レス・ポールの伝説
2008年 10月 13日
で、私のようなものが言うのもおこがましいが、まだ観ていない人、特に映画ファンというよりも、音楽、ポップ・ミュージックが好きな人、実際関わっている人は「絶対ミルベシ!!!!」と強く言いたい。
そして、今自分達がポップ・ミュージックをこんなにも楽しめているのは、レス・ポールという偉大な人物のおかげだったんだ、っていうことをしっかり認識してほしい。
なんて言っている私も、この映画を観たことで、あらためてその偉大さに脱帽した口だから、そんなに大口叩けないわけで、今日を境に私も、レス・ポールに最大限の敬意を払いたいと思ったのでありました。
レス・ポールの偉大さは、単にギタリストのみだけに留まらない。そのサウンドの飽くなき追求心が生み出したエレキ・ギターの開発、多重録音の発明と研究、レコードのカッティング技術やアナログ・テープ・ディレイの発明などはどれだけ現在の音楽界の発展に貢献していることか。要は、彼がいなければ現代のオーバーダビング・レコーディングによる音楽制作など有り得なかったし、豊かなギター・サウンドによるロックの発展などもなかったのだ、とも言えるのです。
もちろん、そういった発明や探求の中から生み出された音楽、それそのものが真に素晴らしいものであったからこそ、その影響力は絶大で永遠だということ。
そして、90才を越えた今でも現役でニューヨークのクラブで毎週自らのトリオを率いて演奏し続けている。そのバリバリの演奏をする姿を見ると、自分などまだまだとんでもなくガキであることに気づかされたのだった。ほんと、恐れ入りました。
ただ、1人の偉大な音楽家の歴史映画としては、掘り下げがもう1つだろう。だから、いわゆる映画ファンにはすすめない。しかしながら、音楽関係者としては、この程度のTVドキュメンタリー・タッチの方が彼の音楽への功績をちゃんと勉強できるので有り難い。
さて、映画も必見だが、CDでもまた聴き直さなくては。やはりメリー・フォードと組んだオーバーダビングによる大傑作群は絶対に外せませんわな。
うー、感動して眠れなくなってしまったわい。