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W杯2006/全て順調なドイツ、不安なイングランド

 グループリーグ最終戦は波乱があってここまでもつれた場合はともかく、大抵は2次ラウンドを見据えた「様子見」戦が多いのだが、波乱の少なかったAとBでも、なかなか白熱した戦いになって面白かった。

 Aのドイツは開催国、優勝経験国の意地と誇りから、当然のごとく1位をねらって勝ちにきた。ベルリンにドイツ代表登場じゃ、負ける訳にはいかないし、バラック以下ベスト・メンバーで臨んで来た姿勢に比べ、エクアドルは5人も先発を入れ替えて主力を休ませた感じで、「心技体」全てにドイツが圧倒していた。

 で、やることなすこと「出来過ぎ」ぐらいのドイツはクローゼ2ゴール、待望のポドルスキーの初ゴールもありで3-0の圧勝快勝。当初心配された最終ラインもうまく修正してきて、エクアドルが絶好調ではなかったにせよ、ほとんど不安な場面はなかった。第2戦でポーランドとの死闘を制したのが、チームの団結力を強めたことは間違いないし、バラックの調子も上向きであり、何より彼のプレイにこれまでより闘志を感じる。

 とかく批判の対象となり続けていたクリンスマン監督も、これで国民やメディアの信頼を得る事に成功した。優勝への鍵は、準々決勝での激突が予想されるアルゼンチンとの試合か?

 かたや、Bのイングランドは1位通過したものの、不安がいっぱいの今後となった。まずは、膝をケガしたオーウェンの絶望、彼の今大会は終わったようだ。これで、FWはクラウチとルーニーで頑張るしかない。
 また、3試合やっても中盤の連動性はいまいち。ランパードのキレがあまりよく感じられないし、この試合では1ゴール1アシストで大活躍のジョー・コールはイケイケなのは面白いが、前任のスコールズのような気の利いた所が少し足りないので、悪い時は無理に攻撃を仕掛け、かえって危機を招くことも。そして、ベッカムはいつもの感じと言えばそうだが、優勝を目指すなら、普段以上の高い精度でクロスを供給しなければならないだろう。

 そして、昨日のスウェーデンのように武骨でも粘っこく攻められて、長い時間圧力をかけられるとやられる脆さは変わらない(結果勝ちきれず2-2)。2002大会でのブラジル戦、ユーロ2004でのフランス戦やポルトガル戦で見えた、肝心な場面での勝負弱さが今回も気になる。
 やはり、ルーニーの爆発がイングランドには不可欠だ。昨日はだいぶ調子が上がっているようだったが、本当はもっと凄いはず。前にも書いたが、彼がキレてないとイングランドは整い過ぎてて物足りない。

 さて、残念ながらBのトリニダード・トバゴは敗退したが、この大会一番の好感度を感じさせたチームであったことは間違いない。
 とにかく、初出場で一流強豪国に全力で立ち向かう姿がこちらにガンガン伝わってきた。その情熱と勇気が彼らを応援させずにはいられない気持ちにさせたのだ。そして昨日、戦いを終えたヨークやベーンハッカー監督の清々しい表情が何とも言えず素敵だった。
 力及ばなかったが、全てをやりきった彼らにはとても充実した濃密な時間だったろうし、私は彼らに大きな拍手を送りたい。
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by harukko45 | 2006-06-21 17:44 | スポーツ | Comments(0)

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