ジェイミー・オリヴァーの「給食革命」

 今、最も私の心を熱くする男が、ジェイミー・オリヴァーだ! 彼は現在30近くなった(?)イギリス人のシェフだ。だが、彼はただの料理人におさまらない。TV番組から一躍スターダムにのしあがった経歴から、これまでにもいろいろ話題を提供してきたらしいが、今回WOWOWで放送している「給食革命」は、かなり凄い。4回シリーズの3回目を昨夜見たが、見終わって後も自分の心がワナワナしたり、いろんなことにショックを受けて、現代の社会につくづく失望したり、もう大変だ。

 イギリスの学校給食はとんでもなくヒドイ! 元々イギリス人は食に無頓着とバカにされてきたらしい(特にフランス人に)が、それにしてもだ! ジャンク・フード(マクドナルドよりひどいハンバーガーやビザ、フライドポテト)ばかりで、野菜はグリンピースだけ、ほとんどが添加物だらけの、ろくでもない加工品による炭水化物と脂肪分だ。それを子供達はうまいといって食べている。生まれてからまともな食事をしてきていないからだ。

 その現状に危機感をいだいたジェイミーは自ら学校に乗り込み、子供達に健康的な食事をさせるために、給食革命の運動に取り組むわけだ。
 だが、なかなか道は険しい。まずは、長年、加工品を温めるだけの作業しかしてこなかった現場の調理師達の抵抗、また実際に手作りのヘルシー料理(ウマそうなのに!!)を平気で吐き出したり、捨てたりする子供達を目の当たりにして、ジェイミーはショックを受けるのだった。
 ジェイミーだけじゃない、これを見た人たちはみんなショックを受けるに違いない、たぶんこのままいったら、イギリス人の子供達はじきに皆バカばかりになる、こんな食事ばかりしてたら、早々に肥満になり、成人病になり、早死にするだろう。だが、親も教師も役人も自覚していない。しんじられなーい!!!

 とにかく、子供は食べず嫌いだ。元々まともに調理された(普通の)食事をしたことがないんだろう。幼い時からずっと食べて来た冷凍ものやジャンクフードだけが「おいしい」もので「好き」な食べ物なのだ。そして、そうやって育ててきたのは愚かな親どもなのだ。

 そういった、すさまじくも根深い問題に果敢挑んでいく若きシェフ、ジェイミー・オリヴァーは英雄か? 実はそれほどかっこいいわけではない。とにかく、彼自身も疲弊しながら取り組んでいるのがわかる。そこに真実味があり、単なるTV番組用のヤラセではないことが伝わってくる。なので、ジェイミーの失望、怒り、そして頑張りがこちらの心にも火をつけるのだった。

 私には子供がいないので、現在の日本の給食、はたまた日常の家庭での食事はわかっていないが、これを見て「日本は大丈夫なのか? いや、イギリスよりはずっとマシだろう」と思いつつ、子供達の抱える諸問題はあまり日英で差がないのではないかとも思う。ジャンクフードや加工食品の嵐は同じだし、精神的に不安定な子供達による問題や事件、それを解決できない親や教師達のことが連日ニュースになっているのだから。

 フー、とにかく、凄いドキュメンタリー・シリーズだと思う。後1回で終わりだが、この4回のためにたぶん半年以上の時間を費やしているだろう。その間に、希望も見えて来ている。それは、政府をも動かす力につながっていくらしい。
 
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by harukko45 | 2006-11-03 00:38 | 映画・TV

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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