阿久悠氏40周年番組
2005年 11月 30日
当然、日本歌謡史に輝く大作詞家・阿久悠さんの功績を讃えて、おなじみのヒット曲をオリジナル歌手の方々歌い連ねるわけで、内容的には豪華なものになるだろう。
我々のシーンでもカメラの数が多かったし、かなりこったアングルもあったりして、久々に「派手な」感じが楽しかった。
演奏したのは、「たそがれマイラブ」をジュンコさんと我々で、そしてもう1曲「夏女ソニア」を、もんたよしのりさんとともに20数年ぶりの再演をおこなった。
いやぁ、ジュンコさんともんたさんのデュエット、盛り上がったよ。曲も80年代の時代性がすごくある曲で、まさに「イケイケ」なのだ。で、あの二人がシャウトするわけでしょ、こっちもやっぱりノセられちゃいました。
バンドのメンバーとも話していたんだけど、今じゃ絶対に出てこないようなシカケやコードの流れ、リズムのパターンがアレンジの中に登場してきて、それがその時代を象徴するんだけど、何かここにある、いい意味での「元気さ」「ゲセワさ」って、最近忘れてるように気がしてきたのだった。
すべてが、今に必要なわけじゃないし、あの時代(80年代)への後悔はそこを経験してきた人なら誰しも持っているけど、こういう曲や歌の中に意外な面白みを最近はちょくちょく見かけるようになったのも事実。そうやって、小さなことでも発見することが出来るのも、こういう仕事をしている幸せの一つでもある。
皆さんも、暮れにお時間があえば、29日のTBSをチェックしてみて。
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photographs/TBS阿久悠トリビュート年末特番編
年の瀬も押し迫ってきましたね。いかがお過ごしですか?
昨夜の「阿久悠40周年記念」特番見ましたよ!といっても、純子さんの「たそがれマイラヴ」だけで、「夏女ソニア」は録画してあるので今夜ゆっくり見ようと思っています。
しかし、いや~とにかく「たそがれマイラヴ」は素晴らしかったですよ!純子バンドがあってこそあの純子さんの歌があるという感じで、カチッと隙間のない緊張感のある演奏でありながら、あの曲からも滲み出る穏やかに漂ってゆく感じは鳥肌モノでした!素晴らしい歌と演奏をありがとうございました!ウエちゃんはポジション的にちょこちょこ写っていましたが、和田さんはチラッとだったので
「ソニア」のほうで期待したいと思います(^^)。
純子さんは根っからのバンド志向とどこかで聞いたのですが、ステージでも昨夜の放送でもバンドとの一体感があるっていうか、バンドのボーカルっぽい感じがしました。そういうのにゾクッときます。今夜も録画したものをリピートしながら楽しみたいと思います。
来年も期待しております。良いお年を!
でも、いい感じで今年は終われたので、この調子で来年も頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくです。コメントありがとうございました。mikkunさんも良いお年を!
さて、「夏女ソニア」拝見しました!正直言ってこの曲、これまでほとんど耳にすることがなかったので、とても新鮮な感じがしました。確かにあのお二方が同時に声を張り上げるとスゴイ迫力ですね~。血圧上がるっていうか、いやイイ意味で。それと、「たそがれマイラヴ」で和田さんが弾いていたキーボード、エフェクトもかかったエレピの音色がとても美しくて、何をお使いなのかな~?と聞いてみたくなりました。話題がそれますが、私は子どもの頃から鍵盤楽器が好きで、ろくすっぽ弾けないのですが、その音色に心を惹かれていました。特に70年代後半頃に流行ったヤマハのグランドエレピCP、ローズ、ソリーナ、プロフェット5、ミニムーグ、ハモンドオルガンなんか好きなんです。5年前にはついにCP70Bを中古で手に入れちゃいました。最近はローズっぽいエレピの音が特に好きで、ホーナーのちっちゃいヤツがいいなあなんて見てたりしていますが。和田さんの好きなキーボードや音色の感じなども良かったら教えてください!
いろいろすみません~今年もどうぞ宜しくお願いします。
キーボードにかなり詳しいですね、それも名器ばかり。書かれているものは全て僕も大好きです。中でもハモンド・オルガンとプロフェット5は特に好きですね。ただ、現在はデジタルによるシュミレーションされたシンセが主で、その楽器そのものを弾くことは特別な場合になってしまいました。
で、お尋ねのエレピの音はヤマハのMotif-Rackというシンセによるローズのシュミレーションです。これに、スタッフのリチャード・ティーが好んでいたSmall-Stoneのフェイザー・エフェクトを(これもシュミレーションです)かけているプログラムです。
今では、本物よりすぐれたプログラミングが増えて、ずいぶん使いやすくなりました。
もちろん、本物にこだわる部分も大事ですが、実際仕事だと管理の良くない本物より、デジタルものの方がストレスがなかったりもします。
でも、中古とはいえ貴重な存在であるCPを持っていて、次にホーナーとは、すごい。確かに昔の楽器にはやっぱり代え難い魅力がありますね。
一般人の私がプロのミュージシャンの方とこんなに馴れ馴れしい感じでいいのかなあ?と恐縮ですが、そこは和田さんの温かい心遣いと受け止めて書き込ませていただきますね。
キーボードについてのご回答をありがとうございます。なるほど、今やデジタル楽器当たり前みたいな時代ですものね。私は最近の新しい楽器についてはあまりよく知らないものですみませんです~。確かにステージなどの仕事としては、古いものだと急に音が出ないなどのトラブルの可能性がありますものね。納得です。しかし、時代性もあるのか、プロフェットやムーグのアノ感じの音は最近あまり使いませんよね。気のせいだったらすみません。80年代ってYMOとかの影響もあってか電子キーボードサウンドのしめる割合が多かったですよね?70年代はアコースティックな感じか、オーケストラサウンド、90年代とかはギターサウンドとかキーボードレスバンドとか打ち込みが多かったような気がしてますが。2000年以降はなんでもあり?みたいな。僕が手に入れたCPのアノ音は他の楽器では出せないだろうと考えた末ですね。
天下のレオン・ラッセルが言うのですから、このソフトの実力はかなり信頼できるかなとも思っています。それと、プロフェット5のシュミレーション・ソフトも大変良いものがあって、今のソフト・シンセの実力はとても優秀なレベルに来ています。僕もレコーディングではよく使います。
後はmikkunさん言われるように「何でもあり」なので、「本物」も「デジタル」も使い方次第、こだわり方次第となってきました。
そういう点では、時代の流行りでなく、どの楽器を選ぶかということからも、それぞれの音楽性がより浮き彫りなっていく時代なのかもしれませんね。
ある意味、その楽器そのものが存在しなくても「ソフト」としてあれば鍵盤自体は1台で複数の楽器の音を表現できてしまうわけですね。和田さんに今ごろ知ったのですか?と突っ込まれてしまいそうですが、でも過去の楽器の音がサンプリングされているソフトが存在するということに驚きと感動を覚えました。原理としてはパソコンと同じわけですね。プロフェット5なんてウン百万していた楽器でしたよね?昔渋谷のヤマハにホッピーさんの中古品として売られていたのを見て仰天しました。ソフトだけなら○万程度なのでしょうか?(←超甘かったり?)私もそういった現状を知ると欲しくなっちゃいますねー!なんて。近頃することもなかったキーボードの音色に着目した音楽の聴き方もしてみようと思いました。
プロフェットに関しては3万円ぐらいだと思いました。本物は当時で170万ぐらいで、フライトケースも作ったら200万を越えたでしょう。あの頃キーボード奏者はお金が大変でした。今はコスト・パフォーマンス的にもかなりのものになってきています。
ただ、もちろん演奏面でまだまだな部分も多いです。
それと、今は原点回帰のようなムードもあって、生ピアノやハモンド・オルガン、ローズなどでシンプルに演奏するサウンドが求められてもいます。正反対の方向性が同時に進行していると言えますね。
かつてのシンセの運命はより優秀なソフトに吸収されていくでしょうが、ピアノやオルガンのようなある意味、楽器として確立しているものはずっと残っていくと思います。