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 安倍なつみさんの6月2日O-Eastでのライブと、8月10日AXでのライブには相関関係というか、ある種の連続性があったので、まとめて書いていきたいと思います。まずはO-Eastバージョンから。

 5月の中旬にライブ・アレンジのためのミーティングがあり、そこで話された方向性は「Pop性を強調して、思いっきりはじけたい」ということ。選ばれた曲もそういった流れに十分沿っていると思った。
 で、これまでに何度も登場している曲の、おなじみのフレーズなんかも、よりアグレッシヴなムードで強調してほしいとのことだった。確かに、そろそろ何かしらの変化をつけたい気分であったので、私も大きくうなづいた次第。

 m1.愛しき人〜2.恋のテレフォンゴール〜3.恋にジェラシー申し上げます

 いつもアンコールでの大ラスが定位置の曲を、ど頭に持ってくるというのも、「のっけから、はじけたい」という意志の現れ。ただし、「愛しき」とすぐに分かってしまうのでは芸がないので、全く違うムードのオーバーチュアを付けることになった。私はちょうどその頃、ザ・フーの「Tommy」や「Quadrophenia」なんかを聴きまくっていたので、そんな大仰なムードを引きずっていたかも。でも、「何がくる?おー、最初からこれか!」って驚いてもらって、爆発する感じにはピッタリだったと思う。

 本編に入って、イントロ・ヴァンプ・エンディングと何度も登場する、ファンにはおなじみのフレーズはこれまで、オルガン系の音で演奏されるのが常だったが、今回からディストーションのギターを芯に、オルガンとモノ・シンセ系のキーボードで太めにユニゾンすることにした。もう、こうなると昔には戻れないね。なっちの歌が入っても、バンドは常にプッシュする感じを忘れないように心がけた。

 間髪入れずに続けた「ピロリン」は、私としてはかなり好きな世界。つんく氏の作るコミカル系の曲は、どれもなかなか味があって飽きないし、「うー、やるなぁ」と感嘆させられる瞬間も多いのだ。そもそも、こういう曲の方が、真剣に作りこんで、マジに演奏しきらないと中途半端になっちゃう。だから、実際に演奏すると秘かにかなり燃える。
 今回は、ブラスやストリングス、間奏のホンキートンクっぽいピアノなどを出来るかぎり生かしたので、それはそれは大忙し。鍵盤の上下はもちろん、右手と左手も別音色。他のメンバーもモータウン系のソウル・ビートを基本に、速いテンポに巻き込まれていく感じになるんだけど、でも、そんなギリギリ感が楽しい。

 そして、そんな流れでの「恋ジェラ」という構成には、リハの前の準備段階ですでにシビレたし、前やった時から好きな曲だったので、扱いもおのずと濃いめになる。基本はギター中心のサウンドなのだが、今回は新たに、サイケっぽいシタールの音色や、アナログ系のシンセ・ブラス音も加えてみた。より派手目にしたかったし、とても効果的だったと思う。まぁ、とにかく「ネギ」のところがたまらんわけ。

 m4.恋の花〜5.スイートホリック〜6.小節の中の二人

 個人的には最初のブロックとともに、このブロックも好きだった。これまで、いろいろなアレンジでやっているm4,5は、打ち込みのビートを併用して、CDにある「パキパキ感」を適度に保ちながら、ライブバンドっぽい良さも引き出せたと思う。特に、「スイートホリック」は個人的に今までの中で最高の出来、久保田くんとAsamiちゃんのコーラスが実に効果的で、よりポップになったのと、キーボードでラテン色を強めたのも、曲にあっていた。
 m6は、いつもピアノ中心だったのを、あえてガット・ギターでのバラードにしたのが新鮮で、チェンジ・オブ・ペース的役割をうまく果たしてくれた。これは、久保田くんに感謝です。

 m7.くちびるで止めて〜8.愛ひとひら

 今回のバンドはちゃんと歌える人が揃ったので、m7でもコーラスがいい感じにキマった。途中のメンバー紹介でのソロ回しではベースのしょーこちゃんのグルーヴがかっこ良かったぞ。
 m8は、ハネるノリが難しい曲で、こういうのはベテランのメンバーには一日の長あり、ってところかな。

 m9.糸〜10.Rosier〜11.NO.N.Y.

 3曲のカヴァー・コーナーのうち、LUNA SEAのm10は、かなり激しい内容だったけど、なっちは元々ロックものが好きなのだから、どうせ「はじけたい」のなら、好きな曲で思いっきり爆発しよう、ということ。ただし、オリジナルを丸々コピーするだけじゃつまらんので、「今回のメンバーの」解釈でOKとした。だいたい、50過ぎのオジサンが、ヴィジアル系ハードコアをそのままやるのはおかしいでしょ。私の世代だと、こういうものは「パンク」と「メタル」の合体的な感覚の方がしっくりくるわけ。というわけで、ピアノもオルガンもギター以上に歪ませました。それにしても、スラッシュ系の急速ドンタン・ビートを叩きながら、なっちのボーカルにハモをつけてたAsamiちゃん、恐るべし。
 BOOWYのm11は文句なく楽しい。基本のロックンロール魂が根底にあるから、自然に盛り上がれた。

 この中で最も意外性があったのは、中島みゆきさんの「糸」だったが、Bank Bandによるバージョンのアレンジがなかなか良かったので、オリジナルではなく、こちらを参考にカヴァーした。ただし、なっちの大掛かりな着替えをはさんだので、エンディングをかなり長くしなければならなかった。で、オリジナルのインスト部分などを加えたりして引っ張ることにした。
 みゆきさんのオリジナルには、どの曲にも何とも言えない「毒」があるので、Bank Bandで消えていた、そういう要素を戻すことで、次のLUNA SEAに違和感なくつなげられたと言えるかも。

 m12.シャイニング・バタフライ〜13.浪漫〜14.あなた色

 後半もまだまだイケイケ。m12はドリームモーニング娘。の最新曲なのだが、けっこう演奏的にはややこしい曲。なっちによる冒頭の歌いだしあたりでは、かなり期待させる内容なのだが、個人的にちょっと残念なのは、過去のモー娘。曲を、つんく氏が自らコピーしているような仕上がりになってしまったこと。だからこそ、悪い曲ではないんだ、とも言えるけど。

 それは、続けてm13に突入したので、余計そう感じちゃうのかもしれない。これは完全に、布袋系メロディを持つ80年代風ロックで、リンドバーグ、レベッカにバービーボーイズのメンバーがレコーディングに入ってるという徹底ぶりからして、つんく氏の80年代J・ロックへのオマージュとして、よく出来た作品。それと、モー娘。バージョンは「なっち後」なので、今回の安倍ソロ・バージョンはかなり新鮮だったし、曲の強さが増したと思う。
 ただし、込み入った間奏は少し勢いをそぐ感じがするという、なっちの意見だったので、流れを止めないように、シンプルな形にした。

 本編ラストの「あなた色」も、こんな流れを受けて、かなり攻撃的な出来に。ジプシー・キングス風のアコースティック感を無視したことで、よりストレートに爆発する感じになった。若いリズム・セクションが思いっきりはじけてくれたし、打ち込みのパーカッションなどが常に煽ってくる感じにしたのが効果的だった。私もピアノ、ぶっ叩く感じになってたし。

 En1.息を重ねましょう〜2.大人へのエレベーター

 アンコールでは、なっちがバンド・メンバーを紹介、なごみ、いじるコーナーから、「息かさ」にすっと入るように、との要望に加え、オリジナルのレゲエ・アレンジから離れて、本編に通じるようなポップ・ロック感でまとめてほしい、とのことだった。
 曲自体はとてもフックのあるサビが印象的だから、どのようにやっても大丈夫。ハネたグルーヴ感をやめて、フォーク・ロック風にしてみた。

 で、最後の「大人」は、個人的にはローリング・ストーンズっぽいイメージでのぞんでいる。時にブルース・スプリングスティーン風でもあるけど。いずれにしても、どの世代の人にも受け入れられるであろう王道ロックを目指したい。とりあえず、四の五の言わずに盛り上がろうが大事。

 というわけで、駆け足でO-Eastのライブを振り返ったけど、私はこの時のセットリストが今でも好き。よく出来た構成だと感心したし、演奏していても実に楽しかったし、バンドの良さもうまく引き出せたと思っているのでした。

 さて、次は8月のAXバージョン。詳細(2)へ。
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by harukko45 | 2012-08-13 14:44 | 音楽の仕事

 どうもブログ更新が止まりっぱなしでしたが、昨日、安倍なつみさんのコンサートが終了し、私自身の夏の大仕事も終えることが出来たので、いろいろ書き残していたことをまとめていこうと思います。

 あと、オリンピックの影響もあるわな。

 さて、まずは昨夜の「安倍なつみBirthday Live2012 〜thanks all〜」にお越し下さったたくさんのファンの皆さんに心より感謝です。いつもながらに応援してくださって、本当にうれしいかぎりです。もちろん、そんな皆さんが目一杯楽しんでくれたかどうかが一番ですが、ステージ上ではいろいろと細かい問題が発生しつつも、なっちを含むメンバー各自が強い忍耐力で乗り切り、最後まで前向きにやり切ってくれたので、その思いは会場のみんなにも伝わったのではと思っています。
 今回のバンドは6月以来なのですが、お互いへの信頼がすでに感じられたのと、各自がより積極的にバンド・サウンドにアプローチしてくれたのが良かったです。そういったことが積み重なって素晴らしいチームが出来てくるわけですから。

 とは言え、個人的に昨夜は、6月のライブに比べて、より取り組むべき課題を多くしていたので、その分不安もあり、それを克服する時間が少し足りなかったことが悔やまれます。それにより、自分の凡ミスと言える部分が実際にあり、そこはきっちり反省しなくちゃいけません。

 それは、他のメンバーもなっち自身にもあるようでしたが、それでもバンドとしてはタフだったことがうれしいわけです。特に20代女性ふたりによるリズム・セクションは前回よりも格段にたくましくなったし、ギターの久保田くんは全体を見渡すことが出来る人で、私が行き届かない部分を的確に指摘してくれるのが助かります。私は比較的、自分のことしか考えていない時間も多いので、若いリズム・セクションに「ちゃんとした」アドバイスをしてくれたのは彼でした。
 まぁ、私が自分のことを考えられるということは、他のメンバーを信用しているから、とも言えます。

 せっかく、このような若いミュージシャン達とチームが組めるのは、私にとっても素晴らしい経験になるので、もっとたくさんの機会で音楽したいのですが、それについては私が決めれることではなく、もろもろの今後に期待したいと思います。次回は、6月と8月の成果について書いていこうと思います。
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by harukko45 | 2012-08-11 18:32 | 音楽の仕事

 昨日は2年ぶりに、安倍なつみさんのコンサートが渋谷On Air-East(いやぁ、古い人間なので、ついこう言っちゃう。今はO-Eastだね。)であり、バンドの一人として参加させてもらいました。これまで以上に濃い内容だっただけに、大きな事故なく無事に終われたことにほっとしているのと、心地よい疲労感みたいなものに浸っているって感じでしょうか。

 演奏中は緊張感を持ちながらも、大いに楽しむことができました。会場の雰囲気も最高だったし、やっぱり、なっちファンの皆さんの熱い反応にずいぶん後押しされました。

 それと、今回のバンド、個人的には今のなっちにピッタリなメンバーが揃ったように感じます。若い女性リズム隊である、ドラムスのASAMIちゃんと、べースのなかむらしょーこちゃんは、ルックス的にもユニークだったし、何より二人の前向きで生きのいいプレイぶりが、「次の段階に進みたい」とするなっちの意志に合致してました。また、なっちコンではアコギのイメージが強かったかもしれない、ギターの久保田邦夫さんが、実はエレキも強力に良いことが随所に聴かれたと思います。

 私は、できるだけカラフルなカラーリングを曲にすることにつとめました。なっちの前半の衣装みたいな感じね。それと、もう一度オリジナルを聴き直して、これまでカットせざるを得なかったフレーズやアレンジメントの部分を復活させたいと思い、それにより、使う音色も多くなりました。実際にはかなり忙しいですが、その分大いに燃えたのでした。

 ですから、昨日の昼夜2回で終わってしまうというのは、ちょっと残念でもったいない内容ではありました。もうちょっと続けるともっともっと良くなっていくのですが。でも、今回のアプローチは必ず8月のバースデイ・ライブにつながるだろうし、「安倍なつみ第2章」宣言に相応しい再スタートがきれたとも思っています。

 ところで、タイトル通りスパークしすぎて、昼の部のアンコールでのなっちとの対話コーナーでは、ファンのみんなを「あいつら」云々みたいな言い方をしてしまいました。親しい友達みたいな調子で、気軽に思わず出てしまいましたが、やはりちょっと敬意を欠いていたと反省です。不愉快に思った方がいたら、申し訳なく思います。
 それと、夜の部の同じところでは、ますますスパークしすぎて、なっちの質問の意味が分からず、全くスットンキョーな受け答えをしてしまい、思い切りコケましたよ。後で聞いたら、「今回はいろいろな和菓子を食べましたねぇ」だったようです。正直、何であのタイミングで「和菓子」が出てくるのか、ほとんど罠としか言いようが無いですけど、そこが「なっち」の「なっち」たる所以なのでしょうねぇ。
 私は1度聞き返したあげく、「いろいろな私を...」って勘違いして、「Luna Seaが好きだったなんて知らなかったよ」ってことに。いやはや。

 とにかく、無事にコンサートを終えることができたことは、ファンの皆さんのおかげ。心より感謝したいと思います。どうも、ありがとうございました。そして、8月も乞うご期待、まだ内容等は全くわかりませんが、再び良い準備をしてのぞみたいと思いますので、どうぞよろしくです。
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by harukko45 | 2012-06-03 12:51 | 音楽の仕事

「安倍内閣」鑑賞

 沼津から帰った26日、夕方から下北沢に出かけて、安倍なつみさんが主演する舞台「安倍内閣」を見てきました。一緒に行ったのは、六川さん、高杉さんという「秋ツアー」バンドの面々。これより前の公演で徳武さんも来ていたとのことでした。

 全く歌のない、演技のみの初舞台であるなっちを見に、コンサートでも馴染みのファンの方々がたくさん集結されてました。ロビーでは我々にも声をかけてくれるなど、いつも変わらぬあったかい皆さんですわい。

 でもって、いきなりのなっち登場での台詞まわしに、普段と違う状況で、見ている私は思わずたじろいでしまいました。というか、「おおっ」って感じで圧倒されちゃいました。
 その後は、じょじょに落ち着いて劇に集中できましたが、なっちといい、競演の保田圭ちゃんといい、素晴らしいもんです。すっかり女優さんだもんな。

 私としては、いつ、なっちが「ヒゲ」をつけるのか、を期待していたのですが、それはなかったですね。そういう内容じゃなかったものね。でも、ちょっと残念だったな。それにしても、なっちはやっぱり強いオーラを持っている人です。さすが、主役として堂々たる存在感でした。それと、脇役に徹していたものの、圭ちゃんがずいぶん大人びて綺麗になったなぁと感心しました。

 終演後に舞台裏にお邪魔したけど、こちらはいつもの、なっちと圭ちゃんでした。なんか私としてはほっとしましたけど。で、我々3人は二人の奮闘をたたえながら、来年の再会を誓いあったのでした。いや、ほんと、ふたりとも頑張り屋さんだし、心から音楽もステージも愛しているのがよくわかるので、ぜひ音楽でまた一緒にやれたら、すごくうれしいです。
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by harukko45 | 2010-12-27 22:16 | 日々のあれこれ

詳細(2)からの続き

m5.雨上がりの虹のように

 大作メドレーが終わると、ステージ上はある種の開放感が生まれてきます。もちろん、次の曲は久しぶりのシングル・リリース曲で、前曲のライターである岡村孝子さんの書き下ろしですから、大事に扱わなくてはいけません。これは当然なのですが、どんな場合でもニュー・リリース曲に対しては敬意を払って、まずはオリジナルの再現を試みるわけです。

 また、今回は日本のポップス/歌謡曲界の重鎮で数々の名作を作ってきた萩田光雄さんのアレンジですので、ますますそういう気分になりますね。それに、キッチリと譜面に書かれているフレーズが満載で、特にギターは重要な役回りになっていました。
 徳武さんは本来の自分のキャラとは違う感じではありましたが、かなりCDのサウンドを再現するように頑張ってくれました。

 他の3人はどちらかと言えば、しっかりバックを支えるって感じですが、全体的にはCDよりも躍動感のある演奏になったのではないでしょうか。まさにライブならでは、気の合うバンドならではのグルーヴ感が随所に感じられて楽しかったです。

m6.青空

 続けてやった"青空"は個人的には今回のメニューの中で一番気を使ったものでした。この曲は詞・曲ともに実はかなり「古風」な作りで、他の曲とは違った趣きを持っています。「古風」なのは、「古くさい」のではなく、かつての歌謡曲などが持っていた良さがこの曲にはあると言うことです。
 だから、無意味に長い余計な部分がなく、簡潔な作りながら言いたいことをしっかりと言い切っているのでした。

 なっち自身もとてもお気に入りで、思い入れも強い曲なのでした。ですから、テンポやノリなどにもちょっとしたこだわりを感じさせるのでした。

 CDでは全体に打ち込みっぽいニュアンスで、固い仕上がりに思えます。曲自体が良く、広がりを感じさせる内容なので、同じアレンジでも、生でもっとセンシティブにやっていけば絶対に活きると考えました。今回はバンドでやれたので、その思いがほぼ表現できたのではないかと思っていますし、会場からの反応もかなり良かったように感じられました。ひょっとしたら、"雨上がり..."を食っちゃったかも?それはないか。でも、こちらの気分はそのぐらいのレベルだったということです。

m7.鳴り止まないタンバリン〜m8.恋した女の子どすえ

 さて、ここからは大いにはじけて盛り上がろうコーナー。個人的にも"ふるさと""メドレー""青空"と神経を使う曲が終わったので、「こっちも楽しむぞ」的気分になりました。

 "タンバリン"は元々完全なる打ち込みで、打ち込みだからこその良さというものがある曲。なので、リズムに関しては同期ものを使って、ラップ・ロック的な感じにしました。とは言え、やはり生のドラム、ベースの威力というのは絶大で、打ち込みものとの相性さえ合えば、インパクトとダイナミクスに関しては圧倒的に良くなるのでした。
 ドラムの高杉さんは打ち込みのスピード感をちゃんと残しながら、生バンドの大きさや柔軟性を生み出してくれましたし、よりロック的なかっこよさが強調されたと思います。

 それは続く"...どすえ"においても言えるわけです。これはどちらかと言えば、徳武さんのロカビリー・スタイルのギター・テクニックを大々的にフィーチャアしているのですが、強烈にロールするリズム・セクションのかっこ良さも大いに讃えたいです。特に、ツアー終盤になるにつれ、どんどん凄みを増すように燃え上がって、テンポもギンギンに上がって行く感じでしたっけ。
 ロックに関しては年期が違う!さすがオジサン・バンドどすえ。

m9.愛しき人〜m10.微風(そよかぜ)

 本編最後は、言うことなしの代表曲2曲。たぶん、ほとんどのファンも納得の2曲ではないでしょうか。"愛しき人"では会場中を巻き込んでの大合唱のシーンを作り出したかと思えば、一転して"微風"では、じっくりと大作バラードをビシっと歌い切る、なっちのパフォーマーとしての力は本当に素晴らしいです。

 m10のような曲は、ツルさんがいてくれたらとリハでは思った時もありましたが、本番での会場の熱気を感じたら、すっかり燃え上がってしまいました。だから、かなり興奮度の高い"微風"で、「そよかぜ」どころではなかったかもしれません。

En1.大人へのエレベーター

 いやぁ、面白かった。個人的には中村あゆみさんのライブやっている時を思い出した。そうそう、まさにこういう盛り上がりと熱気だよなぁって。

En2.beautiful

 そして、大ラスは夏に引き続き、この曲。ただし、リズム隊が入ったことで、ここでもよりロック色、それも60年代のサイケ色、ビートルズ色が強まりました。個人的にはニンマリです。今回のメンバーはその辺のニュアンスが体にしみ込んでいる連中なので、ほとんどツーカーでコミュニケイションが取れるのでした。
 おかげで、私自身もすごく感動するラストになりましたし、まさに「やり切った」と思えたラストでした。

 ファイナルの最終ステージ、全曲終了後になっちが我々メンバーにハグしてくれたのには驚きましたが、それぐらいお互いにやり尽くした気持ちで一杯だったのでした。そして、楽屋に帰ってからも全く興奮覚めやらぬ彼女も実に印象的でした。
 それは我々バンドも一緒。もう終わっちゃうなんて。

 さて、今回のファイナルはDVDに収録されて発売されるそうですが、確かにそれはそれでうれしいし、楽しみではありますが、やはりあの日あの場で体験したことは、その瞬間でしか味わえないもの。絶対に録音や録画では全ては取り切れてはいないのです。だからこそ、札幌からの7カ所13公演一つ一つが素晴らしい体験、一期一会の感動だったのでした。

 この場から、つねに熱い思いをステージに送り続けてくれたファンのみんなに、再び感謝したいと思います。本当に本当にありがとうございました。なっちとはしばらくお別れですけど、もしまた再会する時があったら、よりいっそう良いステージを目指して頑張ります。その時が来るのを楽しみにしたいと思います。
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by harukko45 | 2010-10-04 17:03 | 音楽の仕事

詳細(1)からの続き。

m4.メドレー1章(ちょっとずつね〜腕組んで帰りたい)2章(晴れ 雨 のち スキ〜やんなっちゃう〜Memory 青春の光)3章(夢をあきらめないで)
 
 今回のメドレーは「一本の恋愛映画を観ているような感じで聞かせたい」という明解な意図がまずあり、それぞれの曲の歌詞をつないだ時に一つのストーリーを感じさせるような流れを目指しました。
 それと、このストーリーのメインテーマを表現する曲は何かと言えば、"Memory 青春の光"であったので、音楽全体の通奏低音としてこの曲がある、という感覚でとらえることにしました。

 最初の原案では、各章の頭に短いセリフが考えられていたりして、より劇仕立てな方向も見えましたし、規模ももう少し大きかった感じでした。ただ、演出の野沢トオルさんがリハ間際まで超多忙であったため、その具体的な構成に関しては、まずは大枠のような形にしておいて、実際にリハーサルで試しながら修正を加えていくことになりました。
 なので、リハーサル初日から皆で意見を交わしながら、いろいろとトライしていき、それをもう一度私が持ち帰って整理したのが、最終版となったのでした。

 ここで見えてくるストーリーとしては、1章は新たな恋の始まりへの不安と喜び、2章は危うい恋のゆくえ、そして破局、3章は失意の中から希望に向かって、となるのでした。

 各章の冒頭に駅、雨、街のSEを入れて物語の展開を印象づけることになりましたが、これにより演奏する側にとってもイメージをとらえやすくなりました。
 私は「映画音楽風」を強く意識したので、まずはタイトルロールが出ているバックに流れるような感じのイントロダクションを作りました。とは言え、4人編成のバンドでは、おのずと限界もあるので、ほとんどピアノ・ソロ的になりましたが、主人公が抱く繊細に揺らぐ心のイメージをシンプルなフレーズで表せればと思っていました。

 1章の2曲は、まさに恋の始まりと喜びにピッタリでした。"ちょっとずつね"はこのところ毎回登場しているので、イメージはとらえやすいですが、"腕組んで"はオリジナルのエレキ・ギターによるガール・ポップぽいやり方から、逆にアコギをベースにしたより土臭いサザン・ロック風でやってみました。この方が詞もよく聞こえてくるし、あまり「はしゃぎすぎない」感じが出て、この恋のストーリーの流れをこわさないで出来たと思います。
 なっち自身はこの曲が入ることで、イメージが崩れてしまうのを一番心配していたのですが、今回はとてもうまくつなげることに成功しました。

 2章の前は同じピアノのフレーズでも、聞いている人には印象が変わっているように心がけ、"晴れ雨..."への導入がキュンとしてくれればと思いました。
 かなりの佳曲である"晴れ雨..."と"Memory"にはさまれてしまった"やんなっちゃう"は、どうしても曲としてのパワーで負けてしまい、少々不利な立場に追いやられたのですが、音楽的に流れを止めないで、気持ちのいい展開をするためにサビの部分だけ引用することになりました。
 バンドとしても、この辺の流れは演奏のしがいがあるもので、ステージを重ねるごとにどんどん躍動感のある内容になっていきました。特に"Memory"でのファンキーなリズム隊の動きは実にゴキゲンでした。

 私はこの2章はかなり大忙しで、全くもって息が抜けません。でも3曲とも好きだし、外せないフレーズやサウンドは出来るだけカバーしたかったので、大いに頑張りました。

 さて、このストーリーは一応"Memory"で終わるわけですが、ちょうど映画のエンドロールが流れるイメージで"夢をあきらめないで"をやるというグッド・アイデアがあり、あの実に印象的なアカペラによる歌いだしになりました。なっちは絶対音があるので、どんな状況でもビシっと歌い始められるのです。
 ただ、バックに流れるSEの中に入っている靴音やクラクションなどに微妙な音程を感じてしまうので、最初はちょっとやりにくそうでした。私も一度だけピアノで手助けしましたが、逆にスリリングさに欠ける感じがしたので、すぐにやめました。で、ステージ上に流れるSEの音量を下げることで、なっちは本来の調子を取り戻し、ツアー後半では毎回完璧にやりこなしてくれました。このシーンはバンド全員もしびれる部分でした。

 そして、バンドが加わってからの"夢を..."はメドレーの最後を締めくくるにふさわしい形でまとめることができました。演奏の方も、どんどん感動的なフィナーレを作り出せるようになっていき、今回のバンドの力量の高さを示すものだったと思っています。

詳細(3)に続く。
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by harukko45 | 2010-10-04 12:17 | 音楽の仕事

 昨日終わった、安倍なつみさんの秋ツアーをセットメニューにそって振り返ります。

 その前に、まずは今回のツアーの大きな特徴として、夏ツアー同様に演出家がついたことがあります。俳優・脚本家でもある野沢トオルさんは「秋」という季節感と一つのストーリー性を持った構成を考えてくれました。もちろん、打ち合わせとリハーサルの中で、選ばれた楽曲と流れにところどころ修正が加えられて、自然なライブ感を忘れないような形になっていきました。

 それと、「バンド・メンバーの声も聞いてみよう」という「オータム・ボイス」コーナーは当初は、各ステージ一つのテーマで一人に話を聞く、という「箸休め」的な小さな(?)コーナーだったのが、予想外に拡大。仕舞いには歌まで歌うはめになるとはね。これに関しては、トオルさんの演出というよりも、なっちを始めとする現場での即興的な展開だったのですが、我々メンバーには常に「恐怖」の時間となりました。

 まぁそんな中、徳武さんは「ギターとイカ」という二大キャラを持っているので、ずいぶん楽にしてたなぁ。方や、かなり誠実に話をしていたドラムの高杉さんも、実はマイクを持ったら止まらないタイプでしたね。あのコイズミ的髪型もあって、ファンの人たちが「総理!」って名付けたのはナイスでした。
 ベースの六川さんは比較的無難に乗り切ってた感じ。最初から庶民派の特攻キャラで押切れる彼は度胸も座ってるんだよね。でもって、私は少々支離滅裂な展開でした。正直、後で思い返すとお恥ずかしいかぎりでした、いやはや。

 では、本編。

 オープニングは"恋の花"と決まっていたのですが、メンバーとなっちが登場する時間をとるためにインスト部分を打ち込みで付け加えることになりました。私が作ったものをトオルさんに聞かせたところ、すごく気に入ってくれて、そこになっちのボイスを左右パラレルに挿入するというアイデアになりました。
 よくありがちなシンセ・パッドによる幻想的なイントロダクションみたいなものにはしたくなかったので、今回の出来は私自身も気に入っています。

m1.恋の花

 この曲はグルーヴ感テンポ感が難しい曲です。CDバージョンはテクノ・ポップな感触が良く出ているのですが、なっちにとってはテンポが早すぎるそうです。言葉がちゃんと乗り切らずに歌うのが辛いようでした。とは言え、数年前にやっていたスローバージョンはいかにも苦肉の策的で、いまいち支持も低かったよう。
 やはり、この曲を生かすにはオリジナルの形が望ましい、というのが全員の認識でした。

 というわけで、オリジナルよりは少しテンポを落としましたが、「打ち込み」感覚を残すために、シークエンサーと同期してやってみました。打ち込みリズム部分は生ドラムスとのバランスを考えて、私が新たに作りました。
 イントロなどで出てくる中華風YMO風のシンセ・メロはいかにも打ち込みならではなのですが、やはり生でやらねば演奏家としてはつまらんので、手弾きにしました。

 CDでのパキパキしていながら浮遊しているような感覚は、生になることでかなり薄れてしまいますが、その分ライブならではのダイナミクスの大きさは獲得できたのではないでしょうか。この曲でのオープニングは、比較的「やわらかい」感じもあり、あまりガツガツして会場を煽るわけでもないところが好きです。

m2.あなた色

 これはライブでは定番のアゲ曲と言えるでしょうが、CDのジプシー・キングス風のやり方は少々飽きてきたので、もうちょっとラテン・ロック、ラテン・フュージョン的なアプローチにしてみました。徳武さんがアコギからエレキに持ち替えたこと、「スニーカー」ツアーでの打ち込みパーカッションを同期させたこと、ガット・ギターのじゃかじゃかしたカッティングがなくなったので、その分ピアノやベースで積極的なバッキングが可能になったこと、等が上げられるでしょうか。
 1ハーフになってしまったのは残念でしたが、この頭2曲のつなぎは、これまでの中では一番スマートに決まったオープニングではなかったかと思っています。

m3.ふるさと

 MC後のこの曲、大好きです。つんく氏の傑作曲の一つです、間違いなく。同時に、「娘。」曲というよりも、なっちの代表曲として今後は認識していくべき曲でしょうね。彼女じゃないと、こういうムードになりません。
 私はこの曲が気に入っているので、演奏面でもいろいろ楽しく弾かせてもらっています。ですから、オリジナルに入っている基本的で印象的なフレーズは全てキーボードで再現しているのですが、ここに徳さんのあまりにもシビれるフィル・インがからんでくるので、もうたまらんのです。はっきり言って、これがあるとないとでは全然違います。CDでの若い時期のキュンとした感情から、大人になって少しずつ「酸いも甘いも」知り始めた感情への成長が音になっている部分、これが徳さんのギターの「ヌメヌメ」感なんですね。
 だからといって、なっちが意識して大人風にしないところが、良いのです。あくまで「青い」感じは永遠の若さにもつながる感覚で、この曲の大きな魅力なのです。

詳細(2)へ続く。
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by harukko45 | 2010-10-03 15:23 | 音楽の仕事

安倍なつみ/横浜Blitz

 10月2日、安倍なつみさんの秋ツアー"Autumn Voice"のファイナルが横浜Blitzにて満杯のお客さんとともに無事終了しました。いやぁ、メンバー、スタッフの皆さん、もちろんメインであるなっち、心からお疲れさま、って声をかけたいと思います。
 そして、会場で精一杯盛り上げてくれたファンの皆さんには、感謝感謝、大感謝です。本当に本当にありがとうございました。

 それにしても、いろいろな展開で、予想外な部分も多かった(特にバンド・メンバーを巻き込んだ「オータム・ヴォイス」コーナー)今回でしたが、音楽的には短い時間ながらすごく充実した成果を上げることが出来たと思っていて、個人的にも満足する部分が多かったと思います。
 別の言い方をすれば、なっちのライブに初めて関わった"Angelicツアー"から約2年経ち、ここに来て「一つの形」にまで辿り着いたようにも思います。もちろん、今回が全て完璧だったわけではないけど、それでもずいぶん深化した内容になってきたな、と思われるのでした。

 それは、4人編成の基本的なバンド・スタイルでツアーを回れたことも大きいです。ドラムの高杉登さん、ベースの六川正彦さん、ギターの徳武弘文さんによる「愛のある」演奏がなければ、こういう満足感はなかったでしょう。

 また、日程がタイトな強行スケジュールも逆に幸いしたかもしれません。それだけ、各自が集中する時間がより蜜で濃くなりましたし、体力的にきつい部分を皆でカバーしあったとも言えるからでした。それもこれも、すべて「なっち」のため。そういう気にさせるだけの器量と魅力を安倍さんがしっかりと持ち合わせていたからこそ、我々もやる気になったのでした。

 さて、昨日のファイナル2公演、途中の「オータム・ボイス」コーナーでは完全になっちとプロデューサーにハメられた感のあったバンド4人で、みんな「頭が真っ白」になるような感じで、ほんとドギマギしていましたが、それはおいても、一致団結したステージ上の皆のエネルギーは素晴らしかったです。これで終わるのがちょっともったいない気がします、ほんとに。

 例によってセットメニューの詳細は別にアップしたいと思います。とりあえず、各地で観に来てくださったファンの皆さんには、もう一度お礼の言葉をおくります。ありがとうございました!!!
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by harukko45 | 2010-10-03 05:39 | 音楽の仕事

安倍なつみ/仙台&浜松

 25日は仙台darwin、26日は浜松space-Kで、安倍なつみさんのライブでした。いやぁ、スタッフ、メンバーの皆さん、もちろんご本人も当然ですが、ほんとにほんとにお疲れさまでした!
 と、心の底から出てしまうほどの過密スケジュールでしたが、無事にこなし切ったことを、まずは喜びたいと思います。

 それと、かなりのファンの方々がこの両日に来てくれていたので、きっと体力的には大変だったと思いますが、それでも、この2カ所はとてもステージと客席が身近に感じられる場所だったので、よりファンのみんなとの一体感が生まれて、すごく充実感のある内容だったと思いました。
 熱い熱いファンの皆さんには、あらためて心から感謝したいと思います。ありがとうございました!

 さすがに浜松の2回目は、バンド・メンバーにも疲労があったし、器材のトラブルもあったりしましたが、4回のステージ全体を通して見れば、かなり高いレベルで仕上がってきていると感じています。

 さて、これで残りは10/2の横浜Blitzのみ。このファイナルでも、大いに楽しんで、精一杯盛り上がったステージに出来るように頑張りたいと思います。
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by harukko45 | 2010-09-27 16:20 | 音楽の仕事

 安倍なつみさんの"Autumn Voice"ツアーも4カ所目、昨日は名古屋でのステージでした。でもって、個人的にはようやく合格点を出すことができましたし、なっちご本人と会場のみんなの盛り上がりと一体感はここまでで最高だったのではないかと思います。
 たぶん、会場自体がよりライブハウス的だったせいもあるでしょうが、ステージでのサウンドも熱気にあふれていて、演奏していても常にワクワクさせられていました。

 なので、終演後は全員が満足感にあふれた表情で、「やりきった!」という気分でした。

 バンドとしても、譜面ずらをなぞっていくような所が一切消え、十分に音楽が体の中に入って演奏できるようになったと思います。なので、その場その場での即興的なプレイもどんどん出てきて、ますます好ましい状況が生まれていたのでした。

 ダイヤモンドホールに集まってくれたたくさんのファン、本当にありがとうございました!そして、残り3カ所もこの調子で駆け上がっていきますので、どうぞよろしくです。

 p.s. 前回のアップでなっちの名前の漢字変換が間違ってました。お恥ずかしい。大変失礼しました。
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by harukko45 | 2010-09-24 09:55 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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