The Rolling Stones/Aftermath
2006年 04月 03日
さて、ストーンズ最初の傑作は66年発表の"Aftermath"。でも、これもUK盤とUS盤があるのよね。私はUK盤しか聴いていなかったので、US仕様に曲順を入れ替えたものも今回聴き比べてみた。
で、1曲目が"Paint It, Black"で、ハァーこれはこれでありかな、とも思いつつ、やっぱり大好きな"Mother's Little Helper"がカットなのは困る。全体はフォーク調だけど、ストーンズの毒気が満載でいいのだな。それに、エンディングのミックの「Hey!」なのか「ホイ!(なわけないやろ)」なのか、とにかくあそこがいいのだ。このエンディングが楽しみでしょうがないのだった!
m2"Stupid Girl"はカッコイイ。ストーンズも短い時間にすごい成長だ。続く名曲"Lady Jane"はフォーク・ソングにクラシカルなエッセンスを入れた傑作。こういう雰囲気のミックは絶妙にキマってるなぁ。
m4"Under My Thumb"ほど、クールなカッコ良さを持った曲って他になかなかない。これをイギリスの白人ミュージシャンが書いたんだからすごいセンスだ。ブライアンのマリンバは「くー、タマラン!」を何十回言っても足りない。
渋いブルーズの"Doncha Bother Me"の後にUSは"Think"になってポップ色が増すのだが、ここはUKの"Goin' Home"でドロドロになって、セクシーな妄想に溺れましょう。この曲全体のサウンドには何とも言えないマジックがあって、短く切らなかったプロデュースが素晴らしいと思う。
で、m7"Flight 505"m8"High And Dry"のような南部風もなかなかのキメ方で、良いのです。
チャック・ベリー調の"It's Not Easy"ではミックの「hard」の歌い方にクラっとして、続く"I Am Waiting"の英国風なひねった作りもおもしろい。
やはり、このアルバムはUK盤で聴いて、傑作シングル"Paint It, Black"はベスト盤("Big Hits")で聴くことにしましょう。