松崎しげる&大橋純子ジョイント・ディナーショウ/伊丹

 タケさんのライブの翌日12日の朝、私と土屋さんは次なる現場、松崎しげるさんと大橋純子さんのジョイント・ディナーショウのために大阪・伊丹に向かった。ちょうど1週間前の室蘭でちょうど同じこのお二人のディナーショウを皮切りに、ずっと仕事ヅケだった我々はこの日の仕事で一段落ということになるのだった。始まりと終わりが同じ仕事というのがおもしろいね。

 さて、こうしてライブが続いていると、たとえ疲れていても、演奏自体の調子はなかなか良いもので、指はよく動くし、気持ちもゆったりとしてるし、1拍の長さもしっかりとらえられてるし、かなりのものである。ヘヘヘ、自分で感心してりゃ、世話ないか。

 また、特別に感情移入を深めようというつもりではないのだが、例えば"シルエット・ロマンス"なんか、松崎バンドのユッコさんにストリングスを手伝ってもらって、後は私とオッサンでやるので、昨日から変わってない状況で、ジュンコさんの唄に合わせて、自然と気持ちが高まってくる感じだった。オッサンがいいソロをして、ジュンコさんが2コーラス目を唄いだす瞬間は、やっていて「タマらん!」気分で、思わず悶えてしまう瞬間。改めて「やっぱ、いい曲じゃん。」って思うのだった。
 そういえば、オッサンは現在、来生さんの30周年記念のツアー中でもあったね。何かと「かぶる」感じがおもしろいなぁ。

 それと、松崎さんのサービス精神とプロ意識は本当に素晴らしいし、頭が下がる。お客さんをとことん楽しませようって気持ちはとっても立派だと思う。それは、MCで会場を大爆笑させることや、客席におりていくことだけじゃなく、常に最後にやる"愛のメモリー"での汗だくの大熱唱にも現れていて、毎回同じように演奏しているのに、こちらも毎回感動してしまうのだった。
 松崎さんとパインツリーの面々は今回から、この"愛のメモリー"のアレンジを35周年記念の新作バージョンに切り替えて、CDのチェコ・フィルによる豊なオーケストレイションをバンドで再現していて、なかなか新鮮だった。
 ジュンコさんサイドの"シルエット・ロマンス"が音数少なくやったのと好対照になってお互いのカラーが際立ち、ショウに大きなハイライトを作ったと思う。
Photographs/松崎しげる2005

 ところで、"愛のメモリー"、作曲の馬飼野康二さんは天才肌の職人と言える。天才っていう部分と職人って部分は実際には相反するところがあるんだけど、馬飼野さんはその両方を見事に両立させちゃう作曲・編曲をやってのけている。岩崎宏美さんの"万華鏡"や西条秀樹さんの"傷だらけのローラ"とかも、ゲセワさやイタズラっぽさを随所にちりばめながら、それでいて全体では洗練された音に出来上がってるんだよなぁ。
けっこう感心してしまうのでありました。
 数ある馬飼野さんのヒット曲でも、"愛のメモリー"のメロディは最高作といっていいと思う。
 はっきり言って、これほど「さあ、感動しろ!」って最初から最後まで主張していて、その意図がバレバレな曲なのに、まんまと聴き手を巻き込んで、見事に「感動」させられるというのは、やはりプロの仕事として恐れ入るのであった。こういう才能って「悪魔的」とも感じられる部分で、私のようなアレンジャーの末席に座る者に嫉妬心を起こさせるものでもある。
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by harukko45 | 2005-12-16 03:46 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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