マサイ
2007年 03月 03日
さて、珍しい映画「マサイ」。てっきりアフリカ・ドキュメンタリーもの、それも最近流行の「癒し系」「ディスカヴァリー・チャンネル系」かと思いきや、何と、ちゃんとストーリーになっていた。それを、本物のマサイ族の人々が演じるのだから、驚き。この事自体は画期的な事だと思った。が、ストーリーはごくごく単純なもので、それを素人さんにやらせるから、起伏もなくたんたんと進むのみ。よって、物語の展開や感動を期待しても意味がない。「ふーん」で終わる。
だが、絵としてはとても綺麗だった。何が綺麗かというと、マサイの戦士達が美しい!体脂肪0%のような無駄のない引き締まって体と、彼らがまとう民族衣装やアクセサリー。また、独自の染料によるボディ・ペインティングと、褐色でキラキラ光る肌との対称がとっても魅力的だった。そして、広々としたサバンナを進む姿はホレボレする。物語的には苦難の行軍なのだが、映像としてはそれを写していれば良いって感じ。
ただ、最後の最後でCG使っちゃうのがガックリ。ここで、今までの苦労も水の泡って気分になる。それほど、オーガニックとデジタルの併用は難しい? ストーリーを変えてでも、自然にこだわって欲しかった。
とは言え、前日に「リバティーン」で汚いロンドンを見たから、余計にアフリカの美しさが際立った。