タケカワユキヒデX'mas Partyの詳細(2)

 X'mas Partyの2部はビートルズの"Hey Jude"をのぞいて全てオリジナルで構成された。だから、当然ながらこちらがメインパフォーマンスになるわけ。いくらクリスマスだからって、肝心のオリジナルをおろそかにしてたら本末転倒だものね。
 とは言え、演奏する側からすれば、2部の方がずっと余裕だし、心から共感して音楽に入り込める内容だった。

 1曲目の"気分は上々"はずっとシャンプー(だったかな?)のCMソングで流れてた曲。でも、使われていたのはサビだけだから、この曲の本当の面白みを知らない人も多いだろう。「気分は上々」と唄われる部分は、そのまま「つかみはOK」って雰囲気、メンバー全員のアカペラでやるのも効果的。それに続くAメロBメロは細かい音符に日本語を詰め込んでいて、無難な展開にならないのだ。だから、サビのわかりやすさが際立つことに。こういうポップ感覚って、60年代のブリティッシュ・インベイションからの流れを受け継いでいるんじゃないかな。
 2曲目の"ハグしよう"はアレンジがかたまるのに時間がかかった1曲。タケさんのやりたいノリを最初うまくつかみ取れなかった。リハの最終日に、やっと気持ちが一緒になった。そうしたら、すごく新鮮なサウンドになって私としては満足な仕上がり。なのに、1回目ではノリすぎてキーボードの設定ボタンを誤って触れてしまい、途中でシンセの左手部分が出なくなった。すぐに復活したが、残念な演奏になった。夜の部では完璧。
 3曲目からアイちゃん、モトイちゃん、タケさんと、一人ずつフィーチャアするバラードコーナーとなり、シンプルなアプローチに終始した。

 さあ、そしてここからはゴダイゴ時代の名曲が続く。3年前にタケカワさんの仕事をお引き受けして、ゴダイゴを聴き返すきっかけになり、その完成度の高さに驚いた、というかやっと気づいた私であったが、いくらバンド形式でないにしても、やはり出来る限りあのユニークなゴダイゴ・サウンドを再現したいとずっと考えて、これまでいろいろトライしてきた。
 もちろん、二人で楽器の数も足りないし、全ては再現できないが、そのスピリットだけは是非とも継承していかねばならないと思っている。

 だから、私とオッサンはいくら「アコースティック・ライブ」との銘打たれようが、全く持って気にせずシンセはつなぐし、エフェクトもつなぐ。完全に「電化」して、なおかつドラムもベースもいるように演奏することを心がける。
 なぜなら、あの独特なグルーヴ感と色彩豊かなポップ感こそが命であり、絶対に失ってはならないものだからだ。ピアノとアコギだけで、しっとりやるゴダイゴなんて意味ない、少なくとも私は強く思う。今聴くとよりその良さがわかるゴダイゴにはいくら賞賛しても足りないが、とにかく彼らへの敬意を最大限に払う意味でも、今の形は間違っていないと思っている。

 "Monkey Music""Beautiful Name""銀河鉄道999"、どれも二人でやるにはかなりエネルギーを使う。でも、うまくいくとものすごい満足感を我々に与えてくれる。本当によく出来ているし、喜びに満ちた傑作ばかりだ。

 さて、アンコールでの"ガンダーラ"はこれまでで一番の仕上がりだったと思っている。この曲は実はすごくむずかしくって、いつも曲に負けてしまっていた。でも、今回はオッサンと私、二人とも自然な演奏が出来て満足している。
 そして、最後にやった"Lyena"。これはタケカワさんのセカンド・ソロからの曲だが、今回私が一番大事だと思った曲。タケさんの音楽表現には、深いドロドロした情念や思い入れを全面に押し出すのは似合わない。彼の持つ知的な部分を中心に、たくさんの色を持つ豊かなポップ感覚でそれを包んで、音楽の楽しさを聴き手に届けることが一番だ。
 でも、その音楽の所々に彼の繊細な内面も感じられる瞬間があるのだった。"Lyena"にはそういう要素がいろいろ見受けられて、こちらも思わず感情移入させられてしまう名曲だと思う。
 オリジナルのオーケストラ・アレンジも大変良いので、何とかオイシイところを抽出して頑張ってみた。これに関しては私の独断的なやり方でまとめさせてもらった。結構、良く出来たと思うし、とにかく無事に終わってほんとによかったー、っていうのが本音でありました。
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by harukko45 | 2005-12-14 16:53 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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