あ〜、終わってしまったね、ワールドカップ。明日からどうやって生きていきましょうか?何とも寂しい今の気分ではあるが、1ヶ月も楽しんだんだから、感謝しなくっちゃ。

 それにしても、いろいろあったな〜、今回は。まともな予想がたたない波乱だらけの展開に、私的には大満足の大会とはいかなかったけど、一生のうちで二度とないであろう、母国でのワールドカップを身近に感じ、益々サッカーが好きになったのも事実。これからも、日本代表はもちろん、Jリーグ、それにヨーロッパ各国の一流リーグを見続けていきますよ!

 さて、私が選ぶナイス・ゲームは、「ドイツvsアイルランド」「韓国vsイタリア」そして、「トルコvsセネガル」の3試合。「ドイツvsアイルランド」は戦術・技術を越えた魂のぶつかり合いに興奮。アイルランドは今回、どの試合も見る人を感動させた素晴らしいチームだった。「韓国vsイタリア」は、韓国選手の精神力の強さに敬服したけど、それ以上に両軍の監督の好対照な采配が、とてもおもしろかった。これで、私のイタリア嫌いは確定した。(サッカーだけね。他の部分ではイタリアはとっても魅力的な国。)「トルコvsセネガル」は、昼間「スペインvs韓国」の不当な誤審試合を観て、気分が悪くなったのを、すっきりさせてくれた、とってもサッカーな好試合。トルコの素晴らしい技術やセネガルの驚異的な身体能力のすごさに、プロ・スポーツを観る楽しさ、喜びを再確認させてくれた。

 残念だったことは、ジダン、フィーゴ、ルイ・コスタ、ベロン、ベッカム、ラウルといったスーパー・スターがことごとくケガや体調不良をかかえて万全でなく、真のスーパー・プレイがあまり見られなかったこと。これらの選手達は、ヨーロッパの各リーグで大活躍した代償を払わされるかのように、早々に敗れ去り、クラブ・チームではまあまあの活躍だった、ブラジルのロナウドとリバウドは、逆にワールドカップで絶好調、見事優勝を勝ち取ったというわけだった。

 準優勝のドイツにはバラックをはじめ、何人か好きな選手がいたが、今回のチームはとても優勝に値する力にはまだ至っていなかったのが実際のところ。けが人も多く、ベスト・メンバーではなかったものの、GKカーンの活躍や対戦相手との運にも恵まれて勝ちあがった。でも、これが限界だったでしょう。(よりによって、決勝でバラック抜きじゃ、決め手がない。)ただ、4年後の下準備としてはとても良い経験になったはず。次回のドイツは怖そうだ。

 というわけで、ブラジルの優勝は順当な結果。それに、堅い守りを破るのは、最後は「個人」の力だ、ということを再認識させてくれたのがうれしいかな。ロナウド、リバウドといった天才が輝くのは、やっぱり楽しい。

 そして、日本と韓国。私は、今回の韓国代表の躍進と、それを爆発的に喜んだ韓国国民にとてつもなく嫉妬した。悔しくて悔しくて、たまらない日が続いた。やっぱり、勝たなきゃだめなのよ。負けたら、こんなにつらいのだ。それと、両国の違いもより明解になったように思う。韓国では、他の国の試合にあまり興味がない人が多く、席がガラガラの試合があったのに、日本ではすべて完売。おまけに例えば、イングランドの日はイングランドのユニフォーム、ブラジルの日はブラジルのユニフォームを身にまとって、それらの国を応援する人が大変多い。こういうことは、韓国ではなかなか理解しがたいことらしい。

 かく言う私も「サッカーファン」と称して、ポルトガル大好き、スペイン大好き、ドイツ大好きで、それらの国のチームについて、「語りたがり」であるわけで、これが日本人なのかな。そう言えば、音楽だって日本人は世界中の音楽について、いろいろ聴いてるし、くわしい人が多い。演奏するジャンルもいろいろだ。これって、自分がないって批判もできるけど、逆に何でも受け入れてしまう素晴らしさでもあるのでは。韓国人の「一途さ」と日本人の「寛容さ」っていうコラムを読んだことがあるけど、今回はそれを確認できたということか。

 それと、「テーハンミングッ」と「ニッポン」の違い。もし、両国代表の結果が逆だったら、日本では今回の韓国のように自然にナショナリズムが爆発して、「日本人として誇りだ。」とか「日本国に生まれて良かった。」なんていうコメントが一般の人から聞かれるのだろうか。はてさて、自分はそのようなことを言うだろうか、と疑問に思った。多分、韓国のような盛り上がりになる前に、「自主規制」が働いてしまうのではないかと思う。それは、ナショナリズムへのアレルギーを戦後、各自が植え付けられたからなのか。スポーツ・ナビのコラムで、宇都宮徹壱氏はこの件について、日本人の「業」だ、と書かれていた。私はそれに深く共感してしまう。だからこそ、韓国の「テーハンミングッ」の連呼に、何とも言えぬ違和感・嫌悪感を抱きながらも、一方でその自然なナショナリズムの発露をうらやましくも感じてしまうのだった。

 でも、ひょっとすると、この違いが勝負の世界では、ベスト4とベスト16という大差になって現れたのかもしれない。

 さて、7月からは、また新鮮な気分で、みんなお互いにがんばっていこうではありませんか。日本代表があんなに私達を楽しませてくれたのだから。
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by harukko45 | 2002-06-30 00:00 | スポーツ

 30日のワールドカップ決勝戦を前に、27日、私達は一足早く、我々の「決勝戦」をおこなった。ジュンコさんとジュンコ・バンドにとって、六本木スイートベイジルでのライブは、福岡・大阪と続いたクラブ・サーキット・ツアーの最終日であるわけで、ゆえに「決勝戦」に値するイベントなのだ。ここに至るまでの全8ステージ、いずれも大盛況で、内容においても充実した音楽体験をしてきた我々は、実に高いモチベーションのまま、ここまで勝ちあがってきた。もちろん、サッカー日本代表の活躍ともリンクして、ここ近年の中でも、最高の成績と思い出を残すツアーとして、これからも私達の記憶にとどまっていくであろうことは間違いない。

 ただ一つ気にかかったのは、この決勝戦に出場停止選手が一人いたこと。ドラムのウエちゃんは、24日からドイツに旅立ってしまったのだ。もちろん、演奏しにいっているのだが、前々からのスケジュールの都合とはいえ、いつものレギュラー・メンバーでのぞめないのは至極残念だ。がしかし、この日の我々は、決勝T1回戦で致命的な采配ミスをおかし、敗戦を招いたトルシエとは全く違い、どのような場面においても、的確な作戦・メンバー交代で集中を切らせず、最後まで戦い抜くことができるということを立派に証明した。

 ウエちゃんのかわりは、濱田尚哉君にお願いした。このコーナーをはじめからチェックしている方なら、もうご存じだろう。「ハマちゃん」再登場である。こういったチームが苦しい状況では、やはり経験豊富、百戦錬磨のベテランの力が絶対大事なのだ。それに、ハマちゃんは私達の音楽性と普段の粗忽さ、ふしだらな人間性のギャップを十分理解してくれている数少ないドラマーであり、その優れた適応能力と自己主張(自己のないミュージシャンは、どんな現場でも適応できない)で、もうずいぶん前から一緒にバンドを組んでいるかのような安心感を作り上げてくれるのだ。おかげで我々は、過度の緊張もなく、思う存分自分のプレイに集中することができたというわけだ。

 もちろん、そういった精神面の支えだけでなく実際のプレイも大絶賛に値するものだったのは言うまでもない。この日のハマちゃんは、守備の要としてセンターバックの役割をきちんとこなす(的確なテンポ、ビートを供給する)一方で、いざ攻撃のシーンでは、スペースを見つけると果敢に前方にドリブルで上がり、絶妙なクロスを何度もゴール前に蹴りだし、決定的なチャンス(各曲のダイナミクスの良さ、エンディングへ向かう勢い)を演出した。まさにその勇姿は、かつての西ドイツの皇帝ベッケンバウアーを彷彿とさせる「リベロ」(自由な人)であった。

 一方、他のレギュラーメンバーとっては、過去8回のステージの演奏で熟成した今回のレパートリーをマンネリ化せずに、リフレッシュさせる効果もあった。中盤の底で「ボランチ」(舵を取る人)として、常に好プレイを続け、みんなを鼓舞していたロクさんをして、「何曲かで、新しいビートを演奏できた。」と言わしめたのである。

 また、今回はサポーターの素晴らしさも特筆すべきことだ。とかく、東京のお客さんは割とおとなしく、妙に緊張感があるものなのだが、この日スイートベイジルに集まった満員の人達は、心底音楽好き、ジュンコさん好きのサポーターであった。聴いている人達が、楽しむことを素直に表現してくれることこそ、私達ミュージシャンにとっての最上の喜びであるわけで、そういった素敵なお客さんによって、こちらのより良いパフォーマンスも自然と引き出されていく。それらが、相乗効果となり、この日絶好調のフォワード、ジュンコさんが絶妙のボレー(唄のうまさ)とヘディング(誰にも真似できないハイ・トーン)から2点(!)をゴー〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ルしたのだ!どうだ、まいったか!

 この日良かった我々のシステムは、基本的にジュンコさんの1トップではあるが、時折見せた、両サイドからのゴトウさんとタマちゃんの攻撃参加による一時的3トップ状態や、サエコとアッコの2列目からの上がり、という変幻自在の超攻撃的姿勢が、実に効果的にきいて、ショウ全体を飽きさせず美しくまとめあげるのに成功したのだ。(曲のセット・リストがひじょうに良い流れを作ってくれていたこともその要因。)

 で、私?フフフフッ、当然、中田英寿的トップ下のポジションで、攻撃の起点となっているのは言うまでもない。また今回、自ら黒子的役割にまわり、そこで作ったスペースにボランチやバックを飛び込ませる、という渋い活躍もあったのであ〜る。(ちと自画自賛しすぎ?)

 ベンチの佐藤健監督も今日はすっかりご満悦。終演後、楽屋で我々に、「安心して『大人のステージ」』を観ることが出来た。」と言ってくれた。こう、ほめられちゃ、盛り上がるしかないでしょ!見事な優勝カップを手にしたジュンコさんを先頭に、私達は久しぶりに朝まで飲み明かした。しまいに私、とうとう正体不明の状態になってしまいました。もしかして、ご迷惑をおかけしたメンバー・スタッフの方、どうぞお許しを。でも、この経験は必ずや4年後に生きるはず。なんだと〜!だめだ、こりゃ。サッカー三昧もここに極まれり。音楽とサッカーがごっちゃじゃねえか。いい加減にしろ!そうそう、もうワールドカップもおしまい。そろそろ現実に戻らなくっちゃね。とにかく、みんなにアリガトウ!
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by harukko45 | 2002-06-30 00:00 | 音楽の仕事

 韓国がベスト4である。驚きである。

 この状況に至って今、正直に告白しよう。私にとって韓国の勝利は、ちっとも喜べず、そればかりか日本代表が敗れ去ったくやしさを、何処にどうぶつけていいのか、ここ数日困惑していたのである。ところが、その傷心の身にさらなる追い打ちをかけるように、我が国のマスコミは連日、「日本が負けたので、これからは共催の韓国をアジア代表として応援しましょう。」などとキャンペーンをはり、その戦いぶりを絶賛している。おまけに、「こうなったら、韓国に(決勝の地)横浜に来て欲しい。」などと発言するキャスター達をみるにつけ、ついに私の困惑は怒りに変わった。

 ふざけるんじゃない!日本のメディアの輩は、サッカーファンを愚弄している。私達は好きなチームを応援するのであって、マスコミから、とやかく言われてこのワールドカップを見るのではない!だいたい、サッカーにおいて日本と韓国は長年の宿敵であり、最も近いライバルなのだ。どこの世界にライバル・チームの応援をするサポーターがいるのか!韓国をりっぱなライバルとして認めるならば、このような「敵に塩を送る」ような行動こそ、彼らを侮辱し、また自らの誇りをも否定しているのだと考える。

 この裏には「応援するから、過去のイザコザはチャラにしてね。」「これで、憎しみの歴史から脱却して、共生の時代へと歩もう。」というような安易なメッセージが見え隠れしているようにさえ感じてしまう。今おこなわれているイベントは、ただのサッカーであって、政治じゃない。もし本当に、今度の共催が日韓の親善に役立っているなどと考えている連中が、このキャンペーンをはっているのなら、なんとこの国のメディアは子供っぽいのだろうか。

 もうすでに、韓国では「共催」の意味など消し飛んでいる。日本が敗れた瞬間、街頭の韓国サポーターからは喜びの拍手と歓声がわき起こったのだ。そして、相次ぐ劇的勝利に今、彼らの思いは「共催から生まれる日本との友好」などではなく、まさに「世界に誇るウリナラ(祖国)」ではないか。いや、それはそれでかまわない。むしろ、その方が自然なのだ。日本の中にある何とも言えぬ「軽さ」の方が、私には許し難い。そして、それを煽るようなマスコミ・メディアの思考停止な論調に対して、はっきりと「No!」を突きつけるのである!

 我々、サッカーファンはこれまで、ヨーロッパ・南米のサッカー一流国どうしの試合、そこにいるスター達を見て、「日本代表」のいないワールドカップを楽しみ、感動してきたのだ。だから、私はブラジルやポルトガルやスペインのサッカーが大好きだし、イングランドとアルゼンチン、ドイツの試合に興奮するのだ。これぞ「サッカー愛・サッカー文化」なのだ。もちろん、韓国に思い入れのある人、韓国サッカーを愛する人は、どうぞ韓国を応援して欲しい。しかし、他のサッカーファンは、自分の好きなチームを応援しよう。そうでなければ、「サッカー文化」はねじ曲げられてしまう。であるから、日本のマスコミは、ちゃんと「サッカー文化」を一から勉強して、もっと大人な主張を示して欲しい。

 さて、その韓国の試合について。

 確かに「最後まであきらめない精神力」「無尽蔵とも思えるようなフィジカルの強さ」、それに加えヒディンク監督の絶妙な采配には感服している。その最大の成果はイタリア戦だった。見事な采配、勝利だった。だが、スペイン戦は2-0でスペインの勝ちだった。まったくもってひどい誤審によって、得点は取り消され、スペインは敗れた。韓国にとっては、完全な負け試合を幸運にも勝利したのだ。

 今や、監督のヒディンクは、すっかり神のように崇め立てられている。「彼の言うとおりにしていれば、勝てる。」というコメントを聞くと、もはや「信仰」のように見えるのは、私だけだろうか?そして、その勢いで「横浜に行こう。」を合言葉に、今日のドイツも撃破し、決勝へ駒を進めるつもりらしい。しかし、私はもうテレビで「テーハンミングック」の絶叫を聞きたくない。今日で終わりにしよう。私の地元、横浜を真っ赤にして、ライバルの晴れ姿を祝うなどということは許し難い屈辱だからだ。よって、当然ドイツを応援する。私の好きなバラック、シュナイダー、カーンの大活躍で、ドイツが勝利し、韓国の夢は今日終わるのだ。
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by harukko45 | 2002-06-25 00:00 | スポーツ

 6月18日火曜日。6月5日に発売された、新曲「微笑むための勇気」のキャンペーンのため純子さん、マネジャーのツッチー、私(オザワ)の3人は朝9:20の新幹線に乗り、名古屋へと向かったのです。東京は雨に見舞われていたにも関わらず、さすが「晴れ女」を自称する純子さん、名古屋は雲一つない快晴でした。「太陽を背負って来た!」と豪語するだけのことはあります。(念の為…と東京から持参して来た傘が開かれることは一度もありませんでした。)

 レコード会社VAPの宣伝マン、宣伝ウーマンの2人と合流し、まずは名古屋市・栄の電気ビルC'sスタジオからの生放送、FM AICHI「マジカル・ジャンクション」に出演。観覧のお客様や外を歩く人達も、ジャパン・ブルーのユニホームに身を包んだ人の多かったこと…。そうです。その日はW杯決勝トーナメント、日本vsトルコの試合が行われた日です。

 「予選トーナメント第1戦→都内キャンペーン」、「第2戦→福岡ブルーノート本番中」、「第3戦→大阪ブルーノートリハーサル中」…と日本戦の日には必ずテレビの前にいることのなかった私達は、この日も名古屋キャンペーンだったのです。

 そして東海ラジオへ。「歌謡パーティー」(7月中OA予定)、「美味時間(うーまいタイム)」(6月30日OA)の収録。こちらはラジオの中継があるということで、ただならぬ雰囲気。緊張感が伝わってきます。収録が終わるともう2時半をまわっていました。朝から何も食べていない私達はお腹ペコペコ。「腹が減っては戦が出来ぬ!」という訳で、おいしい洋食を食べに、大通り公園に程近い繁華街へ繰り出しました。

 前回の試合で、飛び込んだサポーター多数という噴水のまわりには、キックオフ1時間前だというのに物凄い人・人・人。その風景を見ただけで、こちらの気分も高揚してきます。しかし、その後入ったおしゃれな洋食店は、その喧噪からはかけ離れ、静かな雰囲気。サッカー談義に花を咲かせつつ、名古屋名物(?)海老フリャーをいただいたのでした。

 お次はCBCへ。スタジオのあるフロアーに到着して早々、テレビではサッカー中継が始まりました!テレビの前に集まる人達を横目に、「朝からPON」(7月中OA予定)の収録と、小堀勝啓さんの「心はブギウギ」の生放送。小堀さんと純子さんは同じ北海道出身ということもあり、北海道弁も飛び交う楽しいひとときとなりました。しかし、スタジオから出ると、トルコが先制点を上げているではありませんか!ん〜まだまだ大丈夫。テレビに見入っている人々に、私達の分まで応援を託し、中日新聞社へ。

 途中の移動のラジオもサッカー中継にしてもらい、ソワソワドキドキしながら到着。新聞社のロビーには、幸か不幸かテレビはなく、落ち着いて取材に挑めました。取材終了と時を同じくして試合も終了のはず…。いちばん早い情報を求め、私は東京の事務所に電話をしました。「どうだった?」、「負けちゃいました…」、「そっか、負けちゃったか…」。肩を落としつつNHKへ。

 NHK-FM「FMトワイライト」の生放送前。スタジオのテレビで、ハイライトシーンと選手・監督のインタビューを見つつ、心無しか言葉数が少なくなっている。その日の番組で流した「微笑むための勇気」は、日本代表選手とサポーター達にも捧げられました。4年後に向けて、私達に出来ることは「忘れない」こと、そして「あきらめず立ち向かう勇気を持つ」こと。

 VAP名古屋営業所で共同通信社の取材を終え、帰路に着いた私達は新幹線車内で、今日の仕事を終えた自分達と日本代表選手に、小さくおつかれさまの乾杯をしました。そして、まるで日本のサッカー熱を象徴するかのように肌寒くなった東京に着き、長い1日は終了したのでした。

 新幹線を降り、迎えの車が走り出して数分、韓国が同点ゴールを決め延長戦に。「よし家に帰って、アジア代表となった韓国を応援するとしますか!」。いつでも前向きな「チーム大橋」隊長の純子さんなのでした。
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by harukko45 | 2002-06-21 00:00 | 音楽の仕事

【ベンチがアホやと野球(サッカー)がでけへん!】イタリア編

 6月18日の韓国対イタリアは、今大会屈指の試合として歴史に残るのだろうか?確かに、ヒディンク監督の勇気ある采配に、見事に応えた韓国選手達の素晴らしさは絶賛に値する。がしかし、イタリアのどうしようもない試合運びが、自ら敗戦を招いたことも事実なのではないか。イタリアのトラパットーニは名将の誉れ高い監督だが、この試合では時代おくれの「カテナチオ」(ゴールにカギをかける)采配で、墓穴を掘ったのだった。もはや、守ってばかりで試合をコントロールすることなど不可能な時代なのだ。

 かねてから、イタリアは守りの堅さを売りにしていたが、3大会連続のPK戦敗退(90年大会・準決勝、94年・決勝、98年・準々決勝)で、「守りがいくら強くても、結局点を取らなければ勝てない。」という反省がおこなわれた。また近年、クラブ・チームのレベルにおいても、スペイン、イングランドなどのチームの後塵を拝するようになり、「攻撃的指向」に切り替えねばという気運がわき起こってきていた。

 そんなおり、代表監督に抜擢されたトラパットーニは、今まで誰もやらなかった、トッティ、デルピエーロの二人を組ませる攻撃的布陣でヨーロッパ予選を圧勝し、楽々本戦出場を決めた。「攻撃的なイタリアの誕生」に世界のサッカーファンは驚き、今大会での活躍を期待させたのだった。ところが、いざ本戦になった途端、監督はそれまでの3-4-1-2のシステムから、イタリア伝統の4-4-1-1という守備的布陣に逆戻りしてしまった。おかげで、「ファンタジスタ」デルピエーロはベンチに引っ込まされてしまったのだ。何たることか!これが、イタリア流なのか?またしても1点取るまで、ガツガツやって、いざ1点取れたら、守りまくって試合自体を殺してしまう戦法の復活。この裏切りはマフィアのお国柄か?この時点で、私はイタリアを応援することをやめた。

 イタリア本国でも、たくさんの批判がまきおこったらしいが、初戦に圧勝したために楽観ムードがただよった。ところが、2戦目のクロアチアに「カテナチオ」は無惨にも破られ、3戦目もメキシコにリードされ、絶対絶命な状態に追いつめられた。さて、この段階にいたって、さすがの私もフランス、アルゼンチンに続いてイタリアまでいなくなっては、ワールドカップではなくなってしまうじゃないか、という危機感を感じ、誰かイタリアを救ってくれ!と願う始末。その願いは通じ、それまでほされていたデルピエーロが後半登場、試合終了直前に同点ゴールを決めたのだ!さあ、トラパットーニさんよ、やっぱデルピエーロとトッティにビエリの3人の前線で戦う方が、見てる方も楽しいし、強いと思うよ。だから、お願い。決勝Tに入ったら、せこせこした「カテナチオ」はやめて、堂々と横綱相撲してね。

 そして、18日韓国戦。スタートは私の期待どうり、デルピエーロとビエリの2トップ、その下にトッティという布陣。前半すぐにビエリの得点、その後の雰囲気から2点目も十分期待できた。が、何たることか!!後半15分で、デルピエーロとガットゥーゾ交代。嘘でしょう!またしても「カテナチオ」。1点守るつもりか。これがイタリア、これがイタリア。

 しかし、サッカーの神様は愚かなイタリアに微笑むはずもなし。試合終了間近に同点にされ、延長戦ではトッティ退場によりPK戦狙いで益々守りまくり。だが、気迫にまさる韓国の攻めにずっと耐え続けられる精神力は彼らには残ってなかった。イタリアから言うと「テジョンの悲劇」は自ら招いた当然の結果だった。デルピエーロをかえずに、2点目を狙っていけば、イタリアの勝ちだったろうと思う。少なくとも、あんな惨めな敗戦を見ることはなかった。たとえ交代するにしろインザーギなどのFWを投入すべきだった。この日、名将トラパットーニは自らの栄光の系譜に大きな汚点を残した。

【ベンチがアホやと野球(サッカー)がでけへん!】日本編

 同じ18日、日本はトルコとの戦いに勝てるはずだった。当然勝利し、次のセネガルにも勝てれば、準決勝でブラジルかイングランドと戦うはずだった。私はそう思っていた。だって、こんなチャンスは二度とないのである。この組合せの幸運、ホームの利をいかさずに、いつ栄光に近づくというのか。

 確かに、今の日本代表は素晴らしいチームに成長した。戦前の心配など見事に吹き飛ばし、私達におおいなる幸福、熱狂、感動をもたらしてくれた。それについては、トルシエ監督に感謝している。彼の指導のもと、若くて才能ある選手たちが、ぞくぞくと登場し、世界に堂々たる戦いぶりをみせてくれた。小野、稲本、中田浩二、高原、小笠原らは3年前のユース選手権で準優勝。この世代に中田英や中村、森岡ら加えたシドニー・オリンピック・チームはベスト8。さらに名波、森島、西澤らとの融合により、アジア・カップ優勝。そして、さらに鈴木を加えて、昨年のプレ・ワールドカップであるコンフェデレーションズ・カップ準優勝と、日本代表を応援することによってもたらされる喜びは多かった。

 しかし、時折見せるトルシエの迷采配が、不安の種であったことも言わねばなるまい。一例をあげると、シドニーでの準々決勝の対アメリカ。高原の逆転ゴールで2-1として、勝ちは目前だった。後がないアメリカは死にものぐるいの猛攻をしかけてきた。この時、フレッシュな選手交代をすることで、守り抜くこと、あるいは前がかりになった敵の裏をとってカウンターでとどめの3点目を取ることが可能に見えた。が、トルシエは全く動かず、日本はアメリカの圧力についに屈し、同点にされてしまった。その後、PK戦までもつれたあげく、敗退した。勝てる試合だった。試合後、インタビューで彼は「チームが勝っているときに、動く必要はない。だから、メンバーの交代は考えなかった。」と発言していた。

 では、今回のトルコ戦。それまでの3戦では完璧な采配で、私はトルシエに感動していた。選手だけでなく、監督もこの大舞台で進化しているのか!と興奮していたのだ。だから、さして調子がいいとは思えないトルコに対しても、自分達のサッカーでのぞんでいけば、十分勝てると思っていたのだ。ところが、突然の「殿のご乱心」である。彼はいつ心変わりしたのか?「チームが勝っているときに、動く必要はない」のではなかったか。聞くところによると、トルコの3バックの右側(日本の左側)が弱いから、そこを突くために小野の前にアレックスを配したという。しかし、アレックスのFW起用は今まで一度も試されたことがなく、またもう一人の西澤は、約1ヶ月試合から遠ざかっていた選手である。柳沢がケガでもしていたというならともかく、何故それまで調子のよかった鈴木、柳沢でいかなかったのか、「信じられない」が率直な気持ちであった。

 それに、試合が始まってみたら、なんとトルコは4バックでのぞんできていて、アレックスの前にはスペースなどなかったのだ。おまけに、今まで柳・鈴木の献身的な前線からのプレスによって、日本はリズムをつくってきたのに、西澤ひとりにすることで、プレスがかからなくなって、トルコのディフェンダーは楽に構えることが出来た。そして、トルコはほとんど攻撃してこなかった。なのに、おかしな布陣でのぞんだ日本は小野も稲本もアレックスとかぶってしまい、自分のポジションを見失ってしまった。おかげで、今までと違う日本チームがそこにはいたのだった。

 ビハインドで迎えた後半、アレックスと稲本を鈴木と市川にかえて、今までどうりのシステムに戻したが、それでは前半の45分は全くの無駄になってしまったというわけか。結局、日本らしい戦いをやっと後半みせたが、なんとも後手後手の采配に振り回された日本には追いつく気迫がなかった。

 何故、いつもの布陣で戦わなかったのか?それで相手の強さに屈するなら、負けても納得がいく。しかし、こんな中途半端な試合ぶりでは到底満足できない。これではドラマがないじゃないか!指導者としてのトルシエには敬意を表するが、勝負のかかったときの戦略家としての資質はやはり物足りなかったと言わざるをえない。同じ日の夜、対照的に韓国のヒディンク監督は、「失うものは何もない。」と、リスク覚悟で今までどうりの攻撃的姿勢を貫き、勇気ある采配をみせた。そして、選手達は「勝つ」ことへのすさまじい執着、気迫を前面に出して、見事に奇跡を起こした。
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by harukko45 | 2002-06-20 01:00 | スポーツ

 2002ワールドカップもベスト8が出そろい、終盤にさしかかってきたので、これまでを振り返って私なりの感想をまとめてみることにしたい。

【ベンチがアホやと野球(サッカー)がでけへん!】フランス編

 いくら素晴らしい選手を集めても、それを束ね、一つの目的(優勝)に向かわせるためには、監督の指導力・カリスマ性、そして戦略が必要なのは言うまでもない。が、フランス代表監督・ルメールはこの4年間、有能な選手の才能におんぶにだっこで、自らは何もしてこなかったことを本番で露呈してしまった。彼は、4年前の優勝監督ジャケの下、コーチとしてフランスのワールドカップ初優勝に貢献した人物だったが、監督就任後は、そのチームをそっくりそのまま引き継ぎ、ほとんどいじくらなかった。戦術・システムにおいても4年前と大差なく、つまり全く進化の止まったチーム環境だった。

 一方、選手達はこの4年間、それぞれヨーロッパ各国リーグの一流チームの主要選手として大活躍し、「強いクラブにはフランス人あり」の公式を確立した。その実力は2000年のヨーロッパ選手権優勝で実証され、フランスの栄光は永遠のように思えたのだった。そこに、「驕りと慢心」があったのでは?例えば、ディフェンスの老齢化問題は?、引退したキャプテン/デシャンの後継者探しは?、エース/ジダンのバックアップは(その筆頭、ピレスの負傷欠場は痛かったにちがいない)?等、問題はあったのに何も解決されなかった。その間、他の国はフランス・サッカーを研究していたのだ。

 そして、今回、ジダンが負傷欠場という危機にあっても、他の選手のポテンシャルの高さを考えれば、それでも勝ちあがって当然なのに、実際はジダン抜きでは何もできない集団に落ちぶれるほど、モチベーションが下がってしまっていた。前回大会ではジダン抜きのチームでも、集中力を失わず、苦しみながらも2試合を勝ち、ジダン復帰後は優勝にばく進したというのに、今回の非常状態において、何も手が打てなかった監督の責任は大きい。そして、そのツケは「一勝できず、一点も取れず」という最も惨めな結末となった。まさにナポレオンの没落であった。

【ベンチがアホやと野球(サッカー)がでけへん!】アルゼンチン編

 今大会のアルゼンチンは大変前評判が高かった。優勝候補の筆頭にあげる人も多かった。確かに南米予選での圧倒的勝利をみれば当然だし、選手も世界各国のリーグで活躍するスターばかりである。当然、その「史上最強チーム」を作り上げた、監督のビエルサも高く評価されていた。選手自身も「当然優勝!」を口にしてはばからなかった。

 が、初戦のナイジェリアにセット・プレーから1点しか取れず、なんとか競り勝った時点で、その攻撃力・システムに修正を加えるべきだった。簡単に言えば、バティストゥータ(あるいはクレスポ)の1トップから、バティ・クレスポ併用の2トップに変更することを試して欲しかった。これだけの選手の集団ならどのようなシステムでもすぐに対処できるわけで、従来の方法がうまくいかないのなら、果敢に修正を試みるべきだ。

 ところが、監督は意固地なまでに自分の戦術にこだわり続け、最終戦で絶対勝たねばならない局面においても、自分を押し通した。しかしその結果が、1次リーグ敗退という、誰もが予想しなかったことが起きてしまったのだ。未曾有の経済危機に苦しむアルゼンチン国民の失望は大きかったろうが、あのバティが泣いている姿には、私も心を動かされた。経済危機の影響で、アルゼンチンのサッカー協会はビエルサ監督に給料未払い状態であったらしいが、まさかその腹いせではあるまい。

【ベンチがアホやと野球(サッカー)がでけへん!】ポルトガル編

 ポルトガルには、世界ユース選手権で2大会連続優勝した選手達が揃っている。サッカー・ファンはその世代を敬意を込めて、「ゴールデン・エイジ」と呼ぶ。しかし、その「ゴールデン・エイジ」達は、不幸にもワールドカップとは今まで縁がなかった。それは、「美しく、楽しい」サッカーを目指すため、ぎりぎりの勝負に勝てず、いつもヨーロッパ予選で涙をのんでいたのだ。が、それぞれが各国の一流リーグのエースとして活躍することで、じょじょにたくましさを身につけ、「美しく、楽しく、強い」サッカーをつくりあげた。その成果は2000ヨーロッパ選手権でのベスト4でしめされ、国や民族を越えた多くサッカーファンを驚喜させた。

 だから、このワールドカップ登場にはものすごく期待し、胸をふくらましていたのだ。なにせ、フィーゴ、ルイ・コスタにとって最後の大会になるだろうから。ところが、いきなりのアメリカ戦で大失敗をやらかした。まさかの前半で3失点。確かにアメリカは怖いチームだ。が、しかし、冷静に試合に入っていけば、彼らの実力からしてあり得ない序盤だった。アメリカをなめていたのか?はじめてのワールドカップに緊張していたのか?それでも、後半、本来の力を出し始め、2点取り、追いつくのは時間の問題と思えた時、監督のオリベイラはルイ・コスタにかえて、FWのヌーノ・ゴメスをいれ、ただのパワー・プレイの戦術にしてしまった。結局、この選択は裏目に出て、引き分け可能の試合を負けてしまった。実に愚かな交代だった。

 2戦目のポーランド戦、ルイ・コスタの大活躍で圧勝し、最後の韓国戦に勝てば1次リーグ突破だったのだが、なんとオリベイラはルイ・コスタを先発させなかった。おまけに、韓国のあまりのツブシにきれた、ジョアン・ピントが報復してレッドカード退場、後半にはいってベトが退場で9人になった時点で、もはやルイ・コスタを投入することができなくなった。11対9になった直後の韓国の先制で、ポルトガルの夢は終わった。その後のフィーゴひとり獅子奮迅のガンバリもおよばなかった。なぜ、最初からルイ・コスタ/フィーゴの二枚看板を使わず、フィーゴを見殺しにしたのか?もうちょっと冷静に試合を運ぶようコントロールしていれば2人の退場者を出さずにすんだのではないのか?

 とにかく、オリベイラの采配ミスにより、私をはじめとする「美しいサッカー」を指向する人々の希望は無惨にも破られた。ポルトガル「ゴールデン・エイジ」はその素晴らしさをほとんど我々に披露することなく極東を去った。彼らが期待を裏切ったため、今大会の最大の花がなくなった。
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by harukko45 | 2002-06-20 00:00 | スポーツ

 6月13〜14日、大阪ブルーノートでのライブの真っ只中、日本代表はワールドカップ初の決勝トーナメント進出を決めてくれた。私達は14日のリハーサル終了後に、ホテルでTV観戦し、その瞬間に立ち会える幸運を得た。その地も同じ大阪、ジャパン・ブルーにブルーノートと、とにかく何か縁めいた気分でいたのだが、この喜ばしい時間を共有できた幸せを十二分に味会わせてもらい、我らが代表におおいに感謝したいのである。

 もちろん、そのパワーを私も得て、2日間・4ステージをしっかり、こなすことができたと思っている。先週の福岡でのいい流れをそのまま引き継いで、この大阪でのライブは、より曲一つ一つがこなれてきて、ある意味、リラックスした良さにつながったのである。

 例えば、‘微笑むための勇気’は、もう前からのレパートリーと比べても遜色ないクオリティであると断言できる。特にイントロのゴトウさんのソプラノ・サックスや後半のウエちゃんのドラミングには、ライブならではの「らしさ」が出てきて、レコーディング・バージョンの精密さに、よりアグレッシブなシーンが加わってきたのだ。この曲は、近年の作品の中での自信作、最高作としての風格を、これからどんどんと付けていくに違いない。え、ちょっと大げさですか。いやいや、良いものは良い。素直に自画自賛することも大事。いつまでも、最近の日本人特有の、「謙遜の美徳」を「自虐的転換」する悪しき傾向は、もうやめましょう!そして、もっと自分をほめましょう、おまけにみんなもほめましょう。自分に自信を持ちましょう、みんなも自信を持ちましょう!・・・なんて、これもワールドカップ効果なのかな?

 そんなこんなで、我々のクラブ・サーキット・ツアーも、あとは27日・東京の「スイートベイジル」を残すのみ。このいい状態のまま、ラストを飾りたいと思っているし、そのモチベーションも高いのだった。そして、その間にサッカー日本代表も決勝Tを勝ちあがってくれれば、言うことなしだったのだが、、、、。

 18日。何かが、一つ切れてしまっていたようなムードだった。単純に言えば、決勝T進出でノルマ達成、あとはお祭り・・そんな気分。決勝T一回戦、対トルコ。何処か集中していないような立ち上がりで、開始12分、セットプレーで失点。その後、攻めまくるもののゴールを揺らせず、敗退。何じゃコリャ?この試合は不満が残る。不完全燃焼である。トルコはそれほどの出来ではなかった。逆に日本を意識して引き気味で、ほとんど攻めてこない。何も怖がるほどの相手ではなかった。いや、その前に日本の方がおかしな手を打っていたではないか。西澤、アレックスの先発発表には正直おどろいた。しばし、ポカンとしてしまうほどの驚きである。グループリーグで良かった流れをそのまま引き継いで、柳沢、鈴木の2トップを先発させるのが得策ではないのか。何で、この期に及んで実験する必要があるのか?そして、その心配は的中し、ぎくしゃくしたノリで、なんか重いボールさばき。集中をかいた凡ミスの多さ。そんな流れの悪さで、あっという間の失点も一瞬マークをはずして、相手をフリーにしてしまってのもの。たった一本のコーナーキックで一点取られて敗れるなんて!

 おまけにビハインドで迎えた後半、攻撃しなければいけないのに、なぜかアレックスも稲本もおろしてしまった。これには、ますますわけがわからん!常に「戦う姿勢」を選手に求めてきていたトルシエは、最後の試合で自ら「戦う」ことに執着していないようではなかったか。この数日間で監督・スタッフ・選手の間に何があったのか知らないが、テレビ画面の向こうから前の試合のような気迫もエネルギーも感じられなかった。

 実はこれからがワールドカップの真骨頂が見られるはずだった。これからが本物のワールドカップなのだ。いつだって、名勝負として歴史に残るのはこれからの試合なのだ。決勝Tに入ると、それまでのリーグ戦と違い、食うか食われるか、やるかやられるかのほんとうの勝負、それを日本には一つでも多く経験して欲しかったのだ。なのに、決勝T初進出をあんなにも喜んだわずか4日後、敗れ去る時の大きな「喪失感」をこんなに早く味わうことになろうとは。

 思えばワールドカップで最終的に歓喜の夢に浸り続けられるのは一カ国しかない。どの国のチームも優勝しないかぎり、必ず敗れ、その「喪失感」にさいなまれる。そして、その「くやしさ」を4年間引きずっていくのだ。8年前のアメリカ大会決勝戦、イタリアのロベルト・バッジョは、PKをはずし、ブラジルに敗れた最大の戦犯として、国中の非難を浴びた。4年前のフランス大会、イングランドのベッカムはアルゼンチン戦でのレッドカード退場を非難され、「10人の勇者と1人の愚か者」としてメディア・国民から揶揄された。しかし、彼らはその屈辱を4年後に晴らすべく戦って、勝ちあがっていった。(ベッカム率いるイングランドの戦いはまだ続いている。)

 だから、我が日本代表が敗れた今、「感動をありがとう」などと甘っちょろいことを言うんじゃない!だいたい、この国の連中は人生をナメすぎなんだ!何が「感動」だ。「夢をありがとう」だ。ふざけるな!いっつも、こんな程度で満足してるから、肝心な時に勝てないんじゃないか。くやしくてたまらん。その後、韓国のすさまじい勝利を見せつけられて、益々くやしさがこみ上げてきた。あ〜、今日の韓国のイタリアに対する堂々たる戦いぶり、そして見事な勝利に比べて、日本には明らかに緊張感がなかったし、戦略・戦術も未熟であったことを認めざるを得ない。であるから、日本のサッカー協会、関係者、もちろん選手、私達サポーターも今回、なぜこの程度の成績で終わったのか、しっかり総括し、新たな強化に早速のぞんで行かなくてはならないのだ。とにかく、この「くやしさ」を糧にこれからは生きていく、少なくとも私は。
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by harukko45 | 2002-06-18 00:00 | スポーツ

 6月9日〜10日、私達は、福岡ブルーノートでライブをおこなった。二日間4ステージ、いずれのセットでも素晴らしいお客さんたちのおかげもあって、充実した時間をみなさんと共有できたのではないかと思っている。約1年半ぶりの福岡ブルーノート出演、去年のいいイメージを持っていた私ではあったが、若干の不安もなかったわけではない。なぜなら、初日の9日の2ステージ目は、ワールドカップの日本対ロシア戦と重なっていたからだ。東京の繁華街でも、日本戦の日は閑古鳥が鳴くという状態で、はたしてお客さん達は集まってくれるのだろうか、という心配も無理からぬこと。そりゃ、日本代表を私も応援したいが、かといって本業のステージが盛り上がらないのでは本末転倒になってしまう。そんな思いも心の片隅におきながら、我々はサウンド・チェック、リハーサルをこなしていった。

 そして1回目のステージ30分前、ホテルから会場に戻った私は、満員のお客さんにすっかり感動し、興奮した。いや、我らが「大橋純子」の価値を冷静に考えれば、これはあたりまえなのかもしれないのだが、それでもすごくうれしかった。喜び勇んで、楽屋にかけ込んだ私は、みんなに「すごい、すごい、満員、満員!」と、まくしたてていた。でも、他のメンバーはもう少し落ち着いていて、「なんだ、俺だけ舞い上がってるのかしら?」でも、もうすぐ試合(演奏)開始、テンション上げてこ!上げてこ!

 さあ、18時キックオフならぬ、ステージ・スタート。オープニングは‘シンプル・ラブ’である。この曲はセット・リストのどこにおいても有効なユーティリティ・プレイヤー、我々にとって実に貴重な戦力だ。今回、頭から使うことによって、聴き手、演奏家両方とも楽に入っていくことに成功した。

 続いて、私の大好きな‘ビューティフル・ミー’。ほんとに噛めば噛むほど味がでる、まさに名曲中の名曲だが、ここでは今までのアコースティックな表現から、より前向きな力強さを加えたつもりだ。それで、リズムもソウルフルな雰囲気が出て、スケールが増したように思う。なかなかのグッド・パフォーマンス!

 そして、華麗な中盤を彩るのは、‘たそがれマイラブ’‘A Way’‘Dear Summer’‘シルエット・ロマンス’。この時点で、おわかりいただけると思うが、今回の戦術は「しっとり系」。つまり、リズムやノリで前半から押していくのでなく、ジュンコさんの唄をじっくりと味わっていただく、これが意図なのである。だから、基本的にバラードものがならんでいる。ちなみに‘たそがれマイラブ’は新録の通称「モカ・ジャバ・バージョン」、60年代のセルメン風ボサノバでお贈りいたしました、ハイ。

 さて、ここから後半戦、やっぱ攻めにいかなきゃ勝てません。よって、‘Izm’(2回目は‘Don't Think Feel It’)‘サファリ・ナイト’‘ペイパームーン’と、見事なカウンター攻撃を繰り出したわけである。前半の「しっとり系」の戦術により、落ち着いた大人のムードに浸っていたお客さんは、ここで立て続けに強烈なシュートを食らって、3失点となるのであった!

 ステージ最後は、このライヴ・ツアーのメイン・テーマ、メイン・チューン‘微笑むための勇気’だ。もちろん、新曲ゆえの初お披露目。うまく出来るだろうか、ちゃんと伝わるだろうか、との心配も、曲が始まってすぐに、それがたんなる取り越し苦労にすぎないことがわかった。「これは映画だ。」、シンセのコードとソプラノ・サックスがからむイントロから、ジュンコさんの歌い出しの心地よさまでで、私自身、鳥肌が立つほど、この曲にしびれてしまった。映像的なサウンド・・これこそ‘微笑むための勇気’を表現する重要なポイントなのだが、各メンバー、しっかりと意図を把握して、素晴らしい演奏に終始してくれていた。お客さん達も、じっくり楽しんでくれた様子。なぜなら、終わってからの拍手がすごかったのだ。あ〜、うれしいかぎり。我々はオウン・ゴールで失点することなく、無事守りきって白星を勝ち取ったというところか。

 そして、2ステージ目。まさに、日本対ロシア戦まっただ中にもかかわらず、ほぼ満杯のお客さんには感謝感謝であります。それに、我々とともに過ごすこの時間を大いに楽しもうとする、素晴らしい姿勢には感服した。もちろん、これに刺激を受けた私達も1回目同様盛り上がっていったのだった。この時、私の頭には、サッカーのことなどなく、すっかり音楽に集中できていた。(ホントに!!)すると、やはり神様は見ていて下さる。‘微笑むための勇気’が終わって、熱烈なアンコールに応えてステージに再度上がった我々に、お客さんから「日本が1-0で勝ったよ!安心して。」との声。なんて、気の利いたプレゼント!充実した音楽を共有できた喜びに加え、我が愛する日本代表が初勝利したという喜びが相まって、みんなの感情が爆発したことはいうまでもない。会場全員で「ニッポン・チャチャチャ」のコール、そして、日本代表の栄誉を讃え、もちろんこの日集まってくれたみんなに感謝して、ジュンコさんは‘マイ・ラブ’を熱唱した。

 こうして、ジャパン・「ブルー」に身を包んだ誇り高き日本代表と、福岡の「ブルー」ノートにおける我々は、しっかりとリンクして、とてつもない感動の夜を体験することができたのだった。ヤッタゼ、ニッポン!
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by harukko45 | 2002-06-12 00:00 | 音楽の仕事

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