クリスマス・ツアー〜第五章:沖縄
2001年 12月 18日
この日は乗り日で、全員フリータイムなので、それぞれみんな街に繰り出した。私、ジュンコさん、ケンさん、ロクさんも、若手スタッフ陣に合流して、国際通り沿いの居酒屋へ。サエちゃん、アッコちゃんも加わって、にぎやかな宴会となった。
飲んでいたのは当然、泡盛である。ここへ来る前に、私はホテル前の酒屋で、泡盛のおみやげを物色中のアッコちゃんに薦められて、アルコール度数35度、12年物の古酒を試飲していた。それが実に旨くて、もうそれだけでアクセル全開状態にとなっていたわけで、この後、ずっとハイテンションをキープし続けることとなった。泡盛は人をアッパーな気分にさせますな、ほんと。楽しく飲むうちに、店に流れる島唄のノリにあわせて、からだが動いちゃうのよね。
結局この日、25度に始まって、35度5年もの、そして、場所を移して43度の古酒までトライしてしまいました。こんなに飲んで大丈夫でしょうか?それがですね、次の朝、いたって快調!さわやかなる目覚めを迎えるなんて。やっぱ、酒飲んでも、深刻にならず、パーッと発散しちゃえば二日酔いにはならないのだ、ワハハハッハアーと、きたもんだ。
ただ、盛り上がりすぎて誰かさんに迷惑かけっちゃったからな、ちょっと反省、いや、だいぶ反省しろよ!顔あわすとえらくバツ悪くて、恥ずかしい気持ちになっちゃった。ま、内容はみなさんのご想像に任せます。たまには秘密もいいでしょ〜。
さて16日、当日入りのウエちゃん、タマちゃんも合流して、昼からリハーサル。でも、もうショウの構成、曲のアレンジも体にしみ込んできているので、他の曲をやったりして、いたってリラックスムードで、本番よろしくということになった。
そして、我々はここ沖縄で、満足いくパフォーマンスをすることができたのだった。1回目、2回目ともにハイクォリティな内容だったが、特に2回目は、1回目でわずかに気になった部分を手直しして臨み、ほぼ完璧といっていいほどであった。
オープニングのピアノの入りから、‘This Christmas’‘シンプル・ラブ’の流れの良さ、そして、続くバラードものにおける情感、特に個人的に‘You're so beautiful’では、ジュンコさんの唄を聴きながら、自分も恋する人に告白しているような気分になって、すごく切ない気持ちになってしまった。そして、次の‘シルエット・ロマンス’では、女性からこちらに恋心をうちあけられて、おもわずキュンとなってしまうのだった。
この充実した前半戦を終え、いい形で‘A Way’をむかえることができた。この時の‘A Way’は、今までで最高の出来であったと確信している。全体のテンポ、グルーヴもとても大事なのだが、とにかくこの曲でむずかしかったのは、音楽のストーリー性を表現することだったのだが、ここに来て、みんなの音の流れの描き方に一体感が生まれ、4分間の物語を表現できたのだ。リズム・セクションだけでなく、コーラスのニュアンス、ゴトウさんのパーカッションにいたるまで、一本の線で結ばれた瞬間だった。
後半戦は燃えに燃えた。ベースとドラムのプッシュが素晴らしく、こちらもビシっと受け応えたが、それでいて視界がよいサウンドになっていて、決してドタバタしたものにならず、トータルな方向性を見失わなかったと思う。それにしても‘ペイパー・ムーン’でのベースとドラムのインタープレイは最高だった。私はあまりの出来の良さに、曲が終わってから、思わず演奏者みんなに向かって拍手を送り、感謝の意を表したのだった。・・これって、自画自賛ってやつ?
本編最後の‘愛は時を越えて’からアンコールの‘My Love’のエンディングまで、全員の集中力は切れることなく、見事にショウを終わらせることに成功した。そして、楽屋でお互いを讃えあった。
終演直後の高揚感をそのままに、我々はまたまた飲みに出かけた。楽しい楽しい夜だった。さすがに私は調子こきすぎて飲みすぎ、ホテルについたらバタンキューとなってしまったのでした。でも、いいでしょう、人生OKっすよ!
次回は20日に再び横浜、柳ジョージさんとのジョイントの初日であります。それでは、この辺で。