勝ちました、U-22日本代表。しかしまぁ、今のこの年代にはもうひとつ覇気ってもんを感じませんし、何とも危なっかしい。オランダでのワールドユース、去年のアジア大会と、正直それなりの結果を出して来たとは言いがたいチームです。非常に不安に思います、はっきり言ってオリンピック出場はかなり厳しいのではないか。

 いい選手はいます。右サイドの水野、イチ押しです。トップ下(気味?一応FW?)の増田、鹿島ではともかく代表ではイキイキしてます。左サイド(こちらもFW扱い?)の家長、ワールドユース時に比べて格段の成長です。

 しかし、トップの3人、平山、どうすかねぇ。何かエネルギーを感じられないよ。キレが悪いのはこのところずっとだ。カレンはジュビロでは点を取ってるのに、代表では過剰な頑張りにより、肝心の得点には全く縁がない。帰化したての李はまだまだお試し状況なのか?今の感じじゃ、使う意味が感じられない。それなら、スーパーサブ的な方がチームにも刺激になるんじゃ?

 ボランチの青山、病み上りであっても連携悪すぎ、ファウルで余分なFKを献上しちゃうし、梶山、ある意味前の世代の松井的で、マジシャン的なところが魅力なんだろうけど、代表においては、いつ見てもつかみ所なく感じる。もっと、普通に汗かいてガムシャラに前に行く人じゃダメすかねぇ。

 3バックとGKも、今日など罰金もののポカがあり、思わず目を覆うシーンがあったが、どうも全員で集中を高めていくようなムードがあまり見受けられないのだ。その中心となってリーダーシップをとっていく人間も見当たらない。それが、前半の個人技の連発による空回りな攻撃と、守備への転換の遅さにつながっていたのかも。

 反町監督、この人に皆ついて行ってるのかな?外面的に「熱さ」より「知性」やら「冷静」さが売りな感じで、その影響か、チーム内の精神的な一体感が薄く思えてしまう。それは、たぶん予選を勝ち進んでいくうちに、どんどんと出来て行くものだとは思うが、それにしてもこれまでのオリンピック・チームよりもあっさりした雰囲気を感じるのだ。

 まだまだ2次予選が始まったばかりであるものの、ここを勝ち抜くのは当然でなくては困るし、その後の最終予選では強豪相手にたくましく戦う集団に成長してもらわねばならないが、私はとっても不安を感じてしかたがない。去年のアジア大会グループリーグでの北朝鮮に思わぬ不覚をとった姿を再び見るはめにならないか?

 ただ、少し希望が持てるのは、試合終了後の反町監督はかなりご立腹で、前線の入れ替えなどを話していたこと。当然、こんな試合で喜んでもらっては困る、早急に納得の行く変更修正を是非ともお願いしたい。次の14日、アウェイでのマレーシア戦、ビシっとした内容で圧勝を!
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by harukko45 | 2007-02-28 23:04 | スポーツ

 昨夜は久々にこぼしを突き上げて盛り上がった。だって、ジャンプで日本が活躍するのって、ここ最近では全くなかったからね。世界大会においては2003年以来、そして鮮烈だった長野オリンピックでの大活躍(団体で金、個人ラージで船木が金、原田が銅、ノーマルで船木が銀)から9年も経っているんだから。
 長野での圧勝後、いつものように日本勢に不利なルール改正(どの競技だってそう、いつもヨーロッパ中心でおこなわれる)により、身長に劣る日本選手は短いスキーをはかなければならず、それまでのようには勝てなくなった。
 長野であれほど颯爽としていたエース・船木選手が新しいルールに対応するために、体重を落としガリガリに痩せた姿で競技に臨んでいたのは大変ショックだった。しかし、そういった努力も実を結ばず、日本は長野翌年から突然としてどん底に突き落とされたのだった。

 札幌以後の低迷期に、いち早くV字スタイルを取り入れて90年代の黄金期を築いた日本も、長野以降はなかなか上昇気流に乗れず、苦しい試合が続いている。それに、あいかわらず葛西、岡部といったベテラン頼みで若手は一向に伸びてこない現状に、正直、今回メダルなんてとてもとても期待できるものではないと思っていた。
 そして案の定、個人戦での惨敗でそれは証明された。やっぱりまだまだ世界との差は大きいと感じて、気持ちも沈んでしまっていた。

 しかし昨夜、それらマイナスを吹き飛ばし、3位を勝ち取ったことは素直に喜びたい。強豪が次々と失速するという運にも助けられたが、そのチャンスを逃さなかったチーム力が見事だったと思う。2本とも、悪いコンディションながらテクニックでまとめて安定したポイントを取った岡部、プレッシャーのかかるアンカーを冷静につとめた葛西の両ベテランの力は大きかった。もちろん、伊藤の2本目の131.5mがなければ3位はなかったけど、そこまで試合を壊さずに持ちこたえていたのはベテラン二人によるものだった。その流れで、なかなか調子の出なかった伊藤のビッグ・ジャンプが生まれたとも言える。あー、でもあの時、「やっと来たー!」って思ったのは私だけじゃないはず。

 1番手に飛んだ17歳栃本君は、個人戦では健闘したものの、団体戦での異様なプレッシャーにだいぶやられたようだった。が、それでも銅を取るのは本人が持っている勝負運の強さでもあるはず、是非ともこの経験で自信をつけて爆発してほしい。

 ただし、たぶん今大会でのメダルはこれで終わりだろう。ほとんどの競技で日本は惨敗が続き、世界との差は逆に広がっているようにも感じる。まだまだ強化育成の苦難な道は続くのだろうな。選手・関係者の今後更なる奮闘を期待しつつ、とにかく今回の銅の活躍は大いに讃えたいと思います。
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by harukko45 | 2007-02-26 16:03 | スポーツ

 昨夜はNHK-BSで、2005年のザルツブルグ音楽祭で話題となった公演、ヴェルディの椿姫がオン・エアされた。主役ヴィオレッタにアンナ・ネトレプコで、ウィーンを始め目下大人気の才色兼備のソプラノの登場により、かなりの評判だったらしい。なので、すごく期待して観ていたのだが、果たしてそれほど絶賛の内容だろうか?
 ネトレプコは翌年のザルツブルグ音楽祭でのモーツァルト・ガラにおける、イドメネオからのアリアを歌った時は、確かに評判通り素晴らしいと思ったが、このヴェルディにおいては、ワンパターンの歌唱で、あまり好きになれなかったな。力入っちゃってて、トキメキを覚えることはほとんどなかった。顔が綺麗でも音で伝えてくれなきゃ、恋する気になれないってわけ。

 演出もちっとも良くなかった。どうせ、現代風にするなら、もっととことん抽象的にしたらどうか? 中途半端な現代化がかえって貧弱で安上がりな印象を与えるし、歌手達がカッコ悪く見えてしかたがない。アルフレード役のロベルト・ヴィラゾンがパンツ姿で2幕目最初のアリアを歌うのはみっともなくて見るに耐えない。あんな映像を残された彼が気の毒だ。歌ってる最中にズボンをはくなんて笑うしかない。
 アルフレードの父親役のトーマス・ハンプソンは私としてはヴェルディのオペラに登場してほしくないタイプ。声も演技も全くイメージと違う。が、私はこの父親が大嫌いだし、ヴェルディが書いたこの役への音楽も大嫌いなので、嫌な感じがハッキリしてかえって良かった?

 ウィーン・フィルは相変わらずエレガントな音色を聞かせていたけど、指揮のリッツィは安全運転に終始していたし、この場合、ウィーンの音色は美しいといっても、何ともおまけのように思えてくる。それに、ザルツブルグ祝祭劇場のだだっ広さが、全体に無味乾燥としたヨソヨソしさを音楽に付け加えるんだ。外面は豪華だけど中味なし、みたいな。

 しかし、しかしである! ヴェルディの音楽、この「La Traviata」は本当はとっても素晴らしいのだ!(父親のところをのぞいてね)だからCDで最高の演奏を楽しもう!

 くそったれ!何て素晴らしいんだ、カルロス・クライバーという指揮者は!これはスタジオ録音だ、が、演奏はライブそのものだ。生きているんだ、音が。歌手もみんな素晴らしい。コトルバスのヴィオレッタ、ドミンゴのアルフレード、そして大嫌いな父親もこのディスクのミルンズなら聞いていられる。
 とにかく、繊細でいて刺激的、確かにテンポは早い。頭の固いイタリア・オペラ・ファンはこれではホンモノのイタリアじゃないって言う。そうだろうか? クライバーはテンポが早くてもノリが最高なのだ。これほどまでに、スイングしてグルーヴィなオペラが他にあるか。
 叙情的で本来は緩やかなパートにおいても、早いテンポでキリっとした姿勢を崩さずにいるが、絶妙なところで伸縮させるのがタマラないのだ。それはセンスの良さ、品の良さ、才能の凄さとしか言いようがない。
 それでいて、頭でっかちな理論派ではない。歌手の感情の上を行くようなクレッシェンドやアッチェルに込められた情熱に、聴き手が燃えない方がおかしい。

 序曲から一度聞き始めたら、もう最後まで一気に聞いてしまうだろう。筋なんか、適当に覚えていれば良い(ってわけにはいかないな、実際には。でも、それぐらい音楽が雄弁だということ)。音楽が切実に聴き手に語りかけてくるので、そのドラマに真実を感じさせるのだ。切なく悲しく楽しい。その豊かな表情と深い音楽性に敬服しながら、思わず熱いものがこみ上げてくるのだった。
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by harukko45 | 2007-02-24 20:15 | 聴いて書く

 去年あまり見ることが出来なかったJリーグを、今年は見ようと思っております。何かね、海外のものばかり見ても、最終的に思い入れを込められないところに、だんだん不満が募ってきたんですね。私は、昔っからジュビロ磐田のファンで、いろいろと幸せな気分をかつては味あわせてもらいましたが、ここ数年は世代交代に苦しむ低迷期。全盛期の私のアイドル達は他のチームに移籍したりして、それはそれは寂しい思いもありますが、ゴン中山大将がいる限り、ジュビロは不滅です、ハイ。今年もジワジワと応援していきますです。

 横浜に住んでいながら地元2チームを応援しないのも、いかがなものかとも思いますが、マリノスは昔から好きじゃないので、これはもうしかたない。なので、どちらかと言えば横浜FCに肩入れしてますし、今回J1昇格は素晴らしいと思っていますが、心底好きかどうかはまだねぇ。とりあえず、シーズン開始後の試合っぷりを見てから判断したいと思っております。各選手が、昔の名前で出ています、ってことにならないことを期待して。

 さて、今日はそのJリーグ開幕の前哨戦とも言うべきゼロックス・スーパー・カップがあり、現在の2強であるガンバとレッズが対戦したわけですが、これはもう、やったらめったら出来の良かったガンバの圧勝でした。ここ最近の両チームの対戦からは想像しづらい大差となりましたね。とにかく、攻守ともにガンバの効率の良さ、玉ぎわの強さ、スピード、アイデア、みんな光りました。一方のレッズは、相当キャンプでしごかれたのでしょう。お疲れのピークにあって、コンディションは最悪、何人か主力もケガで、本来の力なんか忘れてしまったかのようでしたな。

 小野、全然イキてない。っていうか、このチームではレギュラーではない?阿部も、慎重になりすぎ?鈴木啓太とのコンビ大丈夫?坪井、やっぱトゥーリオいないとDFを仕切れない?
 バックラインはゴール前にへばりついてたし、ボランチ二人は前に行かないし、小野もサイドにいるだけだし。良かったのは開始早々の数分間だけ。時々、小野はうまいなぁと感心しつつも、よく考えればボール回してただけとも言えるしね。とにかく、スピードにまさるガンバにほとんど中盤を制圧されてました。
 監督の特性の違いも大きいでしょうが、ここまでこてんぱんにやられるとちょっとファンの方は不安でしょうね。調子悪くたって、4失点はないだろう!ってね。

 でも、ガンバだって、こんなに良すぎてシーズン持つの?なんていらぬ心配も。相手がへなちょこだったせいもあるけど、これだけ良いと期待は持てるだろうな。こういうサッカー、代表でもやってほしいなぁ。遠藤、二川いいじゃないすか。あ、播戸は外してばかりでしたが。

 なんて言っておりますが、とにかくジュビロ、ガンバレ!
 
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by harukko45 | 2007-02-24 16:15 | スポーツ

打ち込みは続く(2)

 ロイ・オービソン・トリビュートのプリプロはこつこつと続くっと。杉さんから、ビーチ・ボーイズばりのコーラス・ワークのデータが送られて来て、ますます盛り上がるワダハルは、再び細かいところを調整してカラオケを作成し終わりました。それを再度、杉さんに送って彼はまたまたいろいろと企てるらしい。ほんとにおもろい人だ。アイデアがどんどん出てくる。それも、行き当たりばったりの適当なやつじゃない。ちゃんと、先人の音楽をリスペクトした内容のあるもので、こちらも「なるほど」と共感できるから、仕事が早いし楽しいのだった。

 話は変わるが、今年のグラミーでディクシー・チックスが脚光を浴びて、私個人としてはうれしかったけど、これってある意味、自分が年をとったっていうことなのかな?とも思う。正直、当たり前のことを当たり前のように「ちゃんと」やれることの大事さをヒシヒシと感じる今日この頃で、もう、ギミックやハッタリや虚勢を張ったアプローチは実に古くさいと思う。いくらでも60年代70年代80年代を参考にしてもかまわない。が、現代はそれを「ちゃんと」表現できなきゃ意味がない時代なのだと思う。
 若い時は無茶なことを平気でできたし、感情が先走っているものの方が好きだった。でも、この年齢になると、理性とのバランスが出来ていない表現では全く持って共感できないのだった。
 
 さて、また話は変わるが、前回のブログで書いた某アーティストのレコーディングの件、その後、再度レコーディングしたいとの話が来たものの、数時間後にはキャンセルになった。私としては、どちらでもいいのだが、あちらサイドのアタフタぶりが見えて可笑しい。そもそも、当てずっぽうのような音楽作りをやっているから、一発で決まらないのだ。かえって、そんな雰囲気につきあわされるより、ボツになった方が精神衛生上よろしい。そういうストレスは20代で十分経験したから、もう結構です。

 そして、夜中に仕事から帰って来たら、またまた杉さんからメールが来ていて、ファイナル・バージョンが送られて来た。これが、かなり笑かす泣かせる仕上がりで、うーむ彼は頑張ってるなぁ、楽しんでるなぁ、至極感心した。おかげで深夜に何度も聞いてしまった。ちょっと出来過ぎちゃったか?本チャンいらない?あ、そうはいかないね。
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by harukko45 | 2007-02-21 23:59 | 音楽の仕事

打ち込みは続く

 ここのところ、打ち込み週間とでも言うか、コンピューターでのオケ作りの仕事が2本あった。もちろん、そういう仕事をガンガンにやっている人にとっては当たり前だろうが、私は最近それほどコンピューターの打ち込みには執着していないので、急な依頼で立て続けに引き受けると、かなりアタフタするのだった。

 とにかく、時間もなく急いで仕上げなくてはならない内容だったので、ここのところ全然寝てない。海外旅行のジェット・ラグよりもひどい気分ではあるが、これも仕事として頑張る、頑張るわけだ。
 で、いつもながら、久々に打ち込みをやる時は、「はて、最初は何からやりゃぁいいんだっけ?」なんて調子でグズグズしつつも、だんだん出来上がってくると気持ちも盛り上がって、「俺って天才」自己陶酔モードに突入し、自分の作品の仕上がりにホレボレしながら、意味もなく何度もプレイバックしたりして。

 そんなことやってっから、眠れなくなるわけよ。おかげでブログを書く余裕も失うわけだ。

 さて、その急なお仕事の一つは、あの「Pretty Woman」で超有名なアメリカの国民的歌手、ロイ・オービソンの70周年(それは去年なのだが、一年遅れで)を記念したトリビュートもので、日本の誇る「通な」男性アーティスト達数名が彼の有名曲を並べたメドレーをレコーディングすることになり、そのためのプリプロ用だった。
 今回のプロデューサーはギターの徳武弘文さんとシンガー・ソングライターの杉真理さん。二人ともこの手の音楽について詳しい詳しい。よく勉強してるし、本当に心底好きなんだね。だから、熱意が伝わるってわけです。だから、私は彼らのアイデアをまずはコンピューター上でシュミレーションする役回りなわけです。

 ところが、このプリプロもただのショボイものじゃない。何とアメリカ本国から、ロイ・オービソンの「Pretty Woman」のマルチ・トラックがDVDで送られて来て、それを自由に編集してよいということで、切ったり貼ったり、はさんだりといろいろ楽しませてもらえたのだった。

 それと、これは86年の映画サントラ用にリメイクしたもの(オリジナルは64年?)だったが、その一つ一つのトラックを立ち上げていくと、録音自体に結構面白い工夫がされているのにも気づいて、ちょっと驚いたりもした。
 例えば一つ上げると、もともとは音数の少ないロックンロールではあるけど、その音圧感を充実させるために、ドラムがダブルになっていたのだった。そのダビングした方のドラムはキックを踏んでいなくて、マイクもオーバー・ヘッドのみ。そのかわり、フィル・インやスネアのパターンなどは、ベーシックのものとは変えたりしていた。だから、最初に録音されているドラムは、極めてシンプルなパターンとキープに徹していたのだった。

 確かに、一時80年代でドラムをバラバラにとる(最初にキック、スネア、ハイハットのみ、タムはダビングとか)やり方があったけど、今聞くとそれが有効だったとは思えないのが多い中、この「Pretty Woman」はとても効果的なやり方だと感心した。
 トータルとして、とても魅力的なドラム・サウンドになっているので、他の楽器をぐちゃぐちゃ加えなくても、全然サビしく感じないのだった。
 
 ということで、「Pretty Woman」をベースにそこに他の有名曲をちょこちょこ挟み込んだメドレーの構成はほぼ決まり、これに杉さんが自宅で仮歌とコーラスを入れ、それをまた私に送り返してもらうという作業中。そうこうするうちに、また新たなアイデアも杉さんから出たりして、これだけ読むとずいぶん贅沢な遊びに思えるけど、何事にも真剣そのものですよ、みんな。本気になって遊んでるって感じなのかも。

 本録音は来月だそうで、これは生のバンドでやります。私も生で演奏します。とっても楽しみであります。

 さて、そしてもう一つはある某有名、超有名ね、アーティストの新作レコーディングに参加することが2日前に決まり、前日にその曲のイントロ部分をシンセ中心で作ることを発注され、メインのアレンジャーから概要を聞き、それにそって1日で自宅にて仕上げましたよ。
 で、昨夜そのレコーディングだった次第。まぁ、私の部分は歌のパートの前の長めの序章ともいうべきところだが、ご本人とは初対面だし、お互い音楽的背景も違うから、少々ナーバスになったけど、1回聞いたら「とても良い」とのことでOKをもらったのだった。

 と、ここまではいい感じだったのだけど、その後、本編の方のレコーディングが構成やらコードやらリフやらテンポやら二転三転して、かなり時間がかかり、結局この曲は完成せずに終わった。その間、私はひたすらリズム録りの様子を聞いていただけだったわけ。
 自分で演奏しないで、人の演奏をスタジオでずっと聞くのって、イライラすんのよ、これが。そのうち、いろいろ口をはさみたくもなるしね。うー、今日は外様だから抑えて抑えて...。
 で、やっとこベーシックが見えかけたところで、突然時間切れストップとなって、ありゃ、オイラのパートはちゃんと録ってくんねぇの?
 何とそれに、ご本人もいろいろ構成やら何やらを考えたいとのこと、ってことは私の作って来た部分は結局、仮に録った2ミックスの状態のまま放置される可能性もあるわな。

 正直言うと、ガックリもくるし、ナメられたようにも感じたが、ビッグなアーティストなんて、こんなもんですよ。もちろん、アーティストだけが悪い訳じゃない。本当は回りがちゃんとしてないから、アーティストが誤解されて孤立するんだけどね。でも、それはオイラの知ったことじゃない。

 まぁ、とにかく、人がせっかく夜なべして作ったって、気に入らなきゃボツ。これはしかたないし、プロなんだから当たり前として、ちゃんと受け入れるでしょう。でも、OKなのに、何とも後味の悪い扱いをされるのは、やっぱり気分のいいもんじゃないのだった。
 聞けば、同じ曲でいくつものバージョンのテイクを録っているとのこと、よく言えば「スティーリー・ダン的」だけど、果たしてどうかな?
 
 さて、私には今日のオケの問題点をビシっと指摘する自信はあるけど、絶対に教えてやらない。それと、だいたい初対面なのに、事務所の連中もコーディネーターも挨拶してこなかったなぁ。アーティストとミュージシャンはすぐにそのあたりはクリアするのに、会社人間ほど礼儀を知らなかったりするわけよ。にしても「何様?」って人だらけで、天涯孤独で生きて行くミュージシャンには居心地が悪かったわー!
 それでも、いろんな人に声かけて先手を打ってる自分がちょっとカワイイって思ったりして。暇だったからなんだけど。

 まぁ、いいでしょう。これも業界、人間社会ですから。我が子(例のイントロね)の行く末は少々心配ですが、もし悲惨な最期を遂げても、それは無理に関わった自分が悪かった。もっと自分のために音楽をやろうって決めたのに、また「お仕事」しちゃったからだ。いやいや自分の仕事には生き甲斐を感じているし、正々堂々と仕事したいと思っていますが、中には「やるべきでない」ものもあるわけだ。その辺の区別を素早く決断しないと、だらしのない音楽活動をいい歳こいてやることになるんだ。肝に銘じよう!
 あー、ちょっとすっきりした、っと。
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by harukko45 | 2007-02-20 04:11 | 音楽の仕事

グラミー賞

 49回目のグラミー賞は、最終的にDixie Chicks一色になったことで、個人的には満足だし当然と思ったが、全体のライブ・パフォーマンスにおいては年々落ちていくような気配を感じたし、それだけアーティストのレベルが(特にライブ!っていうことにおいて)下がっていると言えるかもしれない。

 もうすでに、かつてのようにアメリカ(+イギリス)が圧倒的に優れている状況ではなくなったのは明白で、どちらかと言えば全世界に(ブラック・ミュージックをベースにした)ポピュラー音楽作りの方法が広まり、それを誰もが楽しむようになったことにより、段々その音楽すべてが薄まってしまったのだろう。
 もはや、現在のアメリカのポップ・ミュージックにマジックは存在しないし、天才もいない。なので、夢中になって新しい音楽を見つけよう、なんて気はおきないし、そのような迫力を音楽業界全体からも感じられない。

 というか、60年代70年代のように、そもそも「革新的な」ものを音楽に求めることが、少しおかしかったのかもしれず、今のような状況こそが本来の「大衆音楽」としての有様なのかもしれない。
 だから、ディクシー・チックスのようにデビュー当時からいい曲を、いい演奏をバックに、いい歌を聴かせるという、基本的な部分がしっかりした人達が評価されることに至極納得するのは、大した能力もないのに「個性」ばかり主張する風潮に、聴き手の方が(いや、私が)うんざりしているからなのだろう。

 さて、今年のパフォーマンスで一番印象に残って良かったのはディクシー・チックスとクリスティーナ・アギレラだ。ディクシー・チックスはそれでも普通だったと思うが、アギレラはあのジェームス・ブラウンをカヴァーするという大変難しいパートにもかかわらず、かなり健闘していたし、はっきり言って他のブラック・ミュージック系のボーカリストが全バツだったのを見れば、JBを歌うのは彼女しかいなかったんだな、ということだ。

 おー、本編の低調さですっかり忘れていたけど、オープニングのThe Policeの再結成は思った以上に良かった。それもロクサーヌ1曲だけでさっさと帰ったのがいいね。とにかくショウと全然関係ない!って雰囲気がカッコよかった。
 スティングも、完全にバンド時代のムードが漂っていたし、スチュアート・コープランドのオバカぶりも健在。アンディ・サマーズはさすがに老けたような感じだったけど、元々重鎮だったしね。逆に変わってなかったと言えるか。
 で、これで再結成ツアーも決まって日本にも来る?らしい。とにかく、あの衝撃のデビュー当時のトリオのみでのパフォーマンスをできるだけ復活させてほしい。それなら絶対に観に行きたい。

 うーむ、今回のグラミーで一番革新的な音楽を聴かせたのはポリースだったか!
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by harukko45 | 2007-02-14 15:22 | 聴いて書く

 ライブ放送は見れませんでしたが、第49回グラミー賞では主要3部門(ベスト・アルバム、ベスト・レコード、ベスト・ソング)をディクシー・チックスが独占したのは大変喜ばしいです。
 今回は、本命不在のように言われていたけど、この結果に私は大満足です。メアリー・J?ジェイムス・ブラント?レッチリ?コリーヌ・ベイリー・レイ? 実力内容からしてディクシー・チックスで当然でしょう。まったく文句ないですね。

 それと、2003年、イラク戦争時に公然とブッシュ大統領を批判し、それによって数々の迫害やバッシングを受けながらも見事に復活、それも理不尽な批判者達に堂々と「復讐」するかのような力強さをみせた彼女達は実に立派でした。今や、ブッシュ政権の方が死に体、アメリカ世論だって戦争反対が優位になってきているわけで、ますます彼女達の覚悟ある一貫した姿勢を高く評価するべきでしょう。

 もちろん、それを納得させる音楽的内容が求められるわけですが、そのプレッシャーに打ち勝ったのだから、アーティストとしての格の違いは明白であります。それに、こういうストーリーに反応しやすいアメリカの風土があるでしょうね。音楽業界も「お詫び」的な思いもあったと言えるかな。だからといって、彼女達の受賞にケチがつくような事はありません。

 明日の再放送でじっくり堪能したいと思いますが、まずは私からもお祝いの思いを送ります。Congratulation,Dixie Chicks! You got it!
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by harukko45 | 2007-02-13 00:00 | 聴いて書く

 11日秋田県の大潟村で、ジュンコさんのディナーショウをやってきました。昼、夜の2回公演で、我々は前日から秋田入りしておりました。スタッフのみんなは早速会場の仕込みでしたが、我々キャスト・サイドは何もやることはないので、おいしい食事とお酒、それと温泉を満喫させていただきました。うーむ、さすが米所、大潟村。ご飯のウメカッタこと!そんでもって日本酒もイガったねぇ。気分よく満足満足の前のり日でありました。

 そして、本番当日は朝の8時半からサウンドチェックでしたが、なかなか皆体調が良さそうだったのは、食べ物や温泉のおかげでしょうか?なので、昼の部のパフォーマンスは実にソリッドな感じで、気持ちのいい出来でした。サンフランシスコでのいい感触もまだまだ十分に残っていて、ある意味「一皮むけた」って思いました。

 セットリストは
m1.シンプル・ラブ 2.摩天楼のヒロイン 3.ビューティフル・ミー 4.たそがれマイラブ 5.シルエット・ロマンス 6.I'm Not In Love 7.サファリ・ナイト 8.ペイパー・ムーン En.My Love

 1時間という時間で、ファンの方にはおなじみなナンバーが並びました。ちなみに、今回はギターに玉川君、サックスの後藤さんは参加できませんでしたが、コーラスのお二人も加わってのバージョンでありました。

 夜の部では、昼の部以上にノリのいいお客さんの元気さにも驚きましたが、それに気分よくした我々は、とてもリラックスして演奏ができました。プレイバックを聴き比べると、昼の方がタイトですが、夜のまろやかさもなかなかです。
 特に、"摩天楼のヒロイン""ビューティフル・ミー""I'm Not In Love"はどちらのテイクも曲の良さが生きている演奏で大変よろしゅうございました。"シルエット・ロマンス"はいろんな部分でゆらいでいる昼バージョンより、比較的キチっとしている夜バージョンの方が良いですな。
 後半の追い込みコーナーでは立ち上がって踊る人ありで、これは楽しかったですね。最近はディナーショウだからって、バラード中心に構成するっていうのが当たり前ではないのかもしれないね。音楽好きの大人が集まったんだから、にぎやかに盛り上がろう!という気持ちが、会場から我々にも伝わってきました。

 さて終演後は、最上階のレストランでコース料理をいただきながら打ち上げ宴会でありましたが、ショウの出来が満足できたので、こちらも思う存分楽しませてもらいました。だいたい、私はフランス料理に日本酒を飲むという無礼講をやっておりました。だってよー、日本酒うまかったんだものよー。
 でまぁ、飲み過ぎですわ、久々にぐてんぐてんでござりましたぁー!
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by harukko45 | 2007-02-12 22:21 | 音楽の仕事

Will.i.amって

 ウィーンで毎朝起きると必ず見てたMTVとgo-tv。で、10日も欠かさず見てるとお気に入りができて、それがFall Out Boyの"This Ain't A Scene, It's An Arms Race"だったり、Nasの"Hip Hop Is Dead"だったり。最初、軽く聞き流していたFergieの"Fergalicious"なんか、まんまとハマってきちゃって、今じゃ大好きに大反転。やっぱりハヤリものに割と簡単に飛びつく傾向は変わりません。

 でも、日本に帰ってきてから、それぞれをチェックしていったら、Fergieはともかく、Nasの方のプロデュースもBlack Eyed PeasのWill.i.amだったなんて、驚きました。うーむ、一度才能が認められると、どんどん仕事が広がって行くのね、当たり前だけど。それにしても、どちらもいい仕事してるので感心至極。
 ただし、一部のHip-Hop硬派の方々からは厳しい評価も出てますね。私は好きですけどね。もちろん"Illmatic"にはかつてハマッた1人ですけど、もう10年以上前だしね。"Hip Hop Is Dead"がTVから聞こえて来た時、「おっ、これはそこらのラップとレベルが違うぞ」って思って見てみたら、なるほどさすがNasだわいと納得したのでした。

 さて、そんなわけで、今さらながらBlack Eyed Peasの最近の2枚も聴いております。あらー、こんなに面白かったのねぇー。すみません、食わず嫌いで無視してました。

 やっぱ、ポップであるってことは今!って感じなんだな。まさに、今が旬。

 それから、Fall Out Boyね。何と、私が面白がっていたビデオはニューアルバムからのファースト・シングルだったとは。で、ニューアルバム"Infinity On High"は出たばっかり。これは売れますね。もう売れてるか。ちょっとデカイ動きで盛り上がるんじゃない。何かこういうタフでノリがよくて、それでいて曲としてちゃんと作ってるバンドを聴くと、ロックもまだまだ「今」だって気分がしてうれしいのでした。

 しかしなぁ、やっぱクヤシく感じることって、アメリカのバンドの持つ、このタフさとバネのあるとこなのだ。今や、アメリカとイギリスだけがポップリーダーじゃなく、世界中で同レベルのサウンドをいろんなバンドやアーティスト達が作れるようになったと思うけど、最終的に土壇場でフィジカルの差が出ちゃうんだ。これってサッカーと一緒かよ? 
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by harukko45 | 2007-02-09 01:10 | 聴いて書く

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる