水越けいこ/渋谷エッグマン
2010年 08月 09日
先月、横浜Baysisで始まったツアーも名古屋、京都、大阪とまわってきて、その集大成となるべく、この東京公演を成功させたいと願っていたのですが、その思いはほぼ達成できたかと思います。特に夜の第2部に関しては、まさにこのツアー最高と言えるような出来で、けいこさん、ギターの田口くん、そして私の3人それぞれがかなり満足できるパフォーマンスになりました。たぶん、会場でお聞きになっていた皆さんもすごく楽しんでいただけたのではないかと自負している次第です。
今回のツアーの中でもベスト、というよりも、私がけいこさんの仕事に関わったライブの中でも、ベスト3に入るぐらいのレベルではなかったかと、思っているぐらいです。
2部のメニューというのはこの日で5回目の本番ということもあり、我々3人とも十分に熟れた状況だったからでしょうが、それ以上に今回のセットメニューの良さには全員が納得していたので、それを最高の形で仕上げたいという気持ちがとても強かったのでした。だからこそ、変に空回りすることなく、集中してステージをこなせたことが、とてもうれしく思いますし、同時にホッとしているのでした。
一方、大阪に続き2度目だった、昼の第1部は、ファンの方々からのリクエストを中心した構成で、綿密な2部に比べると、多少ラフだった点は否めません。熱心なファンへのお礼として、出来るだけリクエストに応えたいというけいこさんの思いは素晴らしいですが、全体の完成度という点では2部には及ばなかったのが、少し残念でした。
なので、1部しか見れずにお帰りになった方と、2部をご覧になった方との印象と満足感が違ってしまったのではないか、というのが今回の大きな反省となるのではないでしょうか。
ひょっとしたら、これだけ良い2部が出来たのだから、どの回もほぼ同じ構成でのぞむというのもありだったかもしれません。
とは言え、私としては今回のメインであった第2部が良い仕上がりになったことを、素直にそして大いに喜びたいと思っていますし、全5カ所それぞれにお越し下さったたくさんのファンの皆さんには心より感謝の気持ちをおくります。本当にありがとうございました。
このセットの詳細はもう少し落ち着いてからアップしたいと思います。
ただ、誤解を招いているようなら残念なので申し上げますが、ライブは人によって感想はいろいろです。ステージ上の人間が良かったというものが、観客にはそうでもなかったことはよくあることで、その逆も真です。でも、ライブは水物というのはあまり当たってません。どちらかと言えば、予定調和な部分の方が大きいと思います。というか、ステージ上の者が行き当たりばったりの内容をお聴かせしていることは、決してないことをご理解ください。その上で、なおかつモアベターを目指すための、こちらの自戒と反省の意味も含めた話なのです。
正直、後半で書いてらっしゃることは、私にはよくわからないのですが、いずれにしろミュージシャン側で自ら伝説を作るようなことはできませんし、ありえません。我々はその場その時の現場でいい演奏をするのみです。「伝説の云々」はあくまで聴き手が生み出していくものです。