安倍なつみAngelicツアーの詳細(2)

 詳細(1)からの続きです。

 最初のMCをはさんで、

m4.恋の花
 私はこの曲、今年の3月にアヤカさんと石川梨華さんのガジュアル・ディナーショウでバックをやらせてもらった時に、そのオープニングで演奏しました。その時はほぼオリジナルにそった形でやったのですが、その本家であるなっちさんは、ここ最近のアコースティック・バージョンでやっている方向性でまとめてほしいとの要望でした。

 なので、全体の構成はアコースティック・バージョンに準じています。が、徳武さんにはアコギでなく、より彼の素晴らしさが生きるエレキ・ギターを弾いてほしいので、全体のサウンドは16ビートのAOR的なアプローチになっていきました(アコギ・バージョンは8ビートのフォーク・ボサ風)。
 テンポも最初はアコギ・バージョンに準じたので、もっと遅かったのですが、前のコーナーからの流れもあって、じょじょに速くなりました。とは言え、オリジナルほどパキパキした急速調にはなりませんでしたが。いわゆる「速すぎず、遅すぎず」は微妙な感覚ですし、今回のアプローチはシンプルでありながら、各自のグルーヴ感が合わないとダラダラしてしまうので重要なポイントでした。特に私のイントロから、なっちさんとの二人の部分がしっくりこないと減点になってしまうのでした。
 ツアー序盤では少しその傾向がありましたが、どんどん良くなっていったと思います。

 それと、「フルートを是非」という要望に応えて、ゴトウさんをフィーチャアしましたが、これが予想以上に効果を上げてくれました。予想以上というのはゴトウさんというプレイヤーが、良い意味で「裏切ってくれる」演奏をするからでした。何をしでかすかわからない、彼のヤンチャで常に挑戦していく鋭い感覚が、バックのこちらにもワクワク感を呼び起こしてくれるのでした。
 特に最終公演では片足を上げて吹いていたそうじゃないですか、気合いが入っていたんでしょうが、それじゃジェスロ・タルのイアン・アンダーソンじゃないの!うーむ、その映像がDVDに収録されることを期待しましょう。

m5.ひとりぼっち
 これは名曲ですね。正直、CDで聴くよりも実際に演奏してみて、その深みと良さに気づかされました。徳武さんがエレキを弾いていたので、この曲だけオケを使っていたのか、との問いがありましたが、印象的なアコギ・サウンドのアルペジオは私がシンセで弾いていました。実際にオリジナルもシンセによる打ち込みだと思います。
 で、とっても大好きな曲ではありますが、これもイントロからしばらくはボーカルと二人だけなので、やはりそれなりのプレッシャーを感じてしまいますね。でも、何とか良い雰囲気は持続できたと思います。
 それから、ここでもゴトウさんのソプラノ・サックスが実にいい味を出してくれました。彼のナイーブな感性がとても光ったと思います。

 そして、何よりもなっちさんはこの曲がとても好きなのか、実にいい歌を常に歌っていました。なので、ボーカルを聞いていれば自然に盛り上がったり、抑えたりが可能だったのです。だから、何度やっても飽きないのでした。

m6.青空
 再びMCをはさんでのバラードですが、オリジナルはいきなり歌からなので、今回はピアノのイントロを作りました。とは言え、オリジナルの間奏にあるストリングスのフレージングが良いので、それをピアノに置き換えてイントロとしたのでした。
 そのかわりに間奏はトクさんのギター・ソロにしました。ここでのソロは曲に慣れるにつれて、どんどん良くなっていき、ツアー終盤では「凄み」も感じました。さすがです。

 イントロをピアノで始めたので、オリジナルにあるアコギのアルペジオ(これもたぶんシンセの打ち込み)はそのままピアノでトライしましたが、なかなかのくせ者でしたね、これが。私は出来る限りオリジナルの良さを再現したいと思う人間なのですが、これは少し変更させてもらいました。その後も比較的自由に弾いたので違った印象を持った方もいるかもしれません。

m7.学生時代
 続けて、なっちさんの「元気かな?」をきっかけにこの曲がスタートします。前2曲でのしっとりと、少し切ない感じのなっちさんも良いですが、私はこういう明るいポップなロック・チューンでの歌声が結構好きですし、すごく合っていると思います。
 だから、ボーカルと楽曲は問題ないのですが、このオリジナル・アレンジは多少混乱していると思いました。よくよく聴いていくと、ものすごくたくさんの音が入っていて、それが全て効果的に働いているかどうかわからないと感じたのです。

 なので、ずいぶんザックリと整理させてもらいましたし、構成も1ハーフのコンパクト・サイズになったので、とてもスッキリとして、かえってポップ度が増したのではないかと喜んでいます。それと、ゴトウさんには歌中と間奏では素朴な感じで決まったフレーズを吹いてもらい、特に間奏の徳武さんのギター・メロと絡むところは、ちょっと"ニューシネマ・パラダイス"のようなムードに感じました。全体の曲調もあって、個人的にはかなりキュンとくる瞬間でした。また、エンディング近くでは一転してブロウしまくったサックス・ソロも楽しかった。
 
 それから、イントロ部分でのなっちさんの「元気かな?ちがうなぁ」から会場に向かって「元気ですか?!」って呼びかけて、それにお客さん達が応えるくだりはいつも最高でしたね。
 
 この後MCをはさんで、徳武さんはアコースティック・ギターに持ち替えてのコーナー。

m8.私の恋人なのに
 矢島舞美(℃-ute)さんとのデュエット曲を今回はアコギ中心のバッキングでシンプルに。ただし、オリジナルはどちらかというと、矢島さんよりでテンポも速く、ディズニーランド風の可愛らしい仕上がりになっていましたが、なっちさんが一人で歌うし、アコギのニュアンスを生かす意味でも、テンポを少し遅くし、私がアコーディオン風のシンセでサポートしました。
 メロディも詞もわかりやすくポップなんですけど、実はかなり凝った曲で、ちょっとずつコードや構成を変えている部分があったりするので、意外に気が抜けない曲なのでした。

 でも、なっちさんだけで歌ったことで、全体にはより微妙な女心のニュアンスが出てきて面白かったのではないでしょうか。その辺は経験の差でしょうか?

m9.日曜日 What's Going On
 さて、このコーナー3曲はアコースティック・ギターのサウンドを中心にしたのですが、この曲はそのサウンドでオリジナルのヒップホップ調を生かしてほしいとのことでした。一見反対な要素にも思いますが、やってみるとそれほど違和感はないのは経験上知っていたし、エレクトリックでやるよりも意外に面白かったりするのでした。
 それプラス、メンバー紹介のコーナーあり、会場とのコミュニケーション・ツールとしても使いたいとの盛りだくさんの内容になりましたが、こちらとしてはいろいろアイデアをぶち込むことが出来て、大いに楽しませてもらいました。

 ちなみに音楽以外のことですが、我々バンドは毎回の公演前にアンケート調査をマネージャーさんから受けていて、それからピックアップしたものをメンバー紹介時になっちさんが読み上げていたのでした。毎回MCの内容を変えるというのは良いとは思いましたが、そのためにアンケートに答えるのはヤレヤレでしたよ。
 それから、私はコーラス・パートに参加していたので、なっちさんとデュエット感覚になれたのは役得でした、ハイ。

まだ、前半ですね。長々と続きます。
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by harukko45 | 2008-11-11 01:34 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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