John Lennon Super Live 2005
2005年 10月 09日
まあ、オッサンはミュージシャンとして尊敬に値する存在だから、そのような名誉職は当然と言えば当然ではあるが、私が仕切り役をやる羽目になるとはねぇ。内容的にはやりがいのあるものだが、いろいろ大変な役回りでもあるからなぁ。ちょっと、気楽に考えていたのが一転、リハーサルが行われる1週間前からなんやかんやと準備に追われた。
つまり、譜面を整理し、キーを確認し、全体のアレンジをイメージし、事前にサンプリングする素材を選び、シンセやコンピューターにプログラミングし、他のバンドメンバーや出演するアーティストの各マネージャーの何人かと打ち合わせをする....などなど。
そしてリハーサルが始まれば、日替わりで登場するアーティストへの対応があり、同時に詩の朗読部分に使われるBGMの制作もおこなったので、リハーサル期間の1週間は頭がクラクラしっぱなしだったが、各メンバー、スタッフの大いなる助けもあって、充実した状況で本番を迎える事ができたのだった。
さて、その本番だが、出演された各アーティストがここぞとばかりに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、バック・ミュージシャンとして本当に楽しませてもらった。と、同時にバンド自体もかなり気合いの入ったいい演奏が出来たと思う。
全てが終わってから、バンド・メンバー全員抱き合って、お互いを讃え合うなど、この時だけに集まったにもかかわらず、短い時間でみんなが1つになったことに感動してしまった。各自、ベテランの名人ばかりなのに、学生バンドが文化祭のイベントを成功させたときのように盛り上がって喜んだのだった。
この場を借りて、そのバンド・メンバー達にお礼を言いたい。
まずはギター、コーラス、そして自らも2曲リードボーカルを担当した杉真理さん。彼は常にその軽妙なジョークや多彩な話題でバンド内を明るくしてくれたし、私がおぼつかないところを絶妙のタイミングでフォローしてくれた。もちろん、彼のボーカルの深さや音楽への知識は大いに勉強になった。今回、彼のGood SuggestionとGood Vibrationのおかげで、ずいぶん助けられた。
ベースの押葉真吾君もコーラスと2曲リードをとった。彼も杉さん同様、強力なビートル・マニアであり、生き字引と言ってもいい。彼には準備段階での譜面や音源の手配でもお世話になった。またそれ以上に実際のパフォーマンスでは、彼の音楽への誠実さ、ジョンやビートルズへの純粋な敬意が、まさに我々の「ベース」にあったと言っていい。
ドラムの古田たかし君は、ミュージシャン界ではもう超有名なドラマー。特にロック系では彼の存在を知らないものはいないだろう。にもかかわらず、大らかで人懐っこい人格は誰からも愛される証だ。当然ながら、その的確で全体をよく見渡したプレイはすごく歌心があり、本当に頼りがいのあるものだった。
キーボードで特にピアノ系を担当した松尾”モンゴル”秀樹さんは、控えめな性格ながら、芯のしっかりしたロックピアノの名人だ。私のようなハッタリ専門とはわけが違う。おまけに、私の書いた汚い譜面をちゃんとしたコンピューター譜面に整理してくれて、非常に助かった。毎日変更があるたびに、書き直してくれて本当にありがとう。
そしてギターの土屋”会長”潔さんは、日本が誇る名手であるし、彼もまた強力なビートル・マニアでもある。だから、今回演奏した曲は私などがゴチャゴチャいうより、会長のプレイを聴けばどのように演奏していけばよいかわかるのである。この人なしでは、このバンドは基本的に成立しない。そして、本番でもやっぱり一番おいしいところをもっていきましたね。

