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MAKIさんのレコーディング

 昨日は沖縄出身のボーカリスト、マキ(MAKI)さんのレコーディングの初日。プロデュースはJabBeeで一緒にプレイしているベースの永田君。メンバーもドラムにこれまたJabBeeのガッツ君と、ギターにはシーマで一緒の黒澤君で、気心しれた方々。永田君は「一発録り」の雰囲気を目指すため、前日にリハしてからレコーディングにのぞむ細やかさ。彼はJabBeeでは極めてマイペースで独特のキャラを醸し出しているが、いざ「仕切り役」になるとビシっと決めるのね。フムフム、人は一面だけじゃちゃんとはわからない。
 そういえば、同じ沖縄出身リナンさんのプロデューサー、山本君もかなり細やかな仕切りをする人だなぁ。やっぱりベーシストだし。

 さて、レコーディングは彼のリーダーシップのおかげで極めて順調に進み、3曲のベーシックとダビング、歌のOKテイクも録った。歌に関しては、マキさんがうまいのと反応が早いからなのだが、沖縄出身の人が共通して持つアーティスティックな才能も感じるのでした。

 ただ、私も仕切り役の経験者としてよくわかるのだが、プロデューサーの仕事は「忍耐」がほとんど。それと各プレイヤーの演奏を「受け入れるか、受け入れないか」の瞬時の判断が要求されるわけで、精神的にはとても疲れるでしょう。と、自分では思っていてもいざプレイヤー側になると、自分のペースやコンディションでやってしまうので、ま、勝手なもんなんですね。
 それで、長時間で疲れてきたり、アーティスト側の意図が明確に理解できないまま演奏しなければならなかったり、また実際にはその意図が作る側にもはっきりせず「偶然性」にかける、いわゆる「オマカセ」の場合は、こちらも「?」な思いのままプレイして、聴いてみたら意外と良かったなんてことに。
 たった3,4分間の音楽の中にもいろいろとドラマが起きるのでした。なので、その時の不安なプレイが突然歴史的なハプニングに変身するかもしれない。ボブ・ディランの"Like A Rolling Stone"でのアル・クーパーのオルガン・プレイなんてその最たるものに違いない(彼はコードがわからずに他のメンバーよりも1拍遅れてプレイしたなんてことを言っているし、そもそもプレイヤーとして呼ばれていなかった)。

 さて、マキさんのレコーディング、私はもう1日残っているが、また新たな発見や刺激を求めて頑張ります。

 ところで、昨日の代々木のスタジオ、駅からちょっと裏道に入ったところにあり、パッと見、およそProToolsのスタジオなど想像できない「廃屋(失礼!)」のようなビルの地下にあり、もう建物自体が崩壊しそうに古いのに、中は意外に機能的に改造されており、リズム・セクションを余裕で録音できるスペースも確保されてあった。その場所は元ライブハウスだったとのことで、適度なルーム感もあって、面白い音だったね。
 それと、そのビルにはほとんど人は住んでいないらしいが、別の次元の方々が数人いらっしゃるらしい。私は鈍感なので全然わからんけど...。
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by harukko45 | 2006-09-07 13:37 | 音楽の仕事 | Comments(0)

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