W杯2006/フランス3-1スペイン

 まるで、ヨーロッパの一流クラブ同士の対決のようなハイレベル、ハイセンスな戦いで非常に楽しかった。この前にあったブラジルの試合にはない「洗練された」ゲームで、好きなスペインが負けてもある種の満足感を感じさせてくれた。

 今日のフランスは実に機能美にあふれた効率のいいサッカーをし、それでいてブラジルのようなセコいカウンター・サッカーにはならず、ほぼ完璧だった。唯一の失点もPKであり、当事者のDFテュラムはさすがに百戦錬磨のベテラン、そんなことなどでシュンとしたりせず、その後も自分達を信じきったプレイを続けて、スペインの攻撃を封じていた。

 1トップか2トップかの議論もあったが、この試合ではアンリ1トップがうまくいった。彼はとにかくスペインのDFラインの裏を常にねらって、プジョルを悩まし続けていた。そして、82分のアンリへのファウルはプジョルには気の毒な判定に見えたが、アンリがプジョルに圧力をかけ続けた結果だし、それが決勝点へ導いた。

 ビエラはかつてのアーセナル時代の輝きを取り戻したかのような素晴らしさで、2試合連続でチームに貢献した。攻守とも冴えわたっていて、マケレレととも久々に「世界一のボランチ」と表したいぐらいだった。

 23分にリベリーがアンリのクロスに合わず、ビエラも届かなかった時、「絶対にリベリーは得点できない」と思っていたら、41分に見事な飛び出しでゴール。恐れ入りました。これは玉田君とともに、こちらの考えを訂正せねばならないことになりました。
 そのゴールでやっと自分の存在価値をチーム内に見いだしたのか、その後のリベリーの元気だったこと。1次リーグでの空回りはなく常に集中したプレイが生き生きしていた。

 そして、ジダン! このような素晴らしいジダンを見るのは本当に久しぶりではないのか。特に代表戦においてはかなり前に遡らなくてはならないだろう。とにかく、序盤から常に積極的にプレイし、それでいて無駄のないやり方でチームをコントロールしていた。確かに、スペインがガツガツ彼にプレスをかけることをしなかったことも原因だろうが、彼自身のコンディションの良さ、いざという時のハートの強さがあふれていて、とどめの3点目のゴールは「これぞ千両役者」と言える最高のシーンだった。

 そして、この試合のフランスほど監督の存在を感じさせないものはなかった。要はやるのは選手、これだけの人材が揃ってちゃんとやれば、このような最高のプレイが生まれるということだ。2-1でリードした段階での唯一の心配はドメネクが異様な選手交代をするかどうか(例えば、絶対に有り得ないけどジダンを引っ込めて守りをよりかためるとかね)だったが、さすがにそれはなかった。あー、よかったよかった。

 さて、スペイン。全然ダメだったけど、これがスペイン。とにかくボールを支配してパスして綺麗にゴールを決めるため、攻撃し続けなくてはいけない宿命なのだから。
 そして、こうやって肝心の試合に負けていく、もっと現実的にやれば勝てる力は常にあるけど、やっぱりやれない、でも別にそれでいいんじゃない。初戦の4-0で勝った時の大騒ぎのスペインと、今日の何も生まれず悲哀のスペインは常に同じ。私はこういう国民性のあらわれる何とも言えない情緒感が好きなのでした。

 ただ、ちょっとだけ言うと、先発の選択は間違えたかもしれない。ルイス・ガルシア先発でラウールは後半投入、セスクも最初からではうまく機能していなかった。後は、モリエンテスのような強さや高さを持った選手がいなかったこと。「パス回しでは世界一」のメンバーに偏っていたことは否めない。でも、このチームは若い。まだまだやれることはあるよ。(おー、そう言えばセナはないでしょ、あそこはイニエスタだよ。レジェスもいたしね。)

 ということで、ブラジル対フランスの対決が決まった。これはおもしろいぞ!
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by harukko45 | 2006-06-28 16:01 | スポーツ

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