました。当然、最優秀アルバムも必至と思ってたら、何とテイラー・スウィフトとは。

 とにかく、ケンドリック・ラマーの「To Pimp a Butterfly」は最高にカッコイイ。リリックがすぐに理解出来る英語圏の人には、その内容の深さに共感できるだろうけど、サウンドだけでもスゴイって感じられる傑作と思う。ラマーは2012の前作「Good Kid, M.A.A.D City」も素晴らしい。私にはNas以来の天才ラッパーの登場に思えたっけ。

 ブルーノ・マーズとの「Uptown Funk」で最優秀レコードを獲得したマーク・ロンソンは、アルバム「Uptown Special」もなかなか。エイミー・ワインハウスのプロデューサーとしか認識してなかったけど、自身でもいいアルバムを作ってたことに去年驚いた。

 最優秀ロック・パフォーマンスのアラバマ・シェイクス「Sound & Color」も昨年よく聴いたアルバムの一つ。いわゆるロック系としては、彼らがダントツだった。ガレージ・ブルース・バンドみたいだった彼らが、セカンドでここまで成長するなんてスゴイ!

 そして、14年ぶりの新作「Black Messiah」で完全復活してくれたディアンジェロ、確かに素晴らしい内容なんだけど、やはり、昨年はケンドリック・ラマーが圧倒的でしたなぁ。
# by harukko45 | 2016-02-16 16:21 | 聴いて書く | Comments(0)

デイヴィッド・ボウイ

 1月10日にデイヴィッド・ボウイが亡くなり、少しショック状態が続いた。その2日前にリリースされたニューアルバム「Blackstar」の素晴らしさにすっかりやられていたので、突然の訃報が信じられなかった。

 私がボウイの音楽に出会ったのは遅く、デビューからジギー・スターダスト時代の彼には全く興味がなかったのだが、ボウイ・ファンの友人から「『Space Oddity』だけでも聴け」との言葉をきっかけに、一気にはまり込み、続いて「Aladdin Sane」に惚れ込んだ。マイク・ガーソンのピアノにもガツーンとやられた。
 また、74年の「David Live」と75年の「Young Americans」では、当時まだそれほど有名ではなかったデイヴィッド・サンボーンを大々的にフィーチャアしていて、このサックス・プレイヤーに注目するきっかけになったし、今聴いても新鮮でユニークなボウイ流ソウル・ミュージック。

 77年からのベルリン三部作は、かなり実験的な世界に踏み込みながら、根底にはポップ・ミュージックを忘れなかったギリギリ感と、インチキ臭さがたまらん。
 で、カルト的な教祖さまで居続けるかと思いきや、83年の「Let's Dance」で世界的大ブレイク。MTV時代のボウイも文句なくカッコよかった。ここでも、スティーヴィー・レイボーンを大抜擢して、相変わらず才能あるミュージシャンを選ぶ、目利きの良さにも感心した。

 21世紀になっても創作意欲は衰えず、2002年「Heathen」2003年「Reality」の素晴らしさには感嘆と、心から敬意の気持ちでいっぱいになった。

 病気からの奇跡の復活と言えた2013年「The Next Day」のアグレッシブさにも驚かされたが、今回の新作で遺作となった「Blackstar」には、さらにさらに驚かされ、彼の飽くなき探究心と新しいものへのチャレンジ精神には、本当に感動した。それもただ挑戦しただけの問題作ではなく、結果として何度も聴き返したくなる魅力ある作品に仕上げたのだった。

 そして、バック・ミュージシャンに起用されたニューヨークのジャズ・ミュージシャン達、ドニー・マッカスリンらの演奏も素晴らしい。

 デイヴィッド・ボウイ、最後まで見事なキメ方に、もはや言葉はない。

# by harukko45 | 2016-01-19 17:55 | 聴いて書く | Comments(0)

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる


by harukko45