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大橋純子ヒットメドレー

 私みたいな立場の者が、こういうことするのはどうなのかとも思いましたが、あまりにも良いので、いかんともしがたい気持ちでリンクしちゃいました。

大橋純子ヒットメドレー(現在は削除されております。)

 "たそがれマイラブ"のヒット(1978)後に出演されたフジTVの「夜のヒットスタジオ」での映像(なんだが、ラストに"ビューティフル・ミーが歌われているので、79年に"ビューティフル・ミー"がシングル・カットされた頃が有力か?)ですが、よくこういうのを残している人がいるもんだ。でも、貴重なものを見せてもらいましたし、すっかり感動しました。何に?もちろん、ジュンコさんの歌と曲にです!

 これは2007年最後に素晴らしいプレゼントをもらった感じです。
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by harukko45 | 2007-12-31 03:46 | 聴いて書く

今年も仕事納め

 ライブの仕事はすでに今年は終わってましたが、打ち込みの作業と来年の打ち合わせを終えて、万事終了となりました。本年もいろいろな方にお世話になり、幅広い音楽活動をさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

 振り返ってみますと、まずは大橋純子さんとのサンフランシスコでのショウを皮切りに、なかなか充実したライブ活動が一年を通じて出来たと感じていますし、レコーディング制作の方でもこれまでとは違う方々と仕事をさせてもらい、とても刺激に満ちた時間を過ごす事が出来ました。

 二胡の名手ウェイウェイ・ウーさんの"China Blue"では4曲アレンジ、プログラミングとキーボードで参加させてもらいましたが、このアルバムはADLIB誌アドリブアワード2007の海外ワールド/ニューエイジ賞を受賞しました。ウェイウェイさん、おめでとうございます!私もスタッフに加われて本当に光栄です。ウェイウェイさんとは来年2月、ライブでもご一緒します。

 弱冠9歳のシンガー・ソングライター「ゆっぴ」さんのトラック作りもなかなかのイベントでした。彼女はデビューしたばかり、今後どうなっていきますか、楽しみにしたいですが、私はまだ1回も会っていないという状況。これも、現代らしい制作現場と言えるでしょうが、来年にはお会いしてみたいものです。

 また、AOR系の音楽ユニット「ルネイジャ」の新作でのレコーディングも面白かった。メンバーが皆個性的だったので、生演奏での録音が楽しかった。こちらも来年はライブでも参加予定です。それと、12月に入ってバタバタした状況の中レコーディングした廣野有紀さんとのセッションも、やはり好ミュージシャンが集まってくれたおかげで、実に良い出来になりました。今は亡き安井かずみさんが作詞された曲を集めたミニ・アルバムという企画でしたが、生演奏の良さが生きた仕上がりになっています。

 そんな中、私としては去年の暮れから今年の始めにかけてずっと力を注いできた水越けいこさんの新作が、思わぬ事情で制作中断になってしまったのが、何とも残念です。その内容がとても良かっただけに、是非とも状況が好転して、制作が再開されることを切に願っています。

 それと、夏ぐらいからどっぷりとはまった「フランスもの」、サカイレイコさんとのデモ作りは自分にとってもかなり勉強になりましたし、新たな世界に導いてくれた感じでした。彼女とは来年2月に南青山マンダラで、ライブすることになりました。私にとってはお初の試みも多く、新年早々から練習と研究に没頭することになりそうです。

 もちろん、このところレギュラーで参加させてもらっているMAKIさん、それとJabBeeとのライブが新年すぐにあります。こちらも頑張って盛り上げて行かなくちゃね。

 そんなわけで、今年一年ありがとうございました。皆様にとって来年が良い年でありますように!
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by harukko45 | 2007-12-30 01:44 | 音楽の仕事

 前サッカー日本代表監督のオシム氏は、驚異の回復で現在ではリハビリ中とのこと、一時は最悪の事態も想像したことを思えば、実に喜ばしいことだと思う。
 今後は、スーパーバイザー的立場に就任して、日本代表を支えることになりそうとも伝えられているし、場合によっては監督復帰への流れもあるかもしれない。その場合は、代表にとって危ない状況での緊急処置にならないことを切に望みたいが。

 正直、先日就任した岡田監督は、日本人コーチの中では経験も実績も随一の人だとは思うが、やはり、今の段階ではまだまだ日本人監督への不安というのはつきまとう。それは、彼自身が自ら体験したフランス大会での惨敗があるからだ。

 その後、去年のドイツ大会における再びの惨敗で、まさに冷水を頭から浴びせられた我々は、オシム氏が語った言葉「期待しすぎるから、失望も大きくなる。まずは現実を見なさい」を戒めとして、深く心に刻んだ。

 ところが、最近の岡田氏からの言葉は「世界を驚かせるチームになろう!ベスト4以上を目指す」であった。もちろん高い目標を掲げて努力を惜しまないのは、悪い事ではないが、昨年の日本サッカー史上最強であるはずだった黄金世代をそろえた代表が0勝1分け2敗で、敗れ去った現実をもうすでに忘れたか?

 はっきり言って我々サポーターの方が、冷静で現実を知っている。「まずは、予選を突破することに専念してくれ」と言いたい。ベスト4以上などまだまだとんでもない。前々回の韓国の躍進はホームアドバンテージをもろに生かした(+審判のアヤシい判定の数々による)「まぐれ」に近かったことであるのは、もうほぼ常識であろう。それを越える成績を目指すなど、かなりの大口であり、聞いている方がしらけてしまう。
 来年からの真剣勝負、予選の試合一つ一つを代表は確実に勝利していってほしいし、少なくとも負けない集団として本戦への切符を目指して欲しい。
 そのためにも、ただでさえすぐ調子にのって「特攻隊」「神風」的発想で煽ろうとするマスコミにのせられることないように、サポーターとしては肝に銘じてながらも、心の奥では我等が代表の勝利を強く願い信じて行きたい。

 とにかく、そういった意味あいからもオシム氏の回復、復帰への時間が早まることは本当にうれしいニュースだ。
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by harukko45 | 2007-12-28 16:14 | スポーツ

Curtis Mayfield

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 12月26日って、カーティス・メイフィールドが亡くなった日だった。

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 12月は、オーティス・レディング、ジョン・レノン、サム・クック、ジェームス・ブラウン、そしてカーティスと、偉大な音楽家達の命日が続くんだなぁ。きっと、他にもいらっしゃるとは思うが。

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 そんな感じで、自分の持ってるカーティスのアルバムを引っ張り出してみたら、けっこう持っていてちょっとビックリ。それを順番に聴いていた夜でした。

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 ロックばっか聴いてた中学生に、ソウルの面白さを最初に教えてくれたのが、マーヴィン・ゲイやダニー・ハサウェイ、スティービー・ワンダーにカーティス・メイフィールドといった「ニュー・ソウル」と呼ばれる人々のレコードだったから、やっぱり思い入れはかなりあるのでした。

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 特にカーティスはどれもこれも水準の高い素晴らしいアルバムばっかりだった。今聴いても、サイコーです。

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 あっ、彼の遺作、持ってなかった。何てこと!
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by harukko45 | 2007-12-26 23:55 | 聴いて書く

 今年のジョン・レノン・スーパーライヴで、最も心残りというか、悔いを残した事がある。それは、「もうちょっと『くるり』とお話をしておけば、良かったなぁ」という思い。と言っても、一緒にやった曲について、どうのこうのと詰めたかったわけじゃない。そうではなくて、彼等が新作の"ワルツを踊れ Tanz Walzer"をオーストリアのウィーンでレコーディングしていたことや、ボーカルでソング・ライターである岸田さんがクラシックに入り込んで、その流れからウィーンを目指したこと、またミュージック・マガジン誌(2007年1月号)上の2006年「年間ベストアルバム10」で彼がすべてクラシック音楽のアルバムを並べていて、「もう、ロックとかポップスとか聞けなくなりそうです」とコメントしていたこと、なんかを色々と聞いてみたかった。

 私は彼ほどの繊細さや大胆さ、そして何よりアーティストとしての資質を持ち合わせてはいないが、そんな私でも、「もうロックもポップスもつまらん」となって徹頭徹尾、ヨーロッパ・クラシック音楽にはまり込んだ時期があった。それは30代になってからで、その時は「とにかく、圧倒的に能力の高い作曲家が作った素晴らしい曲を、これまた能力の高い演奏家によって聞くことにより、圧倒的に感動したかった」のが理由。ロックやポップスではそういった満足感をいっこうに与えてはくれない気がしたのだった。
 その思いはすぐに叶い、偉大な作曲家達の作品に感動しまくり、91年からはウィーンをたびたび訪れるようになり、街そのものが大好きになってしまった。その後の私は、自分と現在自分が関わる音楽の価値というものを、もう一度確認することも出来たし、自分が音楽をする意義もしっかり把握することができたのだった。

 そんな私の「自分探し」的な経緯でのクラシックとウィーンへの旅とは違い、さすが「くるり」はちゃんと自分達がやるべきこと、進むべき道を理解していて、その答えとしてアルバムを作ってきた。

e0093608_1659456.jpg "ワルツを踊れ Tanz Walzer"は素晴らしい傑作と思う。何回も聞いてしまう。特に2曲目の"ブレーメン"が大好きで、ギター・サウンドにのったオーボエとイングリッシュ・ホルンが最高に郷愁を誘い、夢のような世界が広がっていくようだった。続く"ジュビリー"もストリングスの扱いが秀逸。そういったアレンジ面だけでなく、曲そのものに「あざとさ」がなくて、確かに激しく展開していく部分もあるが、そういったことが極めて自然に流れて行くのが素晴らしい(このあたりが、クラシックの影響か?)。だから、飽きないし疲れない。

 サイケ時代のビートルズ風な"ミリオン・バブルズ・イン・マイ・マインド"も楽しいが、ここでのバンド・サウンドが実にふくよかな響きでミックスされていて、変に背伸びしたような「ガキっぽさ」がない。成熟したサイケ・ポップになっている。それは、続く"アナーキー・イン・ザ・ムジーク"にも言える。こういう曲でストリングスが入ってくると、何か「いかにも頭でっかち」って感じで普通は嫌悪感を抱いてしまうのだが、ここでは逆にギター・トリオのパンク/ニューウェイブ風なアプローチに、いい意味でオブラートを包むような効果になっていた。まるで、ウィーンの生クリーム効果とでも言えるか。

 ギターの弾き語りによる"レンヴェーク・ワルツ"はウィーンの地名がタイトルになっているが、内容は全然違うとてもセンシティブな佳曲。岸田さんのボーカルがいい。
 歌詞の内容から想像もできないような大曲となった"恋人の時計"も愛すべき作品だ。ホーエルマルクト広場のアンカー時計を思い浮かべてしまう。
 他にも"ハム食べたい"はドイツ語タイトルでもろ"Schinken"。本当に「桃色のハム」が食いたくなった。歌詞的にはちょっと意味ありげで、深読みも可能だろうが、とにかくハムとチーズをはさんだゼンメルが今すぐ食いたい!
 ちょっとXTC風な"コンチネンタル"も好きだ。歌詞が意味不明で、タイトルとの関連性もわからんけど。で、後半一番シビれちゃうのが"ハヴェルカ Cafe Hawelka"だ。CDジャケットにウィーンのカフェの名店「ハヴェルカ」でくつろぐメンバーが写っているのだから、そこから何らかのヒントを得た曲なのだろうが、どうしてこうなったのかマリアッチ風、それともポルカなのか、とにかく笑える。歌詞がまたいいね。「2人を包み込むようなコーヒーの泡のミルヒ(Milch=Milk)」とはねぇ。

 アルバムの最後になってじょじょにバンドのみのサウンドになっていくのは、ウィーンから日本への帰国を意味しているのだろうか、バンドだけの曲になるとすごく日本を感じるのも面白い。ミックスを担当したフランス人のStephan "ALF " Briatの仕事もとても光ると思った。彼はAirなども手がけているプロデューサーだが、ここでの何とも暖かくて豊かな音の仕上がりと、ハーフインチアナログマスターのサウンドにこだわったと言うマスタリングも素晴らしいと思う。久々に長く聞いていくであろうアルバムに出会ったと思う。
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by harukko45 | 2007-12-24 17:51 | 聴いて書く

 ロック部門はもうずいぶん前からベストは決まってしまっていた。このブログをよくご存知の方にはうんざりの名前でしょうが、そうです、ホワイト・ストライプスの"Icky Thump"ですよ!

e0093608_1313286.jpg 申し訳ないが、私の場合、ジャック・ホワイトの新作が出て、よっぽど彼がへくらない限り、ロックの新作はそれ以上いらないのでした。彼以外はみんな「予定調和」でしょう。それほど、ロックという音楽は「ちんまり」したものになってしまいました、私には。もちろん、60年代70年代(一部80年代も含む?)のロック、これを今のロックと分けて、「クラシック・ロック」(もちろん、質の高いもの、イケてるものがクラシック・ロック、イケてないものはただのオールド・ロック)と呼ぶわけですが、ここのジャンルに含まれる音楽は全く別ものであり、その価値は燦然と輝いております、ハイ。また、その頃から活躍しているベテラン達も未だに素晴らしいパフォーマンスを繰り広げている状況では、興味はそちらに向いてしまうのはしかたないのでした(特にボブ・ディランのカッコよさったら!!)。

 というわけで、私が若手の中で、唯一支持するジャック・ホワイトですが、この"Icky Thump"を聞いて、その内容に圧倒され、「私の目に耳に狂いはなかった、ジャックを信じてよかった」ということが確認された段階で、それまで買った若手ロック系の新譜は「聞く価値なし」となり全部売り払ってしまいました。
 このアルバムがリリースされた直後の興奮状態の文章に、言いたいことは書いてしまったので繰り返しませんが、今現在も何から何まで大好きなアルバムであることは変わりません。
ジャック愛は永遠。

e0093608_234472.jpg なので、全く別な流れからの選出で、フランスのクラブ・ミュージック界期待の星から、今やマエストロとも言えるエール(Air)の"Pocket Symphony"も本年度のベスト・アルバムとしたいと思います。いやー、よく聞いたわ、これも。で、かなりこのサウンドに影響受けました。ただ、自分でやってもここまで知的な雰囲気にはならんなぁ。まぁ、それで良いんですけど。

e0093608_24396.jpg そもそもは、2006年にリリースされた同じフランスの女優であるシャルロット・ゲンズブールの新譜"5:55"を今年になって聞き、すっかり感銘を受けて、その曲を提供していたのが彼等であり、プロデュースが同じ「あの」ナイジェル・ゴドリッチだったので、買ったわけです。

 で、どこがいいのかというと、とにかく聞いてて快適だ、に尽きる。じゃ、ただの「癒し系」やら「ヒーリング」ものなのかというと、ナイジェルがプロデュースしていて、そんな毒にも薬にもならん音におさまる訳がないのでして。
 私は、正直言って、この2作でナイジェル・ゴドリッチを見直しました。で、今じゃ、あんだけ苦手だったレディオヘッドも聞けるようになりましたし、ポール・マッカートニーの「Chaos...」も再評価すべきかもと思いかけています(うー、だがポールの場合、今の新譜の楽しさを聞くと、やっぱ、こっちじゃないのって気持ちもねぇ)。

 それと、ピアノやアコースティック・ギターなどの生楽器が主役であり、テクノ・ハウス臭をあまり感じないのが、私にはうれしい。それに、これらの楽器の音がいい。全体のサウンド面での仕上がりが新しい。だから、ナイジェルは凄いんだって、今頃わかったか、恐れ入りました!ってところですね。
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by harukko45 | 2007-12-24 02:22 | 聴いて書く

 ちょっと「My Best」なんて大見出しつけるほど、聞いたアルバムの絶対量が少なかった今年。正直、大見得きる程じゃないけど、年末になると必ず発表される各音楽雑誌の年間ベストアルバム評を覗いてみると、そんなに変わりはないってことは、良い事なのか大して褒められたことではないのか?
 まぁでも、「これは外せない」と思ってチェックしていたものが、一応高い評価を得ているというのは、まんざら嫌な気分じゃないわな。

 まずは、現代のポピュラー・ミュージック・シーンの中心であると言っていいR&B/Soul Music系。ここでは、新人でも歌の魅力が俄然光ったクリセット・ミッシェル(Chrisette Michele)を上げたいところだったが、12月になってアリシア・キーズ(Alicia Keys)がその他の作品を圧倒的に吹っ飛ばす傑作"As I Am"を発表したことにより、決まり。

e0093608_2351610.jpg このアルバム聞いて、文句つける人はまずいないでしょう。いてもかまわんけど、それよりも、この天才女性が作り出す音楽を存分に楽しむ方が、よっほど得ってもんです。
 デビュー作も前作もそれぞれ傑作ではありましたが、もっとすごくなるだろうとの思いを常に感じさせる人でしたから、当然この3作目への期待は相当大きかったのですが、何とも軽々と乗り越えてしまった感じ。ちょっと、70年代のスティービー・ワンダーの絶好調時を思い起こさせるものがある。

 全体的にすぐ感じるのは、彼女のボーカルがよりハスキーで力強くなっていること。それが、嫌な重さや暑苦しさになっていないところも良い。とにかく、前も上手かったけど、もっと上手くなった。で、捨て曲が全然ない。どれも、良い意味でのポップさがあると同時に、満足できるソウル度を保っていて、バランスがいいのだ。また曲の並びも良く、アルバム全体としての構成力が素晴らしいと思う。
 それと、サウンド・プロダクションが適度にラフな感じで終わっていて、余裕を待たせた仕上がりになっているのが好ましい。最近のポップスにありがちな、完璧すぎて聞いていて疲れてしまう、ってことにならない。その辺も、70年代のスティービーに近いと思った。

 とは言え、クラシックで鍛えられたピアノ演奏を始め、単なるソウル・ミュージックだけでおさまらない多様な音楽性を、誰とも違う独自の世界に見事にまとめてしまうところは、才能の凄さとしか言いようがない。ビヨンセと彼女が今のR&Bとポップ・ミュージックをリードする女性の代表だろうが、アーティストとしての幅と深みはアリシアが断然上だ。まだ26歳だが、もうすでにリスペクトの対象としてなりうる存在だと思う。
 それに、まだまだ凄い作品を作ってくるのでは、とまた思わせるところがニクイ。60分程の収録時間だが、聞いていてあっという間に過ぎ去ってしまった。それほど、軽々と傑作をものにしてしまったという印象だ。前作も「一家に一枚」と思ったが、この新作はそれ以上に「一家に一枚」であります。

You Tubeでもチェックしてみて

e0093608_3314398.jpge0093608_3293954.jpg おお、巷ではイギリスからのエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)が話題とか、グラミー賞でも主要4部門にノミネートね。でも、私はそれほどとは思いませんね。ジョス・ストーン(Joss Stone)と同じで、ちょっと狙い過ぎじゃないってぐらいのクラシック・ソウル調なのがどうも。歌のうまさや、かつてのジャズ歌手風のスタイルなら前述のクリセット・ミッシェルの方が断然好きです。
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by harukko45 | 2007-12-24 00:35 | 聴いて書く

 今年のジュンコ・バンドの仕事納めは東京プリンス・ホテルでのディナーショウでありました。昨夜は通常の7人編成ではなく、植村・六川・玉川・私による4リズムでのバッキングでした。こういう4人編成によるのも、今年始めのサンフランシスコでのショウ以来何回か経験してだいぶ形になってきておりますし、ある意味、この編成での良さも曲によっては出てきていると思っています。
 昨日はある企業主催のもので、一般の方向けではありませんでしたが、全体に品のある雰囲気と大人なお客さん達で、45分という短い時間ながら、まさにクリスマスらしいしっとりとした内容になったのではないでしょうか。個人的にも、落ち着いた感じで最後をまとめられた気がして、とても満足しました。
 では、一応セットリストを書いておきましょう。

m1.シンプル・ラブ 2.時代 3.季節の中で 4.たそがれマイラブ 5.地上の星 6.シルエット・ロマンス 7.This Christmas

 さて、今年一年のジュンコさんとの活動もいろいろありましたが、やはりご本人にとっては新譜であり、初の日本人カヴァーアルバムであった「Terra」の成功が大きかったでしょう。それは音楽的な部分だけでなく、故郷である「夕張」ともう一度関わるという意味においてもです。
 これにより、「Terra」後のクラブ・サーキット・ツアーでの反響も高く、CDの売り上げも好調で、その流れでの東京はすぐにソールド・アウト、先日追加公演をも行うという喜ぶべき成果を上げたのでした。
 我々バンドも久々の新しいレパートリーを多くトライすることにより、新鮮な響きを楽しむことができましたし、いい緊張感をもう一度取り戻す機会にもなったと感じています。

 個人的な印象では、一年を通して思い出深い演奏は、まずは1月のサンフランシスコが浮かびますね。この時はステージ上の音も良かったし、演奏も良かった。久々のアメリカという土地と空気から、とっても大きな刺激を受けたわけで、この時の経験が今でもいろんな場面で生かされていると思っています。
 また、クラブ・サーキット・ツアーでは特に名古屋ブルーノートでの演奏が記憶に残っていますね。とにかく、最後にはたくさんの人が踊り始めたのが感動的でした。それも、かなり年配の方達までも。すべてが終わってステージから楽屋に戻る際にお客さんから逆に「ありがとう、ありがとう」と声をかけられたのもうれしかったですね。

 そして、つい先日のスイートベイジル冬バージョン。ある意味、一年間の集大成としてのライブになりましたが、全体に力むことなく、これまでになく落ち着いて、こちらもすごく楽しめるライブになったと感じました。それと、10年近く続いているバンドの独特のグルーヴ感というものを、あらためて実感して感動もした日でした。やはり「やり続けること」、これがこんなにも大事なことかとということ、それにプラス、ファンの方達との地道な交流がじょじょに実を結んできたんだなぁという喜びが感じられた日でした。

 つねに、バンドに対して叱咤激励と気遣いをしてくださってきたジュンコさんには、この場を借りて大いに感謝したいと思いますし、また来年も私は微力ながら頑張って何とか貢献していきたいと思います。
 それと、ずっと応援してくださり、このブログにも遊びにきていただいているファンの皆さんにはこれまで以上に厚いお礼を申し上げます。
 でもって、来年もまた是非是非よろしくお願いします。

P.S.
 この年末年始に、大橋純子さんのライブ映像がぞくぞくと放映されますので、こちらからもご紹介

※12月に行われたSTB139のライヴが早くもO.A.になります。
 BS-i 「music tide」
12月26日(水)23:00~23:54

※2006年7月のSTB139でのライヴの再放送です。
MUSIC AIR 「大橋純子ライヴ」
12月30日(日)18:30~19:30

※NHK BS-2 「BSふれあいステージ 音楽の楽園」
1月30日(水)18:00〜18:43
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by harukko45 | 2007-12-22 16:30 | 音楽の仕事

詳細(7)からの続き...

 長々としつこく書いてきましたスーパーライヴの詳細も最終回です。おつかれさま。誰がじゃい!辛抱強く読んでいただいた方々には厚くお礼申し上げます。

 さて、出演者全員がステージに集結、会場の皆さんとともにオノ・コードのパフォーマンス。毎年恒例だけど、何度やっても綺麗なもんだ。こんな単純なことなのに、毎回「オー」って声が出ちゃうから不思議。人が感動するためのきっかけって、複雑な難しいことじゃないって思うわけです。

e0093608_15522614.jpg 場内暗転の中、全員でオノ・コードによる「I Love You」の合図を送った直後に、斉藤和義さんの歌い出しで"Happy X'mas"(1971.12.1リリース)が始まった。斉藤さんは自らギターを演奏しながら歌ってくれた。オープニングでは十分にフィーチャアできなかったので、こちらではトップバッターをお願いしたってところでしょうか。いずれにしろ、あの声でこの曲が始まるとこちらもグッと引き締まる感じでした。

 その後の展開は、いつものように会場中を一つにする曲の強さに身を任せていたとでも言いましょうか。結局、曲のエネルギーが強ければ、ミュージシャンが恣意的な何かを企てることなんか意味ないんですね。何もしなくても、曲が導いてくれるのでした。

 で、いつもならこれでピースフルなムードが漂って...というところなんだけど、今回はもう1回盛り上げさせてもらいました。ジョンの70年代初頭における平和運動の象徴のような楽曲"Power To The People"(1971.3.12リリース)と"Give Peace A Chance"(1969.7.4リリース)をメドレーで。
e0093608_17301836.jpg これで、我々は冒頭の「屋上セッション」から、その直後にジョンが平和運動へ激しくシフトしていく姿を今回の大きなテーマとしていたことを表したのでした。
 あの時期、ジョンは明らかに「無宗教」と「社会主義」的傾向にあったと言えるし、それがゆえに危険人物としてFBIから監視対象にもなって、盗聴されるなどの迫害を受けていたのでした。

 正直、現代の認識から、その頃彼が考えていた左翼的傾向はあまりにも純粋すぎるものだったと言わざるを得ませんが、しかしながら、彼が常に願い主張していたことは「戦争の終わり」「平和への祈り」「愛ある世界」であって、それが、単なるイデオロギーを越えた人類共通の願いとして、成熟した人間の大いなる意識となりうることを、誰も否定することはできないと思っています。
 現に、もう30年経ち、21世紀になっても愚かな人類は戦争をやめないし、今や地球そのものさえも破滅させる道を歩んでいるのです。結局、何も学んでいない我々は、今再びジョンの歌声を聞き返しながら、自ら懺悔するのみなのでしょうか。

 いろんな意味あいを感じながらも、この2曲のメドレーにはものすごくこだわりを持って作りました。"Power To The People"には一昨年、小柳ユキさんとご一緒した時のアレンジをベースに、オリジナルにあった大音量のコーラスとデモ行進を表す足踏みのサンプリングを手弾きでインサートしました。これは、当時のプロデューサー、フィル・スペクターがレコーディングでおこなったことを再現したかったからです。それに煽られるように、アーティスト、オーディエンスを越えた多くの人に歌って欲しかったのです。
 少々、傲慢な意識の元にやったことですが、とにかく大声で大音量でそれを表現したかった。

 続く"Give Peace A Chance"も同じ気持ちです。ジョンの歌詞「平和にチャンスをやろう」は「平和を我等に」といった受け身の姿勢でなく、もっと積極的な主張であり、同時に一つ高い位置からの強いメッセージに思えるようになってきました。だから、あくまでそのサビ部分をシュプレヒコールのように繰り返しただけですが、バンドはどんどん先鋭的になって倍のテンポでのロックンロールになっていきました。こういう強いエネルギーを発散できるのがロックの特権だとも感じました。しばらく忘れていたものを久しぶりに思い出したように燃えてしまいました。かなり荒っぽい内容だったかもしれませんが、それでも良しです。

 そして、ヨーコさんの登場とスピーチ、何かいつもと違うムードでした。よくあるコンサートのアンコールにおけるバカ騒ぎではない、独特の暖かい雰囲気に包まれました。クラウスさんが日本語のMCで言っていた「ジョンはここにいます」が実感されるようでした。

e0093608_17323210.jpg で、"Imagine"(1971.10.8リリース)。こういう流れでこの曲のイントロを弾き出すのって、すごく気持ちのいいことだけど、同時に大変な重圧であると思いますが、十川さんはさすがに場をわきまえた、さりげない始まりと少しダークなトーンが良かったですね。
 全体にもあまり深刻ぶらない、何ともフンワリしたやさしい"Imagine"になりました。実はクラウス・フォアマン氏がこの時ベースを弾いていました。後で古田君が語っていましたが、「ハネていた」そうです。私はかなり頭に血が上っておりましたので、そこまで把握できませんでしたが、なるほど、そういう影響もあって、いつものようないかにもバラード然とした、ベタっという雰囲気にならず、常に「前進」していくような気持ちのいい軽やかな感じになったのか、と思いました。うー、最後にまた勉強になりました。

 個人的には何から何までうまくいったわけでなく、細かい部分では反省しなくてはならない部分もあります。が、最後までやろうとしたことをやりきったという満足感がそれを上回り、とてもうれしい気持ちになりました。パーティの席でも「バンドがすごく良かった」と何人かの方から声をかけていただきました。とにかく、今年も無事に終えることができてホっとしたというのが正直なところ、翌日一緒の仕事だった会長こと土屋さんも同じように「ホっとした」と言っていました。それだけ、我々バンド側の意識は同じだったかもしれません。

 素晴らしいトリビュート・バンドのメンバー、土屋潔さん、名越由貴夫さん、古田たかしさん、押葉真吾さん、十川知司さんには大感謝です。またすぐに、会いたいです。
 素晴らしいスタッフの皆さんにも大感謝ですし、プロデュース・センターの方々には大成功おめでとうございます、とも言いたいですね。
 そして、何より武道館にお越し下さり、我々に素晴らしいエネルギーを与えてくださった方々に厚く熱くお礼申し上げます。ありがとうございました!

P.S.
 このスーパーライヴ2007のTV放映が決まっていますので、お知らせしておきます。
12/29(土) 21:00-23:00 JCNグループ
1/1(火)22:00-23:55 BS朝日
1/3(木)21:00-23:00 (再放送)JCNグループ

JCNグループ各局の情報はこちらです。

どうも、長々お読みくださってありがとうございました。
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by harukko45 | 2007-12-19 17:52 | 音楽の仕事

詳細(6)からの続き...

 忌野清志郎さん、完全復活。私はリハーサルをアリーナから見させてもらい、本番はステージ袖から見ていた。圧倒的に感動させられた。ほんとに、この場にいられるのが何と幸運なのかとも思った。もちろん、咽頭癌からの復帰、それだけでも凄いことだ。だが、それ以上に音楽家、アーティスト、パフォーマー、歌手、ロック・スターとしての彼に、凄いものを見せてもらったと思っている。
 あのステージを見て、彼が癌で療養していた事実が、どこかに吹き飛んでしまったかのようだった。
 だから、前と何も変わっていないとも言えるだろう、常に素晴らしい歌とパフォーマンスをやり続けて、今もなお続行中だということ。癌という大病も、彼はアーティストとしての人生の中の一コマとして「楽しみたい」ともコメントしていたという。

 そして、その完全復活ののろしを上げるべく、このスーパーライヴを選んでくれたことは我々にとっても大きな出来事だったし、まさに幸運が舞い込んだと言えることだった。

 演奏された3曲"Mother""A Hard Day's Night""Imagine"について、コマコマ説明しても意味がないだろう。どの曲も清志郎ワールドとして完全に昇華されていたし、それでいてジョン・レノン/ビートルズへの敬意もちゃんと示されていた。
 それは、この日集まったメンバー、仲井戸麗市さん(ギター)新井田耕造さん(ドラムス)厚見玲衣さん(キーボード&シンセ・ベース)による演奏が単なるセッション風でなく、いろんなところに気の利いたアレンジを施した「ちゃんとした」バンド演奏であったことでもわかる。

 チャボさんは、この日のためにわざわざ仙台からかけつけ、終演後のパーティも早々に再び仙台に戻って行った。それだけ、この日の清志郎さん復活への重さを感じていたのだと思う。

 また、私はドラムスの新井田耕造さんのプレイにも感動してしまった。全くもって余計なことをせず、いいグルーヴを供給し続ける、的を得た素晴らしい演奏にすっかり参ってしまった。さすがとしか言いようがない。

 厚見玲衣さんのキーボードは文句のつけようのない強者ぶりだったが、彼がシンセ・ベースを弾いていたこともあり、それを意識したように"A Hard Day's Night"のイントロとエンディングでザ・ドアーズの"Light My Fire"が引用されていたのが楽しかった。
 パーティの時に、清志郎さんに言うと、「おお、わかったか、さすが、そうなのよ!」とうれしそうにはしゃいでいました。
 他にも"Strawberry Fields Forever"のイントロ部分もきっちり引用されてて、それが全然違和感なく"Imagine"と結びついていたのも素晴らしい構成力だったな。

 そして、恒例のマント・ショウも、この日はただ面白いってだけじゃない雰囲気になった。それは見ているこちらの意識のせいだと思うが、何かいいなぁ、って素直に思った。このマント・ショウは、元はジェームス・ブラウンのもので、彼はそれを真似ているわけだけど、何か、それがすごくいいなぁって思った。本物じゃない、偽物だよ、でも、偽物も二流もB級も極めると全く独自の「本物」になっちゃうんだよ、それって私達、日本の音楽に関わる人々のある理想の姿ではないかとも思う。

 終演後のパーティで、ちょっとお話させてもらい、握手してもらった。ただのファンのような心境で、素直に「感動しました」って言っちゃいました。素晴らしかった、清志郎さん。

詳細(8)
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by harukko45 | 2007-12-18 18:46 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる