W杯2006/ポルトガルPK3-1イングランド
2006年 07月 02日
特にイングランドはこの大会ずっと、いい内容の試合を一つもやっていない。なのに何とか勝ち上がってきたのはラッキーだ、と思っていた。いわゆる強豪国の中で、もっとも失望させたパフォーマンスだったのはイングランドが筆頭だろう。
そんな中、イングランド監督エリクソンはルーニー1トップで、またまた慎重な先発。ただし、右サイドにガリー・ネヴィルが戻って来たので、ハーグリーヴス(孤軍奮闘の大活躍も実らず...)を中盤の底におけたのだけ良かった。しかし、他の「黄金の中盤」達はずーーーっと不調が続いていて、お互いのコンビネーションまで忘れてしまったようだ。そうこうしているうちに、後半ベッカムが故障交代、その代わりに入ったレノンが頑張ってると思ったら、やっちまったルーニー1発レッド。おー、蘇る8年前の「10人の勇者と1人の愚か者」よ、再び。
実はベッカムよりも危険だったジョー・コールをここで代えてくれたので、ポルトガル・サポの私としてはだいぶ楽になった。まぁ、10人の状況じゃしかたないだろうけどね。
しかし、オランダとの乱戦のリバウンドで、やりくりがキビシいポルトガルも攻撃がぜんぜん思うようにいかない。フェリポンはC・ロナウドをセンターFWにしてみたり、ビアナをトップ下に入れたり、ポスティガをFWに入れて、ロナウドをサイドに戻したりと、いろいろやるが一向に得点できない。どうも昔の悪い癖がよみがえったか、ペナルティの外を何度も何度もパスが行き交うのみで、遠目のシュートを苦し紛れに打ってことごとく枠を外した。
イングランドは後半20分頃からずっと10人で守り続けて、ときおり鋭い攻撃でイングランド魂を見せたが、延長後半14分にレノンからDFキャラガー投入。これで、完全に「とことん守りなさい」のサイン。こういうのって、選手はどうなんでしょう。守るのは十分理解しているが、攻撃を放棄するような采配には、やはりモチベーションが落ちるのではないか?自分ならがっかりするだろうな。
おかげで、イングランドはPK戦に持ち込んだが、もうその時点で限界だったのかも。とは言え、ポルトガルGKリカルドが3本もセーブしたのがとにかく凄かった。2004のユーロ以上の出来で再びイングランドとのPK戦を勝利したのだから、リカルド様々じゃ。
涙のベッカムさようなら。フィーゴの冒険は続くが、今度はジダンが相手だ、何とかケガを直して頑張ってほしい。