謹賀新年

2016年、明けましておめでとうございます。

一昨年の3月以降、ブログに向かう気力が落ち、そのままズルズルと放りっぱなし状態でしたが、今年からまたボチボチ書いていこうかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

内容的には、前よりもずっと個人的趣味的な方向になるかもしれません。

ということで、まずは、この年末年始は音楽を聴きまくっていたので、その中で気に入ったものを書き留めておこうと思います。

 「クリスティアン・ツィメルマン+ベルリン・フィルハーモニーのブラームス・ピアノコンチェルト1番」
 ベルリン・フィルの映像配信サイト「デジタルコンサートホール」で鑑賞したもので、あまりの素晴らしさに3回も続けて視聴してしまった。ツィメルマンとラトル&ベルリンによるブラームス1番は2003年にCDがリリースされているが、今回のは2015年6月25日に収録されたものだ。

 ツィメルマンのピアノの美しさは変わらずで、より巨匠的な風格を持ち合わせた感じであり、何から何まで共感してしまった。それは、ベルリン・フィルの皆さんも同様のようで、ピアノとオケの一体感のレベルが非常に高く、まさに次元の違う演奏と言えた。特にコンマスの樫本さんの曲に入り込んでいる表情が実に印象的で、この時に生まれた高いレベルでの共感共鳴には、彼の力も大きかったに違いない。
 正直、指揮者ラトルの存在はそれほど強くなかった。実際にはツィメルマンとベルリン・フィルとの直接対話がこの名演を生んだと感じた。

 実は、昨年末に「デジタルコンサートホール」を見たのはラトル退任前の集大成とも言える「ベートーヴェン・チクルス」を聴くのが目的だったのだが、残念ながらシンフォニー全曲を聴くのはつらくなり、途中でリタイア。アーカイブを探していたら、この名演に出会った次第。

 そのラトルのベートーヴェンは、全体に急速テンポと明解なバランスによる極めて健康的でスポーツ的な印象。どんな状況でも見事にやり遂げるベルリン・フィルの筋力の強さには感動したが、音楽的に楽しめたわけではなかった。
 アーカイブにあったティーレマンとの「エロイカ」の方が、断然好みであり、心からベートーヴェンを楽しめた。面白いのは、両者どちらにも参加しているメンバーが多いものの、演奏の内容は全く別物だったということ。
 ラトルの時は「ベルリンって、すげぇうまいなぁ」と思うことが多かったが、ティーレマンにはそういうことではなく、「ベートーヴェンは、やはりすごい」と思ったわけです。

 「エルトン・ジョン&ヒズ・バンド 横浜アリーナ」

  WOWOWが、昨年11月18日に行われたエルトン・ジョンの来日公演を収録。その日に生中継をしたようだが、私は元旦に再放送を視聴。これが、これが、何とも素晴らしかった!

 現在、68歳であるエルトン・ジョン、何という充実したパフォーマンス!感動しまくりで、あっという間の2時間半だった。1曲たりとも緩んだ部分がなく、かといって緊張感でピリピリと張り詰めた演奏ではなく、とても自然にリラックスして、「あー、ロックっていいなぁ」と心から実感させられた内容であった。
 私自身、昨年からエルトン・ジョンの音楽を全て聴き直していた最中だったので、その辺のタイムリーさもあって、数々の名曲・ヒット曲の連続にただただワクワクしっ放しであった。

 とにかく、彼が変に若ぶることなく、良い意味でシンプルに、歌とピアノに集中しきっている姿に感動した。それが、嘘偽りのない自然な姿であり、だからこそ、全盛期を過ぎた「衰え」のようなものを、このライブでは全く感じることはなく、これぞ「復活」とさえ思わせるのであった。
 つまり、いい感じで年をとったとも言えるのでは。70年代の絶頂期でさえ、しばしば感じられた「力み」や「勇み足」がすっかり消えて、本当に力強く、なおかつ繊細で深いパフォーマンスをするアーティストであることを再認識させてくれた。

 ということで、またぞろ古いアルバムなんかも、改めて楽しく聴き直す今日この頃です。

 やはり、70年代のアルバムがどれもこれも傑作なんだけど、その中で最も好きなのは、ベタではあるけど73年「Goodbye Yellow Brick Road」となるかな。でも、デビュー盤69年「Empty Sky」から76年「Blue Moves」まで、一枚たりとも駄作はないわけで、いかにエルトンの才能の泉が枯れることなく湧きあがっていたかに唖然とするばかり。
 とは言え、個人的には70年の「Elton John」と71年の「Madman Across The Water」がちと苦手。ポール・バックマスターのストリングス・アレンジが大フィーチャアされてて叙情的なんだろうけど、エルトンのボーカルはその弦の森に埋もれているみたいで、聴いてて息苦しい部分もある。
 だから、バンドと一緒にロックンロールしてる彼のほうが断然好き。

 そんなエルトン・ジョンは明らかにワーカホリックで、80年代後半からは、だいぶエネルギー切れを起こしていた。サントラなどで活躍しつつ、少しアルバム制作のペースが落ちた2000年代になっても、いまひとつピンとくる作品がなかったのだが、2010年に「憧れの人」レオン・ラッセルとの共演盤で、何かが吹っ切れたのでは?
 このアルバム「The Union」は、どちらかというと、レオン・ラッセルに敬意を表して、エルトンが控えめにしている感じだし、常に頑張ってきたエルトンに比べ、早々と隠居みたいになったレオンのドロドロさが明らかにスゴイんだけど、そんな本物のレイドバック感に、ワーカホリック・エルトンは良い影響を受けたように思う。
 そんな勝手な憶測はどうであれ、2013年には「The Union」と同じプロデューサーによるエルトン自身の新作「The Diving Board」が登場し、個人的にはここでのエルトンは、実に深いなぁと思っている。

 そんでもって、昨年のライブでの素晴らしさ。本当に凄いなぁと感無量であります。
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by harukko45 | 2016-01-04 16:24 | 聴いて書く

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