1週間にわたったジョン・レノン・スーパーライヴのリハーサルが今日終了しました。前回のブログでは4日目までの様子をレポしましたが、その後から今日までについて書いておこうと思います。

 まずは28日。この日は極めて濃厚なセッションが二本立て。14時からオノ・ヨーコさんを迎えて1曲を合わせる予定でしたが、突然、もう1曲合わせてみたいとの連絡。なので、ヨーコさんが見える30分前にその楽曲の音資料をみつけて、急ぎ簡単な譜面を起こすことに。ちょっとした緊急事態もどきでしたが、こういう状況って、逆に燃えたりするもんです。意外にさくさくと音コピできるもので、一応準備を整えました。
 ヨーコさんはちょっと体調を崩されていて、スタジオに入られた瞬間はだいぶつらそうな雰囲気だったのですが、少しだけでも合わせてみたいと、音を出し始めると、どんどんテンションが上がって歌い始めたのですから、畏れ入りました。
 とは言え、1回のみのセッションで終了。もう1曲は練習しておいて、とのことでした。本番ではどの曲をやるかは当日までわからないでしょう。

 さて、その夜は吉井和哉さんの登場。いつもながら颯爽と現れて、我々と合わせましたが、初めてやる1曲をその場で話し合いながらアレンジしていきました。当初は、オリジナル通りにコピーしてやる方向性だったのですが、やはりそれでは飽き足らなくなったのでしょう。すぐに、アイデアが出てきて、曲の解体と再構成が行われました。バンド的にも納得のトライだったので、スムースに進みました。

 翌29日も2人のアーティスト。まずは曽我部恵一さん。正直、この人のパフォーマンス、結構好きだったんですよ。なので、今回ようやくご一緒できて、ほんとうれしい。
 で、曽我部さん、実に普通な感じでギターとエフェクターを自ら持って登場。セッティングも自分でしながら楽しそうに準備している姿にますます好感を持っちゃいました。
 そしてセッションが始まるや、実にご機嫌な雰囲気。個人的にはかなり燃えました。うーん、本番もこの感じで決めたい。楽しみじゃ。

 夜は何と、マカオでの仕事を終え、帰国してすぐにスタジオに駆けつけてくれた、ケミストリーの堂珍嘉邦さんとのセッション。いやぁ、本当にお忙しい中ありがとうございました。たぶん、相当お疲れだったと思いますが、そんなことは微塵も感じさせずに、勢力的にリハに打ち込んでくれて、ほんと感謝です。
 ジョンの曲への思い入れも強く、自らアレンジにも積極的に取込んでくれました。ここまでの他のアーティストの楽曲とはかなり違うアプローチで2曲仕上がって、これはなかなか緊張感のある内容になったように思います。この日のリハが終わったのは23時近かったのでした。

 そして、今日30日が最終日。まずは13時から、このイベントではおなじみのBonnie Pinkさんの登場。彼女はいつも楽しい選曲をしてくれて、イベント全体でも華やかでポップな部分を引き出してくれているのですが、今回はミュージシャンとしてもビートルズ・ファンとしてもうれしくなる2曲。それもど真ん中って感じかな。とにかく、演奏している方はすごくワクワクしちゃう曲なので、何回やってもいい。
 そんなこんなで、Bonnieさんが来る前に練習したし、おいでになってからも何度か合わさせてもらい、両者ともにニコニコ(?)で終了しました。

 その後、初日と同じくバンドのみで、通しリハーサルに突入。つまり、本番通りの段取りで全ての曲を頭から演奏するわけです。我々が担当するのは全部で21曲。これをつなげてやってみると、いろいろなものが見えてきて、本番への最終チェックができるのでした。
 とりあえず、無事にリハーサルは終了。後は個人個人で準備を整え、12月8日の武道館では思いっきりやり抜くのみです。
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by harukko45 | 2010-11-30 23:48 | 音楽の仕事

 今年もいよいよ始まったジョン・レノン・スーパーライヴのリハーサル。今日で4日目を終わり、前半が終了。ここまで、登場してくれたアーティストは4組。いずれも個性豊かなアプローチで、ジョン・レノン、ビートルズ楽曲をこなしてくれています。
 
 24日の初日はいつものようにバンドのみでのリハ。おなじみのバンド・メンバー達との再会を喜び、新加入のキーボード、フジファブリックの金澤ダイスケくんを迎えてのセッションが始まりました。この日は、主にオープニングとオールラインナップによる部分を中心に練習。金澤君もすぐにバンドにとけこみ、とてもいい感じのサウンドを出してくれています。
 正直、私もギターの土屋さんもこの前日に「歌姫コンサート」という大仕事をやった後だったので、だいぶ疲れてはいたのですが、どういうわけか頑張っちゃって(?)、他の曲もいろいろと手をつけ、今回のメニューの半分以上をさらったのでした。

 翌25日は、ラブ・サイケデリコのお二人が登場。もうすでに、我々とのセッションも慣れたもので、バンド全員ともワイワイやりながら、ヘッドアレンジして2曲を作り上げていきました。もちろん、デリコらしいこだわりも忘れずに、決めるところは決める。デリコのナオキくんはなかなか細かい部分もよく聞き分けているのでした。
 
 26日は2組が登場。まずは昨年初参加だった浅井健一さん。一度お手合わせしているので、今回はずいぶんリラックスした感じでセッションが始まりましたが、やり始めたら、これが熱い熱い。昨年以上にアグレッシヴな浅井さんのプレイぶりに、こちらも燃えないわけがない。そして、彼が考えてきたアイデアがどれも面白く、いたく気に入りました。うー、この浅井バージョンによる2曲、かなり良いです。

 夕方になってから奥田民生さんが登場。いつもながらの普段着な感じで、スイスイとギターを持ちながら、そしてジョークを飛ばしての楽しいセッション。常に「通な」選曲で唸らせる奥田さんは今年もやってくれました。もちろん、サウンドもムードもご機嫌な感じになりました。いやぁ、面白かった。この日は、二つの全く違う感覚を味わいながらも、どちらにも大きな満足感を得た一日でした。

 そして、今日27日はお昼からゆずのお二人が登場。実は比較的、時間に余裕を持ったスケジュールだったので、いろいろとアレンジしていくかなと思いきや、始まると我々の演奏にすぐに共鳴してくれて、あっと言う間にOK。わずか30分程度で、終わってしまいました。
 その後は、オールラインナップのリハにもつきあってくれました。しかし、いつまでも爽やかなムードを残してくれますなぁ。

 というわけで、ここまではいたって順調ですが、まだまだこれから。このように穏やかに始まる時ほど、何が起きるかはわかりません。明日も気を抜かないようにしなくては。


 
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by harukko45 | 2010-11-27 22:58 | 音楽の仕事

 去る23日におこなわれた歌姫コンサートの後半、「第2部」についてです。

 約15分間の休憩後に「第2部」のスタートです。歌姫4番手は我らが大橋純子さんの登場です。やっとホームグラウンドに戻った感じなのですが、これが、意外に緊張しました。何と言うか、ホームに帰った途端に気が緩んでしまうということもあるわけで、ジュンコさんのバッキングをする以上、絶対に恥をかかせるわけには行かないのですから。

 m12.シンプル・ラブ
 とは言え、やはりこの曲のイントロが始まると個人的には全く持って自然体な面持ちでプレイに専念できた感じです。後半開始にふさわしいムードがあって、会場の手拍子も気持ちいいもんでした。

 m13.たそがれマイ・ラブ
 ボサノバ風アレンジによるこの曲も、すっかり定着してきている感じ。メロディの良さがより生かされて広がりもある演奏になっていると思います。

 m14.シルエット・ロマンス
 なんだか、すごく良かったように思えました。こうやって、いろいろな方々の曲を並べて演奏してみると、この曲の持っている強いエネルギーみたいものをすごく感じてしまいました。いつものように土屋さんのアコギとの二人だけのバッキングですが、とても新鮮に思えたし、全体にある豊かな表情がすばらしいなと思いました。それは、ジュンコさんのボーカルに尽きるわけで、私は力を抜いて合わせて行けばとても気持ちよくなれるのでした。

 m15.大人の恋をしましょう
 さて、ジュンコさんの新曲で、この日が初披露でした。テンポが微妙で、リハではまだまだピタっとキメるのが難しかったのですが、本番ではうまくいったようでした。全体にはシンプルな構成で、素直に流れるゆったりした3連のビートが命の曲ですので、あまり作為的なアプローチは全く必要がなく、ただただ心地よい時間を楽しめるように心がけたのでした。

 個人的に考えても年齢を重ねた結果、こういうバラードが楽に演奏できるようになったのだなぁ、とも思っている今日この頃って感じです。

 m16.夏をあきらめて
 ジュンコさんが研ナオコさんを紹介して退場、そして最後に登場した歌姫の1曲目はおなじみ桑田圭祐さん作曲の大ヒット・ナンバー。

 ここから4曲は研さんのバンドの方々(アコギの古池さん、ヴァイオリンの三宅さん、ピアノの久米さん)が加わり、また全体の仕切りも古池さんにお任せしたので、私を含めた「歌姫バンド」はサポートに徹しておりました。
 研さんのようなタイプの音楽では、自由にやることよりも、アレンジされたものをきっちりやりこなすことの方が重要。譜面もしっかり書かれたものばかりなので、我々としては、ここまでとはまた違う神経を使うことになります。私は主にストリングスを中心にしたシンセ担当でしたが、ヴァイオリンと合わせて行くので、油断してはいられません。

 m17.愛燦燦
 言わずと知れた、小椋佳さんの詞・曲による美空ひばりさんの有名曲。研さんはしっかり自分のものにして歌われていました。

 m18.愚図
 ここで、宇崎竜童さんが登場。宇崎さんが研さんに提供したヒット曲を、1コーラス目を宇崎さんが弾き語りで歌い、2コーラス目からはバンドとともに研さんが歌うという構成。
 ここでも、宇崎・阿木コンビの独特の世界が広がりますなぁ。研さんも素晴らしいのですが、ここでは宇崎さんの歌の深みにも持ってかれました。

 m19.弥生
 さぁ、そして研さんのラスト・ナンバーで本編最後の曲でもある"弥生"はこれまた宇崎・阿木コンビによるもので、10分を越える大作。ここには、阿木さんが関わってらっしゃるアマチュア・コーラスの方々35(?)名が加わった。ストーリーのある内容の歌詞であり、そこに「かごめかごめ」「竹田の子守唄」「さくらさくら」といった日本歌曲がはさまれている。
 
 とにかく、こういう曲では間違いはシャレになりません。バンド・サイドは譜面とにらめっこしながら、高い集中力でのぞんでおりましたが、何とか無事にやりこなせたのでした。

 En1.恋のバカンス
 アンコールはまずは研さんとジュンコさんによる、再びザ・ピーナッツの名曲カヴァー。それも、「恋のフーガ」以上の出来とも思えるこの曲は、日本歌謡曲史上に残る大傑作でしょう。宮川先生の素晴らしいお仕事ぶりに最大級の敬意を払いたいと思います。
 宮川先生のアレンジはある意味「豪放なる気持ちよさ」と言えるような活力に満ちていて、聞いていてほんとに元気になる。それにジャズの強烈なスウィング感を見事に歌謡曲に導入したのも、素晴らしい功績です。

 この曲はいろいろと掘り下げれば掘り下げるほど、面白さに富んだ内容で、話はつきません。コード使いの巧みさ、イントロのベース・ラインの過激さ、Bメロでのリンゴ追分もどきの展開、ボーカルのハモの強引さ、間奏とエンディングでの計算づくのハチャメチャなスウィングなどなど。
 とにかく、それら全てが重なって、ほんとにサイコーなのでした。

 En2.見上げてごらん夜の星を
 コンサート最後は出演者全員、バンドも全員で、坂本九さんの代表作であるこの名曲。どういうわけか、ジョイント部分では昭和歌謡の世界が強くなりましたが、これはこれで面白かったです。
 永六輔・詞、いずみたく・曲によるあまりにも有名な作品に、なにやらコメントする必要もないですが、オリジナルのオーケストレイションをコピーするのはなかなか楽しいひと時でした。ですので、実際には研さんのバンドのメンバーにも手伝ってもらい、三宅さんのヴァイオリンや後藤さんのフルートなんかを生かさせてもらいました。
 私はシンセのストリングスで厚みを出しながら、なんやかんやと指揮するかんじでした。なにしろ、エンディングのMCのタイミングと曲の終わりを合わせなければならなかったので、いやはや。

 ということで、いろいろバタバタするところもありましたが、全体としてはすごくウマく言った感じで、終演後の打ち上げでもお褒めの言葉をずいぶんいただきました。まずは、良かった良かった。
 それでも、皆さんヘトヘトでした。いやぁ、ほんとにバンドの皆さんおつかれさまでした。バンマスとしても、ひとりひとりに感謝感謝大感謝の気持ちで一杯です。頼りになるいい仲間を仕事が出来て、何と幸せなことでしょう。
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by harukko45 | 2010-11-26 23:52 | 音楽の仕事

 11月23日の勤労感謝の日、渋谷のC.C.レモン・ホールで催された歌姫コンサートが無事に終了しました。当日、ハウス・バンド「歌姫バンド」の一人として5組の女性ボーカリストのバックをつとめたのですが、準備からリハーサル、そして本番と何とかやり切れて、バンマスとしてほんと、ホっとした次第であります。

 とにかく、集まった"歌姫"達が個性の強い方ばかりでしたから、その内容自体が濃厚になるのは間違いなかった。それぞれの方々の曲の方向性はかなり違っていたので、対応する我々バック・バンドとしては気持ちの切り替えがとても大事でした。それゆえに、神経もずいぶん使った感じでした。
 でも、終わった今は、すごく刺激的で楽しい思いで満ちております。それは、やはり何と言っても、日頃から気心知れ合った大橋純子さんのバンド・メンバーが支えてくれたからだし、あらためて、彼らのミュージシャンとしての度量の大きさに感動と感謝の気持ちを抱くのでした。

 では、本番ステージを振り返っておきます。

 このコンサートはラジオのニッポン放送が主催ということもあって、全体に「歌番組」的な構成で、まずはニッポン放送アナウンサー那須さんの司会で始まりました。
 そしてトップ・バッターはこの方、岩崎良美さんです。

 私はかつて、お姉さんである宏美さんのバックを数年間やっており、今でも現場でお会いすれば、気軽に声をかけていただいておりますので、今回、良美さんのバックを出来たのにも何かのご縁を感じてしまいます。
 でもって、今回の良美さんの曲がかなりシビレるものだったので、よりいっそう気持ちも入るというものでした。

 m1.赤と黒
 30周年を迎えた良美さんのデビュー曲ですが、この曲がデビューとはずいぶん最初から大人な世界だったし、大胆だった。なかにし礼さんの作詞だから、中味が濃くないわけがないし、芳野藤丸さんの曲も実にオシャレだった。
 当然、ここでの「赤と黒」はフランスの作家スタンダールの有名作からのもので、普通のアイドル曲のレベルでは収まらない深みがあるのでした。歌詞の中にある「秘密めいた方が素敵」「闇の中が美しい」なんてあたりにググっと来てしまうのだ。

 でもって、この名曲を2009年にリ・アレンジ、カズンの漆戸啓さんがプロデュースしたニューバージョンは素晴らしい出来で、実にセンスのいい仕上がり。
 資料としたいただいた音源はライブ・レコーディングのもので、編成はピアノ、アコギ、ベースだったのだが、スタジオ・テイクではドラムン・ベースとフレンチ・ポップをうまくミックスさせたリズム・トラックがさりげなく入っていて、今回はどうしてもリズム入りで再現したくなった。
 我がバンドには植村くんという、この手のことを難なくやり遂げる天才がいるので、すべて人力でのトライをお願いした。

 それに、漆戸さんによるピアノの演奏がすごく美しく、大いに勉強させてもらった。また、私自身もサカイレイコさんを通じてフランス系の音楽にここ数年関わってきたことで、この手のムードに強く共感できたのだろうと思う。

 それにしても、デビュー当時も堂々たるものだったが、今の良美さんの深みを増した歌に感動する以外ない。ピアノのイントロから「あー」と入ってくる瞬間だけでゾクっとさせられた。

 m2.無造作紳士〜さよならを教えて
 このところ、良美さんはフランスものを多くレパートリーにしているとのこと、それも原語での歌にこだわっている様子。なので、フレンチ・メドレーとして歌われたのはジェーン・バーキンの「無造作紳士/L'aquoiboniste」とフランソワ・アルディなどのヒットで知られる「さよならを教えて/Comment te dire adieu」。うー、なかなか渋いが、多くの人に絶対聞き覚えのある選曲。良美さんのフランス語も実になめらかで驚きました。
 まぁ、とにかく、この手の曲ではピアノがちゃんとしてないとなりたたない。なので、頑張りました。ところどころ、もうちょっとって悔いはあるけど、何とか及第点はもらえたでしょう。それよりも楽しかった。

 m3.タッチ
 さて、良美さんラストは彼女の代表曲の一つであり、アニソンの名作でもある「タッチ」。これはファンの方々をはじめ、会場も盛り上がった様子。これも息の長いヒット曲ですなぁ。こういう文句のないキッチリとハマりまくった楽曲というものが、70年代80年代の日本ポップス界にはあったのですよ。

 m4.夢で逢えたら
 岩崎良美さんの3曲が終わり、ここに熊木杏里さんを迎えて、お二人で大瀧詠一さんの"夢で逢えたら"を。吉田美奈子さんバージョンをベースしましたが、個人的にはシリア・ポールさんのバージョンがかなり好きでした。大瀧さんのアレンジはどちらも同じでしたが、演奏のニュアンスが違うのがなかなか面白いです。
 また、この曲のバックボーンにはフィル・スペクターやブライアン・ウィルソンがあるわけですから、自然にサウンド面ではいろいろとこだわりたくなってしまいます。
 かなり個人の趣味的部分になりますが、私はハープシコード風やオルガンにストリングスを混ぜこぜに弾き、後藤さんにはフルートをお願いし、コーラスお二人にも頑張っていただいた次第。いっぱい音が入ってないとあの手の雰囲気にはならんのですばい。

 m5.君の名前
 ここからシンガーソングライターの熊木杏里さんのコーナー。彼女はまだ20代で、デビューは2002年とのこと。今回初めて作品を聞かせてもらったが、実際にリハで歌ってくれた時には、その声の良さにすっかり気持ちよくさせられました。特に、この"君の名前"はピアノとの弾き語り風だったので、私は弾きながらフンワリとして気分なっておりました。
 また、この曲の歌詞に、我がバンドのコーラスであるヒロコさんはいたく共鳴したらしく、かなり入り込んでおりました。同じような経験ありなんでしょうか。
 
 今回は彼女のライブ・アレンジを参考に、CD版よりもシンプルなサウンドにしましたが、特にゴトウさんのソプラノ・サックスを生かしたので、その独特な雰囲気がより効果的だったと思いました。私も彼の演奏の影響で、より空間を生かすようなプレイになりました。

 m6.モウイチド
 もう1曲は、ポップで前向きな気分させる曲。だから、出来るだけ華やかで若々しいサウンドを目指しました。これはCD版のアレンジを再現することが可能に思えたので、サイケなギターやストリングスなど私と土屋さんのギターでおいしいフレーズを弾き分けました。
 グルーヴはR&Bぽいムードがあって、楽しかったですね。こちらも緊張感がとれて、いい意味でリラックスした伸びやかさがあった演奏になったと思います。

 m7.愛のコリーダ
 熊木さんが次に控えていた大西ユカリさんを迎えて、お二人でなんと、クインシー・ジョーンズの大ヒット曲"愛のコリーダ"をジョイント。それも日本語詞バージョンがあったとはこれも驚き。とは言え、我々にとってはかなり自分達のテリトリーに入る曲なので、気分は最高です。
 ただし、この曲はじつに構成がやっかいなのです。3コーラスのサビがそれぞれ違う形で、4分の2拍子が微妙に入っていたりして、よく引っ掛かる危険があるのです。
 実際に、クインシー・ジョーンズの75歳記念コンサートでもアメリカの有名プレイヤー達によるバンドが途中で見失い、しばしカオス状態になっていました。

 で、私はバンドの皆さんにくれぐれもご注意くださいと念を押していたのですが、なんと、その言ってた張本人が3コーラス目のサビを見失いました。バカー!
 何とか2小節ぐらいで立ち直りましたが、調子こいてのっていたら、まんまと罠にハマっちまいました、クヤシイ!

 とは言え、とにかくクインシー・ジョーンズのアレンジはやっぱり随所に凝っているし、聞かせどころが満載。だから、いろんなところをビシっとやり遂げたくなるのです。もちろん、ミュージシャンの人数が圧倒的に足らんのですが、それでも今回はかなり頑張りました。まさに敢闘賞ものの演奏でした。

 それにしても、熊木さんと大西さんのコンビ、かなり異質な二人の初コラボはなかなかスリリングさもあって面白かった。こういうイベントならではでした。

 m8.やたら綺麗な満月
 ここからは大西ユカリさんのコーナー。大西さん、オモロいことやってはりますなぁ。大阪風のコテコテを強調するだけでなく、ちゃんとソウルと昭和歌謡の良さを理解して、意識的に狙っている感じがイカしてると思いました。
 それにプロデュースが宇崎竜童さんということもあり、曲自体がまさに時代とその空気を持っていると言えるでしょう。

 で、演奏する側はこれが意外にグルーヴィでやりやすかった。CDでは往年のビッグバンド・スタイルでレコーディングされているので、我々のバンドの編成ではなかなか難しいかとご本人も思われていたようですが、これがそうでもなかった。さすが、我がバンドはだてに年食ってないということが、立派に証明されたのでした。

 m9.「まだ」と「もう」の間
 この曲はかっこいいです。元のアレンジもなかなか気が利いていて好きです。ベースのラインがロクさんのスタイルにもピタっとくる感じだったので、すごく気持ちのいいグルーヴになりました。ゴトウさんのテナーもブロウして、かっこ良かったし、私とのブラス・セクションの再現もうまくいったと思います。大西さんの語り調の歌が楽しかったし、歌詞の意味深さがよく際立ったように感じました。うー、やっぱ阿木燿子さんの詞ってすごい。

 m10.身も心も
 というわけで、1977年のダウンタウン・ブギウギ・バンドの名曲「身も心も」です。とりあえず、曲が強いので、こちらがどうのこうのということはありません。きちっとリスペクトする心構えさえあれば、間違った方向には行きません。
 大西さんはそれほど激情的になることはなく、しっかりとタメた感じがすごく良かったです。
土屋さんのシブいギターをフィーチャアできたのも良かったです。

 m11.恋のフーガ
 コンサート1部のラストはすでに登場している3人の歌姫による豪華ジョイントで、ザ・ピーナッツの超名曲をカヴァーしました。なかにし礼作詞、すぎやまこういち作曲、宮川泰編曲。最高でしょう、これは!ほんとに、この頃の歌謡曲って素晴らしい!作っている人々がとことんいい仕事してます。
 ですから、すべてにおいてリスペクトしながら、そのカッコ良さを再現すべく燃えました。あー楽しかった!
 おっと、ちょっと付け加えると、この曲のエンディングには紅白歌合戦に出演した時のピーナッツのバージョンでやってみました。これは、まさにガチョーン!てノリなんですよ。
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by harukko45 | 2010-11-25 23:45 | 音楽の仕事

このところ

 いやぁ、すっかりご無沙汰してしまいました。水越けいこさんの関西ツアー以来、アップしてなかったわけで、先月同様ブログ更新が停滞気味となっておりました。
 それは、二つの音楽イベントの準備を同時並行にやらねばならなかったため、どうしても時間をそちらに優先してしまったからでした。まぁ、ちょっとしたことでも書いて、気分転換すれば良かったのでしょうが、どうもいざ入り込むと山にこもる性格なものでね。

 とりあえず、C・Cレモン・ホールでの「歌姫コンサート」のリハと準備は終了、何とか明日の本番を無事に迎えられそうです。このイベントはニッポン放送が主催のもので、若手からベテランまで多彩な実力派女性ボーカリストが揃ってのコンサート。出演は大橋純子さん、研ナオコさん、岩崎良美さん、大西ゆかりさん、熊木杏里さんという顔ぶれ。でもって、ジュンコさんのバック・バンドであるチーム大橋がホーム・バンドとしてそれぞれのバックを担当するのでありました。
 各アーティストのソロだけでなく、二人、三人と組み合わせてのジョイント・コーナーもあって、なかなか盛りだくさんな内容になっております。
 
 そして、もう一つは毎年恒例のジョン・レノン・スーパーライヴ。今年はジョンの没後30年であり、生誕70年とも重なる記念年。またこのイベント自体も10回目と、いろいろなんですな。
 とは言え、私のような現場人間がやることは変わらず、1曲1曲をできるだけ丁寧に敬意を込めてあたっていくことですが。
 でもって、そのリハーサルが歌姫コンサートの翌日から始まります。今年もかなり濃いめのアーティスト達が集結してくれましたので、なんやかんや言っても始まる前は緊張感が漂います。
 とにかく、私とギターの土屋さんは掛け持ちですから、頑張っていかないと。おいおいリハのレポもアップ出来たらと思っております。

 さて、まずは明日の「歌姫コンサート」を無事にやり遂げたいと思います。



 

 
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by harukko45 | 2010-11-22 14:46 | 日々のあれこれ

水越けいこ/大阪FanJ

 昨夜は、水越けいこさんのライブ「秋冬コレクション」の2日目、大阪のFanJでした。今年に入ってこの京都・大阪FanJは3回目になるので、スタッフとも気心知れた間柄にありつつありますね。

 それと、一昨日の初日を何とか乗り切ったことで、ステージ・メンバーの間も少しリラックスした感じが生まれてきて、ムードはとっても良かったです。

 で、前日にちょっと混乱した曲をリハーサルでつめることが出来たので、本番でも実にスムースな流れがあり、個人的にも前半はとても気持ちよくやれておりましたし、楽しかったのでした。
 ところが、ちょうど中盤のカヴァー曲コーナーで、私の演奏していたキーボードがエラーしはじめ、音がホールドしてしまうというトラブルに見舞われました。演奏中に発生して、バラードだったので、ひどくがっくりきました。その後も、何度かエラーが起き、たびたび神経を逆撫でされる感覚になり、なかなか集中しづらい状況になってしまったのが、残念でたまりません。
 順調に進んでいれば、すごく満足できる中味になりそうだったのに。

 今回は、移動の都合で自分の器材を持ち込めず、現地でのレンタルとなったのですが、どうも相性が良くなかったのでしょうか、ついてなかったな。

 とは言え、そういった中でけいこさんはとてもマイペースで、バタバタせずにステージをこなしていたのが、ありがたかった。さすがです。
 そして、若手二人のミュージシャン達も前日よりもアグレッシブなプレイを随所に聴かせてくれ、大いに助かりました。初日は危ういところを私が防波堤のように支える感じだったのが、今回は助けてもらったというわけです。

 そんな皆の協力のおかげもあって、京都に引き続き大阪でもダブル・アンコールをいただき、感謝感謝の夜となりました。私としては、悔いが残るものの、これもまた良い思い出ともなりそうなひと時と言えたでしょう。
 そして、その後は2日間のお疲れさま宴会で楽しんだのでした。

 さて、今回のライブはちょっと間をおいて、来年1月早々に東京公演があります。いろんな意味で内容がより熟した形にして、東京公演を成功させたいと思っております。
 京都、大阪にお越し下さったファンの皆さん、本当にありがとうございました。また、よろしくです。
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by harukko45 | 2010-11-07 18:23 | 音楽の仕事

水越けいこ/京都FanJ

 昨夜は、水越けいこさんとのライブ「秋冬コレクション」の初日、京都FanJにて演奏してきました。このところ、ずっと自宅で譜面書きやら他の仕事の準備にてんてこ舞いだったので、それらから開放されて、思いっきり演奏できたのは、ほんとに楽しかった。やっぱり、私はライブで演奏するのが一番好き。
これに勝てるものはないです。

 ただし、今回はいつもの相方、ギターの田口くんが出来なかったので、お初のミュージシャンお二人に手伝ってもらいました。ベースに内田悟くん、ギターに山口和也くん。ともに私とは20歳以上年下でしたが、よく付き合ってくれております。
 とはいえ、各自のスケジュールが合わず、リハーサルを充分とれなかったので、ところどころで危うい部分があったのですが、それでも何とか初日を終えることができたのでした。

 もちろん、かなりスリリングなシーンはあったので、この後しっかりチェックしなくてはいけませんが、それでも最後にはダブル・アンコールをいただけるとは本当に有り難かったです。ファンの皆さんの熱い思いに感動です。

 で、今日は大阪でのライブ。初日を越えられたので、今夜はもう少しリラックスした表情になるでしょうか。とにかくいい緊張感を保ちながら、大いに楽しみたいと思います。それでは。
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by harukko45 | 2010-11-06 14:06 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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