EURO2012/グループリーグ終了
2012年 06月 20日
で、まずはA組。こちらはロシアの敗退が驚き。チェコ戦での圧勝で、ほぼ確実に勝ち上がっていくだろうとの予想は覆された。いったい何がどうして、ここまでコンディションを落とす原因になったのかは、くわしくはわからないが、監督との不和説も聞こえ始めているし、試合後半には必ず足が止まるような状況だったし、チームとしての調整が明らかに失敗したということだろう。
それにしても、最終戦でそのロシアを敗って、見事に勝ち上がったギリシャは、やっぱりタフなチームだ。メンタル面での強さは2004年優勝時と同じで、準々決勝でのドイツもそうとう苦しめるのではないだろうか。
チェコは1位通過となったが、これはロシアの不調のおかげ。正直、ワクワクするような部分がほとんどなく、力としてはここまでと見る。
死のグループB組は、何と言ってもオランダの3連敗が衝撃だけど、これは全て初戦の失敗が導いたもの。デンマーク戦でせめて引き分けに留めておければ、こんなにも苦しい展開にはならなかったろう。とは言え、オランダのパフォーマンスが前評判ほどすごかったわけでもない。試合開始15分ぐらいをすぎて、早くも攻撃が単調になり始めると、あっけなく失点。その後は守備と前線は大きく離れ始めて、勝手なサッカーへと変質。後半にはフォワードをたくさん入れてますます前のめりになって、さらにバランスを崩す悪循環。各選手のコンディションも悪そうだったし、チームとして指向するサッカーは極めて保守的だったことは確か。初戦の出来が流れを崩したものの、その原因は大会前からくすぶっていたのかも。
彼らのライバルであったポルトガルは、初戦のドイツ戦に敗れたものの、パフォーマンス自体はけっして悪くなく、チームとしてのまとまりを感じさせた。それが、デンマークとの大接戦に競り勝つことに結びつき、最終戦でのオランダに最高の形で勝利することにつながった。絶対的エースであるクリスティアーノが目覚めてくれたことが大きい。
ドイツは全てにおいて安定した3連勝で文句なし。今後も決勝への道を着実に進むだろうと思うが、次戦のギリシャに手こずる可能性はあるので、ここが最大の難関になるかも。
C組もスペイン、イタリア、クロアチアの三つ巴で、実に面白かった。クロアチアはかなり強いチームであり、スペインにも勝利しそうな流れを作っていたが、神様はスペインに味方したって感じ。スペインは、予想以上に苦しんだし、全体としてあまりうまくいっていないまま、決勝トーナメントに進むことになった。特に攻撃面での手詰まり感は明白で、私は彼らの連覇はかなり厳しいのではないかと思っている。
イタリアは、確かに新鮮に蘇ってきたけれど、だからといって、すごく強いというわけでもない。なので、こちらもこの先があるかは少々疑問に思い始めているが、最終戦でカッサーノ、バロテッリにゴールが生まれたことは、ちょっとだけ明るい材料かな。
D組は、4チームともほぼ互角のレベルなのに、スウェーデンが思わぬ2連敗であっさり敗退してしまったのが残念。正直、イングランドの1位通過はスウェーデンの不調に助けられた。スウェーデンが最終戦でのパフォーマンスを最初からやっていたら、もっと面白いリーグ戦になっていただろう。
それと、ウクライナの敗退もがっかり。初戦でのシェフチェンコ2ゴールで活気づいたものの、その後が続かず、最終戦では運にも見放された感じ。イングランドの1点は棚ぼたのようなもんだし、明らかなゴールを認められずではね。
というわけで、ここでは一番つまらないサッカーをするイングランドと、良いんだか悪いんだかよく見えないフランスが勝ち抜けたものの、この程度の感じだと、次でさようならの可能性は高い。
で、私のベスト4予想は、1.「チェコ対ポルトガル」はポルトガル、2.「ドイツ対ギリシャ」はドイツ、3.「スペイン対フランス」はスペイン、4.「イングランド対イタリア」はイタリア。
グループBとCに比べて、AとDはレベルが低かったので、ベスト4はBとCの勝ち抜けチームが順当に残ると思うが、波乱が起きるとすると「ドイツ対ギリシャ」か。ポルトガル・サポーターの私としては、チェコには圧勝して、調子の上がらないままのスペインをうまくかわしての決勝進出を強く願っております、ハハ。
うー、まだまだ楽しみは続くです。