サカイレイコ/青い部屋

 昨夜は4月以来のサカイレイコさんのワンマン・ライブで青山の「青い部屋」で演奏してきました。相変わらず、このライブハウスはエグイなぁ。妖気が漂うとでも言いますか。不思議な空間ではあります。

 で、久しぶりにレイコさんとピアフをはじめとするシャンソンの名曲と対峙してきたわけですが、その演奏の大変さ難しさはひとまずおいて、やはりそれぞれの曲の深さにあらためて強く感動させられた夜でした。そして同時に、個人的にはかなり落ち着いて、この難曲達を最後までやりきれることができたのが、心の底からうれしかったのでした。こういう機会を与えてくれたレイコさんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 思えば昨年、レイコさんのデモ・レコーディングでお会いしてから約1年で、私のようなものが伝説のシャンソニエである「青い部屋」で、ピアフの名曲の伴奏をするようになるとは思ってもみませんでした。正直、こういう曲はクラシック畑の人がやるものだ、と勘違いしていましたし。
 しかし、よくよくピアフの音楽を聞き込むほどに、ヨーロッパ音楽だけでなく、スウィング・ジャズやカントリー・ミュージック、また彼女が公演旅行で訪れたラテン・アメリカの音楽からも素材を持って来たミクスチャー音楽であったことは明白。それに元々の土台としてのヨーロッパ音楽も、いわゆる高尚なクラシックというより、場末の酒場で聞こえてくる音楽や下品なダンス・ミュージックなのです。

 そういった意味では、私を始め、ギターの有田くんや今回初参加のベースのワカヤマくんといった門外漢を使うことによって、レイコさんとしてはありきたりの(日本における)シャンソンのイメージから脱して、革命的なピアフの音楽に潜むエネルギッシュでダンサブルな部分を取り戻そうとしているように感じられるのでした。
 彼女があえてフランス語で歌うのも、元々の「ノリ」を引き出すための大事な要素だと思います。

 さて、現実にはまだまだ我々の演奏はそのような理想には届いていませんが、それでもじょじょに何かが見えて来たように、少なくとも私には思えて来ました。今年はオリジナルへの強いリスペクトから、それを尊重する演奏を心がけたところ、逆に普段行われているシャンソンのパフォーマンスがオリジナルからかけ離れたものであることに気がつきました。
 そして、来年はオリジナルへのリスペクトを抱きながらも、もう少しアグレッシブにアレンジを加えて、現代的なサウンドを取り入れていこうと思います。また、彼女自身のオリジナル曲と、シャンソン曲の一体感ももっと強めていきたいと考えます。

 来年2月の南青山マンダラでのワンマン・ライブがそれらの始まりになればと思っています。
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by harukko45 | 2008-12-19 16:15 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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