イチローと国民栄誉賞とバンマスの栄誉について(お題by植村編集長)その1

 なかなかこのコーナーの更新が進まないのに業を煮やした、植村編集長から、「僕がお題を出すから、それについて書いてください。」とのこと。

 いやぁ、別にさぼってたわけじゃないんだけど、他の仕事に時間を割いているうちに、いまひとつ霊感が降りてこず、日々過ぎ去ってしまったのよ。ごめんちゃい。でも、たまにはこうやって、お題を頂戴してあ〜だ、こ〜だ書くのもいいかもね。けっこう勝手気ままにできるかも?

 というわけで、今回のお題は、「イチローと国民栄誉賞とバンマスの栄誉について」。ふ〜ん、まずはオイラの好みのネタをだしてくるあたり、なかなかやりますな、編集長殿。

 それでは、いってみますか。まずは、10月26日新聞紙上に、こんな記事がのりました。

 『政府は26日、米大リーグ・アメリカンリーグで首位打者に輝いたイチロー(本名・鈴木一朗)選手(28)に国民栄誉賞を贈る方向で検討に入った。小泉首相は同日午前、記者団に「国民栄誉賞ものの活躍であることは間違いない」と語った。安倍晋三官房副長官も記者会見で「日米にまたがり8年連続で首位打者になるという前人未到の偉業を達成した。国民の中から(栄誉賞をという)声があるのも確かだ。本人の意向を踏まえて考えていきたい」と述べた。』(朝日)

 そして翌27日には、次のような記事が。

 『米大リーグ「シアトル・マリナーズ」のイチロー(本名・鈴木一朗)選手(28)は26日、政府の国民栄誉賞授賞の打診に対し、「まだ若い」などと辞退の意向を伝えた。政府は本人の意向を確認したうえで最終判断するとしてきたことから、イチロー選手への国民栄誉賞は見送られることが確実になった。』

 イチローが今年国内外を問わず、最も活躍したスポーツ選手であることに異議をはさむ人はまずいないでしょう。大のスポーツ鑑賞好きを自他ともに認める 私自身も、今年イチローが大活躍するシアトル・マリナーズをとおして、アメリカ・メジャー・リーグを見る喜びをおおいに味わったわけで、彼をいくら賞賛してもしきれないと感じている一人でもあります。が、だからといって、すぐに政府が「国民栄誉賞」を送るという発想はどうも気に入りません。だいたい、「国民の中から声がある」なんて、ほんとうですか?こういう言い回しじたいが、いかにも政治家的・官僚的ではありませんか。この手のものは前々から、政府の宣伝や受けねらいに使われるようなきらいがあり、どうにも胡散臭く思えてくるのです。

 それを、イチローが自ら、「まだ若い」と辞退することは、風貌も精神もサムライを感じさせる彼らしく、全くもって納得してしまいます。よく考えれば、当たり前なのです。イチローにしてみれば挑戦が今始まったばかりなのです。彼の歩む野球道・サムライ道は、まだまだ極められてはいない、まだまだ可能性が秘められているのです。その一年目の活躍を取り上げて大騒ぎしたがるのは、いかにも日本人的な「熱しやすく、冷めやすい」心根を表しているようにも思えてきます。真に彼を愛し、応援するならば、「栄誉賞」などというような博物館的趣味の発想はやめて欲しいのです。

 まあ、首相がイチローに栄誉賞を贈りたいと賞賛するのは良しとして、それより変に感じるのは、それを彼が辞退したなどという記事がスポーツ誌を中心に大々的に一面をかざるのは何故なのか?だいたい、こういう情報が内閣官房からマスコミにリークされて、まるでスキャンダルのような報道として扱われることが、イチローにたいして失礼ではないのか?偉大な功績を残した人への敬意にかけるのではないでしょうか。この国に何人かいるアホーが、イチローが国家からの賞を辞退するのは不遜な態度だ、などと言いかねないからです。そういう、配慮にかけるのです、この国の政府、メディアは。

 そもそも、普段の政治・外交などのニュースに、政府・官僚サイドからのリークものが、なんと多いことでしょうか。我が国のマスコミ関係者はそういったものを、よくチェックせず垂れ流していることが多くありませんか。その方が無責任で問題です。

 なんでもかんでも、お上からのお達しをありがたく承るのでは、封建制度の時代や先の戦時中とかわらないのです。ですから、垂れ流される情報について、受け取る我々もある種の批判的精神をもって臨まなければ、真実を見誤ることにもなりかねないのです。(To be continued)
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by harukko45 | 2001-11-01 23:00 | 日々のあれこれ

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