W杯予選/日本1-1ウズベキスタン
2008年 10月 16日
すでに2敗していて後のないウズベキスタンが、立ち上がりからプレッシャーをかけてくるって予想してなかったのだったら、これはずいぶん相手を甘くみていたのではないか。
なんとなく「様子見」で試合に入って行くのが日本の悪い癖で、誰が監督やってもこの点はあまり改善されていない。最終予選ホーム初戦なんだから、ホイッスルと同時に、日本の方がゴールに向かう圧力を強力に加えて先制攻撃してほしかった。
そのぐらいの勢いをみせてくれないと、このチームはいつまでたっても「元気がない」「覇気がない」って言われ続けるんじゃないかな。
実際、試合全体を通しても、そういうエネルギーを感じられないのは、今の岡田ジャパンの特徴だけど。
今回、左サイドの長友はケガで欠場だけど、正直、彼とか左上がり目で先発した香川とかは果たして代表の器なのだろうか?とにかく、全体がこじんまりした感じでちっとも迫力がない。結局、ゴール前へのボールの供給は中村俊頼みで、何の為に「4-2-3-1」なんていう布陣をひいているのか、わかりません。
今のはやりだから、この形にしているだけで、右サイド・ハーフの中村はやっぱり中央でプレイしたいわけだし、日本のリケルメとでも言う感じの中村俊の存在は、今の時点では彼以外に攻撃の起点になれるものがいないので、しょうがないとしても、あまりにも時代遅れな「司令塔」サッカーであることに変わりはない。
オーストラリアあたりは中村をこてんぱんにつぶしに来るか、彼の裏のスペースを徹底的に狙うと思うな。そうすれば、ぜんぜんボールはゴール前に供給されない。
それでも、まだ右サイドは内田が果敢に上がってきて、クロスやドリブルをしかけるので、中村や大久保、玉田らとの連係も見れて、それなりに期待できるが、かつては日本の攻撃の要だった左サイドはほとんど効果的な動きや形は見えなかった。
阿部の左サイドバックも香川の上がり目も効果なし。人選が間違っているとしか言いようがない。
FWも本当にこのメンバーでいいのか?交代で入ってきた二人(岡崎、興梠)にこの大舞台でいきなり点を取れる気配がしない。そこら中で、相手に倒されまくっている小さな日本人FWばかりじゃないか。いつになったら、高原は戻ってくるのか?それとも、岡田ジャパンではNGなのか?
とにかく、「4-2-3-1」の形でやるならば、中盤の高めに位置する「3」の両サイドにはスピードのあるFW感覚を持った選手を入れてほしい。松井は最大の候補だろうが、他にも玉田、大久保、田中達のような早い選手を。で、中村にはきっちりトップ下にいてもらいたい。彼のところでタメを作って欲しいし、下がり目からのミドル・シュートも武器になる。
そして、トップを張る「1」には高原が最も切望されるが、背の高い巻もあるだろうし、とにかく強さを持った迫力と闘志を全面に表せる選手にしたい。
中盤の底の「2」は遠藤を使って中村や両サイドへのボールの供給を任せるなら、長谷部はいらない。もっと守備のセンスのいい選手がいそうだと思うが、稲本も最後の15分じゃもったいない。だいたい、トゥーリオを前線に上げて、そのカヴァーを稲本にやらせるなんてアホじゃないの。
トゥーリオはセットプレイでのヘッドしか役に立たない。ディフェンス・ラインのバランスを崩してまで攻撃に選手をあてるのなら、稲本(あるいは中村憲)が前に行って、ボランチ1人とセンターバック2人はそのままにすべきでしょう。そうなると、阿部がボランチにいてバランサーの役目を担ってほしいし、彼ならセンターバックにも入れる。また、オシム時代の鈴木は全く復調していないのか。
そんな流れからいくと、左サイドは必然的に駒野か中田浩二ではないか。それ以外にもJ・リーグにサイド・バックのいい選手はまだいるのではないかぁ。
右サイドには加地に帰ってきて欲しいが、それは無理のようだし、内田君はこのメンバーの中では唯一光っているので、私としては彼の守備には目をつぶっても、とにかく成長してほしいと思う。
次のカタールも手こずりそうだ。オーストラリアに4-0でこてんぱんにやられた後だけに、ホームでガンガンくると思う。日本はきっちり準備していくのは当然として、もうちょっと「マシ」なサッカーを見せてくれないと勝てないよ、これじゃ。