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Anthony Hamilton

 最近はブラック・ミュージックをいろいろ聴いているのでありました。その中でも、今一番のお気に入りはアンソニー・ハミルトン。
 えーですよ。うまいですよ、歌。渋いです。サザン・ソウルの伝統を引き継ぐ真っ当な歌い手さんです。

 苦節10年、前にディアンジェロのバック・ボーカルやってたり、何枚かのラップ・アルバムでボーカル・サポートしてましたが、やっと2003年にメジャーデビュー作"Comin' From Where I'm From"(左)が注目されて、去年の暮れにはセカンド"Ain't Nobody Worryin'"(右)が出た訳です。
 ファーストはDr.KのギタリストでR&Bマスターの星川薫君に薦められて、私もすっかり気に入り、セカンドは現在の私的ヘビー・ローテーションとなっております。

 どちらも素晴らしいです。とにかく歌です。彼のボーカル・スタイルは今やほとんど聴かれない「男らしい」歌です。よく例に出されるのが、ボビー・ウーマック、アル・グリーン、ビル・ウィザースなどのビッグネームとの比較だけど、まぁあんまり、そういうことにとらわれる必要もない。だって、文句なくウマいし、「これぞ、ソウル!」「これぞ、男の歌!」だから。
 たぶん、アメリカでもここまで歌える男性ボーカルはいないのでは?少なくとも、メジャーデビューしているアーティストではちょっと見当たらないかも。

 もちろん曲の作りもしっかりしてあるけど、けっして派手なアレンジや凝った仕掛けはない。でも、それが最高のプロデュース。歌がこれだけ良けりゃ、申し分なく気持ちいいのだった。声もニュアンスも良いのだけど、とにかくノリが最高。これなら、打ち込みだろうと生だろうと関係ない。何だってグルーヴィになっちゃう。
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by harukko45 | 2006-05-30 00:56 | 聴いて書く

D'Angelo/Voodoo

 ディアンジェロは天才だと思っているが、どうもアヤシいと感じるところもある。なぜなら、あまりにも寡作だ。アルバムは全部で3枚しかないし、そのうち1枚はライブで、おまけにそれは日本オリジナルの特別版だ。あんまりファンを待たせていると、才能が早くも枯渇したかと心配になる。

 2nd"Voodoo"は2000年1月のリリースだ。前作から5年(Liveからは4年)、そしてすでに6年も経過したのに、新作は登場しない。噂ではダラダラと生活して、スタジオにも一切入っていないらしい。そうこうしているうちに、今や彼の存在はさほど重要視されなくなってしまった。残念なことだ。

 さて、ファンとしては待ちに待っていた2nd"Voodoo"はとてつもない傑作とも言えるし、つきあいきれないとも言える。日によって変わる。こちらの気分や体調で大きく変わる。スピーカーで聴くか、ヘッドフォンで聴くかでも変わる。
 誰にも出来ない音ではあるが、それがあざといとも思える瞬間もある。もっと普通にやったって凄いことができるはずだと思う。だが、こうなってしまうのは才能がありすぎるからかとも思う。

 それにしても、音はすごくいい。特にベースとバスドラのボトム部分は強力だ。m2以外はすべて生演奏の一発録りで、各プレイヤーのパフォーマンスの高さを感じるにはヘッドフォンで聴く方が演奏のリアルさが増していい。
 オープニングの"Playa Playa"からして、前作とは違うのだと主張している。すげぇ妖しげで、ヘビーなスロー・ファンク。ここで、めげる人は多いかも(そういう人がこのアルバムを選ぶわけないか)。でも、これぞブラックネス、次元の違うカッコ良さに、彼の天才を確信する。

 たぶんこのアルバムで一番聴きやすいのはプリモ(DJ Premier)と作ったm2"Devil's Pie"だ。二人の天才がガップリ四つに組んで生み出された文句ない傑作で、最高のトラックだ。ただ、プリモ色が強いことが成功の原因で、同じ天才でもプリモの方が業界を生き抜くタフさを持っている証明でもある。一発でつかみのあるグルーヴとフックを持っているし、同時にクラシックとなりうる深みがある。
 m3"Left&Right"もHip-Hop色が濃い。二人のゲスト・ラッパーが強烈で、ディアンジェロが控えめすぎるようにも思える。でも、この(1stに通じる)シャイさ加減が彼らしいか。さて、この後はやっかいだから、良い子の音楽ファンはこれ以上聴かないこと(?)。

 バンドの演奏はどれも素晴らしくカッコイイのだが、ディアンジェロの多重録音によるボーカルが異様で(前作よりも、だいぶ後ノリで)全体のグルーヴに妙なギャップを生んでいる。最初はこれがすごく不安な気分にさせるし、取っ付きにくい。
 が、常習性がすごい。つまり何度も聴きたくなって、そのうちこの声の塊が心地よくなる。m4"The Line"のグルーヴは深い。m5"Send It On"のSweetさは文句なくソウルとして楽しい。m6"Chicken Greece"は、このアルバムのベストにもあげたい最高のファンク。が、その後にm7"One 'Mo Gin"が来て、完全にシビレまくってお手上げ、私はここでピークに達する。それにしても、すごいサウンドじゃないか!で、次曲への短いグルーヴ・チェンジがこれまたクール。
  m8"The Root"ではボーカル・ダビングいっぱい!とジャズ・ギターのリバースが(クールに)炸裂で変態色と浮遊感が極まるものの、全体的にはなかなかポップ。

 そんなこんなで聴いてくると、m9"Spanish Joint"はいきなりラテン・フュージョン風で、それまでの緊張感がとけてホっとさせるものの、同時に「ん?」と思ってしまう。確かに演奏もいいし、レベルの高い出来なんだけど、ちょっと知性がじゃましているような気がする。
 ロバータ・フラックのヒットであるm10"Feel Like Makin' Love"は、ずいぶんドンヨリしてて、あまり楽しめない。別に入れることなかったのでは。まぁ、スライの"Fresh"をねらったのかも?でも、これは長くって退屈。申し訳ないが、この曲は飛ばす。

 一回とぎれた緊張感は再び蘇らないのが常。だから、個人的にはm8の後に、m11"Greatdayindamornin' / Booty"に行って欲しかった。だって、このメドレーはやったらカッコイイのだ。せっかくの中毒状態をずーっと続けて欲しかった!
 そして、次のプリンスへのオマージュと言われるm12"How Does It Feel"はあまりにもモロなのにスゲェーと思わせる。再び、他との次元の違いに圧倒されるわけね。突然のカット・アウトもいい。

 ラストの"Africa"で、m1からのトータル性を示しているようだ。ずっとヴードゥーの儀式をやってトランスしてた聴き手を、じょじょに夢から目覚めさせるよう。それにしても美しいエンディング曲じゃないか。最後にジミ・ヘン風のリバースが亡霊のように聴こえるよ。

 彼にしか作れない作品だと認めるし、彼は本当の天才だと信じる。でも、何から何まで大絶賛ってことにはならない。それじゃ、贔屓の引き倒しになりかねない。別格の大傑作扱いのこのアルバムでさえ、彼にとってはピークではないと感じる。だから、新作をずっと待っているのに。
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by harukko45 | 2006-05-25 01:07 | 聴いて書く

D'Angelo/Live

e0093608_24358.jpg 96年に日本だけで出たディアンジェロの"Live"も、前作に匹敵、あるいは上回るとも言える傑作。
 
 まずは音が良い!1曲目が始まる前のクラブの雰囲気だけで、ワクワクさせる音質ではないか。で、始まったm1"Me And Those Dreamin' Eyes Of Mine"が凄い。ムワァーと広がっていくブラックでディープな世界を何と言えばいいのだろうか。
 濃密な作りのスタジオ盤とちがって、生のバンドの演奏がご機嫌なのだが、ここではちゃんと「Hip-Hop」的アプローチをミュージシャンが理解している。

 m2はアース・ウインド&ファイアーの名曲"Can't Hide Love"。この選曲センスがしびれます。バック・コーラスさんが弱冠音を外しておりますが、全体があまりにもカッコイイので帳消しになります。ここでのリズム・セクションはかなりアグレッシヴで最高。
 続く、スモーキー・ロビンソンの"Cruisin'"もスタジオ盤に劣らず、素晴らしい出来。フェンダー・ローズのバッキングが相当よいし、ライブならではの開放感がある。ほんと、これがソウルのグルーヴだよなぁ。

 m4の"MotherF'cker"から代表曲が続く。もー、ドンヨリして、クールで、アーバンです。ちょっと凄すぎかもしれません。ただ演奏面では、とっても参考になります。このようにバンドでやれるとかなりカッコイイということです。
 m5"Lady"の入りは最高にキマッテいます。ほとんどお手上げです。この曲でのバンドさん達、強力に良い!バック・コーラスの組み方もカッコイイ。いかにも黒人らしい主張のあるバッキング・ボーカライズで、個人個人のラインが聴こえてきて楽しい。
 m6"Brown Sugar"はスタジオよりも熱い仕上がりなのは、ショウの最後を飾ったからでしょう。ここでも、リードとバックのボ−カル陣がたまらんですが、どんどん煽っていくバンドの動きも聴き所。いったん終わって、チェイサー風に延々やるのが伝統的ソウル・ショウのようでニンマリ。イヤー、バンドのパフォーマンス最高!
 
 こんなに凄いディアンジェロに皆が期待するのは当然だったんだ。
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by harukko45 | 2006-05-24 02:04 | 聴いて書く

D'Angelo/Brown Sugar

 90年代はHip-Hopのもっとも輝いていた時代。ロックもソウルもその影響から逃れることが出来ない雰囲気だった。それで他のジャンルでは、ずいぶん陳腐な打ち込みものがアメリカでも日本でも席巻していたのだが、95年にデビューアルバム"Brown Sugar"を発表した、ディアンジェロによって全てが変わった。

 Hip-Hopの方法論を巧みに使いながらも、70年代のソウル黄金期に回帰していく「ネオ・ソウル」「ニュークラシック・ソウル」はここに始まったわけで、彼のあとにエリカ・バドゥやマックスウェル、ジル・スコットとつながって、現在ではアリシア・キーズやアンソニー・ハミルトン、ジョン・レジェンドあたりも絡んでくるんじゃないかな。
 デビューにしてR&B史上に残る大傑作をモノしてしまった彼は、この時まだ20才だったとは!

 m1の"Brown Sugar"にシビレない人はいないだろう、本当にソウル好きなら。
 全体にフェンダー・ローズやハモンドなのか、それとももっとチープなサンプリング・シンセなのかわからないのだが、そのエレピとオルガンのサウンドが「悪魔的」で「幻想的」で心底マイッてしまう。
 あとは打ち込みのビートで、これに(後ろでノって)粘っこく絡み付く、彼のファルセット・ボイスが超「ヤバイ」。マーヴィンもスティービーもカーティスもプリンスも、全てが濃縮されて組み込まれているが、決してノスタルジーでなく、Hip-Hopのフィルターを通して新鮮な響きを獲得している。
 本当に凄い才能だと思ったし、今聴いても凄い。これぞ、ブラックであり、黒人音楽にいくら憧れても、絶対にたどり着かない音楽世界だと感じる。
 
 m2以降もどれも素晴らしいが、特にm4の"Me and Those Dreamin' Eyes of Mine"からm5,6と続く流れは、マイルス亡きあとのジャズ・シーンを軽く凌駕してしまうようなカッコよさ。
 m7のスモーキー・ロビンソンのカヴァーも最高に良い。ボーカルの後ろでなってるストリングスのモノラル処理がニクイ。m9"Lady"には体が自然に揺れてしまうし、続くm10での大ゴスペル仕上げに感動する。ここでは完全にハモンドを使ってるでしょう。
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by harukko45 | 2006-05-23 23:59 | 聴いて書く

Bally Sagoo/Bollywood Flashback

 最近は90's再評価の傾向があるらしい。別にそれを意識したわけじゃないが、私自身もDJ Shadowなんか引っ張り出すってことは、知らないうちにそういうムードにシンクロしてるってことなのかも。

 それで、94年リリースでその頃今はない六本木のWAVEの店内でかかっていたのを即買いした、インド人DJ/Bally Sagoo(バリー・サグー)の"Bollywood Flashback"も久しぶりに聴いておりました。
 発売当時はバングラ・ブームが少し落ち着いてきた頃だったけど、そこにこのボリーウッド(ボンベイの映画=ボンベイ+ハリウッド)音楽のRe-Mix盤が登場して、バングラ系のトリップ・ホップってやつかいな?てな感じで、ずいぶん聴いたのを憶えている。でも、そのうち聴きすぎで飽きちゃって。
 そういえば、インド映画ブームもあったなぁ。「ムトゥ 踊るマハラジャ」、何だかえらく盛り上がった記憶が。ストーリーはともかく歌と踊りのシーンは最高でしたよ。

 そんなインドものもブームが終わって忘れられたと思ったら、ここ数年バングラが復活してアメリカのR&Bでも登場してるし、日本でもアムロちゃんがカッコ良くキメておりますねぇ(アムロちゃんはK氏プロデュースの頃とは大違いの最近の充実ぶり)。時代は巡るのでありました。

 バリー・サグーも当時インド系のスターDJだったけど、今のUKエイジアン・シーンの中ではそれほどでもないみたい。でも、"Bollywood Flashback"は良いアルバムです。今聴いても、彼の「切ない系」の音作りが妙に心にしみる。特に、m3"O Saathi Re"は最高にキュンとくる傑作。使われている60年代の名歌手らしいIrene Perveenさんの素晴らしい声と歌(コブシやポルタメントのテクニックがすごい)がとにかくシビレルのだが、サグーのアレンジもとっても良く出来てて、かなりアーバンな仕上がりでカッコイイのだ。ちょっと「元ちとせmeets Janet Jackson」風かな?
 その他の曲の出来も良い。リズムのアプローチが無難なところもあるけど、それがかえって元曲の良さを殺していないと(元ネタ聴いてないけど)思える。だから、全ての曲が「歌もの」として十分楽しめるRe-Mixなのだ。

 サグーはイギリス育ちの影響か、全体に「裏」を感じさせるような哀愁感があって、それが作品の深みになっているのかもしれない。
 ネットで調べてみたら"Bollywood Flashback"は、2000年にVol.2も出ていたが、人によって賛否両論だった。それについては、実際に聴いてみなくてはわからないけど、とりあえずVol.1は大好きなアルバムであります。
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by harukko45 | 2006-05-21 18:50 | 聴いて書く

Corinne Bailey Rae

e0093608_2319468.jpg イギリスBBCの「Sound Of 2006」で1位に選ばれた期待の女性シンガーソングライター、Corinne Bailey Rae(コリーヌ・ベイリー・レイ)のデビューアルバムは全世界ですでに120万枚も売れているらしい。

 確かに、これは売れますよ、いいですもん。一応ネオ・ソウルってジャンルになるらしいけど、全体的にはジル・スコットが一番近い感じで、ジルよりもポップで聴きやすい。声質が重くないし、飾り気ない感じが今っぽく、バックもシンプルな生楽器中心で今の業界風に言えば「オーガニック」な音。
 広告では「エリカ・バドゥとミニー・リパートン」云々と書いているけど、まだそこまでは深くない。でも、数年前のノラ・ジョーンズの大ヒットと同じような雰囲気がある。たぶん、彼女はこれからまだまだ売れるし、ますます注目されていくと思う。

 自らギターも演奏するようだが、最初にのめり込んで今でもリスペクトしているのが「レッド・ツェッペリン」だというから面白い。だから、シングルのカップリングにZepの"Since I've Been Loving You"をカヴァーしているが、残念ながら未聴。ピアノとウッド・ベースだけのシンプルな編成らしく、なかなかこれも興味深いなぁ。
 ちなみにノラ・ジョーンズは「ザ・バンド」の大ファンだし、二人とも趣味がとってもよろしい(これも私好み!)。それでいて、自分達のやる音楽がもろ「それ」じゃないってところが、ニクいね。要注目です。
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by harukko45 | 2006-05-19 23:19 | 聴いて書く

 Hip-Hop系の音楽はかなりハマッた90年代と、突然興味を失った2001年以後に私の場合極端に振れたため、今では集めていたCDもほとんど売り払ってしまったなぁ。

 なのに、今更ですが最近DJ Shadowの96年の1st"Endtroducing"を引っ張り出して聴いているうちに、「こりゃ、やっぱりとんでもねぇ!!」とばかりにやられまくっております。
 だいたいにおいて、Hip-Hopというものは、ちょっと時間が経つと古くて聴けないもの。その日暮らしのように、あるいは使い捨てのように、日々新しい感性に浸る事を楽しむのであって、「クラシック」としてロックやR&Bみたいには聴いていられない。
 だから、ほとんどは今日は最高、明日はゴミ(賞味期限はせいぜい3ヶ月?)なのだが、その中において唯一かもしれない大傑作がDJ Shadowの作品と言えるかも。

 何と知らなかったのだが、この"Endtroducing"はDJ達のバイブルなのだそうだ。そうだったのか!だが、それも当然だ。つまりはこうだ、Hip-Hopが音楽として特殊なのではない。結局のところ、本当にすごいものは普通のミュージシャンにとってもものすごいというだけだ。私には素晴らしい感性と深い暗闇の内面をもった打ち込み音楽の大傑作として燦然と輝いております。
 で、2003年の"The Private Press"をようやく買ったのでした。いやいや、これはこれですごいね。参りました!当分聴きまくりそう。

 この人に対抗できるのはDJ Premierだけだろうな。なんて、ちょっと知ったかぶりぽくって、詳しい人に叱られるかな。活躍してきた現場は違うけど、プレミアも真の天才だ(ある意味彼の方がメジャー)。彼がさまざまなラッパー、R&Bアーティスト達に作ったオケも今聴いても古くならず、感動する(ディアンジェロの"Voodoo"に収録の"Devil's Pie"なんか今でも超鳥肌物)。

 それと、一時惚れまくったインド系イギリス人のBally Sagooは最近どうなのかな。彼のインド音楽使いもタマラないものがあったよ。
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by harukko45 | 2006-05-18 01:33 | 聴いて書く

グラミー賞

 おいおい、U2が5冠(プロデューサーのスティーブ・リリーホワイトの「最優秀プロデューサー」も含めれば6冠)って、そうなの? とただただ驚きの今年のグラミーだった。
 U2の"How To Dismantle An Atomic Bomb"ってそんなに良いアルバムだったのか?私としては、発売当時に1曲目の"Vertigo"のイキオイに押されて無条件で買うつもりが、CD店で試聴するうちに「ま、いいか。」に変わって、結局その後も買わずじまい。遅ればせながら、ちゃんと聴いてみるかなぁ。

 ただし、基本的にU2は苦手なバンド。"New Year's Day"が入っている3rdアルバム"WAR"あたりの頃はサウンド(エッジのギターときついコンプを効かせてディレイ処理したピアノ)が気に入ってよく聴いたのだが、世の中の評価とは逆に"The Joshua Tree"が大ヒットした時は興味を失っていたのでした。その後の彼らはよく知らないし、どんどん苦手な感じに変貌していった気配だったのでますます聴かずに。ただし、一度B.B.キングと一緒に来日した時は観に行った。もちろん私にとっては、B.B.キングの方が圧倒的に良かったけど。
 でも、よく考えれば今作のプロデューサー、S・リリーホワイトは過去にピーター・ゲイブリエルの3枚目やXTCの初期などの傑作、問題作を手がけた人物だし、"WAR"を含む初期の彼らも手がけていて、今回久々のカムバックがこの高い評価に結びついたわけだ。あのゲート・リバーブの生みの親とも言うべき、イギリスが誇る変人プロデューサーの代表であった彼がグラミー・ウイナーとは!これに関しては素直にめでたいです。

 にしても、私はマライア・キャリーにもう少し賞をあげても良かったと思うがなぁ。ライブ・パフォーマンスは全出演者中で最高だったし、すっかり聴き惚れてしまったというのに、目立った受賞がなくてかわいそうだった。

 それに比べて全く不満なく、予想通りに最優秀新人の他3部門を受賞したジョン・レジェンド!こちらは将来有望、今後も期待十分の才能豊かな26歳でした。女性ではアリシア・キーズ、そして男性ではジョン・レジェンドとR&B界は明らかに新しいスター、それも強力な存在がそろってきたね。アルバム"Get Lifted"はデビューにして一家に一枚の大傑作であることは間違いない。私もかなりハマッております。
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by harukko45 | 2006-02-11 00:34 | 聴いて書く

That's A Entertainment

 前回のぼやきから一ヶ月経ってしまいましたが、みなさんお元気でしたか?いや〜、大きなお世話ですか、失礼しました。しかしまあ、この間に小泉氏が日本国の首相になりましたねえ。確かに彼は魅力のある人物であることは確かですが、支持率80%は高すぎませんか?とかく日本人は熱しやすく冷めやすい国民性なのです。出る釘は打たれるという風土でもあります。最初のうちはチヤホヤしておいて、そうしながら、あら探しして一気に引きずりおろすなんてことはよくあるじゃないですか。数ヶ月後には手のひらを返すように不支持にまわっている人が多いかもしれません。

 とはいうものの、このあいだの国会中継は私が生まれてから初めて面白いと思いました。野党の代表質問に対しての首相の受け答えには思わず引き込まれたというか、正直バカウケしてしまいました。実際テレビなどで、それなりの人物たちが意見を戦わせるのをみるのは、なかなか楽しいものです。田原総一朗氏がやっている「朝まで生テレビ」や「サンデープロジェクト」などが良い例でしょう。ああいうところでの白熱する論戦をなぜ国会ではやらないのか、いつも歯がゆい思いを感じていましたが、小泉氏の登場でその可能性が少しは出てきたということでしょうか。

 そういった期待も持ちながらも、私は小泉首相に対しては少し冷静に見ていきたいと考えます。とにかく、彼のいう改革とは具体的に何を、どのくらいのスピードで行うのか、そして何より自民党でできるのかどうかなど、まだまだわからないからです。ということで、これからしばらく政治から目が離せないということでしょうか。ただ、久しぶりに政治で楽しませてもらったのでした。

 話かわって先日、King of FUNK/James BrownとEarth,Wind&FireのライブがNHK-BSで放送されました。両者ともまさに、「これぞショウだ!」という一言でありました。あーだ、こーだ言うてる場合じゃありません。楽しいのです。おもろいのです。

 James Brownはピッツバーグ(だと思ったけど)でのコンサートでしたが、とにかく舞台になにもひかないで、じかに楽器やアンプをセットしただけのシンプルさに、まずはヤラレました。二組のリズムセクションを曲ごとに使い分け、おなじみの司会者やマネージャー登場しての「マント・ショウ」、何故か現れる昔のゴーゴーガール風の白人ダンサー、そして、なんてったってすごいのが、曲つなぎとテンポチェンジの素晴らしさ!これについては、見たことある人ならすぐわかるでしょうけど、親分の指示にピタっとバンドがついていくスリリングさがたまりません。同業者として、いつも感心するし敬服します。ボスの動き、気配をすべて見逃すまいとしているようなドラマーの真剣な眼差しが実に印象的でありました。もちろん、御大ジェ〜イムス・ブラウンのボーカルはまるで衰えを知らないすさまじさでありました。

 一方、Earthは東京国際フォーラムでの模様でした。全盛期のメンバーは三人だけでしたけど、後から後からヒット曲の連発には否応なく盛り上がってしまいます。サウンド面では、テープ(ハードディスク?ADAT?あるいはProTools?)との同期を多用したり(特にコーラスの補強)して、全くの生ものだったJ.Bとは対照的でしたが、 こちらはある意味、良く作りこんだステージングと言えるでしょう。やっぱり曲がエエな〜。思わず口ずさんじまうのだ、サビのメロディーを!アレンジも良くできてるな〜とあらためて感心し、Phillip Baileyも相変わらず素晴らしいボーカルでほんとに嬉しかったのでした。

 同じブラック・ミュージックであっても音楽的に「タカ派」と「ハト派」ぐらい違うイメージを持つ両者ですが、二日間見て感じる素晴らしい共通点は、とにかく「お客を掛け値なしで喜ばせる、楽しませる」精神でした。あ〜やっぱ理屈じゃないなって再確認する次第であります。あっしなんかまだまだアオイってことよ!ね、大将。

 さて、政治に音楽ときましたので、ついでにサッカーについて語らせていただきます。やはりヨーロッパでしょう。特にチャンピオンズ・リーグは準決勝がおこなわれ、ついにユーロクラブ・チャンプを争う2チームが決まりましたね。

 アウェイ・ゲームにおいて、手堅いディフェンスでリーズ(イングランド)のイケイケ・サッカーを引き分けで乗り切った我らがバレンシア(スペイン)は、ホームにおいて、一転して超攻撃的に攻めまくり3-0で相手をねじ伏せました。サンチェス2点、メンディエタのだめ押しと、文句のつけようがありません。これぞ、オーレ!でありました。30歳以上ばかりのベテランが並ぶディフェンス陣や、「第二のマラドーナ」との評判高い若きファンタジスタ、アルゼンチンのアイマール坊やの活躍も絶賛に値するものでした。

 かたやもう一試合、実にしたたかな試合運びでレアル・マドリッド(スペイン)の攻撃をかわし、エウベルのひと振りでアウェイを勝ったバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)も、ホームにおいては、試合開始のホイッスルが吹かれるや否や、猛烈なアタックを見せました。これには、背筋がゾクっときましたね。スゲェー!バイエルンのすさまじい気合いに感動してしまったのです。そして、またしてもエウベルが決め、フィーゴに1点返されるも、見事なトリック・プレイでイエルミンスが決勝点をゴールに突き刺したとき、レアルの2連覇は夢と消えたのでありました。

 あ〜、華麗なる絵巻物のようなレアル、特に愛するフィーゴ様が敗れ去ったのはひどく残念ではありますが、バイエルンにあの「カンプノウの悲劇」のリベンジを果たさせてあげたいという気持ちもあったので、こちらは複雑でした。

 残った2チームは共に、ディフェンスが強く、実に機能的な組織力を持っています。本来、芸術的ともいえるレアルやバルセロナのようなサッカーが好きな私ですが、この両チームはある意味完璧で、割と好きなのです。中盤のつぶしあいばかりに終始するイタリアのチームなどよりもよっぽど素晴らしいのです。現にくそおもしろくないイタリア勢は一つも決勝トーナメントに残らなかったじゃないですか!いい気味なのです。ま、とにかく5月23日、そのイタリア、ミラノにおいて一発勝負の決勝戦が楽しみでしょうがありません!ただ、どちらを応援するか困っている次第です。ん〜、今回はバイエルンに勝たせたい方にやや傾いてるかな?

 何はともあれ、素晴らしきアーティスト達に栄光あれ!そして大感謝!
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by harukko45 | 2001-05-12 00:00 | 日々のあれこれ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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