ジョン・レノン・スーパーライヴ2008の詳細(6)
2008年 12月 26日
Bonnie Pinkさんとの競演を終えて、ドラムの古田君以外のメンバーはひとまず休憩で、フジファブリックの登場。
彼らは80年代生まれのメンバーなのですね。しかし、ちゃんと60,70年代の音楽への理解も深い演奏ぶりで、ちょっとしたこだわりもなかなかニクイ感じだった。何となく、ビートルズの後に登場したピンク・フロイドって雰囲気もあったなぁ。やった曲がサイケ時代の大傑作"Strawberry Fields Forever"だったせいもあるかな。
ところで、この"Strawberry Fields Forever"はアルバムでは 「Magical Mystery Tour」に収録されているが、元々は「Sgt.Peppers」のためにレコーディングされたもの。後でジョージ・マーティンがシングルのために"Penny Lane"とこの曲をアルバムから外したことを後悔したそうだが、もし予定通りにこの2大傑作が 「Sgt.Peppers」に入っていたら、それはそれはとんでもないアルバムになっていたのは確かだし、現在のように「Sgt.Peppers」の評価ががた落ちってことはなかっただろうな。
それを言い始めると、「White Album」だって"Hey Jude"と"Revolution"が入ってないし、「Revolver」に入らなかった"Rain"も。(これらの曲は「Past Masters Vo.2」に収録。おかげで、このアルバム未収録曲による企画盤は強力なベスト・アルバムになってしまった!)
続いて、スーパーライヴではもう常連と言えるLOVE PSYCHEDELICO。今回はバンドでなくKumi&Naokiの二人のみで登場。彼らだけでやった"Oh Yoko!"ではKumiさんがマンドリンを弾きながらカントリー色強く歌ったのがカッコよかった。個人的にもここ数年カントリー系は注目だったので、彼女の歌がこれほどカントリーぽいニュアンスに富んでいるのには驚かされたし、楽しかった。
そしてもう1曲、我々が加わっての"Watching The Wheels"はジョンのアコースティック・ギターのみの弾き語りによるバージョンをベーシックに、Naokiくんがアレンジしたもの。スタジオでのリハーサルの時点で、彼には目指すサウンドがしっかりと見えていて、我々はその指示にしたがって演奏していけばよく、二人でシンプルに始まったところに、じょじょにバンドが加わって、最後はジャムのように盛り上がっていくという流れになった。
全体としては、ものすごくザ・バンドの初期のようなサウンドになりました。そういえば、「Acoustic」におけるジョンの歌は完成版の「Double Fantasy」とは全然違うモロにボブ・ディラン調だったし。個人的にもかなり好みな感じでありました。
この曲でもKumiさんのボーカルが光った。こんなにカッコよくカントリーやアメリカン・フォークの感じを出せる人って日本にはなかなかいないんじゃないかな。うーむ、今後も要注目。
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