夕張応援コンサート

 24日に札幌に入り、翌25日に夕張に移動してコンサートに参加してきました。もうすでに、報道等でご存知の方もいられるでしょうが、財政破綻により今年再建団体となった夕張市の市民への無料コンサートを松山千春さんが呼びかけ、細川たかしさん、安倍なつみさん、そして地元夕張出身である大橋純子さんが集まったのでありました。

 「道産子として黙って夕張の現状を見ているだけではいけない」という松山さんが考えたのは、まずは今現在失意にある夕張市民を何とか励ますこと。だからこそ、現地を訪れて直接歌い語りかけていくことから始めたのだった。
 松山さんの政治的主張や行動に批判異論を持つ人もいるだろうが、アーティスト・音楽家が何をすべきか、出来る事は何か、に対する彼の考え行動は全くブレていない。かつて2000年の有珠山噴火の際も、いち早く救援コンサートを企画、ジュンコさんも出演した。
 そして今回、とかく胡散臭さの残る「金集め」的チャリティではなく、当事者である夕張市民を招待するという企画をしたことを高く評価したいし、居ても立ってもいられないのだ、という彼の熱い思いと行動力に深く敬意を表したいのでした。
 と同時に、「これからが大変なんだ」という視点もちゃんとあることが重要だ。つまり、今後のしかかるであろう現実と再建への道のりの厳しさを見据えた上での対応であるということ。だからこそ、「踏んばれ、元気出して頑張れ」と市民に対して語るのだった。

 また一方、大橋純子さんの夕張出身であるからこその辛い心情には比較的身近にいる者として同情を禁じ得なかった。この日の客席にはご親戚、同窓同級の友人も当然いらしており、出演者としての立場と同時に、客席側の心情も深く理解するが故、ジュンコさんが普段とは全く違う精神状況であったことは言うまでもない。
 しかしながら、私はジュンコさんが故郷に戻って舞台に立ったということだけでも、個人的には感動したし、実際のステージでは堂々と歌い、とことんやりきったことに、より多くの感動を与えてもらったのだった。
 音楽的には問題がなかったわけではない。私と土屋さんのギターのみでのバックではジュンコさんの音楽の良さを全て表現できなかったし、それを十分補うことのできなかった自らの力のなさを情けなくも思うが、それはあまりにも小さな個人的な世界でのことであり、ジュンコさん自身があの時発していた誇り高いエネルギーの素晴らしさに比べれば、自分の中でしっかり反省すれば良い事と感じた。

 それから、安倍なつみさん。正しいアイドルとしての振る舞いとその愛らしさは、テレビで見るよりも数段魅力的だったし、その歌のうまさとしっかりしたステージングに感心した。
 そして、細川たかしさん。すでに演歌界の重鎮ではあるが、はっきり言ってそんなジャンル分けなど全く意味のない、歌い手としてのデカさ凄さを十二分に感じさせてくれた。それと、いい曲が多い。個人的に「矢切の渡し」と「望郷じょんがら」にはやられた。「心のこり」も思わず口ずさんでしまったよ。それとお得意の「歌詞忘れ」にもバカ受けでありました。

 そういった、ほとんど「奇跡的」とも言えるこの4人によるアンコールでのジョンイト・パフォーマンスが盛り上がらないわけがない。これはテレビの歌番組では絶対に実現しそうもない組み合わせだったしね。「北酒場」と「長い夜」、ほんとに最高に楽しかったです。

 さて、松山さんはこの後始まる全国ツアーでも、夕張のことを全国に伝えて行くとのことだし、ジュンコさんも夕張・北海道に関わる活動を続けていくそうだ。この日のコンサートはまさに「始まり」、本当の支援は「続けて行く事」であると強く感じたし、それと同時にこのイベントに参加できたことを光栄に思えたのだった。だから、演奏した側も何とも清々しい気分と元気をもらえた気がした。
[PR]
by harukko45 | 2007-03-27 06:26 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30