Seema@荻窪ヴェルヴェット・サン、マイラ・ケイ@横浜フライディ

 20,21日と続けてライブでありました。音楽の制作の仕事も大変やりがいのあることではあるが、私はやっぱりライブで音楽体験するというのが、一番ではないかと考える。それは、プレイするのも客席で聞くのもである。
 しかし、その大事なライブであっても、自分がそのモードに入りきっていないと、これはこれで後悔が大きくなってしまう。どうも、このところは「打ち込み」によるレコーディングにどっぷりつかっていたので、今ひとつライブ勘のようなものが鈍っていたのである。それが、ようやく2日間続けて人前で演奏することで、蘇ったような気がする。

 お客さんが目の前にいて歌と演奏を聞いてもらう。また、プレイヤーが自分の目の前で弾いてくれる、歌ってくれる。この喜びこそが最上と思えば、ステージも客席も豊かな時間を共有することができる可能性が高まるのであります。と同時に大いなる期待と不安とが交錯する異様なる時間でもあるわけで、1曲ごとに、1小節ごとに、1拍ごとに、感動と失望が入り乱れるのだから、凄い体験だと思うのだ。

 さて、シーマのライブにおいて私が一番印象に残ったのは"堕ちた天使"という曲だ。これは彼女の傑作セカンドに入っている佳曲と思う。こういう傑作を生み出せる彼女は、ずば抜けた才能と運を持っていると昔から思っているし、彼女が特にミュージシャンの間でウケるのもその音楽性の深さにある。だが、表現者としての彼女はあまりにもナイーブすぎる瞬間がある。それが、作品の美しさを自ら傷つけることにもつながる危険を感じるのだった。
 "堕ちた天使"は確かに題名からして踏み入れては危ない気分がある。やはり「堕天使」ルシファーの伝説を想起させるからで、彼女はまさに天使のような作曲家として登場しながら、悪魔に囁かれて自分を見失う音楽家を行き来しているかのようだった。

 マイラ・ケイさんは音楽業界においては私の先輩であり、経験豊富なシンガーであり、こよなくライブを愛している。そして、そのベースとしてR&Bソウル・ミュージック、ブルーズを愛している。その姿勢は極めてシンプルであるが、とても真っすぐで正直と思う。先ほど終わって帰宅したが、本日は私以外はレギュラー・メンバーではなく、当日初対面でいきなり本番という状況ではあったが、全員が前向きに気持ちよく音楽にのぞんでいるのが演奏開始直後にわかり、当初は少し心配をしながらだった私は、すっかり楽しい気分で2ステージを弾かせてもらったのだった。
 期しくも、マイラさんの新曲は"You're My Angel"という曲だ。これはアメリカ人作曲家による英語の作品だが、恵まれない子供達への愛をテーマに歌った曲で、世界的なチャリティの一環として発表されるものだとのこと。この日初めて人前で歌われたのだが、アメリカらしい、わかりやすく、それでいてツボを心得て聴き手をキュンとさせる良い曲だった。マイラさん自身の生き方とも通じるような芯のある内容で、演奏しながらとてもいい気持ちにさせてもらった。


 
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by harukko45 | 2007-04-22 01:30 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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