9月28、29日は、Berryz工房の熊井友理奈さんのカジュアル・ディナーショーがあり、大阪のフラミンゴ・ジ・アルーシャ、東京原宿のラドンナでバックをつとめました。
 リハが先週の火曜日から3日間、一日おいて2日間連続の本番という流れは、あっと言う間に過ぎ去った感じですが、良いチームにめぐまれて実に印象的な仕事になったと思ってます。
 まずは、若き素晴らしいバンドメンバー達、ベースのなかむらしょーこさん、ギターの黒沢和貴くん、ドラムスの中村優規くんに感謝感謝です。みんな私より20年、それ以上も若いミュージシャン達ですが、正直一番青臭い演奏だった私をうまくカバーしてくれ、実にイキのいいグルーヴで全力投球のパフォーマンスを繰り広げてくれました。彼らの頑張りがショー全体の盛り上がりを作っていたことは間違いないです。

 そして、メインの熊井ちゃんはこの数日間、特に本番を経ることで、どんどん良くなっていくのがヒシヒシと感じられて、ほんとに驚きました。それは、バラードもので顕著で、リハの最初の頃は緊張と不安げだった歌が、見違えるほど力強くなっていました。

 では、セットリストにそって振り返ります。

 m1.恋をしちゃいました

 タンポポの2001年のシングルで、モータウン風グルーヴを基本に、つんく氏お得意の「何でもあり」のポップ・チューン。CDではいろいろな要素が重なった派手な作りですが、ライブではバンドらしいサウンドを目指しました。何と言っても、優規くんのご機嫌なドラミングが光りました。おかげで、オープニングからグイグイ行く感じが出ていたのではないでしょうか。

 m2.グランドでも廊下でも目立つ君〜3.やる気! IT'S EASY

 「グランド」は、アイドル・チューンとしてだけでなく、J-Popとしても高水準の楽曲、隠れた傑作かも。ゲーム業界出身の平田祥一郎さんのアレンジは実に「らしい」感じがいい。80年代のテクノ・ポップ風の懐かしさ(YMOとか)を残しながら、現代のハウスっぽいこだわりをきっちり効かせているのが、なかなかカッコイイです。
 そこに、熊井ちゃんの歌いだしがすごくいい!これはかなりグっときます。なので、生バンドでやっても、このスピード感とマシーンっぽさは失いたくなかったですね。間奏の部分は少し変えて、ライブらしく、カズくんに派手なソロを弾きまくってもらいました。彼のテクニカルなアプローチが曲によく合ってたと思います。その他の部分では、バンドには「チャラい」感じも意識してもらいました。

 後藤真希さんの「やる気」は2002年のヒットですが、オリジナルを聴くと、後藤さんはやはり力のあるアイドルだったことを再認識しますね。アレンジ自体はディスコ風ですが、前曲と良い意味での「軽さ」が共通していると思います。意識的にゲセワに作ってあるのですが、この手は生の方がよりエグ味が出ます。個人的にこの2曲、かなり楽しめました。

 m4.恋愛模様〜5.秘密のウ・タ・ヒ・メ〜6.まっすぐな私

 ここでは、あえてアコースティック・ピアノ、アコースティック・ギターを使って、ムードを変えてみました。曲自体も切ない感じ、妖しげな感じ、じっくりと歌詞を聞かせたい3曲だったので、シンプルな音作りの方が効果的だと思いました。

 m4は、ちょっと「Toto」風のミディアム・バラードで、個人的にはもうちょっとスローにしたい気分ですが、熊井ちゃんには今回ぐらいがちょうど良かった。逆に私が意識しすぎて、少し速かった時もありましたが、それもライブの面白さか。熊井ちゃんは、太くて良く響く声を持っていて、しかも高音もちゃんと出るので、こういう曲はピッタリでした。それにしても、歌が本番でどんどんよくなっていった1曲。

 m5はまさに「不思議系」。歌詞も妖しげ。サビのハーモニーも妖しい。微妙な音程感が逆に効果的で、普通のアイドル曲よりも「危険度」が高い。聴き手の方がいろいろな妄想を働かせる要素がいっぱいあると思いますが、どうかな。それでいて、バックのアレンジはなかなかオシャレな感じで、そのギャップが楽しい。
 Bメロで、つんく氏によるハモがいかにも、オヤジっぽく「ぬるっと」入ってくるのが面白くって、その後に「ひ・み・つ・の」と続くのがドキっとさせるわけね。
 今回は当然オヤジ役を私がやって、ベース以外でも大活躍のしょーこちゃんが熊井ちゃんにピッタリとハモって、オリジナルの浮遊感を生かすようにトライしました。まずまずうまく行ったかな。

 m6は、オリジナルではシークエンスされたシンセのフレーズと808系のドラム・サウンドを使った打ち込みがベーシックになっているのだが、それら全てなしで、アコースティックを生かしたバラードとして、しっとりとやってみました。これはこれで、新鮮だったのでは。熊井ちゃんにとっては、いつもよりも大人なムードで歌うことになったので、少し挑戦だったかもしれないが、歌詞もよく聞こえてきて、随所にキュンとなるパフォーマンスになっていきました。これも成長の証の1曲。

 m7.華詩(はなうた)〜8.今のキミを忘れない〜9.恋 ING

 続いての3曲は全てカヴァー。後藤真希さんの強力なフォロワーである熊井ちゃんらしい選曲のm7は、かなりライブ向きで、スケールの大きなバラード。80年代風のニュアンスがあって、派手なサウンドでいくことにしました。後藤さん自身の作詞でもあるので、本人も思い入れのある曲だったとのことで、それを知る熊井ちゃんの方の入れ込みも相当だったはず。
 リハでは後藤さんへのリスペクトが強すぎていたように思ったが、大阪・東京と徐々に自分の歌になっていったことに、うれしくなった。
 それと、オリジナルでは間奏はストリングスのシンセでのフレーズなのだが、ここは再びカズくんに登場してもらい、バキっとキメてくれました。

 ナオト・インティライミさんのm8は、なるほど今のポップ感覚って曲。それと、男性の裏声による高音を生かした曲なので、女性がキーを上げて歌うのは難しい部分もある。冒頭の「いかにも」っぽいアカペラ部分も、そのままやるのは、ちと照れる。なので、リハでいろいろやりながら「熊井風」になっていった。熊井ちゃん自身も一番苦労していた曲で、まだまだ不安定なところもあったけど、歌のノリ自体は悪くない。だから、トータルとして気持ちよく聞こえてくるようになった。

 モーニング娘。の2003年のシングル・カップリング曲(!)だったm9。私も「コイ・イング」って読んでた一人。でも、これは「アイ・エヌ・ジー」だなって思った矢先、熊井ちゃんがリハの初日に「コイ・イング」って言ったから、「ヤッパリー!」みたいな。
 さて、とにかくいかにもモー娘。らしい、つんく氏らしい仕上がりで、やってるとやけに満足感のある曲なのが不思議。オリジナルでは高橋愛さんがさすがに惹き付けられるボーカルだが、熊井ちゃんもなかなか頑張ってました。
 それと、この曲はベースがかっこいい。譜面に起こしている段階でかなり面白く思い、結局全部コピーしちゃった。それを全て再現してもらおうとは思わなかったけど、サビのおいしい部分は譜面にして、しょーこちゃんに参考にしてもらった。

 m10.女のプライド〜11.いつかどこかで

 本編の終盤、ノリのある曲を2曲。ハネたビートで、少し南部風の仕上がりになっているm10は、演奏する方は実に楽しくなる曲。Berryz工房の曲としては、かなりシブめの部類で、この辺の選曲センスは熊井ちゃん、なかなかでは。全体的にはピアノが中心なのだが、オリジナルのままではどこもかしこもキーボードになってしまうので、今回は間奏をギターにした。その方がブルージーなムードが出たと思う。
 ガーディアンズ4としてリリースされたm11は、歌詞の可愛らしさと、クラシカル・サイケ風のオケがピッタリの佳曲。また、つなぎの部分や間奏では一気にスタジアム・ロックっぽいスケール感もあって、かなり盛り上がる。こちらは完全に90年代のハードロック系の気分になるのでした。ここでも、選曲と曲順のセンスが光ったと言えるでしょう。
 で、熊井ちゃんの声は、この手の曲が一番映える。本人も自信たっぷりに歌い切っていた。

 En.ライバル

 さて、アンコール。会場の皆さんは、ディナーショウを意識して、ずっと座りっぱなしでしたが、本当は立って盛り上がりたかったのでは。別にそれでも良かったと思うし、今後も大いに歓迎です。とにかく、ステージ側は後半戦はそういう気分になっていたってことです。たぶん曲の並びも良かったのだと思いますが、だんだん後半に向かって感動が高まる構成になって、このラストで爆発ってところです。
 オリジナルはピコピコ系とロックンロールの融合みたいになってましたが、今回はストレートにロックすることにしました。なので、ディナーショウにしてはかなりゴリっとしてたかもしれませんが、それで良かったと思ってます。で、熊井ちゃんは何だかこの曲が歌いやすいのか、大好きなのか、とにかくピタっと来ました。後ろがギンギンでも、声が負けないのがうれしい。なのに、終わるとサッサと引き上げちゃうのが、まぁ彼女らしいのかな?ほんとに、オモロいです。

 というわけで、熊井ちゃんとの5日間、大いに楽しませてもらいました。個人的には不安定なプレイがあって、後悔と反省も多いのですが、それでも、最初に書いたように他のメンバーの優秀さあり、いいステージになったのではと思っています。こっちのほうが元気をもらったとも言えるかな。

 そして、何と言っても、大阪・東京4回公演にお越し下さったファンの皆さんの熱い厚い応援のおかげでもあります。本当に本当にありがとうございました。
 それから、熊井ちゃん、今後、ますます綺麗になって、才能が開花しそうな予感も。そのきっかけになれば、オジサンとしても最高にうれしいです。まずは武道館、頑張ってください!



 
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by harukko45 | 2013-09-30 16:41 | 音楽の仕事

王様/横浜フライデイ

 ほぼ2ヶ月おきぐらいのペースでやっている、王様のライブ。7月29日に引き続き、横浜のフライデイで昨夜2ステージを行ってきた。メンバーは王様のギター&ボーカル、六川正彦さんのベース、樋口晶之さんのドラムスに私という、昨年の12月以来の4人。で、セット・リストは、

 1部/m1.飛んでるジャックの稲妻(Jumpin' Jack Frash) 2.俺達はアメリカ人の楽団(We're An American Band) 3.移民の歌(Immigrant Song) 4.脳天爆発男(Paranoid) 5.ミシシッピ女王(Mississippi Queen) 6.Spinning Toe-Hold 7.爆裂山寺物語(山寺の和尚さん)〜8.Drums Solo〜9.十字路(Crossroads)

 2部/m10.Freeway Jam 11.Jeff's Boogie 12.リトル・ウイング (Little Wing) 13.パープル・ヘイズ (Purple Haze)14.大噴火(Eruption)〜15.首ったけ(You Really Got Me) 16.しっ(Hush) 17.高速道路の星(Highway Star)
En1.湖上の煙(Smoke On The Water)

 メニューは基本的にこの一年変わっておらず、その都度、数曲を入れ替えているだけなのだが、演奏面では毎回毎回大きな変化と進化をとげており、即興的な要素もどんどん増えて、「直訳ロック」はただのカヴァーものではないのであった。
 正直、この手のクラシック・ロックの名曲達を演奏することは、まるで、中学高校時代のロック少年に戻ったようでもあり、この上ない喜びであると同時に、もの凄く気力体力を使う。やはり、あの当時のロック・ミュージシャンの気迫のこもったプレイを聴きこんで来たからこそ、演奏する時にはどうしたって気合いが入る。知らないうちに夢中になって弾いているのに、曲の構成やノリなんかは身体にしっかりとしみこんでいるのだから、実に面白い。

 さて、同じようなセットで1年近く続けてきても、動員の方はじょじょに増えてきたのは、本当にうれしい。それに、お客さんが本当に喜んでくれていて、昨夜も大いにに盛り上がってくれた。王様の地道な活動が少しずつ、実を結びつつあるか。

 次回もフライデイで、11月6日の予定。
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by harukko45 | 2013-09-12 22:30 | 音楽の仕事

 2013夏の思い出を語る(?)(っていうのに、もう9月じゃねぇか!)の最終回。8月11日、タケカワユキヒデさんのライブのため、早朝、徳島に向かいました。その日は、徳島の大イベント「阿波踊り」開催の前日で、毎年、前夜祭として開かれている「阿波踊りサウンドフェスティバル2013」があり、今年のメインアクトをタケさんがつとめたのでした。
 
 この日の徳島、ものすごい暑さでしたなぁ。なにしろ、高知・四万十市で連日40度越えを記録していた時、もちろん、徳島でも史上最高気温を更新した日でした。

 そんな中で市の中央公園、鷲の門広場での野外イベントは、なかなか過酷のものがありました。昼間のリハでは屋根があるとはいえ、ステージ上は強烈な日光で焼かれるようでしたし、夜になっても気温はいっこうに下がらず、涼しい風も吹くことはなかったのでした。

 そんな中、会場に設置された椅子席は満杯、その後ろに立ち見の観客の皆さんがかなりいて、夏のロックフェスっぽい感じなかなか壮観な眺めでした。
 とは言え、演奏が始まるとステージ上は照明や機材の熱もあり、どんどん体感温度は上昇していた模様です。1曲終わるたびに大汗で、水分補給してました。それでも、多少ボーっとするような瞬間があり、テンポが早い気がして、自分が追いつかないような気分にもなりました。

 メンバーの中には頭痛がした人もいたようだし、楽器もギターが途中、音が出なくなるトラブルもあって、いろいろでした。タケさん自身もどういうわけか、珍しく曲順を間違えて、我々はあわてて別曲の譜面をめくるなんてシーンもありましたっけ。

 そんなこんなのコンサート、そのセット・リストはこちら。

 m1.モンキー・マジック、 2.ガンダーラ、 3.サラダ・ガール〜4.ホーリー&ブライト、5.A Hard Day's Night〜6.Help〜7.Get Back、8.ルビーの指環〜9.異邦人、10.Hey Jude、11.ビューティフル・ネーム、En.銀河鉄道999

 お馴染みのゴダイゴ曲では、m4が最高に好きなのだが、演奏上はやることが多くてすごく忙しい曲。だからって、暑さのせいにはしたくはないが、正直、どうにもいつも通りには演奏できずに特に前半はバタバタしてしまった、深く反省である。
 m6からのビートルズ3曲つなぎは、本当は「異邦人」の後の予定だったもの。そのm8、9は、タケさんのニューアルバム「THE REBORN SONGS~LEGEND~」からの曲で、ゴダイゴと同時代にヒットしたジャパニーズ・ポップス(J-Pop前夜の黄金期ってところか)・カヴァー集。けっこう細かい部分までオリジナル通りに再現されていて、これもなかなか手強い。特に「異邦人」は、なるほどよく出来ている作品なので、「完コピ」したくなる気持ちもわかる。

 さて、このあたりでは、暑さもトラブルもなんのその、全員タフなパフォーマンスで会場も大いに盛り上がってくれた。そして、アンコールでは我々の前に出演したマシュマローズと徳島少年少女合唱団とともに、「999」での大団円となったのでした。

 個人的には、このタケさんとのコンサートで、夏のライブの山場を越えるという気持ちだったので、少し悔いの残る部分はあったとは言え、バンド全員の奮闘で無事にコンサートを終えることが出来たことは喜びたい。また、このバンドでゴダイゴの曲を演奏できるのは、かなりラッキーだと思っている。
 そして、地元のお客さんだけでなく、多くのタケさんファンの方々もわざわざ駆けつけてくれており、あらためてお礼を言う次第です。本当にありがとうございました!

 そのおかげもあり、これまでで最高の動員と盛り上がりだったとのことで、いろいろ大変だったけど、頑張ったかいがあったということですね。


 
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by harukko45 | 2013-09-03 23:50 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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