EURO2004/夢かなわず

 Euro2004決勝、私が応援し続けたポルトガルの優勝はかなわなかった。結果0-1で、ギリシャの古代神殿を思わせる堅いディフェンスを破ることはできなかった。初戦に比べて、ナーバスになって本来の力が出せなかったわけではなかったが、とにかく相手は緻密でしたたかだった。ギリシャは優勝候補のフランス、チェコを敗り、ポルトガルを2回も倒したのだ。奇跡でも何でもなく、実力で勝ち取った見事な優勝であった。その戦いぶりは賞賛するに値するものだろう。

 しかし、本心はくやしく、悲しく、落ち込んだ気分だ。私のアイドル、ルイス・フィーゴとマニュエル・ルイ・コスタの夢はまたしてもうち砕かれた。やはりポルトガル人は結局、「サウダージ」に帰着してしまうのだろうか。サッカーの神様は、ポルトガルに対して出来過ぎのようなシナリオを書いた。初戦敗退での絶望、その後の奮起。ドラマティックな試合展開からの勝利、快進撃による歓喜。そして、決勝進出を決めた試合終了後、健闘をたたえ合うゴールデン・エイジの二人、フィーゴとルイ・コスタの長い抱擁はあまりにも感動的だった。そして、ルイ・コスタは決勝を最後に代表から引退することを宣言した。

 艱難辛苦の末たどり着いた約束の地、リスボンのルス・スタジアムでの二人のパフォーマンスはやはり素晴らしかった。いや、私にはそう見えた。二人が狭いディフェンス陣の間にパスをとおし、ドリブルを仕掛け、ゴールに向かう姿にただただ心を突き動かされた。彼ら二人だけが持つ独特の空間は、はっきり言って勝負の世界とは別のものとして私には存在する。しかし、敗れた。彼らはあとちょっとのところで、アンリ・ドロネー杯に手が届かなかった。

 6月12日から23日間、私はポルトガル代表とともにあり、彼らに共感し、応援し続けた。それも、もう終わりだ。今後、二人のいないポルトガルはどうなるのだろう。今大会で若手への切り替えも成功し、たぶん真に強いサッカーをより身につけていくだろう。がしかし、ゴールデン・エイジ達のような優雅さは、勝つためにはじょじょに消えていくのかもしれない。これからのポルトガル代表に私が魅了されるのかはわからない。今はフィーゴ、ルイ・コスタの無念の気持ちに同情するだけだ。そして、彼らの今までの美しいパフォーマンスを思いだし、涙するのだった。やはり、「サウダージ」。
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by harukko45 | 2004-07-05 00:00 | スポーツ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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