名古屋を最後に今年のブルーノート・ツアーは終了。最後に東京・六本木スイートベイジルを残すのみとなった。名古屋から中4日あって各自それぞれに過ごしていたようだが、わかっていることは私は名古屋から帰宅直後、インフルエンザを発症して高熱で2日間ダウン。ウエちゃんは私が治りかけてきたあたりで発症、彼も高熱でダウン。六本木当日もまだ完治からはほど遠い状態。ゴトウさんは極度の花粉症でマスクとティッシュが手放せない...
 
 他にも花粉症はヒロコちゃんとオッサンだが、こちらはそれほど重症ではない。私は本番日には熱も下がり、ほぼインフルエンザは終結だが、まだ風邪のような症状が多少残っていた。そのような中で幸いなのはジュンコさんがいたって元気であったこと。もちろん、長旅とたくさんのステージをこなして体力的には疲労がたまっていたはずだが、メインとしてこのツアー最後のステージへの責任感が体を支えていたのだろう。

 東京はここまでのセットリストとは違って、90分強のメニュー。よって、60分ステージのブルーノートでは演奏されなかった曲が加わっている。確かにメンバーの体調面での不安はあるものの、短い期間に12ステージと集中してライブしてきた私たちには、ある意味余裕があったし、内容も良いという自信もあった。そのおかげか、東京だから最終だからというプレッシャーをさほど意識することなく、自然体でステージに上がれた気がしている。では、当日のMDを聴いてみよう。

“The Hotel Marginal”
 素晴らしい内容。とにかく、SEのフェイドアウトからシンセのインがクロスしていくところから広がりのあるムードがあり、期待させる。「異空間のホテル」が理想のイメージだったが、まずはこのイントロでちゃんと表現できている。唄中、間奏、ブレイク、サビ、エンディングとあっという間に過ぎ去る豊かな時間を楽しみたい。私のシンセはこのホテルの外観と雰囲気をゴージャスに作りこんでいるし、オッサンのギターがさりげなく、それでいて時々刺激的なエッセンスを加えてくれている。リズム隊は落ち着きはらった態度で堂々としている。そしてコーラスには夢見心地なニュアンスがあってホテルに優雅さがあらわれた。ジュンコさんはここの気品あるマダムであり、一人の旅行者でもある。

“Crystal City”
 いいタイミングで頭入ったね。この曲もCDの打ち込みバージョンから生演奏へすっかり昇華されたと思う。前の週のブルーノートでのテイクに比べると、ソリッドな感じはいくぶん減っているが、その分落ち着いているね。オッサンは本来の音に戻って、相変わらずこちらの予想不可能な展開でソロをとっていく。と、いい感じで聴いてくると2コーラスのサビ前でシカケがよれている。ウエちゃん、インフルエンザの影響でしょうか?

“Simple Love”
 MCは「どうも皆様今晩は。ようこそおいでくださいました。今日はゆっくり楽しんでいってください。」演奏は悪くないね。特にベースの動きはいつもながら絶妙。ロクさんのソウルとロックの中間のような感覚が「美乃家」風と言えるかな。ただ、バランス的にはベースはもうちょっと聞こえているといいのだが、ライン録りなので贅沢は言えない。音質が前回の名古屋や福岡に比べるとやわらかめなせいもあるかもしれないが、我々のパフォーマンスも鋭さよりも豊かさに重点がある感じに聞こえる。

“Beautiful Me”
 アカペラ・コーラスから渋めのギターのフィルイン、そのバックにオルガンと、一応昔のソウル系のフォーマットを意識しているわけだが、実際の演奏ではメリハリもノリもいい線いってるのではないかな。アカペラ後がもう少しハデでも良かった気もするが、バランス的にベースが小さいのでそう感じるのかもしれない。間奏、エンディングともオッサンのソロは素晴らしい。唄の合間に入ってくるフィルインもセンスがいい。それにしても、やっぱり名曲だなぁ。オルガンはもうちょっと歪んでいる方が良かったな、残念。

“Stray Eyes”
 ‘Trinta’からの曲だが、CDよりのテンポは落ちている。やっているうちにこうなったのだが、この方が今っぽい(?)どうかな?私は好きだ。全体に空間も見えるし、音で埋め尽くされていない感じになった。ここでの私のプレイはかなり良いね。ゴトウさんのサックスは「タクシードライバー」が思い浮かぶような都会派だ。全体がよく溶け合っていて素晴らしいアンサンブルと思う。

“My Journey”
 これも‘Trinta’から。前半はオッサンのアコースティックとジュンコさんだけのところが幾分早くなっているが、音の広がりはかなりいい。2コーラスから全員が入って落ち着きが出てきて、メロの良さもより引き立ってきた。間奏はもっと盛り上げたいところだが、次の曲を考えてこのあたりで正解だろう。

“愛は時を越えて”
 そうとうこなれていて、かなり良いね。イントロ、ブリッジ、エンディングの私とオッサンの絡みはきれいだし、唄中の適度なレイドバック感が好きだ。前の曲ではあえて盛り上げなかったサビも気持ちよくいかせてもらう。音数の少ないゴトウさんのソロも曲を壊さずに大人だなぁ。とにかく、今回のツアーでのいろいろな成果の中でも際立った曲の一つが「愛時」で、こういうタイプの曲で完成度の高いパフォーマンスができたことを大変うれしく思っている。

e0093608_15515850.jpg さて、セットリストを見ているとこのあたりの前後数曲がむずかしいと思った。もちろん、何度も演奏している曲をやるわけだが、この並べ方だと、重ッタルイ気分になるのではないかという不安があったのだ。具体的には私はこのメニューでの危険地域として“My Journey”から“残響”を心配していた。そこで、バンドの要であるウエちゃんともこのパートは、緊張感を維持しながらも、入り込みすぎて内容が重くなることのないように確認しあったりしていた。実際には、ジュンコさんが大変落ち着いていて、これまでで最高のMC(!)で曲と曲をつないでくれたし、「愛時」がここのところハイレベルでやれていたので、この時点ではもうだいぶ安心してきていた。

“たそがれマイラブ”
 で、この曲ではまさに「ジュンコバンド」の音が聞こえる。みんなそれぞれちゃんといるのだが、一つの塊としても存在しているのだ。全体の印象は軽やかなボサだが、よく聴くとそれぞれが意外とネットリと絡み合っていておもしろい。なのにくどくなっていないのが大変よろしい。ゴトウさんのフルートがなかなか光る。

“シルエット・ロマンス”
 イントロのゴトウさんはめずらしく少しかたい。だが、唄までの流れは悪くないし、私のピアノもやさしさがあっていい。サビのタメの感じもよい。うーむ、間奏でもゴトウさんの表情はかたい。ちょっと惜しいね。少しテンポが遅くなってきたかな。ま、大丈夫か。全体として及第点。もっと良いテイクがあったので。

“残響”
 全体としてはかなり良くなっている。ただ、私自身のプレイはイントロと間奏で2つほど気に入らないところがある。1コーラス後のブリッジも名古屋の時のフワっとした感じがここではうまく出なかったな。ただ、福岡では何度やってもイマイチな気分だったのに比べれば良いことは確かだ。ただし、この曲はやはりつかみ所がない。特に“シルエット・ロマンス”の後だけに、それを強く感じてしまうのだ。詞を生かすにはもうちょっと違うアプローチが必要か。

“Say Love”
 ベースがよく聞こえないのが残念だな。この曲のグルーヴはベースが肝なのだから。ただ、雰囲気は悪くない。ツアー当初のイケイケより、グっと大人なJazz-Funk調になった。ここでもオッサンはおもしろいソロで持って行くね。コーダ前の一瞬抑えた感じからコーダで一気にノっていくところはすごく良い。エンディングもタイトにきまった。

“Safari Night”
 ここまで来ると後は全力疾走。イケイケなのだが、今夜はどこかにリラックスした感じがある。だから気持ちが先走ってノリがつんのめっていくことはない。安心して聴いていける。これって都会風?オッサンのソロにはまたまたやられる。今日のオッサンはユーモアがあるよ。

“Paper Moon”
 しかし、この曲は何だかんだ言っても、燃えてしまう構造。だから、こないだまでの「ムワッ」がそこらじゅうから現れ始めるのだった。オッサンのキレはどんどん良くなるし、音色もしびれる。そして、ゴトウさんのサックス・ソロもなかなか快調だぞ。

“星を探して”
 イントロのオッサンの泣きがいい。前半抑えた感じのウエちゃんもいいドラミングを披露している。なかなかメリハリの効いた演奏で、じょじょにギターソロに集中していく。そして来た!なんと、オッサンはこれまで聴いたパターンとは違うソロで泣かせるじゃないか!そのまま、エンディングまで自由自在に弾きまくった。

アンコール“A Way”
 今回のツアー最大の成果はこの曲なのだ。これは私の独断だけど。この曲を聴くと、ケンさんにはもっとジュンコさんのために新曲をどんどん書いて頂きたいと思う。つまり「21世紀の大橋純子が歌う」曲、これなどまさにその典型だと確信する。「美乃家」でなく「歌謡曲系」でない感覚。それに、曲というのは成長するということ。最初にやったときには気がつかない良さや大事な部分が時間とともにわかってくるし、我々がそれをわかることで元々あった素晴らしさがどんどん際立っていくのだ。いい曲に出逢うとバンドも成長するし、その相乗効果がバンドの個性となって財産になっていくのだと思う。“A Way”は私にその事を強く印象づけた名曲だった。

 さて、今年のクラブサーキットは今までで一番内容が濃かったと思う。もちろんすべてが満足いく出来だったとは言えないが、その中でバンドや曲、ショウ全体が時には喜んだり、悩んだり、転んだり、そして再び走り出したりしながら成長していくということを改めて感じることができた。今回録音したMD、全13本を聴き倒すのはけっこう重労働だったし、ちょっとやりすぎかとも思ったが、すべてを聴き終えた今は何とも言えない達成感、充実感を感じている。そして、それが今後の活動への自信と展望につながっていくのだと思う。

 最後に各地でライブに来てくれたファンの皆様には最大級のお礼を言います。それと、このしつこいコラムを頑張って最後まで読んでくれた人がいたら、それはそれは感謝感激です。銀河系級のお礼を言います。どうも、ありがとう!!
2005.4.18

関連
Photographs/クラブサーキット2005 六本木STB編

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by harukko45 | 2005-04-18 14:47 | 音楽の仕事

 名古屋ブルーノート2日目のセカンドステージ。やはり、ゴトウさんの穴はいろいろと影響があった。ここまでバンドで固まってくると、突然抜けられるのは困る。とは言え、そんなことを言っても始まらない。最善を尽くすべく、ブルーノート・シリーズの最終ステージにのぞんだのだった。

“The Hotel Marginal”
 毎度同じのイントロなのに、聴き比べるとそれぞれに表情が違っていて微妙だなぁ。こうして聴いていると、この曲は本当に良くなったなぁと思う。リラックスしたムードや異国情緒、それでいて全体的には洗練された表現で、大変よろしいではないか。考えてみると、大阪の最終日でディックと一緒にこの曲をやったときから、かなり完成度は高かったが、ここに来て熟した魅力も出てきたように思う。あら探しの必要もない、じっくりと聴いて楽しませてもらった。

“Crystal City”
 4人の演奏とは思えないほど、太くて豪華な内容。完璧に近いイントロからワクワクしっぱなしで、気分良くノっている。多少のゆらぎも、さして気になることではない。それより、全体のグルーヴとバランスが大変良いのだ。コーラスのお二人の溶け合い方も素晴らしいではないか。ただし、この時ユキコさんのモニターではハウリングが・・。もうすでにこの前に何回かハウリングしていて、クレームをだしていたにもかかわらず、またしても。さすがに「おしとやかな酒豪」ユキコさんもキレた(?)。でも、ハモは完璧ですよ。

“Simple Love”
 MCは「今晩は。皆様ようこそおいでくださいました。ゆっくりと楽しんでいってください。」ウエちゃんのカウントからそのまま唄中まで実にスムースな流れでグイグイ持って行かれるよ。不思議だが、初日の「ムワっ」があるが「カオス」ではない。今日の方が洗練されていてスッキリしている。あ、またハウった。ユキコさん怒らせると・・・。お客さんの拍手も熱いぞ。この後も期待しよう!

“シルエット・ロマンス”
 会場の盛大な拍手に迎えられてのイントロ、珍しくオッサンが少し乱れているが、この時は私の音がほとんど聞こえず不安だったらしい。モニターに不安がありつつも、その後の演奏は一体感がある。間奏はサックスで聴きたかったがしかたない。さっきよりは良い。後半の盛り上がりも悪くない。ただ、もう少しタメが欲しかった。

“愛は時を越えて”
 今夜は昨日よりテンポが少し早いか?ただ、ハートのある演奏。ちょっとスネアがでかくないか?曲のわりにはタイトすぎる。このショートリバーブともゲートリバーブともいえないようなエフェクトはあまり好きではないなぁ。演奏が悪くないので、もうちょっと違う風にして欲しかった。間奏のオルガンは弾きすぎ、何にもしないほうがよかったかも。

“残響”
 これも前に比べてドラム(特にスネア)が大きい。その関係で、曲の内容を考えると元気過ぎる感じだ。また、ハウったぞ。ミュージシャン側の集中はキープされていて悪くない演奏だが、どうもバランスが良くない。

“Say Love”
 ファーストでドジった私は名誉挽回のため、かなりの気合いで入っていますので、キーボード演奏はかなり良いです。この曲ではスネアはそんなにでかくない。前の曲ではやはりやりすぎだよ。というわけだが、演奏は快調そのもの、がまたハウった。それも今回はずいぶんハデに2度も聞こえるぞ。モニター君!頼むよ。エンディングがタイトにきまった。

“Safari Night”
 一人いなくても、「ムワッ」としていて「サファリ」な気分。はっきり言って、この編成でも十分に表現できている。こころなしか「カオス」な感じにもなってきた。なかなかおもしろい状況。低音部の充実感がすごいね。

“Paper Moon”
 ロクさんのベースが強力にうねっている。それにつられて、私とオッサンもオレがオレがとカッティングしまくっている。曲の主導権を争うような火花散る感じがスリリングじゃない。バランスがいいのか悪いのかわからんが、ノリのエグさはご機嫌。ギターソロのあたりは「大カオス」状態。会場中も手拍子でノリノリだったゾ。

“星を探して”
 ステージ最後にふさわしく、哀愁を帯びたイントロ。ただし、やはりスネアのリバーブは良くない。強く叩くとその変な残響音がムードをこわす。前からずっとかかってたのかなぁ?これまでのMDでは気がつかなかったのだが、ありゃ、ギターソロでのドラムはかなり上がった。これは、会場で聴くとどうだったのか?MD内ではこれはいただけません。なので、ギターソロよりも耳がそちらにいってしまった。ただ、今日のオッサンはギターの調子かエフェクターのトラブルのせいか、本来の音ではない。ただ、それを打ち負かそうとする意志はプレイから伝わってくる。エンディング後、会場からは「サイコー!」の声がかかった。うれしい限りだ。

アンコール“A Way”
 そして長旅のエンディングが「道」とは、これも何かの意味があったりして。演奏は最高に良い。ただ、バランスはそうとう乱れている。ドラムのサウンドがくずれたままで、かなり混沌とした状況だ。が、それでも勢いの方が勝っている。70年代のバンドのようだ。ちょっとしたマジックを感じてしまう。さあ、この道はまっすぐ東京に続いているのか?残すはスイートベイジルだ。
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by harukko45 | 2005-04-17 14:39 | 音楽の仕事

 前日まで順調にライブをこなしてきた我々だが、この日は少々勝手が違った。なぜかというと、サックスとパーカッションのゴトウさんがスケジュールの都合で宮崎に行ってしまったからだ。ここに来てマイナス・ワンというのも痛いが、なんとか穴を埋めつつ、昨日までのレベルを維持していかねばならない...

“The Hotel Marginal”
 今日はPAさんもゆったりとSEをファイドアウトしてくれた。私のシンセも気持ちよさそうに始まった。ジュンコさんはちょっと気負った感じで歌い始めたが、じょじょにゆったりとした歌いっぷりが戻ってくる。男性コーラス、これまでで一番のできです。ところで、やけに音がクリア、やはりゴトウさんのところにあったマイクがなくなると、いろいろな回り込みの音がなくなるということで、他の音への干渉も減るわけだからね。そのせいでもあるまいが、間奏やその後の男女混成コーラスは実にビューティフルじゃない!全体を包み込むシンセ・パッドがいいムードを作っているよ。ベストに近い内容。

“Crystal City”
 さすがにこれはサックスがいないと・・と思ってたら、そうでもない。これはこれでいけます。私一人でもブラスは大丈夫ですよ〜。とにかく録音の状態が良いので、聴いてて非常に気持ちよい。グルーヴもタイトでスッキリしている。オッサンはこの日買ったばかりのギターかな?音がいつもとは違う。自然とフレージングも変わってくる。まだ、ちょっと弾きにくそう?おやおや、ずっと良かったんだけど、エンディングがグチョってるねぇ。シメもあやしい。残念!

“Simple Love”
 MCは「今晩は!皆様ようこそおいでくださいました。今日はゆっくり、週末のひとときを楽しくお過ごしいただけますように。」このあたり、まったくマイナス・ワンの問題は感じないね。4リズムだけでもいけるじゃん!とにかく、この音・バランスの良さは素晴らしい。聴いててウキウキする。ウエちゃんのドラミングのおもしろさもよく聞こえる。私のエレピの左手とベースとのユニゾンが気持ちよくきまっているのが聞こえるし、いろいろ楽しいぞ。

“シルエット・ロマンス”
 とは言え、この曲のイントロはやっぱりソプラノサックスが印象的だったので、ストリングスで代用したのは寂しい。間奏も同様のことが言える。その他はかわらないとも言えるが、微妙にゴトウ・レスの影響はあるな。特に私ね。手順が変わるので、ところどころいつもと違うノリになっているし、ちょっとかたい。

“愛は時を越えて”
 イントロがバラけた。ところどころ低音部が濁って聞こえるのはどうしたのかな?しかし、じょじょに立て直して2コーラス前あたりからはかなり良くなった。ただ、少しみんなで頑張ってるって感じだな。昨日までのまったりした感じが足りない。だんだん早くなってきた。間奏はオルガンでやったが、だいぶ気負ってるね。ここはサックスなしは痛い。

“残響”
 出だしの感じは良かったが、ところどころ集中を欠いている部分もある。昨日からの流れでよいところもあるが、全体としては物足りない。

“Say Love”
 で、この曲では私のエレピが左しか出ないというアクシデント、これを直そうとイントロで四苦八苦しているうちにシンセが“Simple Love”のプログラミングになってしまい、本当に参りました。ジュンコさんを始め、各メンバーにも少し動揺を与えてしまいました。申し訳ないです。その影響をひきずってしばらく進むのだが、2コーラスあたりからかなりの建て直しに成功しつつある。リズム・セクションのがんばりに感謝。後半は4リズムのみのスッキリしたグルーヴが逆に良いではないか。

“Safari Night”
 このへんになってくると、この編成によるサウンドにも慣れて、これはこれでの良さを感じる。MDを聴くかぎりではベースがもっと大きければと思うが、たぶん会場ではロクさんの演奏は強力にうねりまくっていただろう。

“Paper Moon”
 という声が聞こえたわけはないのだが、PAさんがベースを少し上げたみたい(?)イントロで、ロクさんとオッサンでファンク遊びしている。演奏はかなり良い。タイトでスピード感も満点だ。コーダではサックス・ソロのところまで、オッサンがそのまま突撃するが、今日のオッサンはやはり音が違う。新品ギターが言うことを聞かないのか?

“星を探して”
 全体としては丁寧に演奏している。ただ、ちょっと早いかも。前の興奮が冷めないままという感じ。が、ギターソロの前の盛り上げなどなかなかで、その後のギターソロも内容が濃い。が、PAさんはドラムを上げたのは良かったが、ここのギターが小さかったなぁ。惜しい!

アンコール“A Way”
 テンポは少し早いが、ノリもムードも悪くない。曲の良さがその辺のところを十分カバーしてくれるからだろう。ここでは、全員の演奏の表情がイキイキしていて楽しい。サウンドの視界が良いので、各自のプレイが明解に聞こえるし、太さも感じる。ただし、オッサンのソロはいまいち抜けない。あ、時間オーバーで最後まで録れてなかった、残念。
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by harukko45 | 2005-04-17 14:31 | 音楽の仕事

 名古屋ブルーノートの初日、セカンドステージ。ファーストの好調さをそのまま持続させて盛り上がりたいものだねぇ...

“The Hotel Marginal”
 PAさんにはSEのフェイドアウトをゆっくりしてもらうようにお願いしたが、まだ早いね。でも、私は今回は驚くことなく素早く登場。ジュンコさんの声はよりのびやかになった感じ。5弦ベースの野太い音がよく聞こえてきた。バランスはファーストより整っている。かなりリゾートなムードがある。2コーラス・サビのコーラスもきれいにきまってます。まずは良い滑り出し。

“Crystal City”
 最高にいいグルーヴとアンサンブル。大阪の初日のかたさとは比べものにならない。バランスもなかなかよく、とても聴きやすい。それにしても実にタイトにきまってるなぁ。

“Simple Love”
 もうこの3曲続きの流れはまさに「つかみはOK!」だ。イントロにのったジュンコさんのMC「こんばんは、ようこそおいでくださいました。今日は最後までゆっくりしていってください。」ジュンコさんの歌い出しが最高にかっこよくきまっている。出た!ゴトウさんのコンガ連打!はまってるんだか、はまってないんだか、わからないノリが特徴。にしても、今夜はとにかく「バンド」を感じるなぁ。

“シルエット・ロマンス”
 一回目のテイクよりはさらりとやっている。バランスがさっきよりクリアなせいでそう感じるのかも。パフォーマンスは悪くない。転調するところなどなかなかいい感じだ。後半もあまり大げさに盛り上げていない。それがかえって女っぽいとも大人っぽいとも言えるか?

e0093608_15481843.jpg“愛は時を越えて”
 1コーラスのサビでのオルガンがちょっとでかいのが惜しい。ピアノ以外のキーボードは私がバランスを取っているのだが、やはり毎回微妙に変わってくる。これが、全体の印象に影響を与えているところもある。テンポも少し早めで、これはファーストのテイクに軍配があがるかな。

“残響”
 おお、これまでで最高のイントロじゃない。テンポのゆらぎが微妙にあってなかなかいいなぁ。2コーラス前のブリッジでの私の「フワッ」とした表情が良く出ている。その後のピアノのプレイもよろしい。大サビ後のキメもこれまでで一番の堂々とした出来。後半の盛り上がりも自然な感じでうまくいっている。エンディングは逆に寂しそうでなかなか印象的。

“Say Love”
 フェイズのかかったエレピが実に良いのだ。この曲はさっきよりバランスが整ったことで、JAZZ/FUNKのグルーヴとサウンドの色彩が浮かび上がってきた。おお、ロクさんは楽しそうだな。ベースが笑ってる。エンディングが最高にバチっときまった。

“Safari Night”
 おかげさんで、こちらの頭のキメもタイトだ。ただ、さっきの「ムワッ」はない。そのかわり、みんなの演奏がしっかり聞こえる。だが、オッサンのソロがちいさいなぁ。これは、下げすぎでしょ。ウエちゃんの気合いの入った感じがいいよ。そのまま次になだれ込むっと。

“Paper Moon”
 もうイケイケです。これでよろしい。ゴトウさんのパーカッションが冴えてます。全体に「カオス」はないが、「タイト」でキレている。会場からも声がかかってなかなかの盛り上がり。

“星を探して”
 全体に少し前のめりで、もうちょっと落ち着きたい気持ちになるのが残念。おまけにオッサンはエフェクターのトラブルで音が歪まなくなっていた。だから、前2曲のソロもバランス的に引っ込んでしまったのだ。PAさんはここではしっかり上げてくれたが、確かにいつもの音ではない。ところが、歪まない場合はもう気合いしかないとばかりにオッサンの鬼気迫る感じが伝わるいいソロなのだ。さすがです。

アンコール“A Way”
 これも少し早く感じるかな。全員のノリが少しバラけ気味だ。ただ、曲の良さはびくともしない。ここでもオルガンがでかいが、こちらでは問題ないのだ。2コーラス目からは全体がグっとまとまってきた。あとはいつもと同じように盛り上がっていくのだが、不思議にもここには「ムワッ」がある。オッサンの音はやっぱり歪んでないがソロの内容は素晴らしく、気持ちが伝わる。
2005.4.16

関連
Photographs/クラブサーキット2005 ブルー・ノート名古屋編

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by harukko45 | 2005-04-16 00:01 | 音楽の仕事

 福岡2日間のライブを終え、次の日は名古屋への移動日。しかし、3人のメンバーは東京に帰り別件の仕事へ、翌日再び合流して名古屋ブルーノートの初日となった。名古屋ブルーノートは福岡と同じようにお客さんとの密着度が高い。よって、こちらの状況がかなりダイレクトに聴き手に伝わっているかもしれない。それでは、MDでチェックしていこう...

“The Hotel Marginal”
 いつものSEが流れ、我々が準備OKになった時点で私がPAさんに合図を出す。すると、SEがフェイドアウトしていき、私のシンセがそれにかぶってフェイドインなのだが、おっとPAさんのフェイドアウトが早すぎます!私のインが間に合わず、何とも言えない「間」が空いてる。その影響か、テンポが早いわけではないのだが、何となく急かされたムードで始まる。しかし、福岡よりはMD内でのバランスは悪くないね、これなら楽しめそう。全体的にはもうすっかりこなれた演奏で安定している。おお、間奏でのウエちゃんのハイハット・ワークがいい意味での「打ち込み臭い」雰囲気でなかなか良い。ちょっと微妙な言い回しでわかりにくいかな?

“Crystal City”
 この録音のせいかもしれないが、日本でない場所でやっているような雰囲気が漂っていておもしろい。妖しいブートレッグを聴いているようとも言えるかな。ちょっと、けだるいというか何ともまったりした感じが気持ちいいのだ。オッサンのソロもいつもながら素晴らしいが、ここではバンド全部のサウンドがとても一体感があって好ましい。

“Simple Love”
 わかった!会場全体に響いている音もいい具合に回り込んでいてちょうどいいアンビエンスになっているようだ。だから昔のジャズのライブ盤のような雰囲気がするんだな。本日のMCは「皆様、こんばんは!ようこそおいでくださいました。どうぞ、ごゆっくり、最後まで楽しんでってください。」ジュンコさんの声が軽やかだなぁ。ゴトウさんのコンガのフィルがよく聞こえる。この曲にしては割とカオスな感じ。少しだけ70年代のマイルス・バンド(アガパン・バンド)のようなムワっとするムードがある。それにしてもお客さんのウケがいいな。

“シルエット・ロマンス”
 福岡から引き続きこの曲のレベルは高いところでキープされている。ゴトウさんのイントロ、間奏に少し自由なニュアンスが入ってきた。ジュンコさんの唄がゆったりしていて気持ちいい。そのせいだろう、やっぱり会場の拍手も熱いね。

“愛は時を越えて”
 次は「愛時」なのだが、どういうわけかジュンコさんは気持ちよくなりすぎたか、“残響”へのMCに移っていってしまった。後ろで我々は次がどちらになるのか、とバタバタしている。オッサンはアコースティックに持ち替えているのだが、ジュンコさんのMCがどんどん“残響”に向かっていくので、「愛時」のバッキングをさりげなく弾いて気づかせようとしていた。が、かえってジュンコさんのMCは熱を帯び、これは絶対に「愛時」はないな、ということに。それでは次の曲。

“残響”
 バタバタしたわりには良い始まり。テンポもムードもわるくない。うーむ、このぐらいのゆったり感がいいのかもしれない。これなら、CDの打ち込みのニュアンスを完全に払拭して生演奏で再現する意味が出てくる。2コーラス目に入る前のブリッジで私がテンポを落とすところも不自然でなくかえって良い。間奏もこれまでの中では一番の出来か?エンディングも自然に演奏できたようだ。ようやく、この曲も壁をこえられるかも。

“Say Love”
 ウエちゃんのご機嫌なフィルに引っ張られて快調な始まりだ。前日に買ってほやほやのスネアがいい音しているので、気分もいいに違いない。ただバランスは、ハイハットとシェーカーがでかすぎる。こういう音があまり目立つとビートがだんだん神経質に聞こえてくるんだよね。とはいえ、サビに向かって盛り上がっていけば、どんどん体が動いていく感じだ。コーダのベースの動きがかっこいいね。

“Safari Night”
 今日のこの曲はまさに「サファリ」な感じ。さっきも言った「ムワッ」という感じがあるのだ。コンガのバランスが大きいので、ムトゥーメがいたときのマイルス・バンドを思い出させるんだよ。おお、オッサンのカッティングまでレジー・ルーカスのようにも聞こえて来るではないか。かなり荒っぽいが、でも、いつもより黒っぽくて、これはこれでおもしろい。

“Paper Moon”
 これも強力に「カオス」だね。この鳴り方だと、一歩間違うと「混乱」「グチャグチャ」ってことになりそうなんだが、むしろこの汚らしいダンゴ感が素晴らしく一体感を感じさせるのだ。だから、相変わらずハイハットがでかいのだが、この場合はかえって好ましい。会場の盛り上がりもすごくいい。「初代学園祭の女王」の面目躍如だ。

“星を探して”
 ウエちゃんの個性派ハイハット・ワークがおもしろい。全体的にはロックよりもブラック・ミュージック系になっている。それが、今晩の特徴なのだが、ミュージシャンはそれを特別に意識していたわけではない。会場、スタッフ、聴衆、それらとの相互作用がいろいろと化学反応を起こすのだろう。おお、ギターソロ前のストリングスの盛り上げがかっこいい!もちろん、その後のオッサンは見事な堂々たるソロを展開している。最後のグワーっという大かき回しもなかなか凄みがあっていいね。

アンコール“愛は時を越えて”
 本編で忘れられてしまった「愛時」はここでご披露。私とオッサンは一心同体ではないか!いいイントロだ。ジュンコさんがとってものびやかな歌いっぷりで素晴らしい。どこの部分をとっても気持ちよいテイクで、この曲がこれほどまで完成度が高いとは逆に驚きだし、感動した。

アンコール“A Way”
 今回のメニューで私が一番好きな曲はこれなのだが、本当にやっていてこんなに楽しい瞬間はなかなかないよ。今夜はバンドとジュンコさんとの一体感がいつも以上にある感じで、実にタイトで気持ちいい。サビのオルガンのサウンドがバッチリはまっている。コーダはギターソロとコーラスとジュンコさんとちょっと混沌となりがちなのだが、今日はかえって何度も言う「カオス」感がおもしろい。
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by harukko45 | 2005-04-15 00:00 | 音楽の仕事

 福岡ブルーノート2日目のセカンドステージ。

“The Hotel Marginal”
 どうも、二回目は私のテンポ出しが早くなるみたい。1フレーズ目で気づいて、次で微調整してるのが失笑だな。ただ、もうすっかりこの曲も自分たちのものになった。CDの打ち込みのニュアンスは見事に生演奏に昇華された。コーラスの溶け合い方も良いです。今回は私個人より全体を感じるテイクになっている。

e0093608_15385066.jpg“Crystal City”
 おお、エレピのフレーズからブラスを中心に全員できめるところが素晴らしい迫力。これでこの曲もらった!ファーストより全体にしまってるね。ちょっとクール。でもこの方がmore betterかも。毎回言うがコーダでのオッサンはほんとかっこいい。

“Simple Love”
 MCは「こんばんは、ようこそおいでくださいました。今日はごゆっくりしていってください。」途中でゴトウさんのコンガが激しいフィルをかまして、あおっている。イヤー、オッサンの歪みがしびれる。フレーズも危険な香りが。ユキコ&ヒロコとジュンコさんとのからみぐあいが実にマッチしてきたなぁ。思わずスマイルです。

“シルエット・ロマンス”
 イントロが大変良い。そこから唄への移行もスムース。ピアノの音色はさっきほど気にならなくなった。ファーストは演奏が力んでたのかも。再びやさしさと愛が戻った感じで満足。だからちゃんと1コーラス後に盛大な拍手。それを受けてゴトウさんのサックスもいい感じで歌ってる。

“愛は時を越えて”
 あー、エレピの出だしが実に心がこもっています。こういうところが大事なのよ。その流れで私はかなり入り込んでる感じ。左でオルガン、右でエレピと見た目だけは70年代のプログレか、マイルス・バンド時代のキース・ジャレットです。間奏はパーフェクト。アコギとエレピのからみが絶妙にきまった。その後のチェロのサウンドもよい。そして、ゴトウさんのテナーは渋い南部風からニューヨーク風に。私の集中した感じが伝わるかなり良いテイク。

“残響”
 相変わらず壁にぶつかってるような内容で物足りない。前とは別人のようにあたふたしたピアノがいただけない。とりあえず次行こう。

“Say Love”
 会場から"Yeah !" の声。それに後押しされたように福岡でのこの曲のベストな演奏。クールにきめていても、中の情熱はすごいよっていうのが理想ね。それが都会風ってもんよ。オッサンの間奏おもしろーい!ニヤっとしちゃう。なぜかベースの動きもうっすら聞こえてきたぞ。こうこなくっちゃ!

“Safari Night”
 前の出来が良くないと、このイントロの緊張感が活かされない。だから、このテイクは良い。出ましたゴトウさんのコンガ連打!そうとうノリノリです。全員のアンサブル・ワークは強力にきまっているね。完璧に近い。

“Paper Moon”
 おお、ますますあおりまくるウエちゃんのフィルで高速ファンク状態。だが乱れないアンサンブルがさすが!こういう内容ならクリップしたバスドラも気にならない。いや、やっぱ気になる。この興奮度には満点を上げましょう。ジュンコさんのフェイクがイっちゃってます。ところが、ゴトウさんはスケールを勘違いしてるのかしら?微妙なソロ。

“星を探して”
 いいですねぇ。このステージは集中が切れていません。流れもスムースです。2コーラス目の唄に入るところのストリングスが途切れてしまうのは丁寧さが足りないね。ただ、その後はかなり荘厳な感じがでてるのは良い。エンディング後のお客さんの拍手がかなり熱いのはうれしいかぎりです。

 と、ここで熱烈なリクエストに応えて、
アンコール“たそがれマイラブ”
 なかなか素晴らしい。からだに完全に入っている曲はやっぱり良い演奏になるね。

アンコール“A Way”
 気持ちのいい流れのまま、この曲は爽やかな風のように始まった。後はゆったり音楽にゆだねていけば幸せになる感じだね。このシンプルな生のサウンドはすごく今を感じさせる。これからはこれでしょう!
2005.4.11

関連
Photographs/クラブサーキット2005 ブルー・ノート福岡編

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by harukko45 | 2005-04-11 23:57 | 音楽の仕事

 前の日のMDをチェックし、PAさんにはもう少し録音レベルを上げてくれるように要望し、また彼からはピアノの音色を少し抜けるように(まぁ、現実にやれることはEQをいじくることぐらいなのだが)調整できるかとの要望あり。大阪での録音を聴く限りではそれほど悪くないピアノ・サウンドだったので、少々困惑。ただ、今からこちらでいじくり始めると混乱しそうなので、PAサイドでEQしてもらうことに、よってたぶん少しかための音になっているのだろうと予想する...
 
 前日のお客さん達の盛り上がり方だけ見ると、内容は良かったと思っていたが、録音ではところどころ改善すべきポイントがあった。その多くは私のキーボード・パートであり、その細かいバランスが大阪に比べて少し乱れていたことだ。ということをしかと自覚しながら、ファーストにのぞむ。

“The Hotel Marginal”
 なるほど、録音レベルは上がったのでずいぶん聴きやすくなった。そのせいなのか、音の広がり感が増して聞こえる。BGMからのつながり、曲のイントロの出来はかなり良いが、一カ所だけハープのフレーズがよれているのが惜しい。オッサンとゴトウさんは鳥の音と海の音(かな?)の裏方さんでも頑張っている。唄をシンセとギターでうまく包み込んでいるじゃない。男性コーラスもよろしいでしょう。間奏後のインドネシア風のシンセが素敵。さすがにかつてバリ島に何度も旅行したかいがあったね。要はこの曲の場合、私がほとんどすべての鍵を握っているということですな。今頃わかったんか!おお、2コーラス目サビのコーラスはすごくきれいにきまった。

“Crystal City”
 もう、この曲は言うこと無しですな。今日のオッサンは昨日よりロック色が増した。歪みもふえたぞ。もう自由自在ですね。どうぞお好きにいっちゃって下さい。しかし、このキーボードサウンドは一人で演奏しているとは思えませんな。それにバランスが素晴らしい。

“Simple Love”
 今日のMCは「今晩は!ようこそいらっしゃいました。今日はゆっくり楽しんでいってねぇ〜。」ということで、前2曲同様ガッチリしたキーボードサウンドがしっかり全体を包み込んでいるのでとっても安定感を感じる。昨日の私は不調だったのかなぁ?ただし、どうやら録音レベルはピークをオーバーしていたようだ。バスドラが時々クリップしているよ。

“シルエット・ロマンス”
 ははーん、ピアノの音ちょっと硬くなってるね。少し細めにもなっているが、この方が全体が作りやすいのかな。個人的には昨日の音の方が好きだし、こういう曲にはあっていると思う。これだと、ちょっとうるさく感じちゃうな。

“愛は時を越えて”
 イントロのチェロとエレピとアコギのバランスはバッチリです、ビューティフルです。こころなしかオルガンもロック系だな。間奏のエレピは昨日よりしっかり弾いたのでかなり良くなった。ゴトウさんが渋い、渋いです。オジイさんのサックス吹きのようです。このテイクはちょっと「The Band」のような感じだな。私としてはかなり好き。

“残響”
 全体としては良い方。しかし、この曲はだんだんナーバスな感じがしてくるなぁ。あーあ、間奏のピアノは最後がきまらなかった、がっくり。とは言え、やっぱりこれは歌詞を聞かせるべき曲なのかもしれない。サウンド的にはどこにポイントがあるのか、ますますわからなくなってきた。

“Say Love”
 やっぱり大阪よりクールな感じがする。これは曲順のせいでそう感じるのであって、演奏上はあまり変わってないのかも。ただし、キーボードやコーラスのバランスはかなり良くなった。オッサンのギター、ファズのような歪み。これはアイズレーのギターのようでかっこいい。と言いながらも、じわじわと盛り上がってくる感じがして、だんだん体が動いてくるよ。

“Safari Night”
 遠鳴りで聞こえるドラムはけっこうイッテますねぇ。やってるときはかなり盛り上がってたからね、当然でしょ。ただベースはほとんど聞こえないのが本当に残念!ヒャー、オッサン、すごい音ですね。どんどん歪んできてます。

“Paper Moon”
 録音レベルはオーバーのまま、バスドラがクリップしっぱなし。でも、演奏はゲセワなファンク度が増している。だから、かなり歪んだオッサンはP-Funkの人?にも聞こえるってことに。それにしてもこの曲の私はいつもかなり良いです。ただし、録音ではバスドラのプチプチとクリップする音がうるさいよー。あれ、ゴトウさん、ソロがちょっと変?違うスケールでいってません?

“星を探して”
 おやMC中、オッサンの音にノイズがのってますね。かなり歪んでたのはトラブルのせいもあったか?イントロのシンセのバランスはOK、唄始めも今日はピタっときまった。このテイクもロック色を強く感じるのはなぜでしょう。ちょっとプログレがかってもいます。やっぱハカタじゃけん(?)。

アンコール“A Way”
 いいねぇー。この曲どんどん好きになるよ。それに、このテイクは最初からいいノリで突き進んでいる。なかなか気持ちいい。コーラスのお二人のアプローチも良いです。オルガン、かなりいい感じです。やっぱロックでしょう。エンディング前のコーダはギターとジュンコさんの絡みだけになったので、とってもスッキリした。昨日の2回目はやはりグチャグチャだったからね。これでよろしい。
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by harukko45 | 2005-04-11 00:00 | 音楽の仕事

 福岡の初日のセカンド・ステージ。

“The Hotel Marginal”
 BGMからの流れは大変良いが、テンポが気持ち早い。じょじょに落ち着きをみせつつサビに向かう。今回の男性コーラス陣は悪くありません。間奏のコーラスのバランスも前より良い。シンセがいいですねぇ、自分で言うのも何ですが。フムフム、これならどこかのリゾートホテルに訪れた気分になる

“Crystal City”
 だからってわけじゃないが、このエレピの入りは完璧です。続くブラスのアンサンブルも素晴らしい、自分で言うのも何ですが。ギターソロ前の全員の盛り上げが気持ちいい。オッサンのソロはほんとに毎回違うねぇ。だから新鮮。もちろんキレの良さは変わらず。おおー、コーダのオッサンがまた泣かせてくれるなぁ。「くーっ、たまらん!」

“Simple Love”
 ウエちゃんの「One, Two, せーの」ってカウントの声がはっきり聞こえるぞ。ノッテるの? MCは「ようこそいらっしゃいました。どうぞごゆっくり楽しんでいってください。」とちょっと大阪風? かなりイイねぇ。バランス悪くてもこれだけノレるなら文句ないよ。キャー!オッサン、またまた素敵!全員なかなか好調です。

“シルエット・ロマンス”
 ゴトウさんのソプラノがちょっと出足ピッチ低めに入ったが、それがかえって悲しげに聞こえる。今回もピアノよろしいです。サビのゆったり感もバッチリです。このゴトウさんの間奏の哀愁いっぱいなことったら。ほー、なかなか良いテイクで、ほぼ満点です。

“愛は時を越えて”
 多少、イントロで私とオッサンがバラけるが大した問題ではなく聴かせてるところがエライ!唄の良さを引き立てる感じの演奏に終始してて、とっても好感が持てますな。ゴトウさんのソロは幾分控えめ、その分タンバリンがやけに聞こえるぞ。エンディングも気持ちのいい出来。

“残響”
 前の傑作バラード2曲の出来に比べるといまいちな仕上がり。ジュンコさんも歌詞が一瞬飛んでしまった。言い訳のようになるが、やればやるほどつかみどころがない感じがするのはなぜだろう。

“Say Love”
 この日のこの曲は大阪に比べると少し地味めな感じがする。バランスのせいもあるが、今ひとつ盛り上がらずに終わってしまう。

“Safari Night”
 ある意味安定感のある演奏で、建て直していく雰囲気。いつもの“Safari Night”に比べれば物足りない。ジュンコさんも歌いづらそうに聞こえる。この曲でのピアノのサウンドは抜けてこないなぁ。検討の余地あり。

“Paper Moon”
 だからなのか、その反動のように爆発している。もう開き直ってやるって感じ(?)もうバランスもへったくりもない、気合いのみで突進するのだーぁ!

“星を探して”
 うーん、今日は歌い出しのところでバラけるねぇ。ちょっと全体的に荒っぽい感じ。この曲に関しては良いテイクが多いので採点がきびしくもなるのだが。ジュンコさんはどうも歌いづらそう、モニターが気になるのか? だが、オッサンは相変わらずのマイペースで好調を維持しております。さっきよりシンセがでかいねぇ。ここはバランスがむずかしい?

アンコール“A Way”
 少しさっきよりも前のめりな始まり、気持ちが入り過ぎか?これも全体に荒っぽいが、曲の個性としては逆にバンドっぽさがより強調されているとも言えるかも。バランスのせいもあるのだが、それにしてもエンディングのダンゴ状態は何と考える?MDを聴く限りではグチャグチャな気がする。
 
 ということで、前半の5曲の出来が大変良かっただけに、後半の混乱が悔やまれる。
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by harukko45 | 2005-04-10 23:59 | 音楽の仕事

 ディック・リー氏を迎えての大阪は、ある意味今回のツアーでは特別メニューと言える。実際はこの福岡が本来のセットリストの初日ということだ。ただ、大阪2日間のいいイメージを持ってのぞんでいるから、気分が悪いわけはない...

“The Hotel Marginal”
 ということで、大阪ではディックにお任せしていたこの曲がオープニングとなる。果たして、聴き手の皆さんをどれだけ異空間の音のホテルにご案内できるだろうか。福岡ブルーノートは大阪に比べ、キャパが小さいせいもあり、実際にはPAからすべての音を出すわけにはいかない。当然ステージ上の生音(なまおと)とPAとのミックスで聴かせることになる。すると、ライン録りのMDには生音成分はほとんど録音されず、PAから出されている音が中心に録音されてしまうわけだ。つまり、何を言いたいのかというと、このMDではベースやドラム(特にスネアなど)はほとんどいないということで、これだけ聴いていると大変バランスの良くない状態なのである。だから、後は想像力と記憶が頼りだ。
 
 さて、BGMから私のシンセ・パッドに導かれるイントロはなかなか良く、期待させる感じじゃないか。と気持ち良く聴いているとサビから男性コーラス(私とオッサン)、どうも私の声の方がでかくてオッサンの声はあまり聞こえない。おまけに私はちょっと力んで(調子にのって?)て音程がよろしくない。困るなぁ。おまけに大きなハウリングがどこかのスピーカーで発生。その後の間奏のコーラスはまあまあ。まだムードが今一歩。

“Crystal City”
 続くこの曲はさすがに安定している。リズム・セクション(特にベース)の動きがあまり聞き取れないのが残念だが、演奏は悪くない。オッサンの好調さはこちらでも持続してるね。おっ、私の奇声が聞こえるぞ、けっこうノッテルってこと?

“Simple Love”
 MCは「皆様ようこそ、今日も頑張っていきたいと思います!」それにしても、録音レベルが低すぎない?とっても小さい音で聴いてるのもかったるいので、アンプを通すか。遠鳴りではあるが、ウエちゃんがなかなかの好プレイを展開している。それにつられて、私がまた奇声を上げる(例:"Yeah!"とか"Woo!"ね。)、つまりやっぱりノッテルってこと? 

“シルエット・ロマンス”
 いつもよりは早めの登場のこの曲です。うむ、なかなか出足はいい感じ。この曲の場合、あんまりリズム・セクションが聞こえないほうがいい(?)、なんてね。おお、サビも大阪より落ち着いた感じです。これでよろしい。でしょ、だから1コーラス終わったあとに拍手がおこるわけよ、これってこの曲の場合大事なポイント。私のピアノ、やさしい感じで好感持てますよ、ハイ。これで聴く限りほぼ完璧です。客席から"Exellent!"の声がかかりました。

“愛は時を越えて”
 これもいい始まり。少しオッサンのアコギのピッチが高めになってるところあるが、ムードは悪くない。歌い始めのジュンコさんの声が素敵。この曲はアコギを中心にしてからとても聴きやすくなった。間奏の私のエレピはもうちょっと強めにいってもいいね。ゴトウさんの渋いソロがアーシーな雰囲気をより引きだしてるよ。ところで、この間奏後に半音上がるのでオッサンはすばやくカポタストを取り付けるために1小節抜けるのだが、実はこの「カポ速攻装着」の技を見るのも楽しみなのでした、余談ですが。

“残響”
 この流れだと、この曲も落ち着いて出来る感じだね。演奏も唄もだいぶこなれた雰囲気で楽に聴けるようになった。ほー、エンディングもぎこちなくないね。ただ、どこか一つポイントが欲しくなるね。結局ピアノの演奏にかかってるのか?あ、オレか。

“Say Love”
 ここまでのセットリストの流れは良いですね。あっという間にもう後半戦という感じ。ただ、こういう曲はこのバランスだとあんまり楽しめないね。だから、“Safari Night”の前段のようなムードが漂っちゃう。

“Safari Night”
 とは言え、この曲はやっぱりインパクトあるね。いい意味のゲセワさがあるものね。快調にノっています。コーラスのバランスは良くないなぁ。と思ったら、後半良くなった。私の声が聞こえたから?また、奇声発してやがる。つまりノッテるってことね。

“Paper Moon”
 おお、いいですね、このあおりまくった感じ。ウエちゃんの「ケツの蹴り上がった感じ」が気持ちいいんですよ。今の時代としてはドッシリ(ノッタリ?)とバスドラ踏まれるのはカッタルイのです。ところで、私もいい演奏してます。ん、最後の奇声はロクさんだな。かなりウケてるね。

“星を探して”
 とってもしっとりとした始まりで良いのだが、唄始めでバラけてる。ちょっと失笑。ジュンコさんは大阪よりもリラックスしているね。声も全体に艶っぽくて気持ちいい。オッサンのソロ・パートは神々しさまで漂うようになりましたなぁ。かなりジェフ・ベックなテイク。

アンコール“A Way”
 すべてオリジナルでかためたセットリストで、今回の大ヒットはこの曲。私は前にやったときよりもシンプルなアプローチに変えた。エレピとオルガンのみ。全体的にもとってもいい出来で実にバンドっぽい。やってても新鮮だった。
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by harukko45 | 2005-04-10 23:58 | 音楽の仕事

 大阪2日目のセカンド・ステージ。その前にファーストの出来に出演者全員満足で、楽屋でも大盛り上がり。で、次のアンコールでは“The Hotel Marginal”を全員でやろうということに。ディックのアイデアで、1コーラスのサビ前までディックのピアノとジュンコさん、少し私が加わっていき、サビから全員で。ディックは新しいコーラスも考えて、みんなやる気まんまん。さあ、行きましょう!...

“Beautiful Me”
 のっけのコーラス、さっきより吠えてますけど、気持ちが入ってる証拠でしょう。演奏のスケールはまたさらに大きくなった気がする。いやー、ギターソロたまらんね。どのテイクも違う内容で、どれも捨てがたいってすごいね。ジュンコさんの声が若くなっているように感じます。

“Crystal City”
 もうこの曲のツボはつかみましたね。細かいところは1回目の方がいいかもしれないが、ほぼ同レベルの内容で満足いくパフォーマンス。私とゴトウさんのブラス・アンサンブルは完璧だね。オッサンのコーダのリフレインでのフィルが泣ける。

“Simple Love”
 一瞬、頭でエレピが途切れるのは、MIDIトラブル。一人でいろいろやるから、この手のトラブルはある程度しかたない。でも、そんなにはわからないでしょ?で、この曲はもう今回最高にノリまくっている。またまた自分で感動。

“残響”
 リズム・セクションはかなり良い。オッサンはやっぱりBメロのフレーズがやりにくそう。私は全体にまあまあ。間奏は1回目出来が良くなかったので慎重になった?お、エンディングが割とよく出来たかも。

“The Hotel Marginal”
 音楽的には1回目より良いが、独特のリゾートな感じが少し薄らいだかも。微妙だね、ライブって。でも、お楽しみはまた後で!!

“When I Think Of You”
 ディックがここで歌うことにだいぶなれてきて、自由な感じが出てきた。それとともに夜も更けて高級ホテルのラウンジのようなムードも。この曲、転調する瞬間がいい。
 
e0093608_15344674.jpg さて、ここでディック・リーについて少し語りたい。
 
 1989年の‘Mad Chinaman’は今聴いても傑作だ。多少、サウンド面で古さを感じるところがあるが、彼の斬新なアイデアがそれらを凌駕していく。冒頭の“Rasa Sayang”から3曲目の“Mustaph”までなど、多くの日本の音楽関係者が「やられた!まいった!」と思ったはず。私など完全にそのくちだ。このアルバムは彼のオリジナルよりもインドネシアやマレーシア、中国、中近東の有名なトラディショナルを驚くほど大胆なアレンジで蘇らせたのが素晴らしい。彼にかかると、昔の曲でもシンガリッシュによるラップもちゃんとマッチしてしまうのだった。
 
 それに、彼の主張があの時代にピタっときた。彼は自分のことをバナナと呼んでいて、その意味は「外は黄色なのに、中身は真っ白」、つまり外見はアジア人に違いないのに、頭で考えるのは完全に西欧的発想なのだ、と素直に認め、しかしそれこそがシンガポールに生まれた私なのだと主張した。それは、日本人も含め、自分のアイデンティティーを探す多くアジア人たちの共感を呼んだ。特に日本での盛り上がりはすごく、瞬く間に時の人、アジアの代表に祭り上げられた感があった。しかし、彼自身の豊かな才能がそういったある種のアジア・ブーム、ワールド・ミュージック・ブームに押し流されることなく良質な作品を発表し続けたことは高く評価すべきと思う。
 
 私はアルバムでは‘Mad Chinaman’とほぼ同傾向の‘Asia Major’も傑作だと思うが、この中ではアジアのトラディショナルより、彼のオリジナル曲“Still Friends”“Asia Major”が光っている。その他、香港のサンディ・ラムの‘The Wild Flower’などでの仕事も素晴らしいと思う。
 
 現在はことさら「アジア」を主張することなく、アルバム‘Secret Island’以降の落ち着いたAOR路線のようだが、今回お会いしてそのエネルギーはまだまだ十分に残っている様子。また新たな世界を見せてくれるにちがいないと大いに期待しているよ。
 
では、ステージに戻ろう!

“Laughter In The Rain”
 最初、ちょっとノリきれない感じだったが、どんどん盛り上がっていくね。ほんとにこの曲好きなんだね、ディックさん。では"See you later."

“シルエット・ロマンス”
 イントロはさっきの方が良いが、その後のピアノよるテンポ出しは完璧。ただしその後、全体はちょっと落ち着かない感じに。何となく、あっけなく過ぎていくのだった。結局、この曲は大阪では合格点はあげられませんでした。残念!

“Say Love”
 最初、ウレしくなりすぎでテンポが早い感じだったが、これはこれでいいノリで進んでいく。かなり完成度が高いね。ただし、私とオッサンのコーラスが聞こえないのはカットされたか?悲しいなぁ。おお、間奏の各自のからみがカッコイイ!ベース最高!

“Safari Night”
 前の曲同様、さっきより早いね。でも、ノリノリできちゃえばこれもライブ。やっぱ、男性コーラスいないよ。Muteボタン押したまんまなんじゃない?このギターソロもいいなぁ。後半は怒濤の勢いがワクワクする。

“星を探して”
 始まりはちょっと不安げだが、じっくりと進みながら、中盤のギターソロに向けてかなり集中してるのがわかるね。で、オッサンのソロはかなり過激で泣ける。なかなか感動的な仕上がりで満足。

アンコール“The Hotel Marginal (all member's version)”
 おお!ディックのイントロ、これまでで最高。だけじゃない、Bメロあたりからシンセが加わって、サビに向けて盛り上がっていく!で、来た!サビからはディックが新たなコーラス・パートを歌う。最高にゴージャス。はっきり言って、このバージョンは素晴らしい。我々バンドの出来がすごくいいし、ところどころにディックのピアノのフィル・インも気が利いててムードを盛り上げてくれた。それをバックにジュンコさんも余裕の歌い回しで言うこと無し。

“You've Got A Friend”
 もう、はしゃぎっぱなしのディックさん、かなりおもしろいです。で、ああー出た!「Junko ! Junko ! Junko !」「Dick ! Dick ! Dick!」そして、そうです「TOMODACHI ! TOMODACHI ! TOMODACHI !」。本番ではまだまだ盛り上がったのですが、MDは途中で時間切れ、残念!!でも最高。


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by harukko45 | 2005-04-10 12:59 | 音楽の仕事

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