Christina Aguilera/Back To Basics

 ここのところ、だいぶ時間に余裕があったので、本読んだり、CDの新譜を聴いたりしとりました。本は「フラット化する世界」、結構ベタなトレンド本ですな。でも、面白いね。上下巻の長尺なのでまだまだ読み終えるには時間がかかるでしょう。ただ、今が人類史上の大革命期にあることは感じていたものの、こうして改めてきっちり指摘されると、いろんな意味で驚きを覚えるのであります。

 CDの方も、きわめてベタなやつばかり買ってきましたなぁ。そんで、まずはクリスティーナ・アギレラの2枚組"Back To Basics"。
 彼女の原点回帰は二層構造になっていて、一つは子供時代に好きだったという20〜40年代のジャズやブルーズで、それらへのダイレクトなアプローチは2枚目のリンダ・ペリーのプロデュースによる方で示されていて、これはこれでなかなか良く出来ているとは思うが、そのテーマを現代のサウンドとして料理すべく、このアルバムの目玉として選ばれた最重要人物がDJプレミアで、彼の存在によりもう一つの回帰である90年代初期のヒップホップ最盛期もはっきり示されることになったわけだ。

 私はDJプレミアの大ファンであり、90年代初期のギャングスターをはじめとする彼の作品にはかなりハマッタ一人なので、やはりこのアルバムでも注目は1枚目に収められた5曲のプリモ・プロデュース曲となる。で、M-4"Ain't No Other Man"が圧巻にかっこいい!はっきり言ってこれだけで十分ぐらいのインパクトで見事にキメてくれたプリモには脱帽だ。懐かしいのに新しい、プリモのトラックは当時のものを今聴いてもゴキゲンなのだが、その才能の凄さを今回も見せつけてくれました。「いい仕事してます!」って感じね。彼は本当にプロ意識が高い職人だと思う。

 それと、プリモ以外の作だがM-2"Makes Me Wanna Pray"ではトラフィックの"Glad"がサンプリングされていて、おまけに我が愛するスティーヴィー・ウィンウッドもゲスト参加とはうれしい驚き。第2期トラフィックって日本ではあまり評価されないし、この"Glad"って曲、ちょっと前にバンドのライブでやろうと思ったら、他のメンバーに無視されちゃってガックリきた記憶があったのだが、こんなとこで使われて、何と言うかちょっとだけ溜飲を下げるとでも言いますか、「アギちゃん、いいセンスしてんじゃん!」と褒めたたえるのであります。

 その他もすべて手抜きなしの充実した仕上がりで、アギレラの完全主義には恐れ入った。実は最初、その歌のあまりの完璧さが逆に息苦しい気もしていたのだが、何度か聴いていくと、どんどん心地よくなるから不思議。単純に「ウマい」ことはやはり素晴らしいことであり、よく「考え抜いた」テーマとその実践への徹底的なコダワリの凄さ(ジャケット、衣装、メイク、PVなども含め)も絶賛したい。

 来年のグラミーでどのくらい評価されるか今から楽しみじゃ。
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by harukko45 | 2006-09-27 23:39 | 聴いて書く

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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