バンドdeフクシマ(-1)
2002年 10月 05日
あ〜、それなのに、それなのに、寂しいかな、悲しいかな。なんとサックスのゴトウさん、仕事が重なっていて、またまた欠場との知らせ。只今、彼は上海におりますです、ハイ。オ〜、出鼻をくじかれるとはこのこと。盛り上がったテンション、こと切れかかったのを、ググイっと持ちこたえた私、「なんのなんの、サックス抜きでもゴキゲンなグルーヴで、立派にフクシマ勤め上げやしょう!」との誓いを心にしっかと刻んで、10月3日、福島グリーンパレス・ホテルに乗り込んだのであった!
しかし、ほんとに一人いなくても大丈夫?う〜む、じゃあここで、ゴトウさんがいないことでの問題点を整理してみることにしよう。
ゴトウさんがいないと我々は・・・やっぱ困る? いやいや喜びも大きい?
サックス・ソロ、フルート・ソロがない。(あたりまえだ!)そのかわりタマちゃんと私のソロがふえる。手順がいつもと違って、とまどう瞬間もあるが、それもまた新鮮。
コンガがなくなるので、リズム・セクションがうすくなる。が、しかし、かえってスッキリしたビートになって、バンド全体の見通しがよくなる。
楽屋の雰囲気が少し静かめで、おとなしい。だが、本番前に意味不明なギャグで疲れることがないし、楽屋内の酸素の量がいつもより多い気がする。(深呼吸しても酸欠にならない。)
昼食時、ABデコーズの残したものを食べる人がいないので、もったいない。(タマちゃんが代わりをつとめたが、明らかに食い過ぎでまいっていた。)
ロクさんとの「セクハラ兄弟」のパワーが半減するため、ABデコーズとの力関係が逆転し、女性陣が安心していられる。
以上が、マイナス・ワン状態における私達の変化である。だが、この日我々は、本番が始まるや否や、心配など何処吹く風、いたって快調に飛ばしていった。久しぶりのジュンコさんとの再会の喜びの影響もあって、何度も演奏しているおなじみの曲達が、まるで生まれたてのようなみずみずしさをたたえていたのだった。 ‘シンプル・ラブ’‘ビューティフル・ミー’‘たそがれマイラブ’‘サファリ・ナイト’‘ペイパー・ムーン’・・それぞれが新鮮で楽しさ満載の演奏となった。
そして、ハイライトは‘微笑むための勇気’。CDではゴトウさんのサックスをイントロで大フューチャーしているけど、今回はタマちゃんがジュンコさんの要望に応えて、エフェクティブなトーンで代役をつとめてくれた。これが、なかなかのヒット!ピーター・ガブリエルやスティングのサウンドのような、新たなムードをつくってくれたタマちゃんに感謝であ〜る。
おまけにこの日満員のお客さん、すっごくにぎやかでフレンドリー。だいたい、このショウのサブタイトルが「マドンナ・ワインの夕べ」だもの!そっかー、そりゃご機嫌なはずだね。たくさんの拍手、笑い声。みんなも楽しんでるんだなって、こちらにも伝わってきたのだった。
やっぱ、バンドだね。これっきゃないっしょ!