EURO2008/ルーマニア0-0フランス、オランダ3-0イタリア

 ユーロ2008の3日目。いよいよ強豪国ばかりが集結した「死のグループ」C組の登場。だが、その2つの試合は全く対称的な結果となり、今後の展開をますます波乱含みにさせるものになった。
e0093608_14353345.gife0093608_14352069.gif 今大会で初めてのスコアレス・ドロー。全体の印象では、ルーマニアの徹底した組織的なディフェンス戦略にフランスはすっかりはまり込み、完全に身動き取れない状態(それを打開する手だても人材も現れず)で、まんまと引き分けに持ち込まれたという感じ。
 フランスのような強豪であっても、ここまできっちり守られたら、なかなか崩せないのでした。だんだん、見ているうちに気付いたのが、ルーマニアのユニフォームの黄色が芝生の緑に良く映えて、それも綺麗にゴール前に2列のラインができ、見事に揃って連動しているのが、実に美しく思えてきてねぇ。なかなか優雅な雰囲気だったなぁ。これが最大の収穫か。

 フランスは堅い守備と組織的な攻撃というコンセプトをきっちり実行できるベテランとともに、有能な若手の台頭で、チーム・バランスはとても良いはずなのだが、この初戦の出来は2年前のW杯のスタート時と同じく、見る者にフラストレーションを感じさせるものだった。

 ここ数年の中心選手、アンリとビエラは共に不調でベンチ。それに代わる期待の若手、ベンゼマは何回か存在感のあるプレイを見せたが、全体としてはまあまあか。最近になって注目されているゴミスや、ジダンの後継者と言われるナスリも後半になって投入されたが、チームを躍動させるようなきっかけを作る事ができなかったし、特にゴミスは他のメンバーとノリが違って、合ってない感じだった。
 それと、2年前はジダンがいたわけで。今回、新将軍となったリベリーがチーム最大の牽引者なのだが、バイエルンでやってるみたいに自由がきくかな? とりあえず、初戦では攻撃の単調さは明らかだった。
 早計に判断はできないけど、今の状態が続くようだと、あまり魅力的なサッカーは見せてもらえないかもしれない。

 ルーマニアにしても、徹底的な守備戦術は成功したものの、結局点が取れるようなムードは皆無で、このままでは上位進出はむずかしい。

 というわけだが、それでもお互い勝ち点を分け合う結果で、「まだ先があるしね」と言ったムードが漂い、「強豪国がそろい過ぎると、決着のつかない退屈な試合ばかりになる」との不安がよぎったのだが、そんな考えはすぐに吹っ飛ばされた。

e0093608_1595634.gife0093608_1510816.gif オランダすごーい!!スナイデル最高、ファン・デル・ファールト素晴らしい、カイト偉い、ファン・ニステルローイ(ファン・デル・サールも)さすが!

 開始15分ぐらいまでは両者互角で、攻守の切り替えの早い、さすが一流国同士の戦いで、パススピードの速さ、プレッシャーの厳しさを見るだけでも十分魅力的だった。全体としては、イタリアの方がじょじょに「らしい」展開に持ち込んでいきそうな気配だった。オランダのパス回しに早くも「行き詰まり」のような気配があったからだ。
 ところが17分、スルーパスからファン・ニステルローイが抜け出して、ブッフォンと1対1に持ち込んだあたりから、流れはオランダに動いた。
 テレビの野口幸司氏の解説によると、ファン・デル・ファールトが微妙に移動して、それをイタリアDF陣が捕まえきれていない、と指摘していた。確かに、急にオランダの攻撃に繋がりが生まれたのは、そういうことだったのか。

 そして26分、右サイドからファン・デル・ファールトのFKは、ブッフォンが直接パンチングで防いだものの、この時味方のSBパヌッチと衝突、パヌッチはそのままゴール裏に倒れてしまった。だが、試合は止まることなく、こぼれ球をスナイデルが強烈なシュート。それを、普通ならオフサイド・ポジションであるはず(だが、パヌッチがGKの裏で寝たままだったから!)が、そうはならないファン・ニステルローイが、うまくコースを変えてゴール!
 イタリアにとってはアンラッキーだったとも言えるが、その前から流れはじょじょにオランダに移っていたのだ。やはり、カンナバーロの離脱は鉄壁のイタリア守備陣に微妙な狂いをもたらしていたのか。

 イタリアはとにかく、先取・堅守・逃げ切りのチーム。よって、この展開はまずいわけね。で、すぐに反撃に出て、一気に運動量が高まったのだった。しかし、イタリアCKでのチャンス、ピルロのキックがクリアされた直後、オランダ左SBのファン・ブロンクホルストが一気に駆け上がる。これを見逃さないファン・デル・ファールトが見事なロングパス。ファン・ブロンクホルストは、これを正確に逆サイドのカイトにパス。カイトは冷静にヘディングで中央に落とすと、そこに飛び込んできたスナイデルが最高にビューティフルなボレーシュート、ボールはGKの横わずかな隙間を抜けてゴールが決まった!完璧なカウンターによる追加点、今大会のファイン・ゴールでも上位に記憶されること必至の一級品。

 前半終えて2-0オランダのリードなんて、誰が予想できたでしょうか。

 こうなるといくらイタリアでも攻撃していかなくては話にならないわけで、かなりのハイテンションで猛攻をしかけてきたのだが、なかなかうまくいかない。そして、64分に投入されたデル・ピエーロが放った2本のシュート、75分過ぎのトーニの飛び出しもゴールを割ることは出来なかった。
 とにかく、オランダは守備面でも実に堅い。それに、イタリアの選手達の多くが息が上がって、肩で大きく呼吸していたのに対し、オランダの各選手はあまり変わらずで、動きの精度もほとんど落ちていない感じだった。この辺はコンディション調整の部分でもオランダが成功していたということか。

 そして、イタリアの最大のチャンス、左サイドからのピルロのFK。これは見事にワクを捉えていたが、GKファン・デル・サールが鮮やかなスーパー・セーブ。その直後すぐに前線にボールを供給、ファン・ブロンクホルストが試合を決定づける3点目を奪取したのだった。

 オランダ強し!このパフォーマンスを見せられると、今後にも大いに期待したくなる。攻撃陣の活躍が目立ったが、中盤の底にでんと陣取るエンヘラールも非常に良く効いていたし(この人のボールさばき、好きだなぁ)、相手役のデ・ヨングも運動量豊富で影の殊勲者の1人と言える。そして、前評判の悪かったディフェンス陣の踏んばりは立派、この完封勝利は大いに自信になったのでは。

 一方のイタリアはいきなり絶体絶命の危機に。それも予想外の惨敗に、ショックは大きいだろう。ここまで無惨に崩壊したイタリアを見ることもなかなかない。果たして、短い時間で立ち直れるか?(リッピを呼べ!ってか。)
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by harukko45 | 2008-06-10 16:16 | スポーツ

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