グラミー賞

 49回目のグラミー賞は、最終的にDixie Chicks一色になったことで、個人的には満足だし当然と思ったが、全体のライブ・パフォーマンスにおいては年々落ちていくような気配を感じたし、それだけアーティストのレベルが(特にライブ!っていうことにおいて)下がっていると言えるかもしれない。

 もうすでに、かつてのようにアメリカ(+イギリス)が圧倒的に優れている状況ではなくなったのは明白で、どちらかと言えば全世界に(ブラック・ミュージックをベースにした)ポピュラー音楽作りの方法が広まり、それを誰もが楽しむようになったことにより、段々その音楽すべてが薄まってしまったのだろう。
 もはや、現在のアメリカのポップ・ミュージックにマジックは存在しないし、天才もいない。なので、夢中になって新しい音楽を見つけよう、なんて気はおきないし、そのような迫力を音楽業界全体からも感じられない。

 というか、60年代70年代のように、そもそも「革新的な」ものを音楽に求めることが、少しおかしかったのかもしれず、今のような状況こそが本来の「大衆音楽」としての有様なのかもしれない。
 だから、ディクシー・チックスのようにデビュー当時からいい曲を、いい演奏をバックに、いい歌を聴かせるという、基本的な部分がしっかりした人達が評価されることに至極納得するのは、大した能力もないのに「個性」ばかり主張する風潮に、聴き手の方が(いや、私が)うんざりしているからなのだろう。

 さて、今年のパフォーマンスで一番印象に残って良かったのはディクシー・チックスとクリスティーナ・アギレラだ。ディクシー・チックスはそれでも普通だったと思うが、アギレラはあのジェームス・ブラウンをカヴァーするという大変難しいパートにもかかわらず、かなり健闘していたし、はっきり言って他のブラック・ミュージック系のボーカリストが全バツだったのを見れば、JBを歌うのは彼女しかいなかったんだな、ということだ。

 おー、本編の低調さですっかり忘れていたけど、オープニングのThe Policeの再結成は思った以上に良かった。それもロクサーヌ1曲だけでさっさと帰ったのがいいね。とにかくショウと全然関係ない!って雰囲気がカッコよかった。
 スティングも、完全にバンド時代のムードが漂っていたし、スチュアート・コープランドのオバカぶりも健在。アンディ・サマーズはさすがに老けたような感じだったけど、元々重鎮だったしね。逆に変わってなかったと言えるか。
 で、これで再結成ツアーも決まって日本にも来る?らしい。とにかく、あの衝撃のデビュー当時のトリオのみでのパフォーマンスをできるだけ復活させてほしい。それなら絶対に観に行きたい。

 うーむ、今回のグラミーで一番革新的な音楽を聴かせたのはポリースだったか!
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by harukko45 | 2007-02-14 15:22 | 聴いて書く

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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