日本というのは恐ろしい国だ。特捜という組織は冷戦時代のKGBやCIAのような悪名を後世に語り継ぐのか。昨日の堀江氏の会見においても、彼が語っていた事だが、「こんなことをして誰がいったい得をするのか」ということを特捜はやっているとしか言いようがない。
「成り上がりもの潰し、出る杭はうつ」は続く。こんなことをやり続けていくうちに、日本はどんどん落ちぶれて行く。何十年もずっとじり貧で、若者のやる気なんかどんどんなくなっていく。

 そして、最終的に判断を下す最高裁をはじめとする裁判官達も、検察側の言うがまま。まともな審理が行なわれる裁判は稀で、多くは検察が有罪と主張している内容の確認が裁判の実態で、日本の裁判の有罪率が99.8%という異常な高さ。
 もはや、検察が捜査に入っただけで、終わり。また、その後は取り調べにおいても弁護士の立ち会いもなし、もちろんビデオ撮影などの可視化もない。

 昨年の村木厚子さんの事件があって、やっと特捜への疑いが表で語られるようになったが、結局のところ、検察の改革、全面可視化などは何も進んではいない。

 どう考えても、今回の最高裁の判断は不公平だ。他にもっと大きな粉飾事件は多発しているのに、それらと比較して堀江氏の量刑は異常に重い。単なる「見せしめ」でしかない。

 堀江氏が昨日の会見で語っていた中で、特に印象的だった一つに、「日本の司法制度の根底にある大きな流れは江戸時代の『お白洲』なので、お上がすべてを決めて、お上に逆らった奴は首を切られる。」だった。そして、そこには極めて「情緒的」「感情的」な要素があって、「反省の態度が見えない」という理由から、断罪に処する傾向にある。

 日本の司法は法による裁きではなくて、禊ぎを求めているのであって、それは結局、法治国家の体を成している状況ではないのではないか。
 また、検察の批判をほとんどしないマスコミは本来のチェック機能を果たさず、時には先回りして「巨悪」の空気を作り出し、国民を洗脳している。

 日本という国は恐ろしい。3.11を境に、今までのおよそ先進国とは言えないようなシステムを、全て改革していくべきと思うが、正直、昨日のような最高裁の決定を聞くと、私程度の人間でも心が折れてしまいそうになる。
 今の若い人たちは海外に出たがらないようだが、このまま日本なんかにいたら決して幸福にはなれないかもしれない。政府も司法もジャーナリズムもこんなに駄目じゃ、海外に出て行くしかないかもと、真剣に思って当然だ。
 
 堀江氏をかつてのイメージで反感を憶えている人も多いと思うが、私は彼の数々の発言がずっと刺激的に感じていたし、その頭脳明晰さから来る斬新な発想と前向きなバイタリティ、そして豊富な情報量とそのリテラシーの高さこそ、今後の日本にゼッタイ必要な人材であり、大事な発言者だと思う。だが、最高裁はそれを否とした。不当であり、KYであり、大バカだ。
 
 今、これに抵抗する手段は「ライブドア事件」とは何だったのか、堀江氏が主張することは何なのか、をしっかり忘れずに、各自が考える。我々、日本国民は「お上」のために生きているんじゃない。
 それと、次回の最高裁判所裁判官国民審査では必ず「×」をつける。

 昨日の堀江氏の会見は、いろんな意味で興味深かった。大手マスコミは「被害者への謝罪と反省なく、検察批判を繰り返す」との報道が多いが、どこを聞いたらそうなるのか、呆れてしまう。彼はライブドアの株主に対しての謝罪をしているし、約3340人の株主のうち約3110人と和解し、賠償金(208億円)も払っている(残り230人の人々は係争中)。
 それに、批判は検察よりも大手マスコミへの方が多い。全体として、達観したような語り口なのが印象的だ。ニコニコ・ニュースが文字起こししているので、リンクしておきたい。

堀江貴文被告緊急記者会見(1) 「ゆっくり刑務所の中で本でも読みたい」ここから(6)まで。

 ついでに、それじゃ「お上」なる連中は何やっているのか、という象徴的なものがあった。
東電・保安院の記者会見 記者陣が誰もいなくてシュール
 海外メディア向けに英語による会見をやっていた東電と保安院だったが、もはや外国人記者にとっては「聞く価値なし」となって、誰もいない状況になった。日本国はいつまで「バカ」をやり続けるのか。
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by harukko45 | 2011-04-27 16:04 | 日々のあれこれ

 先週末に、水越けいこさんの新作レコーディングへの打ち合わせがあり、来月5日からスタジオ入りして作業が始まる事になりました。
 今回は生リズムでの録りとなり、5,6曲のオケを取り終える予定です。すでにほぼ仕上がっている3曲をプラスすると、フルアルバムに近いボリュームになるようです。

 すでに、ライブで披露している曲もありますが、すべてけいこさん書き下ろしの新曲での構成ですから、ファンのみならず、制作に関わる私もワクワクする感じであります。

 今週はけいこさんから送られてくる曲をアレンジする作業に集中することになると思います。この後のレコーディング現場のご報告などは、随時お届けしたいと思います。

 また、そのレコーディング後には「Spring Tour 2011」の初日、渋谷DESEOに向けてのリハも始まります。こちらのセット・リストはまだわからないのですが、メンバーはこれまでよりも増えて、久々の基本4リズムにブラス系も加わる構想のようです。

 それと昨日は、サカイレイコさんの南青山マンダラでのライブに向けてのリハがありました。こちらはあともう1回のリハを経て、来月10日が本番です。ちょうど、水越さんのレコーディングとリハとにつながってきますが、忙しくさせてもらうことの幸せをありがたく思って、頑張らなくては。

 レイコさんは、今回の震災で岩手に住む親族が被災されたのでした。幸い命はご無事でしたが、津波で家は壊されたそうです。実際に被災地の様子も見てきた彼女は、そんな中でも自分を失わずに、よりバリバリと多方面で活動している姿を見せてくれています。レイコさんはとても頼もしく、常に前向きであることが素晴らしい。オジさんの方が元気づけられている感じです。
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by harukko45 | 2011-04-26 14:04 | 音楽の仕事

 昨日は、大橋純子さんの仕事でNHKへ。BSの「J-Pop 青春の'80」という番組の収録でした。バンドのメンバーとも新年会以来の再会だった人もいて、やはり楽屋での話は震災のことが多くなりました。

 本番では、お客さんを入れてのライブ演奏で3曲を収録しました。スタジオに来てくれたジュンコさんファンの方々、ありがとうございました。皆さんの元気な顔が見れて、よかったです。
 演奏の方は、テレビって何度やっても苦手で、いつものようにリラックスしてやるという感じにはどうしてもなりませんが、何とか踏ん張ったという感じでしょうか。しかし、その本番中2曲目に後藤さんのサックスがセットから転落し、壊れてしまうという大ハプニングがあり、最後の曲では、低い方の音が出ない状態でのプレイになってしまい、大変気の毒でした。この場合は、もう一度やり直したからといって、解決できる問題ではないので、そのテイクが採用されました。
 大橋バンドは、5月中旬から皆で集まってセッションすることになっていますが、それらは夏のクラブサーキットに向けての準備となるでしょう。それまで、またしばらくお別れです。BSの放送は6月の頭のようです。

 さて、帰宅してからは、スペイン・サッカーの録画を見ました。スペイン国王杯(コパ・デル・レイ)の決勝、今回この試合が要注目なのは、バルサとレアルの対決になったからに他ありません。先週のリーグ戦でのクラシコでは白熱した内容ながら1-1の引き分けでしたから、ますます国王杯への期待もふくらんでいました。
 で、その試合、本当に凄かった。一瞬たりとも見逃すことのできない内容、高い緊張感の連続で、心から堪能させてもらいました。
 
 全体の流れとしては、レアルが先週のリーグ戦で試した戦術がかなり成功したこともあり、この試合では自信を持って、よりアグレッシヴに試合開始からのぞんでいたことが大きい。それによって、前半は圧倒的にレアルのものに。守備をしっかり固めてのカウンターにより、大きなチャンスは確実にレアルが多かった。
 が、たぶん前半飛ばしすぎたツケが後半でて、今度はバルサのサッカーが機能、レアルの中盤はかなり疲れてきて、バルサが得点するのは時間の問題では、と思うほど追いつめられてた。

 ところが、そこをレアルのGKカシージャスが救った。再三再四のスーパーセーブでゴールを許さず、オフサイドの判定にも助けられた。ひょっとしたら、後半3点4点はバルサのものになっていたかもしれない。

 とにかく、90分間踏ん張ったレアルは、延長で再び盛り返したのだから、素晴らしい。延長前のあたりから、左サイドのディ・マリアがキレまくった動きをみせていたし、クリスティアーノ・ロナウドがあんなに凄いランニングを立て続けに見せたのも、ちょっと過去に記憶にない。その必死さ、執念みたいなものが、画面からがんがんに伝わった。
 そして、延長前半、ディ・マリアのクロスにパーフェクトに頭であわせたロナウドがゴール。凄かった。綺麗だった。

 その後は、バルサの超攻撃モードを何とか守り切ったレアル、ここ数年の鬱憤を一気に晴らした勝利をつかんだのでありました。うー、レアルのスーパースター達がこれほど泥臭いやり方でも、必死に結果を求めて、一致団結したのは、やっぱりモウリーニョ監督の手腕なんだろうな。そして見事に宿敵バルサに勝って優勝を果たしたのだから、文句なし。
 勝利後の爆発さ加減も凄かったけど、モウリーニョの胴上げっていう光景も海外では珍しい。

 とは言え、今年のクラシコはまだ続く。来週はチャンピオンズ・リーグの準決勝が控える。今後どうなるのか、レアルとしてはもうネタは出し切った感があるし、かたやバルサにはケガ人が多い。意地と意地のぶつかり合いは当然で、精神的には五分。だからこそ、監督の手腕が再び注目される。まだまだ楽しみはこれから。

 ところで、レアルはマドリードに帰っての優勝パレードで、なんと優勝カップを落として、それをバスが押しつぶしてしまうハプニングのオマケ付き。ちょっと、はしゃぎ過ぎで、不吉?
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by harukko45 | 2011-04-22 15:21 | 日々のあれこれ

 MSN産経ニュースに興味深い記事がのっていたので、リンクします。
科学技術立国のおごり…世界が「日本人」を考えたが、それ。

 こんな時だからこそ、特に「安全な側にいる日本人」はいろいろなこと、これまでのこと、これからのことを、じっくりと考えるべきと思う。そのきっかけとして、海外の人々が語る「日本論、日本人観」は刺激になるし、参考になると感じる。その内容は、震災直後と原発事故深刻化以後で、大きく変わるが、まさに表裏一体、それこそが日本人の本性に近いと、私は思う。

 くわしくは、記事を読んでもらえばよいのだが、自分のためにもここに簡単にまとめておきたい。

1.震災直後

 ・フランスの政治学者ドミニク・モイジ氏
 繰り返し訪れる破壊(戦争による壊滅、自然の猛威)を乗り越える力として、「西欧文明にはない集団的な規律、運命とそれへの抵抗、他者への配慮を合わせたユニークな遺伝子配列を日本人は持つのか」と日本の特殊性を語る。

 ・英経済コラムニストのマーティン・ウルフ氏
 「悲劇に鍛えられた文明があるとすれば、それは日本だ。日本人は(悲劇を)乗り越える」

 ・ワシントンの大聖堂で開かれた「日本のための祈り」(4/11)
 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が朗読され、その一節「アラユルコトヲ/ジブンヲカンジョウニ入レズニ」という他者優先の思想は、米社会には新鮮か。

 ・米小説家のポール・セロー氏
 危険を冒し原発の冷却作業に当たる技術者の姿に、「歴史的な惨禍が続く日本で、『サムライ精神』は固有の美学として生き続けている」と見る。

2.原発事故/科学技術立国のおごり

 ・フランスの経済思想家ジャック・アタリ氏
 日本人の「プライドと傲慢、秘密好き」は事故の深刻さを隠した。原発情報を公開し事故処理で国際的な支援を受け入れても「恥ではないのだ」。

 ・英誌エコノミスト
 (日本人の)美徳である服従心は政府や事故を起こした東京電力に「大失敗しても猛烈な抗議や社会不安を招かない」安心感を与え、今回の事故の遠因となった。

 ・米紙ワシントン・ポスト
 「ロボットで知られる日本だが、原発で役立たず」、日本のロボットは「話し、踊り、バイオリンまで弾く」が、原発災害は想定外だ。

 ・米紙ウォールストリート・ジャーナル元発行人のゴードン・クロビッツ氏
 「複雑なシステムが何を起こすかを予想する知識を人間は持っていない」「最新技術を使いながらもその不確実性を知る必要がある」

3.日本は変わるか? 

 ・米国の日本歴史研究家マイケル・オースリン氏
 これまで日本人は統治を何でも受け入れてきたのではなく、江戸期の百姓一揆を例に、「有事に無能な政治」は大衆の突き上げに遭ってきたと指摘。

 ・米政治評論家E・J・ディオンヌ氏
 自発的な団結の動きや独創的な被災者支援を例に、「改革とは上からではなくて、下から起きるものだ」と断言、民衆主導の変革の到来を予想。


 今の日本人は忍耐の使い方を間違っている。上原春男先生が言うような「創造するための忍耐」こそが本来の姿なのに、無能な指導者を甘やかすだけの忍耐は、自滅につながっている。

 
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by harukko45 | 2011-04-19 19:32 | 日々のあれこれ

MLB、クラシコ

 日本のプロ野球はいろいろあったけど開幕。やっぱり始まればそれなりに盛り上がって、大いに結構なこと。斎藤佑投手にはほとんど興味がないんだけど、デビュー戦でそつなく初勝利してしまうのは、たいしたもんです。でも、なにせ始まったばかりだしね。
 楽天がなかなか良いスタートしたのは、やっぱり気合いが違うのかな。

 そして、MLBはすでに4月2日から開幕しておりましたが、我らがイチローのシアトルは、オークランド戦での戦いぶりで大いに期待させたにもかかわらず、その後テキサスとクリーブランドにこてんぱんにされて、すっかり意気消沈(?)。いつものマリナーズ・ペースに逆戻りしてしまった。よみがえる昨年の悪夢が。

 イチローはまずまずか。だが、打線のつながりはいまいちですなぁ。投手陣もけっこうガタガタ。昨年のサイ・ヤング賞投手であるヘルナンデスが良くない。エースがこれではねぇ。頼りは新人のピネダのみですか、ふー。

 気を取り直して、スペイン・サッカーは今月、クラシコが3週連続である。つまり、スペイン・リーグとスペイン国王杯決勝とチャンピオンズ・リーグ準決勝というわけですな。
 でもって、その第一ラウンドは16日のリーグ32戦。レアルのホーム、サンチャゴ・ベルナベウでの一戦でした。
 結果は共にPKによる1-1だったけど、やはり独特の緊張感と意地のぶつかり合い、よく練られた戦術の戦いは、かなり堪能させられました。
 チームとしてはバルサが圧倒的に魅力的なのだが、選手としてはポルトガル代表が3人レギュラーのレアルも応援してしまう。ただ、今回は自然とレアルに肩入れしている感じかな。

 内容的にはレアルの方が良かったと思いました。特にボランチにはいったペペの存在は凄かった。彼がこんなにアグレッシヴで効果的な動きを見せたのは、かなり久しぶりなのでは。それと、チーム全体でのディフェンスが素晴らしく、バルサの攻撃はかなり抑え込まれていた。この辺はさすがモウリーニョ監督と感じさせる部分ですかね。
 もちろん、固い守備にたいして、それでも果敢に攻撃の手を緩めないバルサはほんとに凄いんだけど。

 そんな緊迫感あふれる前半は0-0ではあっても、見所の多かっただけに、後半いきなりレアルがレッドカードで退場、PK献上は痛かったわけ。ちょっとこれで、ほぼレアルの勝ちは厳しくなった(それはリーグ優勝も厳しくなった)と思ったのだが、それでも最後まであきらめないレアルの気持ちの入ったプレーには惹き付けられた。それに、ベンチ・ワークの的確さもあって、一人少ないながらも、終盤バルサを押し込むシーンが何度もおとずれたのでした。
 それが、結果として後半37分のC・ロナウドのPKにつながった。正直、マルセロを倒したアウベスはちゃんとボールに行っていたと感じたが、レアル側の気迫のようなものが、審判をも動かしたのかも。とは言え、あのムードの中で、ゴール右上にバシっとキメるロナウドのハートも凄いよ、唸った。

 今週は21日に第二ラウンドのコパ・デル・レイ。こちらは決勝戦だから、もっと熱くなるかも。特にレアルは、今の状況ではリーグの優勝は厳しいので、こちらの優勝はゼッタイ、と強く意識しているに違いない。ワクワク。
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by harukko45 | 2011-04-18 16:39 | スポーツ

 昨日(16日)は自分の誕生日で、54歳になったのだが、あらためて考えてみると1957年生まれというのは、これまでだと、いわゆる「しらけ世代」と分類されていた。
 しかし、3.11を経験した今、もはや昭和的分類による「戦後」という意味合いが消滅し、40年代後半以降生まれの「団塊の世代」(50年代前半「ポスト団塊」も広義として含む)、50年代後半生まれの「しらけ世代」、60年代生まれの「新人類」という分け方も無意味、単純にこれらの世代はひとまとめにして、「おいしいとこ取り世代」とか「勝ち逃げ世代」とでも今後は言われるのではないか。

 大雑把にいって1970年以降に生まれた人々は、ほぼバブル崩壊後に成人となったので、それ以前の日本人が謳歌したもののツケを払わされる世代、「後始末」の世代となってしまった。
 結局のところ、壮年期以上として今の日本の中枢を担うべき人々は、戦争を知らず、平和憲法という美名を隠れ蓑にし、安全保障はアメリカに任せっきりで、ひたすら経済的繁栄のみを求め、それを全て消費し尽くした。そして、バブル崩壊以降にさまざまな形で表面化した、負の遺産の抜本的解決をほとんど先送りしただけで、20年間放置し、2011年3月11日をもって、とてつもない不渡り手形を後世の日本人達に残すことになったわけだ。

 現在の菅総理率いる政府を批判しても虚しい気分になる。政治家のレベルはその時の民衆レベルを映しているものに違いなく、結局自己批判へと常に戻ってきてしまうからだ。「勝ち逃げ世代」に危機管理や有事対応なんかできるはずもなく、安全安心安定が絶対で思考停止になっていた世代に、リスク・コントロールの発想など、生まれてくるはずもない。

 今回の震災をきっかけに、大きな世代交代が起きることが望ましいのでは。なぜなら、今ある大きな問題の数々を、今後長期にわたって処理して行かなくてはならないのは、若い世代なのだから。

 今日、東電から原発事故収束に向けた工程表が発表されたが、簡単に言えば、準備(新たな設備建設等)に3ヶ月、その稼働による安定化に6ヶ月から9ヶ月かかるということ。個人的にはずいぶん楽観的な見通しだと感じるが、当事者が判断したのだから、今のところは是非とも首尾よく一つ一つの難問に打ち勝ってほしいと言うしかない。ただ、これによって、はっきりしていることは、この問題の責任は東電がすべて持ち、政府は周辺地域へのケアの方にシフトしていくようだ。この1ヶ月の政府の動向を見ていても、ほとんど現場任せであったのだから、責任もできるだけ回避という点では、基本的な姿勢はこれまでと何もかわらないということだ(どこかに消えた国有化論)。
 結局、少なくとも3ヶ月は微量ではあっても放射能物質の飛散、流出は続くのだろう。その間に大きなトラブルが起きないことを願うのみだ。なぜなら、我が政府は応急的、緊急的対応が極めて苦手であることを、この1ヶ月でしっかり証明したので。

 先日始まった復興構想会議も、いかにも古い世代の討論会の様相で、たぶん最終的に出てくるものも、旧世代的なものになるのではと思っている。それも、のんびりと6月頃をめどにしているとのこと。この辺の時間感覚が、IT時代とのギャップを感じてしまうのだ。
 
 さて、ということで、これからの人々はもう政府に頼ってちゃ、駄目でしょう。今までのように「お上」に言われるのを待ち、「お上」の言う通りにして、文句も言わずに我慢するなんてしてたら、いつまでたっても始まらない。政府やら役人やらが出来るだけ、我々のじゃまをしないようにしてくれる方が、絶対にいい。
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by harukko45 | 2011-04-17 23:54 | 日々のあれこれ

 今日、民主党の原口議員のツイートで、東電側が上原プランを採用しないことがわかった。

 以下、原口さんの原文を掲載します。
「昨晩、遅くに佐賀大学元学長の上原先生から電話。福島第一原発の現状の復水器に替わる外付けのプレート型復水器の提案についてはスペックが違うので採用しないとの東電の判断とのこと。その代り別のところに頼んだとの事。考え方を採用しただけでも前進ですが・・」

「一体、それにどれくらいの時間がかかるのでしょうか?今あるものを使わず、新たに作ると言うのでしょうか?1分1秒でも惜しむ必要があるし、そもそも総チタン製のものが他にあるのでしょうか?付けたけれど壊れたでは、済みません。」

「もとより何を採用するかは事業者の判断です。私達も特定の機器を推していらぬ誤解を受けたくもありません。しかし、今も放射性物質は閉じ込められていません。大雨の梅雨、夏の旱、台風の秋。危機管理の深刻な事態にどうして時間を失えるのか?これで万が一旧来型が壊れたらまさに人災です。」

 上原春男先生のアイデアだけとって、実利は他の企業に移ってしまった様子。これ以後は私の推測だが、佐賀県伊万里の工場で、すでに完成してある「全溶接型プレート式熱交換器」を福島への輸送に向けて待機中だった、ゼネシスを選ばず、たぶんアメリカのウェスティングハウスかGEなどに新たに発注したのでは、と思われる。東芝(ウエスティングハウスを傘下にもつ)・日立(GEとの合弁会社設立)との企業間闘争や日米の主導権争いもチラチラと浮かびあがる。

 正直、東電の判断が正しいのか、わからない。だが、原口氏が言うように、今から発注してどのくらい時間がかかるのか知れないのに、そんな呑気なことで大丈夫なのか。また、原口議員は佐賀県選出なので、その佐賀ルートで上原先生、ゼネシスという流れから「特定の機器を推していらぬ誤解を受けたくもない」という原口さんの気持ちもよくわかるのだが、それにより、ますます事態が深刻化するのではという思いの方が遥かに大きい。
 せっかく日本に素晴らしいアイデアと技術があるのに、それが自国で認められず生かされないなんて。(海洋温度差発電は本当に素晴らしい、夢のようなアイデアだ。そして、「ウエハラサイクル」の理論と実践によって実用化されつつあり、今回待機中のものはタヒチに送られる予定だったものと推察する。)

 現在、原口氏は閣外であって、直接決断できる立場にない。なので結局、現政権の判断の鈍さこそが、最大のネックになるのだ。
 今になっても、どうしても悔やまれる震災直後の「東電任せ」という判断だ。何度も言うが、原子力問題は1企業でまかなうことではなく、特に今回のような危機は、国が全面に出て対処すべきであり、1事業者の判断に国が委ねるようなレベルではなかった、ということだ。

 そのリーダーである菅総理は昨日、福島原発周辺の避難対象区域について、「当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか。そういう人を内陸部に住まわせるエコタウンのような都市を考えなければならない」と発言したことが報じられ、それが現地から感情的な反発を招く結果になった。
 残念だが、事実(もしくは可能性の高いこと)は首相の言った通りではあるのだ。しかしながら、その伝え方、伝える時期が心底間抜けなので、相手を怒らせる。そして、ますます政府への信頼感はなくなるのだ。
 この報道が流れるやすぐに、「私は言ってない」と訂正を求めるドタバタさ。今日になって官房長官に陳謝させて、自らは語らない。「1ヶ月たったから、記者会見でもやっとくか」程度の認識にしか見えなかった、昨日の東電社長となんら変わらない。逆に、辞任することを決めている清水社長の方が、まだ覚悟があると思うが。


 
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by harukko45 | 2011-04-14 16:02

震災から1ヶ月経っても

 菅総理の昨夜の会見を聞き、とにかくこの人を代えなければ復興も原発も解決されないと、あらためて、あらためて、もう一つあらためて、思った次第。もう、うんざり。

 まず語られた復興のヴィジョンについて。昨日語られたのは、単に本の前書きの部分だけである。目標へのいくつかのステップとタイム・スケジュール、各段階でやるべきことを言わなければ、現場の人々や被災者は動けないし、モチベーションも上がらない。ボンヤリしたお題目だけならべるなら誰でも出来る。1ヶ月もかかって、これしか作文できないのなら、落第してもらうしかない。
 そして、それらの具体的な青写真は有識者による「復興構想会議」が議論し、6月をメドにまとめる、なんて、呑気すぎる。いや、ノー天気すぎる。

 「阪神・ 淡路大震災の時には震災関連法16本のうち3本が1カ月以内に成立、8本が約40日で成立したのに比べ、今回はいまだゼロ」という事実をどう考えているのか。「〜会議」と「〜本部」ばかり、たくさん作るだけで、未だに何も結果を出せていないじゃないか。
 つまり、会議や野党からの提言等で、具体的なアイデアは出ていても、誰かさんが決断できないままズルズルやっているから、「会議は踊る」と参院議長に批判されてしまうのだ。

 そして、原発問題に関して。いろいろすったもんだしたあげくに、今や菅総理はこの問題から逃げ出そうとしているようにしか見えない。震災直後に東電幹部を怒鳴りつけるほどの意欲は、事態の長期化と深刻さが衆知の事実となった時点で、すっかり消えてしまったのではないか。
 例えば、放射能汚染水の海への放水も簡単に許可、それを国内のみならず、海外にも十分な説明・通告をせず、近隣住民には「自主避難」やら「計画的避難」と、政府に責任が及ばないようなアヤフヤな言い回しに終始、そしてついに今後の見通しと補償は「まずは東電が」と、完全に責任を押し付けている。

 1ヶ月経っても、安定した冷却段階への道が見えず、ついに「レベル7」の評価になってしまったのは、ひとえに政府の無能さが原因であり、そもそも民間企業1社に任せておける問題ではないことを、いち早く理解し、決断していかなくてはいけなかったのだ。今のような調子では、放射能物質の垂れ流しが何ヶ月続くのかわからない。それでなくても、安定した冷却から収束まで3年から5年、もしくは10年はかかるというのに、これでは全く先が見えない。
 保安院と安全委の会見で、「レベル7ではあっても、放射線量はチェルノブイリよりもずっと低い」なんて、よく言えたものだ。福島原発はまだ収束してないんだぞ。

 もはや一刻も早く、首相を代えなくては何も進まないし、日本は元気にならない。もっと良き、少なくとも「マシな」リーダーに代えるためなら、政局になってもしかたがない。特に閣外にいる民主党議員達は、いくら「小沢グループ」として干されているとは言え、このまま動かずにいるならば、彼らも同じ「戦犯」だ。もう、すでにほとんどそうだと思うが、今からでも立ち上がってくれなければ、本当に日本は沈没してしまう。

 大前研一さんの最新の映像がYouTubeにアップされた。今回はごく短いが、世界の日本への見方が「同情と哀れみから怒りと侮蔑への変化」したことを厳しく指摘している。




 
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by harukko45 | 2011-04-13 01:36 | 日々のあれこれ

 先週に引き続き、昨日(9日)の深夜、NHK-BSプレミアムでカルロス・クライバーの特集があり、最近DVDになって発売されている"Traces To Nowhere"というドキュメンタリーと、91年のウィーン・フィルの定期公演、92年のニューイヤー・コンサートのライブ映像が放送された。

 2週連続で、クライバーの生涯を知り、彼の演奏に接することで、あらためてその存在感の大きさに圧倒されてしまった。おかげで、昨晩は番組終了後も彼のCDやDVDを聴きまくり、観まくって、結局徹夜になってしまった。

e0093608_2505229.jpg ドキュメンタリーの"Traces To Nowhere"は先週の"I am lost to the world"に比べると、彼の歴史をたどると言うよりも、彼の近くにいた人々のインタビューに多くの時間が割かれ、より彼の内面に切り込んでいくような作り方だった。実姉のヴェロニカ・クライバーさんの発言は貴重だったし、プラシド・ドミンゴとブリギッテ・ファスベンダーというクライバーのオペラには欠かせない大歌手や演出家のオットー・シェンクらの言葉は、どれも興味深かった。
 また、彼の指揮の秘密についての同業指揮者や演奏家による分析もあって、これもなかなか面白かった。が、やはり、誰もが彼の早い死と、残した作品・仕事の少なさを悲しんでいたのだった。結局、それに尽きるんだよな。

 さて、その後にオンエアされたウィーン・フィルとの二つのライブ映像はすでにDVDとしても売られているもの(昔はLD)で、彼の代表的名演に上がるものだと思うが、91年の定期から92年のニューイヤーと続いたこの時期こそ、ウィーンとクライバーの関係が最も良い状態にあったわけで、このニューイヤーの後、来日公演が予定されていて、否応なく期待が高まったのを憶えている。
 残念ながら、来日はクライバーの急病によりキャンセルになってしまい、クライバー&ウィーン・フィルによる「モーツァルト、ブラームス、R・シュトラウス、ウィンナ・ワルツ」という、まさにウィーンづくしの夢のようなプログラムを日本で聴くことはかなわなかった。

 とは言え、この2つのコンサート映像はやはり何度観ても素晴らしい。91年版ではモーツァルト36番の1楽章が古典とは思えない広がりを持っていて好きだったし、ブラームスの2番も大好きな曲なので、共に楽しめたのだが、92年のニューイヤーの楽しさにはやっぱり圧倒的にかないませんでした。もう、ブラボーの嵐ですわ、個人的に。ワルツに体が揺れて、急速ポルカに盛り上がって、絶妙なレガートに溜め息し、喜びから悲哀に移り変わる繊細な色づけに涙がこぼれました。
 
 それにしても、前に観た時は気がつかなかったけど、会場に日本人がたくさんいたなぁ、バブルの後半期だから、さもありなんというところかな。
 
 というわけで、ここしばらくは私の「クライバー・ブーム再び」は続きそう。そういえば、YouTubeには、76年のミラノ・スカラ座での"Otello"とか、79年の"La Boheme"なんかもフルでアップされていたのに驚きました。かつて、海賊版もどきのVHSとCDを買って興奮してた頃が懐かしく思い出されましたが、未だに画質は悪いまんまですなぁ。

 おまけで、86年のバイエルン国立管弦楽団との人見記念講堂でのライブ映像をリンクしておきます。個人的にも楽しみたいので。

「こうもり」序曲


と、ポルカ「雷鳴と電光」




 
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by harukko45 | 2011-04-11 02:50

上原春男先生に注目せよ

 4月6日のニコニコ生放送でフリーランスのジャーナリストが主催する上原春男氏の会見が放送されたが、この映像を是非多くの方に見てもらいたいし、発言内容に注目してほしい。

 上原氏は元・佐賀大学学長で、工学者。海洋温度差発電システムである「ウエハラサイクル」の発明者であり、CCFLも氏の発明とのこと。そして、現在問題となっている福島第一の3(5?)号機の設計に関わり、主に循環式冷却装置の開発に携わった方だ。
 で、今回の震災後すぐに、原発の危機を把握、政府にも進言を早いうちから行っていたのだが、いっこうに氏の提案は受け入れられず、現在のような深刻な事態になったことを深く憂慮しているとのこと。

 上原氏の提案する「外付け熱交換機による原子炉冷却」案(佐賀新聞4/5に掲載「上原元佐賀大学長 原子炉冷却方法を国に提案」)は4日なって、ようやく官房長官の元に渡ったようだが、その後どのような進捗状況なのかは不明で、ここでもまた、現政府のモタモタさに辟易させられる。
 7日の官房長官記者会見では、この件を聞かれた長官は「提案があるということは承知している。あらゆる実現可能な手段について、前例にとらわれず取り入れられるものは取り入れるよう、指示を出している」と答えるのみだった。「枝野長官、原発事故に対する設計者・上原春男氏の提案に言及」

 とにかく、この先生の話はすごい。ひょっとしたら、この人が日本を救うことになるやもしれない。今後、政府がどう動くかが一番の問題だが、そこに上原春男先生がからむか、ここしばらくは要注目だ。

ニコニコ生放送の映像上原春男氏共同インタビュー ​主催:自由報道協会(28分頃より、開始)

 岩上安身氏によるUstream配信映像




 この後、場所を代えての二次会までアップされている。「上原春男氏(福島第一原発3号機設計者)を囲んでのフリートーク」こちらも必見。

  YouTubeにもアップされているので、そちらからも見れます。daigentagmailcomさんのアップで原発設計者 上原春男氏共同インタビュー pt1から7つに分割されています。
 
この時の上原氏の発言を聞いてツイートされたものをまとめたのがコチラ
書き起こしはこちら

 原発問題以外でも、海洋温度差発電やCCFLの話、節電から今後のエネルギー問題等々、上原氏の言葉は実に興味深いものばかりだ。
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by harukko45 | 2011-04-08 06:22 | 日々のあれこれ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる