昨日(30日)はタケカワユキヒデさんとの久しぶりのライブで埼玉県の久喜に行ってきました。なんと、今年初めてのタケさんとの仕事でした。それに、内容もこれまでのタケさんのソロ・コンサートではなく、「地域密着参加型コンサート」というテーマを元に、客席の皆さんと、大きな声で一緒に歌えたら、という企画。童謡歌手の西山琴恵さん、地元の久喜高等学校音楽部、久喜児童合唱団に浦和高校グリークラブ、そして、バトン・トワリングの子供達も加わって、総勢200名態勢(?)のステージとなりました。

 「みんなで歌う」という主旨にそっての選曲も幅広く、童謡から昭和歌謡、最近のJ・ポップに、アニソン、ミュージカルのスタンダード、そしてゴダイゴの名曲と、多種多様。私とともにバックを担当したのは、ギターの土屋潔さんとベースの財津尚之くんの3人。主に、タケさんと西山さんが歌われる部分と終盤の大ジョイント部分の伴奏でしたが、多くがメドレーになっていたとは言え、曲数が多かったのが、ちょっと大変でしたが、普段やらないような曲を演奏したのは、なかなか新鮮でしたし、面白かったです。

 特に、童謡って、けっこういいもんです。昔の先生達はちゃんと音楽を書かれていて、細かい部分で勉強になります。もちろん、演奏的には、ポップスのようにガンガン行くわけにはいかないので、それなりの神経は使います。個人的には、もうちょっとうまくやりたかった感じですが、とりあえずは及第点でしょうか。
 その他の曲でも、初めてのステージということで、いろいろとヒヤヒヤする部分もありましたが、とにかく会場の皆さんもけっこう歌ってくれて、当初の思惑通りに進み、全体的にはうまくいった感じでした。まずは良かったです。

 この企画、一回こっきりでは、ちょっともったいない。今回の成果を糧に、コツコツ続けていけたら、と願いますね。
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by harukko45 | 2011-10-31 12:34 | 未分類

 (水越けいこさんのツアー詳細(5)の中で、脱線として書いていた、ボズとTOTOについての部分をこちらに移しました。前のだと、少々バランスが悪くなってしまったので。)

 以前にBS-TBSで、ボズ・スキャッグスの"We Are All Alone"を取り上げて、掘り下げる番組(Song To Soul)が放送されたのですが、まさしく、この曲を含む「Silk Degrees」セッションこそがTOTO誕生のきっかけですし、また、水越けいこさんと私とで、一度だけこの曲をライブでカヴァーしたこともあったので、なかなか興味深く見入ってしまいました。

e0093608_16174091.jpg インタビューでは、ボズ本人を中心に、1976年の傑作アルバム「シルク・ディグリーズ/Silk Degrees」のアレンジャー&共同コンポーザーであったデイビット・ペイチも多くを語ってくれました。
 で、面白かったのは、アルバムのプリ・プロダクションとして、ボズがペイチの家に泊まり込んで、ずっと二人で曲作りをしていたことです。そこで、生まれたのが"Lowdown"や"We Are All Alone"というわけです。朝起きて、すぐにピアノに向かい、ボズのイメージを聞いて、ペイチがコードを刻んでリズム・パターンのアイデアを出す、そこにボズが歌いながらメロディを組み立てる。そんな作業を延々と繰り返していたようです。

 その後、レコーディングは快調に進んで、ご機嫌なトラックが完成していたのですが、"We Are All Alone"のみ、歌詞がどうしても出来ず、締め切りギリギリにまで追い込まれたとのこと。で、その期限が来ても書けなかったボズは、マイクの前に立ってようやく言葉が降りてきた、って言っておりました。ほんまかいな?まぁ、追いつめられないと浮かばないって感覚は、私にもあることですから、よーくわかります。

 だが、驚いちゃうのがそれからで、実は歌詞が出来ない事で頭が一杯だった彼は、リズム・トラックのレコーディングの時から、本気で歌っていなかったとのこと。だが、実際に本番の歌入れで合わせてみたら、キーが高かったことに気がついたって言うんだから。
 でも、もうキーを低くすることは出来ない。なので、数小節歌っては休み、歌っては休みでレコーディングを何とかやり終えたとのこと。これは、にわかに信じ難いのだが、もし本当なら、あれだけのミュージシャン達が揃っていても、そんなドジな話があるのねぇと、ちょっと安心するかも。

 ただ、キーが高くて苦しい状態で歌ったことで、あのたまらないほど切ないムードが出たのだったら、それこそ神様の贈り物だってことです。

 そして、ここでのセッションに結集していたのが、David Paich, Jeff Porcaro, Steve Porcaro, David Hungateで、そのままTOTOへと発展するのです。
 とにかく、デイビット・ペイチのアレンジャーとしての能力の高さも十分に示された傑作「Silk Degrees」は全米2位の大ヒットで5xプラチナ・アルバムとなり、グラミーも取った("Lowdown")のでした。私もかなり聴き込み、惚れ込みましたよ、当時。

e0093608_16135889.jpg そもそも、サンフランシスコのブルーズ・ロック系のミュージシャンだったボズ・スキャッグスが、バンドでの活動をやめて、LAのスタジオ・ミュージシャンを使ってのレコーディングを始めたのは、1974年の「Slow Dancer」からで、このプロデューサーがジョニー・ブリストル。モータウンで活躍した彼の見事なプロデュースのおかげで、ルックスも音楽も野暮ったかったボズはいきなりスタイリッシュに変身したのでした。

e0093608_17284425.jpg 正直、昔に聴きすぎて、ちょっと飽きちゃった「Silk Degrees」よりも今は「Slow Dancer」が好きです。こちらの方がソウルフルなんですね。ちなみに、私が初めてみたジャケットは右上なんだけど、別ジャケ(左)も存在する。個人的には水着スタイルの方が「っぽい」感じで好きだなぁ。
 それから、ペイチが先の番組で、"We Are All Alone"のストリングス・アレンジについて言及していて、これは彼の父であり、有名なアレンジャーであるマーティ・ペイチ氏にたのんだそうで、ここでは、マーティ氏がチャイコフスキー風の3オクターブのボイシングをしているのだそうだ。その効果は素晴らしく、息子デイビットは「このサウンドの素晴らしさは、前のアルバム(「Slow Dancer」)のストリングスと聴き比べれば、よくわかるはずだ」って自慢してました。
 なるほど、マーティ氏のアレンジの美しさはよくわかりますし、見事ですが、前作でのH.B. Barnumさんのアレンジは、まさにR&Bって感じで、これも好きですなぁ。

 さて、ボズはこの後、アダルト・コンテンポラリーの代表的存在として君臨。特に日本での人気は高く、日本特有の呼称であるAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)のキングとなったわけです。私も、78年の初来日時に武道館に行きました。上下真っ白のファッションで、やったら姿勢が良かったのを覚えています。

e0093608_14405766.jpge0093608_14405159.jpg ペイチの代わりにマイケル・オマーティアンと組んだ、77年の「Down Two Then Left」、デイビット・フォスターと組んだ80年の「Middle Man」もプラチナ・アルバムとなり、リリース当時にはよく聴きましたなぁ。
 私は、デイビット・フォスターがプロデュースに関わっているものは、基本的に苦手、はっきり言って嫌いなのですが、例外として、アース・ウインド&ファイアーとの仕事(「I Am」「Faces」)と、ボズとの仕事(「Middle Man」)は文句無くカッコイイと思います。

 とは言え、やっぱり「Slow Dancer」に戻っちゃいますね、どうしても。

 さて、TOTOは「Silk Degrees」以後もスタジオ・ミュージシャンの仕事とバンド活動を両立させ、共に大成功を収めていきました。

e0093608_1863497.jpg 78年のファーストは日本でもかなりの衝撃を持って迎えられた記憶があります。日本の洋楽ファンは、ジャケットの裏にクレジットされたミュージシャンの名前を見て、そのアルバムの価値を計っていた時代ですから、LAの若手売れっ子スタジオ・ミュージシャンがバンドとしてデビューするというのは、もの凄いインパクトでした。2曲目"I'll Supply The Love"のAメロでのリズム・パターン(ダダッタッタダッタ)と3曲目"Georgy Porgy"のサビのコード進行にしびれまくりました。

e0093608_187264.jpg 翌79年のセカンド「Hydra」はすごく好きでしたね。今聴いても、かっこいいと思うし、アルバムとして一番充実していると思う。彼らはいったいAORなのか、ロックなのか、って批判はずっと言われ続け、「産業ロック」とまで揶揄されるのですが、ある意味、そんなのどっちでもいいじゃんって思わせるのが「Hydra」です。こういう路線ならネオ・プログレ・ハード・ポップ・ロックって感じで、ずっと支持できたのになぁ。今思えば、2ndまではデイビット・ペイチが音楽的な主導権を握っていたのが、この後じょじょに合議制になっていったのだろう。

 この直後、80年に彼らは初来日し、私も観に行きました。演奏は素晴らしかった。でも、ルックスが最低でした。ぜんぜんロック・バンドじゃなかった。一番カッコよかったのは、ベースのデイビット・ハンゲイトで、彼のクールさは素敵でした。

e0093608_1872038.jpg 81年の「Turn Back」は、よりロックなザックリ感を目指したのが明らか(ジャケットもなめてるし)。ライブっぽい音で、健康的なアメリカン・ロック・バンドという姿を示したかったのだろう。そういった意味では演奏うまいし、全く文句なしの好盤だけど、それだったら、ヴァン・ヘイレン聴いた方がもっと楽しいかな。やっぱり、彼らはちゃんと頭使って、作り込む方向で行って欲しい。でも、"Goodbye Elenore"は最高。これ1曲で、全て許す。あと"English Eyes"かな。

e0093608_7122898.jpg 82年の「TOTO IV」は、完全にAOR路線に変更。しかし、それが時代にはピタリあってたし、そろそろ大成功したいという意欲に満ちていた感じが伝わる。それほど、とことん制作にこだわったに違いない。
 で、どうのこうの言っても、"Rosanna"でしょう。ポーカロのドラムはつねにいいけど、この曲ではさらにカッコイイし、サビ前のキメでのブラスには、もうお手上げでしょう。
 その後も完成度の高い曲が続くけど、"Rosanna"が良すぎて、個人的にはそれほどピンとこないまま、ラストの"Africa"まで行ってしまう。でも、この曲は素晴らしいです。
 とにかく、「TOTO IV」は3曲のヒットを生み、グラミーを6部門受賞という快挙をなしとげた代表作となり、彼らはこの世の春を味わうのでした。

 しかし、この大成功が逆に彼らの分裂、低迷、悲劇への道に結びついてしまう。

e0093608_156739.jpg ボーカルのボビー・キンボールの脱退は、まぁ何とかなるかと(主要な曲はペイチとルカサーがリード取っていたから)思うけど、個人的にはベースのデイビット・ハンゲイトの脱退は、かなり魅力半減につながった。
 そして、84年の「Isolation」以降のアルバムはセールスが一気にガタ落ち。ところが、日本だけちゃんと売れてたんだな。日本のファンは偉いなぁ。ただ、私はTOTOへの興味はこの時点でかなり薄れてしまいました。それは、ボズ・スキャッグスについてもそう。だいたい、ボズなんか「Middle Man」後に活動休止して、レストラン経営に専念してたんだし。

e0093608_1562514.jpge0093608_1561649.jpg とは言え、80年代後半にかけてのTOTOのアルバムは、どれもそんなにひどくはない。結局、スタジオ・ワークのプロフェッショナルが集まったバンドだけに、それほど質は落ちなかった。また、日本のファンはきっちりとこの辺のアルバムを聴きこんで、高く評価している人も多いようだ。でも、好きかって言ったら、ノーです。ここ最近、あらためて聴き直しましたが、やっぱりダメでした。これなら、「Hydra」に「Turn Back」します。基本的に今の私には、この2枚がTOTOです。

 TOTOの最大の悲劇は1992年のジェフ・ポーカロの死です。この素晴らしいドラマーがいなくなってしまっては、もはやTOTOにはなりません。まして、デイビット・ペイチがかつてのような精彩を放たなくなってきていたので、もはや聴くことはなくなってしまいました。

e0093608_15413434.jpg ということで、私の知るTOTOは、92年の「Kingdom Of Desire」までです。ジェフ・ポーカロが参加した最後のアルバムであり、リードボーカルはすべてスティーブ・ルカサーになってしまいました。相変わらず、演奏はうまいですし、曲も悪くないです。だからこそ、かえって共感できない部分が残ります。音楽って不思議です。なんか、最後までいい演奏をし続けるジェフのプレイを聴いていると、この直後の突然の死を考えて、やけに痛々しく感じます。

 ボズ・スキャッグスとTOTOは2008年に来日してジョイント・ライブを行ったとのこと、知らなかった。ボズはこのところはジャズのアルバム出してたし。みんな、年取るとジャズやりたがるんだなぁ、彼は2枚も出してるけど、正直、私には微妙です。

e0093608_1954135.jpg e0093608_19554410.jpg やっぱ、「Slow Dancer」に戻ります。いやいや、どうせなら、60年代後期から70年代初期のサンフランシスコ時代まで遡った方が楽しいな、きっと。
 1969年の「Boz Scaggs」はマッスル・ショールズでの録音で、ブルーズに根ざした秀作。1971年の「Moments」も良いです。こっちの方が今っぽい。
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by harukko45 | 2011-10-21 00:00 | 聴いて書く

詳細(4)からの続き。

 1部/En1.哀しくて

e0093608_11154334.jpg アンコールに応えての1曲目は80年代らしいロック・チューン。会場も盛大な手拍子で盛り上げてくれました。大阪や東京の1日目では、手拍子の音量が大きくて、こちらの方が煽られてしまいそうでした。
 とは言え、やっぱり「Actress」の曲は明るさがあっていいですな。詞はタイトル通り哀しいのだけど、この時代は常に前向き。この頃のよかった部分を、もう少し思い出した方が良いかもしれませんね、今の日本人は。そして、80年代を体験できなかった若い人達に、外向きな明るさとその喜びをちゃんと伝えないといけないです。

 2部/En1.生きがい

e0093608_1125865.jpg 2部では"哀しくて"ではなく、「I'm Fine」からの秀作である"生きがい"をやりました。これも、けいこさんの代表作といえる1品で、TOTOとの相性もピッタリで実に良い仕上がりでした。大村雅朗さんのアレンジが十分に彼らの演奏を意識していて、かたや、演奏するTOTOもそれに応えて、最上のプレイを提供していると思います。
 特に、ジェフ・ポーカロ!素晴らしいです。で、たぶん、クリックなどは使わずに自然なテンポ感でレコーディングされたものと思います。だから、すごくグルーヴィで気持ちいいのです。例えば、イントロでのタム1発で、全体のテンポをコントロールするところなど、思わず「Yeah !」と叫びたくなります。

 今回のライブでは、二人だけの人力のみで貫きました。正直、スタジオ・テイクの再現は無理です。ですが、共感できるミュージシャンだけで、その曲に込められた思いを伝えることは十分に出来たと感じています。それにしても、いつやっても楽しく、ワクワクさせられ、歌詞のやさしさにもキュンとして、癒される名曲です。

 けいこさんの「I'm Fine」はTOTOがバンドとしての頂点に立つ「Toto IV」の制作と重なる時期だったとのことで、セッションの合間などに、新曲の練習もさかんにやっていたとのことです。まさに、上り調子の彼らとの幸せな出会いは、けいこさんにとっても素晴らしい思い出となったことでしょう。

 En2.Woman

e0093608_1149691.jpg 1991年の「Humane」は全編にバンドっぽい仕上げで、ザックリ感を強調したアルバム。全体的に抑えた歌と演奏は、地味目でシブいですが、ライブでやると意外に面白い部分が出てくる曲が入ってます。たぶんに、アレンジャー中心の制作というよりも、ミュージシャンのその場のセッションに委ねた感じなので、元々ライブぽいからでしょう。
 今回の3人でのパフォーマンスは、それぞれの場所で変化していき、演奏する側としても大いに楽しかったです。

 En3.Too Far Away

e0093608_1202840.jpg 代表曲で名曲である"Too Far Away"に説明不要ですが、今回はこれまでとは違ったアプローチをしながら、ツアーを回ってきました。大きく変えたわけではありませんが、微妙にその変化がいい結果をもたらしていたかなと思っています。
 でもある時、あまりにも全員がドーンと、曲の世界に浸りすぎて重くなってしまったことがあり、ちょっとやり過ぎだったと反省して、すぐに話し合って修正しました。

 Double_En.ほほにキスして

e0093608_1271932.jpg ダブル・アンコールに応えて、大ヒット曲で最後は盛り上がりました。東京の大ラス公演ではこの前に"哀しくて"もやりました。大サービスです、なんて。せっかく、小道具仕込んでくれたんだから、こちらもお返ししなきゃって気分でしたから。

 とにかく、"ほほキス"での一糸乱れぬ手拍子、毎回ありがとうございます。ここで、ライトセーバー、ガンガンに振ってもらっても良かったんですけどね。また、作戦練っておいてください。

 というわけで、長々と続いた詳細もこれで終了です。ツアーはまた来年ですが、けいこさんにはニューアルバムの作業再開が待っています。本当にいい出来になりそうなので、大いに期待していてください。まだ、予定はでないですが、私も早い再開を期待している一人です。また、その節には随時ご報告したいと思います。

 それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。そして、各会場にお越し下さったファンの皆さんにも、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
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by harukko45 | 2011-10-20 00:00 | 音楽の仕事

詳細(3)からの続き。

 後半戦突入で、ちょっと懐かしめの曲を3曲続けて。

 m11.星ものがたり

e0093608_95036.jpg 「Heart」のオープニング曲ですが、かなりレアな印象です。それは私がライブでやっていなかったからだと思います。「Herat」では川上了さんがアレンジを5曲("星ものがたり"、"シーサイドメモリー"、"水彩画"、"エアーメイル"、"渚・ヨコスカ")やっていて、ある一つのムード(フォーク歌謡的路線)を作っています。
 全体としてはコンサバな感じで、音楽的な冒険は次作以降になるのですが、それでも、このアルバムの持つ「手堅さ」は捨て難い。特に年齢が進むと、こういった「余計なことはしない」ことが魅力的に思えるようになりました。

 佐藤準さんの"ほほキス"と"歌って死ねるなら"が、逆に異色に感じるのが面白いです(だからこそ、アルバムの中で光っているとも)。

 m12.TOUCH ME in the memory

e0093608_10171994.jpg もうおなじみの代表曲。ライブでも定番曲なので、あまり付け加えることはありません。あえて言えば、もしもう一人ギターがいたら、それも12弦を使えたら、より良かったかな、ってところです。もちろん、リズム隊もいてくれれば最高ですが。
 それにしても、スタジオ・テイクのドラムスは林立夫さんなのでしょうか、アコギは吉川忠英さんか笛吹利明さんか、エレキのソロは鈴木茂さんかな。とにかく、みんないい演奏してますね。この頃の日本スタジオ・ミュージシャンの実力、ほんとに素晴らしいです。

 m13.しあわせをありがとう

e0093608_10325790.jpg けいこさんのデビュー曲の登場です。完全に伊藤薫さんの世界ですね。個人的にはファースト・アルバムは何と言っても"渚にかえって..."と"地図"、次に"Feelin' Blue"と"海と少年"となるんですが、この曲もじょじょに好きになってきました。
 とにかく、イントロはスタジオ・テイク通りだと、何だか弾きづらかったのですが、ちょっと「ブワーっ」て感じ弾き倒してしまえばいいということが、今回わかりました。その方が、自分の気持ちにも合うのでした。なので、歌に入ってからも楽しめるようになりました。シンちゃんのスリー・フィンガーのアプローチもオリジナルにないもので、効果的で好きです。

 いよいよ、本編最後の2曲。

 m14.コスモス

 これは、未発表曲ですが、ファンクラブのイベントで歌われたものとのことです。その時は、ファンの皆さんがコーラスをやったそうで、なかなか面白い企画だったのですね。
 で、私がもらったデモ・テープはけいこさんのピアノの弾き語りで、そのイントロの素朴さが良かったので、そのままもらいました。
 そのかわり、歌に入ってからは、普通のロッカ・バラード風ではなく、少しAOR風の3連ノリでやることにしました。もし、リズム隊をつけるとしたら、EW&FやTOTOあたりのL.Aぽいニュアンスになったかもしれません。正式にスタジオでレコーディングしてみたいです。

 m15.Sing A Song

e0093608_1058418.jpg 1部の最初が「Actress」からの"Shampoo"だったので、最後も同じアルバムから。これは意図したことか、偶然か。アレンジも同じ長沢ヒロさんですし。曲自体はライブで映える、ラストに相応しい内容です。
 オリジナルは、思いっきりR&B/ゴスペル調で、なかなかシブい仕上がり。ただ、今回はラストなので、自然と少しテンポ上げになり、ノリやすい感じなりました。バックのコーラスもシンちゃんと頑張ってみましたし、けいこさんが歌い終わってからのインスト部分も、ライブを重ねるたびに、どんどん盛り上がってしまいました。

 まさに、弾き倒してスカっと終わるって感じでした。

 続く。
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by harukko45 | 2011-10-19 00:10 | 音楽の仕事

詳細(2)の続き。

 m7.気分は5月の風のように

 アルバム「Like You !」にはいろんな曲が揃ってます。ロック、ラテン、ボサ・ロックと来て、フォーク・カントリー系もなんなく入ってきますし、しっとりと哀感漂う曲から、明るいポップ・チューンまで、ジャンル・表情ともに多彩です。"気分は5月...”は、その中でも特に、詞が聴き手をウキウキさせる、何とも愛らしい曲です。シンプルな仕上がりですが、細かいところにまで気が利いていて、飽きません。
 今回はシンちゃんのギターとけいこさんだけでの、フォーク・デュオ・ユニットって感じが楽しかったですね。間奏では、会場の手拍子も音楽の一部って気分が、まさに5月でした。

 m8.あなたがいたら

e0093608_6421936.jpg 楽しかった恋の思い出も、夏を過ぎると、こんなにも寂しい気分になってしまうのですね。けいこさんがボソボソって言う感じで歌い、メロディはポツポツ途切れる作りだから、ますます悲しくなる。
 「Dramatically」の中でも、最も映画的な印象を残す曲じゃないでしょうか。特に、今回のライブのように、フォーク・デュオ・スタイルだと、哀しさがより際立つ感じでした。

 1部/m9は日替わりで、けいこさんが弾き語りで歌いました。"Feeling Blue"、"32階のBar"、"移る季節に"などなど、でしたか。"ゆれて二人"もあったか。すみません、記憶が曖昧です。

 m10.渚・ヨコスカ

e0093608_7214571.jpg けいこさんのみの弾き語りで、もう1曲。ここら辺から1部の方では、2ndアルバム「Heart」からの曲が続きました。
 1st「Lady」では伊藤薫さんが8曲(けいこさんとの共作1曲)書いていて、ある意味Co-プロデューサー的な立場だったと想像できます。「Heart」では、けいこさんの曲が増え、伊藤さん作は5曲ですが、それでも全体の印象は伊藤薫さんの影響下にあると思います。

 伊藤薫さんの曲は、フォーク歌謡っぽい部分があって、プロ作家らしい「つかみ」を持っています。それが、聴いた時に感じる気持ちのいい安定感と、分かりやすさにつながっていると思います。しかし、歌詞の方は意外に「青臭い」部分がいかにも「男」。いつまでも夢や理想を語りたがる、大人になれない「永遠の青年」っぽいのです。"歌って死ねるなら"、"少年"、"ヨーソロ"、"Too Far Away"...。でもそれが、聴き手を何とも懐かしい気持ちにさせてくれるのでした。
 そこら辺が、目に涙を浮かべながらも、心にグサっとナイフを刺すこともいとわない、けいこさんとの違いでは。
 
 m11.Hiroshi

 「Heart」の頃、けいこさん自身は曲作りにおいて、自分らしさをまだ確立できなかったようですが、この曲はすごく印象的です。ピアノとアコギだけのアレンジもアルバム最後にふさわしい感じです。そして、次の「Aquarius」につながる期待感がちゃんとこめられていると思います。だから、この曲のエンディング後に、"生まれ変わる為に"のイントロが頭で鳴っちゃうのです。

 今回は、私のピアノだけでしたが、ちょうどセットの折り返し点として、ピッタリの構成・選曲でした。

 2部では、m9〜11までが「TV主題歌シリーズ」に入れ替わりました。

 2部/m9.再会の街で

 1994年のTBS-TV系月曜ドラマスペシャル浅見光彦シリーズのテーマソングで、詞も曲もけいこさんではなく、この時はシンガーとしてのみの参加なのですね。もちろん、今回初めてやりましたし、通常のアルバムの中には収録されていないので、私もYouTubeで検索しました。ちゃんとアップされているのが凄いです。それも、映像付きで。驚きました。
 アレンジの十川知司さんは、今も多忙なアレンジャーで、私は「ジョン・レノン・スーパーライヴ」で何回かご一緒しました。柔和な性格の方ですが、プレイの方ではするどいタッチで、いろいろなアイデアを持った人でした。

 全体的には爽やかで、洗練された曲調ですが、サビが終わるはずの部分で、再び繰り返すようになっているのが、気分的にむずかしかったです。ちょっと自然に行かないのです。けいこさんによると、TV側の要望(たぶん時間やらテロップとの関係)で、後からサビを長くすることになったとのことです。
 音楽的には、私が「終わり」と感じた部分が正解だったようです。まぁ、TVというのは、常にそういうものなのです。

 m10.街

 次は、1984年のフジTV系金曜劇場「愛は不倫のとき」の主題歌でした。これは、けいこさんと伊藤薫さんの共作なので、こちらとしてはホームに帰ってきた感じで、実に落ち着きます。で、お二人の作風らしいサビが、なかなか気持ちがいい。
 アレンジは萩田光雄さんで、やはりさすがツボを心得た仕上がりと思います。特に、エンディングでのピアノのフレーズが、絵がなくても本編へのいざないっぽいムードがありますよ。それとも「提供は」みたいなMCが入って、CMでしょうか。

 m11.TOO YOUNG ワンスモア

 このコーナー最後は、1990年のテレビ東京系「旅は風船」のテーマ・ソングです。この曲が3曲の中では一番好きです。サビでハモを付ける時の喜びは計り知れません(?大げさな!)。本当に旅に出たくなるような曲で、映像にもうまくハマったと想像できますね。
 ただし、エンディングはアレンジャーの坂下秀美さんの色が出たかも。ちょっと、不思議な感じです。でも、今回はカットせずにフルでお届けしました。

 続く。
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by harukko45 | 2011-10-18 09:16 | 音楽の仕事

柳ジョージさん

 水越けいこさんのツアー詳細(3)に行く前に、

 遅ればせながら去る10日に亡くなられた柳ジョージさんについて。
 
 私自身は、柳さんと一緒に演奏できたのは3、4回でしたが、初めてお会いしたのは、90年代にキーボードのトラとして、大磯でのディナーショウに加わった時でした。その時、クリームの演奏で有名なブルーズ"Cross Road"をやったのですが、とにかく、ギターのトーンにやられてしまいました。その「本物」の音に、「あ、クラプトン...」と絶句してしまったことを、今でもわすれられません。

 その後、2001年の暮れに大橋純子さんとのジョイント・ショーがあり、何カ所かご一緒した時にやった、"Georgia On My Mind"では、かなりガチガチに緊張してプレイしたこともありました。あの時、柳さんが「リーダー(私のこと)、気にせずにガンガン行っちゃってください。」と仰ってくれたことも思い出です。
 それから、酒。ほんとによく飲んでらした。特に、打ち上げでは大いに酒もすすんで、実に饒舌にいろんなことを語ってくれましたっけ。

 バンドのメンバーには、私の20代の頃からの友人が何人かいたこともありますし、現在、水越さんで一緒の田口慎二くんも、柳さんの最後のバンドのメンバーだったことになります。

 わずかな時間でしたが、素晴らしいアーティスト、本物のロック・ミュージシャンとご一緒できたことを光栄に思います。心よりご冥福をお祈りいたします。
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by harukko45 | 2011-10-18 06:15 | 音楽の仕事

詳細(1)からの続き。

 m4.東京が好き〜5.秋想

e0093608_162143100.jpg 79年の「Aquarius」は、たぶん多くのけいこさんファンからの高い支持を得ている傑作にちがいない。このアルバムは佳曲揃いなのと、それが大きな流れの中で一つになっている印象があり、プロデュース側に意図があったかどうかはわからないが、トータル・アルバム的なまとまりがあるのです。
 また、アレンジを担当した佐藤準さんと大村雅朗さんという、能力の高い二人がうまく個性を出し合って、けいこさんを生かし切ったことが大きい。その二人への曲の割り振りが絶妙で、結果、実にいいバランスが保たれているのが素晴らしいのでした。

 ゆえに、このアルバムに収録された曲の良さを本当に感じるには、それぞれを単独に聴くのではなく、「Aquarius」として続けて聴くことが一番だと思う。

 2008年夏にシンフォニー・クルーズでのコンサートで、アルバムの順番通りでの「Aquarius」全曲ライブを敢行しましたが、良いアルバムであれば、その順番通りに再現することは演奏している方も気持ちがいい。あの時は時間の都合もあり、一部メドレーにしてフルではできなかった曲があったものの、ほぼ全てをやり切ったことで、個人的には大きな満足感があったのをおぼえています。(その時のレポはコチラ

 で、今回のツアーでも、アルバムの2、3曲目である2曲を続けてやったことは、一つのムードを持ったコーナーができて、とても良かったと思いました。ここでの哀感とか寂寥感っていうか、まさにそれが、けいこさんならでは「泣き」であって、聴き手も弾き手も「くー、たまらん」となるわけです。ここら辺に深くハマり込む人は、生涯けいこさんの音楽を聴き続けることになるのでしょう。

 曲についての私の考えは上記のシンフォニー・クルーズ時のレポにも書いてあるので、そちらもみて欲しいですが、久しぶりにこの2曲を続けると、サトジュンさん(東京が好き)と大村さん(秋想)のアレンジが、二人なのに一人のような一体感があることに気づきます。それに、イントロから間奏、エンディングまで、ビシっと考えて作り込まれていることに感心するのでした。
 この2曲にミュージシャン側のアドリブなんて必要ないでしょう。間奏で、どんなにいいソロをやったとしても、ここで書かれたもの以上に効果的になるとは思えないのです。
 だから、ある意味「クラシック」として扱いたい気分になるし、その方が思い入れも深まるのでした。正直、それが過ぎて、演奏が固くなったり、ミスタッチにもつながった部分もあったので、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」、これは反省しなきゃいけない。

 とは言え、この2曲つながりはやはり気持ちよかったです。特に、"東京"のエンディングから、拍手の中、"秋想"のイントロを弾き始めた瞬間に、会場中に凛としたムードが漂うのが、個人的にはしびれるわけですよ、うんうん。

 m5.My Love

e0093608_9321461.jpg ここからは私は引っ込んで、田口君のギターとけいこさんによるコーナー。今回はギターをフィーチャアする(もう一人ギタリストを加える)というアイデアがあったので、2本のアコギによる演奏もあり得たわけ。でも、シンちゃんは、たった一人でもこの難曲をやり切ってくれました。さすがです。

 そもそも、「Like You !」でのサトジュンさんのアレンジは、ただのボサノヴァでは収まらない、いろんなアイデアが盛り込まれていて、本当に面白い出来だと思いますが、実際に演奏する時には、各部分のニュアンスやビート感の切り替えが必要で、意外に難しいのです。おまけに、今回は一人なので、間奏はギターでバッキングしながら、口笛でメロディを吹くということになったので、まさに獅子奮迅の大活躍でありました。

 でもって、迎えた最終ステージ。おもむろに始まって、順調に進んでいたので、楽屋にいた私はいつものように、「どれどれ」って感じでカーテン越しに客席方向を覗いてみたわけですな。フムフム、みんな気持ち良さそうに聞き入っているな、と思った瞬間、何とも言えぬ異様な光景を目撃。よくお見かけするファンの方の手には、青く(白く?)光るペンライトのような小道具(ライトセーバーみたいでもありましたなぁ)が。それを、リズムに合わせて、振ってんじゃないの。エッ、エッエーッ!と驚いた私は、一緒に部屋にいた森社長に報告しました。

 「ファンの人が、ついに、し、仕込みましたぜ!」

 で、二人で再び覗き込むと、一人だけじゃない、何人もの方々が、振ってる振ってる。まぁ、何たることでしょうね、かつて、そう、私が初めてけいこさんのライブの受け持った頃は、皆、神妙に、物音一つ立てずに、じーっと聴いていたっていうのに。拍手だって、最後の締めの音がなり終わるまで待ってからだったし。
 まぁ、あの頃はあの頃で、「本当に楽しんでいるのか」なんて、逆に心配するぐらいの深刻さ、というか真面目さだったですけど。

 それが、ここ数年のライブ・ツアーの成果でしょうか、ファンの方達もリラックスして、一緒になってライブに参加してくれるほど、積極的になってくれたことは大いに喜びたいと思いますよ、ほんとに。まぁ、そのセンスはどうなのか、ということは置いといて(?)。

 いいじゃないですか、ステージ側からだけの一方通行じゃなく、双方向からのやりとりこそが、ライブってもんです。それが、より高く、より深く、お互いを愛し合える環境に導くんですからね。特に大ラスに何かを仕込むっていうのは、気が利いてて楽しいじゃないですか。

 それにしても、ステージ上の二人はかなりヤラレたようですな。詞がかなり小悪魔的、ちょっと悪女的な、あぶない系の恋物語なので、そこにライトセーバーとのギャップで動揺したのでしょう。確かにアヤシイ感じだったなぁ。してやったりです、ファンの皆様。そのぐらいインパクトがなくちゃ、ダメです。
 演出効果としては、ギリギリ・セーフ?、いや、完全にアウトだな、ガハハ。でも、それで今回はOKです。予定調和じゃ面白くありません。

 私は、今回の皆様の行動を高く評価したいと思いますし、これまで数年に渡って、ライブに関わってきた一人として、深く感謝したいと思いますぞ。
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by harukko45 | 2011-10-17 19:00 | 音楽の仕事

 15、16日の2日間、長野県車山高原にて開催されていた「フレンチブルーミーティング(FBM)」(ホームページコチラ)に参加して、昨夜戻りました。
 マイカーで4時間の運転での移動は、ちょっとヘビーに感じられましたが、それでも、現地での盛り上がりにはいたく感動しましたし、私がバックをつとめたサカイレイコさんをはじめ、お初となるアコーディオンの田ノ岡三郎さん、そしてボーカル&パフォーマー(?)である「バルタン・シルビー」ことToastieさんとの競演は、なかなかスリリングで、実に楽しかったです。

 ステージ自体は短いものでしたが、時間と場所を代えて3カ所でのパフォーマンスというのも、初めての経験。これもなかなかなものでした。

 それと、運営スタッフがほぼ全員がボランティアであるということに驚き。前夜祭(15日)の終了後の宴会で、地元の皆さん(それぞれ車山でホテルやペンション、レストラン経営などをされている方々)と一緒に飲ませてもらい、いろいろといい話を聞かせてもらいました。
 とにかく「金の臭いがしないから、25年も続いている」という話は、いたく納得でした。それに、「祭り」であることがメインで、営業イベントではないので、総合責任者のような存在はなし。そのかわり地元の人、東京からのスタッフ、そして全国からのフランス車愛好家、フランス系大好き人間、フランス・オタク、とにかく参加する人々が皆で助け合い、フォローしあうという基本理念にも感動しました。

 日本全国で、行政や企業らに「村おこし」風に焚き付けられておこなわれてきた、たくさんのイベントの多くは、結局「金の切れ目は、縁の切れ目」よろしく、「やっては消え」の繰り返しだったのに、1987年からずっと続いているのが、このFBMで、そもそもの運営理念の違いが全てだな、と強く思った次第です。

 それにしても、日本にこれほどフレンチ・カーがあったなんて、と思うほど、全国からフランス車オタクがこの日のために集結してくるんだから、すごい。シトロエン、ルノー、プジョーの昔の名車からレーシング・カーまで、要は、皆でそれを「見せびらかし」に来るんだけど、その「見せびらかし」度のこだわりがすごいわけで。やっぱり、日本人のオタク度は凄いなぁ。

 そして、車だけでなく、フランスの文化・ファッション・酒・食べ物・映画・音楽すべてをごった煮ということで、我々のような音楽関係者も参加したということでありました。

 我がサカイレイコ嬢は、音楽関係のリーダー的振る舞いで、しっかりしたまとめ役として大いに頑張りましたし、回りの人々への気配りも忘れないところは、さすがでした。
 アコーディオンのサブちゃんこと田ノ岡さんは若いけど、もうすでに名手。技術と歌心だけでなく、パフォーマーとしても、ちゃんと聴き手を惹きつけるオーラを持っていて、感心しました。これからもどんどん凄くなっていくであろう逸材です(公式サイト)。
 トースティさんは、一言では説明不能。まずはこちらを見よ。とにかく、すべてがギリギリなところがサイコーね。

 というわけで、ブラブラしている時に撮らせてもらった数々のこだわりの名車達の一端をご紹介。こういう中だと、私のゴルフ・ヴァリアント君はちょっと肩身が狭い。

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by harukko45 | 2011-10-17 13:06 | 音楽の仕事

 今日から、長野県車山高原にて開催される「フレンチブルーミーティング」に行ってきます。サカイレイコさんのバックで、3カ所のイベント会場で演奏してきます。今回は、私一人なのですが、レイコさんの新譜リリース・キャンペーンもかねてですので、頑張ってきます。

 それでは、ぼちぼち出発します。雨と風が強そうですが、明日は晴れそうですから、何とかなるでしょう。
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by harukko45 | 2011-10-15 06:45 | 音楽の仕事

 去る10月9日、10日の2日間は水越けいこさんのオータム・ツアー2011の東京公演で、大ラスでもありました。場所は、神田岩本町の「エッグマン・東京イースト」で、渋谷にあるエッグマンとは姉妹店と言えるのでしょうが、渋谷とはうってかわっての、こちらはとてもアット・ホームな作りで、まるでけいこさんが自宅に招いてのパーティ・ライブっぽいムードもありました。

 そういえば、キャロル・キングが2004年に「Living Room Tour」と称して、ピアノとアコギ2本でのコンサート・ツアーをやってましたっけ(コチラ)。彼女の場合は、オープニングから「私のリヴィング・ルームにようこそ」って歌ってたけど、我々は、そういったことを特別意識してたわけじゃないんだけど、ツアーしながら各会場を回って行くうちに、ファンの皆さんや会場のスタッフとの間に、和気あいあいとしたムードがじょじょに生まれてきて、すっかり和んだ空気が出来上がったって感じでしょうか。

 ちなみに、当初はギターをもう一人入れた編成もアイデアとしてありましたが、今回は断念。そのかわり、ある意味「原点回帰」的な気持ちを持てたことでは、私と田口くんとけいこさんという3人ユニットで貫いたことが良かったと思っています。最低限度の人とサウンドで頑張ってみると、いろいろと音楽的な部分で見えてくることも大きいのでした。それは、今後にたくさん役立つことになるでしょう。

 さて、コンサートは二つのパターンがあり、それぞれの核みたいな部分は一緒ですが、7曲ほど入れ替えた内容となりました。1部は横浜、名古屋、大阪/昼、東京/昼、2部は京都、大阪/夜、東京/夜でやりました。

 で、セット・リストにそって、曲やら演奏のことを独断的にこれから語るのですが、1部と2部を並行して進めていくことにします。

 1部/m1.Shampoo 
e0093608_7275087.jpg 85年の「Actress」からの曲で、長沢ヒロさんのアレンジによるアルバムのサウンドは、80年代の明るい空気感にあふれてます。だから、恋の終わりがテーマでも、比較的前向きに受け止めている感じの仕上がりです。
 基本的には、ニューオーリンズ・ジャズやスウィング時代のビッグ・バンド・ジャズと、70年代のマンハッタン・トランスファーあたりがベースになっているわけでしょうが、こういう曲は、今やっても、どんな編成でやっても、意外にすんなりまとまります。そもそも、これを最初に作った時点で、レトロなイメージがあったわけだから、その後の時代性みたいなものにあまり影響されないのでしょう。
 個人的にはとっても忙しいですけど、うまく決まれば、すごく楽しく、燃える曲とも言えます。ただし、あんまり気持ちが前のめりになっていると、リラックスしたジャズ感覚が薄れてしまいます。その辺はいい加減に大人にならなくちゃね。

 ところで、「Actress」に含まれる曲は、比較的ライブで取り上げられることが多い気がします。今回も4曲がピックアップされていますし、私の過去の記憶でも、"シンガポール"以外の全曲を演奏したことがあります。確かにアルバム自体の出来が良いと思うし、初期の代表作よりも、肩の力を抜いて楽しめる、いい意味での「軽やかさ」があると思います。

 m2.Bayside Court

e0093608_86281.jpg 82年の「I'm Fine」は、何と言ってもTOTOが全面的にバックを担当したことで、大きな価値を持つアルバムなんですが、この"Bayside Court"に関しては、スティーブ・ルカサーが「ブルーズは弾けない」と辞退したという曲。かわりに登場したのがダン・ファーガソン氏で、彼はこの時期L.Aのスタジオ・ミュージシャンとして売れっ子の一人。TOTOのメンバーとは70年代初期から交流があったみたい。
 例えば、73年のソニー&シェールのライブ・アルバムでのクレジットには、ジェフ・ポーカロ(Ds)、デイビット・ハンゲイト(B)、デイビット・ペイチ(Key)にギターがディーン・パークスとダン・ファーガソンとなっております。(これは、ジェフ・ポーカロのファン・サイトで見つけたもので、私も初めて知りましたし、アルバムも未聴です。この時、ジェフは19才。)

 で、この曲でのダン・ファーガソンのアコギ、実にいいっすね。それに、けいこさんのボーカルもいいんですね。また、歌詞が戦後間もない昭和のイメージで、「メイドの仕事は辛いだけよ」にやられるわけよ。ただし、青い目のMrs.が登場したり、ダンスパーティも出てくるから、日本に限定せずに、アメリカ南部の黒人女性達も想起できる。とは言え、けいこさんの声と節回しが、すっごく「日本」を感じさせるので、そこにいかにもアメリカ的なブルーズとのミックスがほんとに面白い仕上がりだと思うのでした。

 田口くんは若いくせに、オジサン臭いブルーズ系のロックが得意ですから、この手の曲は水を得た魚ですな。もう一人、ギターがいればスライドのソロも再現できたでしょうね。これは、またの機会に。

 m3.ナタリー

e0093608_97212.jpg 89年の「Dramatically」に収録された"ナタリー"はスタジオ・テイクの感じをいい意味で裏切って、今のけいこさんと、今回の2人編成のバックにうまく合わせられたかな、と秘かに喜んでいる1曲です。
 元々の森園勝敏さんのアレンジは、思いっきり「The Police」的で、エフェクティブなギター満載なわけで、まぁ、小さな編成でやる時には、こういうロック・サウンドが一番困るんですが、キーをぐっと下げて、全体に抑えめなムードにしてみたら、なかなか良くなったと感じました。それと、ディレイの効いたエレキがやっていたパターンは、アレンジの芯になる部分だったので、それをあえてピアノでやったのも正解だったようです。

 さて、2部ではオープニングの3曲がごっそり入れ替わりました。

 2部/m1.ブルースカイロンリー〜2.カーニバルの終りに

e0093608_9321461.jpg 1部のジャズ&ブルーズ系の始まりとはうってかわって、いきなりの"ブルースカイロンリー"はファンの方々も「おっ」と思ったのでは。おまけに、アルバム「Like You !」と同じ順番で"カーニバルの終わりに"につなげたのだから、「おいおいちょっと出番が早いんじゃないの?」と思った方もいるかも。私もそう思いましたし。
 とは言え、この「Like You !」は良いアルバムです。「Aquarius」にも負けない内容の傑作ではないでしょうか。その「Aquarius」で自信をつけた、けいこさんの曲作りと歌が何より良いのです。このアルバムでは伊藤薫さんの曲がなく、すべてけいこさんのオリジナルとなった最初の作品であることも興味深いです。そして、それをうまく生かしたアレンジャーの佐藤準さんの力も大いに讃えたいですね。
 このアルバムでは全て彼のアレンジなので、そういった意味では、サトジュンさんの個性的な仕事ぶりも十二分に楽しめるのです。

 "ブルースカイロンリー"は一見(聴)ごく普通のロックンロールなのですが、さすがサトジュンさんはSmoky Medicineですわ。随所にいろいろ凝っているんです。それに、89年のインタビュー記事では「レオン・ラッセルやジョー・コッカーが今でも好き」って言ってますからね。曲全体のグルーヴ感がかっこいいんです。とにかく、ちゃんとロックンロールしてるって仕上がりが、いいなぁと思うわけです。

 "カーニバルの終わりに"もかなり充実した出来です。こんどはラテンですが、「ブラジル」と「キューバ」の混じった感じに、フュージョンぽいアプローチでタイトにキメルっていうのが、この当時の日本のポップ・ミュージックの特徴でもありました。
 で、スタジオ・テイクはブラス、ストリングス、パーカッション、シンセに、コーラスと実に豪華で完璧なのですが、これを二人でやるなんて、ヒメよ、何とごむたいな。
 去年やった時には、打ち込み使いましたっけ。でも、今回は意地でも人力でやり倒すことにしました。結構、燃えるんですね、こういう時。

 それと、元のアレンジがしっかりしていると、その骨組み部分だけをピックアップするだけでも、ちゃんと成立するものです。要は、どこを取り出して、どこをカットするかの見極めさえ間違わなければ、「良い物は良い」ということになると思います。ただし、この曲はおいしいとこだらけなので、だいたい聞こえてくるフレーズや仕掛けはそのまま弾くってことになりましたけど。
 パーカッションもなしで、よくやるわ、とも冷やかされそうですが、それでもかなりイケてたと思います。多少荒っぽい方が、面白かった時もありましたしね。
 
 m3.ふりむけばLoneliness

 再び、「Actress」より。アレンジは萩田光雄さんで、ツボを心得た名人ならではの出来です。面白いのは、A・Bメロに入っているシンセのアルペジオは、さりげなくて控えめなバランスなのですが、意外に効いているのです。どうやら、この音はけいこさんの持っていたシンセだそうで、「これじゃないとダメ」と、わざわざ選んだあたりがニクい。

 曲は、けいこさんらしい「泣き」が魅力ですが、やはり「Actress」の持つ軽やかさが、適度に毒抜きしているのでした。これが、時代の空気感も一緒にパッキングしているレコードの楽しさ、面白さです。
 ただし、これは前の時にも書きましたが、今ならもっと哀感を強調したいなと思う部分も。特に二人だけのバックでやるので、そういった思い入れはより強くアピールしてもいいかと感じています。
 
 続く。
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by harukko45 | 2011-10-14 10:55 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる