大井競馬場にて

 最近はTCK(東京シティ競馬)って言うのね。で、そのTCKで仕事してきました。馬券買いに行ったのではありません。いわゆる「営業」とも言うべき仕事なんでしょう。レースとレースの合間に息抜きのように音楽の生演奏をお客さんにお届けするって感じですね。
 なので、15分ステージを3回やってきました。レースが終わってお客さんがドヤドヤとコース近くから広場に集まってきて、そこで我々が演奏を始めるのだった。いやぁー、始めての体験で面白かった。

 メンバーは昔から良く知ってる面々で、ギターでバンマスの佐藤誠君、本来はドラムなんだけど今日はパーカッションで前田富博君、それに私のキーボード。
 ボーカルは峠恵子さん。森永製菓のCM最後の「も・り・な・が」コールの声の方です。もちろん、自身のライブ活動もされているし、特にカレン・カーペンターの声に酷似していることから注目されたのでした。「ひとさじの勇気」というヒットもありますね。
 それと最近ではニューギニア探検の本を出版したり、現在はロタ島に住んでらしたり、スキー検定1級だったり、多彩で明朗活発な方でありました。(私は初対面)

 それで、やった曲はカーペンターズの代表曲とスタンダード。各ステージ3曲びしっとやってオシマイなのでした。ステージが終わると、お客さん達は各々馬券売り場に向かうのだった。

 ところで、カーペンターズの曲、実際やってみるとなかなか難しい曲が多いね。"Top Of The World"はカントリー・アレンジだけど、意外にテンポは落ち着いているし、イントロのリチャードのエレピのフィル・インは不思議なニュアンスで面白い。譜面を追ってるだけだと、感じがつかみにくい。
 "青春の輝き(I Need To Be In Love)"もイントロのフレーズがかわっているのだが、帰ってCD聞いてみたらオーケストラによるもので途中でリットしてたりして、ピアノに引き継がれていた。それを全部ピアノだけでやると音域やフレージングが難しかった。それと、サビに微妙に現れる2/4がオツ。
 だが、何と言っても"Close To You"はすごいね。これは、簡単な曲ではありません。さすがバート・バカラック曲であるけど、ここでのアレンジも絶妙です。コード展開も綺麗だし転調も美しい。が、ノリがすごく難しい。バラードだと思ってあんまりゆったりしてちゃ、カーペンターズの雰囲気にはなりません。イントロのピアノは非常に印象的なので、余計に気を使うのだった。その後も初見で譜面見ながらだと、曲が進むにつれて緊張感が増すのだった。いやー、まいったまいった。でも、楽しかったし、刺激的でもあった。リチャード・カーペンター恐るべし。
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Commented by やまけん at 2006-08-19 09:13 x
バンマス、お盆におつとめご苦労様
カーペンターズですか、たしかに難しそうですね、リチャードはバート・バカラックを理想としていたようですもんね。昔、、バカラックとレターメン(懐かしっ!)どっちが安心して聴けるか、というとバカラックはあれこれ職人としての仕掛けが施されていて、プロの音楽家としては全然落ち着いて聴いてられない(聴いている場合ではない)と言っていたのを思い出しました。
実は昔やっていたバンドで、ヴォーカルの声がアグネス・チャンに似ていたのでバンドのオリジナル曲とアグネスの曲を半々くらいでやっていたことがあるんですが、割とカントリータッチのアレンジが多く、ギター弾きとしては苦労させられました。もちろん当時、まわりの学生バンド仲間はハードロックとフォークが主体で、歌謡曲よりのポップスをやっていたのは本当に少数派でしたけど、この手の曲は少人数のバンドでやるのは実に難しくて、面白かった。フルオケのアレンジを当時の限られた機材を使って少人数での再現に努めるのも実に面白くて・・・。
カーペンターズ、バカラック、カントリー・アレンジというキーワードで思わず反応してしまいました。
Commented by harukko45 at 2006-08-20 00:00
バカラックに関するご意見、まったく同感ですねぇ。どの曲も強力な仕掛け満載ですから。なのに全体の美しさを決して壊さない。それには演奏者と歌手がうまくないと絶対ダメなんですね。A&Mレコードの弟子格にあたるカーペンターズのリチャード兄ちゃんのサウンドもなかなか凝っていました。ただ、バカラックより優等生的。そこに毒気を振りまいていたのがカレンの歌だと僕は確信しています。聴きようでは、彼女の声や歌い回しは「怖い」です。
カントリー系音楽の面白さ、難しさ、そしてアメリカのミュージシャンの凄さについては、徳武さんなどの名人とご一緒できるようになってからやっと僕も知りました。現在でもプレイヤーズのような強力バンドがいて、実際に最強のミュージシャンがそろっているのはカントリー・シーンかもしれませんね。
Commented by やまけん at 2006-08-21 00:57 x
毒気をふりまくカレンの歌、ですか。ううむ、奥が深い。
カーペンターズは少し前にBEATSOUNDというロック系オーディオ雑誌でSACDでのリマスター盤の音質の良さが取り上げられており、早速買って聴いてみました。一曲目の冒頭からカレンのざっくりとした声の質感に圧倒されました。この人、こんな声だったのかぁ、と。
割と音質を気にしないで音楽を楽しんでおいでの方も少なくありませんが、音楽家の真剣勝負の声や演奏の表情を受け止めようと思うとある程度の音質は必要だな、と痛感する次第です。ちなみにバカラックの件のコメントはすぎやまこういちさんのものです。
Commented by harukko45 at 2006-08-24 14:32
再びのコメントありがとう。すぎやま先生のコメントでしたか、それはとっても興味深いですね。もともとA&M系はクリード・テイラーのようなプロデューサーもいて、録音が良いのですが、SACDで尚更際立っているでしょうね。
カレンの声は僕的には癒されません。「スーパースター」も「イエスダィ・ワンス・モア」も妖しい。「マスカレード」も不健康です。また、そういうところが彼らの面白みでもありますね。
by harukko45 | 2006-08-19 00:52 | 音楽の仕事 | Comments(4)

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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