ジョン・レノン・スーパーライヴ2008の詳細(11)
2008年 12月 28日
トータス松本さんとの2曲について。
土屋さんには、ショーンの映像終了後すぐにギター・イントロを弾くようにとの演出側からの指示があった。ただ、当日になってジョンの"Woman"のビデオから急遽ショーンのものに変更になったため、あまりいい流れではなかったようだ。ショーンの歌がとても切なかったので、もう少し余韻を持たせるべきだったかもしれない。
ただし、演奏に集中している我々にはその時点では、そのようなことは伺い知れない。とにかく、トータスさんとのステージを盛り上げるのみだ。
1曲目の"Ticket To Ride"はシングルとしても米英で1位を取っているし、映画「Help!」でもスキーをしながら歌われるシーンが印象的だった。ジョンが書いたビートルズ曲の中でも屈指の名曲の一つだろう。
オリジナルのアレンジで注目すべきは12弦ギターのイントロ・リフと2拍3連を強調したドラム・パターン。Aメロからジョンのリードを食ってしまうかのように強烈なポールのハイ・トーンによるハーモニー。またサビではジョンとポールのツインでリードといったおもむきで、ここにあげたどれもが外せない必須アイテムだ。
おっと、サビとエンディングで活躍するタンバリンも忘れちゃいけない。
正直、ビートルズを演奏する時は個人的には初期(Rubber Soul以前)の曲の方が断然楽しい。この曲の場合、私はタンバリンとコーラスしかやることはないが、それでも至福の3分間である。
それと、ポップな印象で耳になじみやすいから、楽にやっているように思われるが、実際はかなりヘビーな曲。ジョンは「元祖ヘビメタ」なんて言っているし。
ボーカルはシャウトしっぱなしで、結構大変だが、トータスさんは60年代R&Bのニュアンスを出すのがうまいし、声がカッコイイ。今回相棒役で大活躍の押葉くんもポールのパートを完璧にこなしてくれたので、すごく安心して楽しむことができたのだった。
そんな充実のボーカル陣、特にトータスさんのソウル色がより際立って良かったのは"Stand By Me"。もちろん、ベン・E・キングの曲でジョンは「Rock 'n' Roll」でカヴァーしたが、その出来はオリジナルを凌駕するほどのカッコ良さだ。なので、こちらもあまり小細工せずにストレートに、シンプルに演奏した。
とは言え、なんだかんだ言っても自然に盛り上がる曲だし、トータスさんの歌が魅力的だから楽しい楽しい。サビを一緒に歌うのも幸せでありました。
なんか、ここまでの中で一番楽しくやらせてもらえて、ありがたい気持ちになったよ。さすがトータスさん、好きだなぁ。それと、アルバム「Rock 'n' Roll」何度聴いても、やっぱ最高!
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イントロを聞いて「まさか!」と隣の妹と目を合わせました。
カバァー曲と云う事のこだわりからあり得ない歌だったのです。
次世代はこの曲が『ジョン・レノン』の歌声で想い出されるのであればこの音楽祭で歌われるのにふさわしいとさえ思いました。私達がリスペクトするジョン、ジョンがリスペクトするロックンローラーの歌がこの国のアーティストを通して歌い継がれていくのは素敵です。そして想いを実現させて私たちを巻き込んだトータスさんにありがとうを言いたいです。ジョンの気骨(彼はTVのインタビューでは人間性と表現してましたね)は受け継がれてると頼もしく思いました。
それよりも、おっしゃるようにリスペクトするアーティストと曲への思いが大事。トータスさんを通じてジョン・レノン。ジョンを通じてベン・E・キングのオリジナルまで、次世代のファンがたどっていってほしいし、それが音楽の豊かさにつながっていくと思います。