ジョン・レノン・スーパーライヴ2013の詳細(1)

 2013年12月7日に行われたジョン・レノン・スーパーライヴを振り返ります。いつものようにステージ側からの自己中レポではあるが、どうぞお付き合いを。

 で、まず書いておかなきゃならないのは、スーパーライヴ第1回が2001年であり、今回2013年で13回目であったということ。「13」という数字は西洋を中心に最も不吉とされ、昔から忌み数と考えられてきた。その由来は定かではなく、いろいろな説があるものの、それを信じようと信じまいが「13」という数字に関わると「何かしら変なことが起きる」経験を、日本でも多くの人が持っているのではないだろうか。
 それは、自分の不調さへの言い訳のようにも思える部分もあるが、そういうものが他の人や一時に何回も起こると、「あー、やっぱり」と考えたくもなる。

 スーパーライヴ終演後のパーティにおいて、ヨーコさんがスピーチで、この「13」について話されていたのも印象的だった。ただ、ヨーコさんはあくまで前向きに「13回目を無事に越えることが出来た」ことへの喜びを語られていた。

 私が目撃した不吉だった出来事を思い出してみる。まずは、押葉真吾くんの愛用のベースがリハ初日に故障、リハーサル終盤には復活したものの、続いて土屋潔さんのギターがトラブル。音が出なくなってしまったが、スタッフの緊急処置により、本番には間に合った。
 だが、そのステージ最終盤で、斉藤有太くんのデジタル・ピアノが演奏中に突然暴走。急にボリュームがすごく大きくなった。MC中に対処した彼だったが、アンコールでの"Imagine"で再び起きる可能性もあり、実際に弾き始めるまで、もちろん全てが終わるまで、不安な気持ちで一杯だったに違いない。
 
 バンド内だけでも色々あったので、アーティストやスタッフの間でも問題はあったことは確か。とは言え、とにかく「無事に」コンサートが終わったことが何よりではないか。今回を含む13回のコンサートで、29か国124校を支援することが出来た事実は、参加してくれたアーティスト、ミュージシャン、スタッフだけでなく、武道館に来てくれた観客の皆さんを含む全員で「不吉」を乗り越えて、ちゃんとした実りに結びつけたことなのだと強く思うのだった。

 さて、前置きが長くなった。ステージを振り返って行こう。

 Roy with Naoki/Slow Down〜Bring It On Home To Me

e0093608_0452658.jpg The BawdiesのRoyくんとLove PsychedelicoのNaokiくんによるコラボは、昨年に続いてオープニングという大役。まずは会場をあっためるためにも、Royくんの熱いシャウトで一気に盛り上がりたい。
 1曲目はジョンのお気に入りロックンローラー、ラリー・ウィリアムスの"Slow Down"。58年にリリースされたラリー・ウィリアムスのオリジナル・テイクは、A面が"Dizzy Miss Lissy"で、どちらもゴキゲンな仕上がり。本人の弾くピアノやテナー・サックスもカッコイイ。それに比べて、ビートルズのテイクはかなり落ちる。正直、ジョンが歌ってなければ、あまり価値を見いだすことはないと思う。
 逆にあら探しをしようとすれば色々指摘できるだろうが、一番気になるのはジョージ・マーティンのピアノだろう。これは、4人によるOKテイクにオーバー・ダビングしたとのことだが、残念ながら何ともノリが悪い。それに「Past Masters Vol.1_Stereo Remaster」では、右チャンネルからピアノがくっきり聴こえてきて、左側のリズム・セクションとのギャップがますます大きく感じられる。
 ダビングなのだから、何回かやり直せば良かったし、ポールが弾けばもっと良かったのでは、なんて思うが、当時は時間に追われていて、さっさと仕上げなければならなかったのかもしれない。

 武道館では、我がバンドのピアニスト、斉藤有太くんが豪快なノリの刻みでグイグイで引っ張ってくれたし、Naokiくんのアレンジは、ビートルズというよりは、レッド・ツェッペリン風のリズムをイメージしたもので、ドラムはかなりボンゾっぽいニュアンスになっていた。

e0093608_046630.jpg Royくんの2曲目は、サム・クックの有名曲"Bring It On Home To Me"。これは、75年のジョンの傑作"Rock 'N' Roll"にも収録されている。ただしジョンの場合、シャッフルのリズムをオリジナルよりも強調しながら、リトル・リチャードの"Send Me Some Lovin'"につないでメドレーにするという、なかなか凝った演出をしていた。

e0093608_0501156.jpg 個人的には、アルバム"Rock 'N' Roll"は大・大・大好きなので、このバージョンでやる方向も考えていたが、Royくんにはサム・クックの方が完全に身体に入っていた。それも、63年のライブ盤"Live At The Harlem Square Club"でのバージョンである。もちろん、これはこれで文句のつけようのない名作なので、大いにリスペクトしつつカヴァーすることにした。
 曲終盤にある観客とのコール&レスポンスも再現することになり、ちょっとジョンとは離れたサウンドではあるものの、ジョン・レノンに大きな影響を与えたR&Bクラシックに今回はドップリと浸かってみるのも悪くないと思った。

 Royくんがこの手の曲をシャウトするのは、全くいつもの感じだが、デリコのNaokiくんが「Yeah!」のコール&レスポンスに参加して歌うというのは、なかなか見られない貴重なシーンだったのではないかな。

詳細(2)に続く。
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by harukko45 | 2013-12-15 14:23 | 音楽の仕事

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