ジョン・レノン・スーパーライヴ2013の詳細(4)

詳細(3)からの続き。

 山村隆太/In My Life~Ticket To Ride

 山村隆太さんはflumpoolのメンバーで、2012年のスーパーライヴにはバンドとして参加してくれた。今回はソロ・ヴォーカリストとして迎えて、バックをトリビュート・バンドでつとめる事になった。
 彼とは、リハーサル前にミーティングを持つ機会があり、そこでアレンジについてと、曲への思いを聞くことができた。そのおかげもあって、事前にいろいろ準備出来たことは大きかったし、コンサート前半部分のピークになることを目指した。

e0093608_05423.jpg その1曲目は"In My Life"。65年の名盤「Rubber Soul」の11曲目に収録された曲。そして、ビートルズのミディアム・バラードの中でも屈指の名曲である。この曲の良さについては、今さら語る必要もないほど、言い尽くされていると思う。皆さんよーくご存知。
 そこで、私からお知らせしたいのは、今回初めて"In My Life"をオリジナル・キー(A)で演奏したということである。
 それは、女性アーティストがこの曲を何度か選んでいて、当然キーを上げたし、ゆずのお二人の時も、彼らは声が高いために半音上げたのだった。
 で、何が言いたいのかというと、この曲の間奏をオリジナル以外のキーで演奏するのは、なかなか厄介だったということなのだ。

 「ジョージ・マーティンによるバロック風のピアノは、テープの回転を半分に落として録音され、回転を戻したらチェンバロのようなサウンドになった」というエピソードは、とても有名で興味深い話だが、演奏する立場からすると、実にはた迷惑な話でもある。後世の鍵盤弾きは皆、マーティン氏の倍のスピードで弾きこなさなければならないのだから。
 その上で、いろんなキーでやらなければならないのは、正直、あまり楽しめない。そこで、これまでは右手のパートと左手のパートを二人のキーボードで分担して、お互いの負担を軽くしていた。

 だが今回、ようやくオリジナル通りにやるので、もう一人のキーボーディスト斉藤有太くんと私は、正攻法でのぞむことにした。有太くんがピアノの音、私はチェンバロとストリングスの音で豪華にユニゾンしたのだった。効果としては、なかなか面白かったが、やはり、それなりにプレッシャーはかかるので、二人とも「今日の"In My Life"」って感じで、毎日練習したのでありました。まぁ、本番では何とか無事に行ったのではないかな。これもまた、人生かな。

 それから、この曲でのハーモニー・パートもとてもいい。だから、押葉くんと私でポール&ジョージを頑張った。個人的には間奏で「ラーソ#ファ#ミレド#シラ」と弾き倒した直後に「know I'll never lose affection」とハモるのが至福の喜びであり、何度やっても感動してしまうのだった。

e0093608_0372430.jpg 2曲目は"Ticket To Ride"、これまた解説不要の名曲。で、隆太くんは「ベースを8ビートで押して行く感じにして、80年代風に」ということだった。私は「Echo & The Bunnymenのような感じ?」と聞くと、「もっとハードロック的なアプローチにしたい」とのこと。そこで、スタジアム・ロック風のイメージでトライすることにした。これは、楽しかったですなぁ。
 とにかく、我がバンドには古田たかし、長田進と二人も「佐野元春 with THE HEARTLAND」の在籍メンバーがおり、かく言う私は「中村あゆみ&The Midnight Kids」にいたわけで、その手のスタジアム系&スプリングスティーン系には強いのだ。

 イントロのリンゴ(アイデアはポール)のドラム・パターンをよりハードに叩いてもらい、オーバーハイム風のシンセをブワーっと鳴らし、ギターのジャカジャーン、ピアノとグロッケンのオクターブ・ユニゾン、これで気分はすっかり野外フェスだった。コーラス・ワークもビートルズよりもヴァニラ・ファッジ風に派手にしたし、間奏は当然ギターで押しまくった。
 この仕上がりには隆太くんもずいぶん喜んでくれ、大いに盛り上がってくれた。前半戦のピークを作ろう、という我々の思いは叶った。

 よく考えると、この曲をハードにやるのは間違ってなかった。ジョンは「ヘヴィ・メタル・レコードとしては、最も早いもののひとつだ」と語っているのだから。

詳細(5)に続く。
[PR]
by harukko45 | 2013-12-17 22:50 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31