スポーツ観戦三昧(3)

 世界卓球ドルトムント準決勝、日本男子はドイツに完敗。過去の戦いでは、フル・ゲームまで持ち込む接戦での敗北だったので、同じような展開を期待しつつ、その雪辱を願っていたが、かなわず。銅メダルは獲得したものの、後味の悪い内容となった。

 何と言っても初戦、水谷のストレート負けは予想外で痛かった。そして、若き丹羽とドイツのエースであるボルとの差は明らか。あっけない2連敗で完全に流れを失った。やっと戻ってきてくれた岸川が一矢報いたものの、本来なら、彼が2番手で流れを引き戻す役割であったはずだ。ドイツの圧勝は地元の利もあったろうが、現時点での実力差はそれを差し引いても大きい。男女ともに4ヶ月後のロンドン五輪に不安を残す結果となった。これを危機ととらえて、何とか立て直すために頑張ってほしい。

 日本がドイツに敗れた頃、フランスのニースでは、フィギュア・スケートの世界選手権・男子シングル・フリーで、17歳の羽生がすんばらしい演技を披露、驚くべき得点を出していた。冒頭の4回転からトリプル・アクセル、トリプル・フリップと実に鮮やか、スピードもあり、それ以上に強いオーラを感じさせた。演技全体に気持ちがこもりまくっていたのだ。前は、それが力みとなり、体の方が追いついていない印象だったが、昨日は違った。一カ所、ステップでの転倒というミスがあったものの、それに動じずに勢いも衰えなかった。最後のストレートライン・ステップに入る前に、自らに気合いを入れ直すように雄叫びを上げたシーンには、こちらもゾクっとしたほど惹き付けられた。

 技術的にほぼ完璧であり、芸術的にも感動させられた羽生の点数が高くなることは確実だったが、最終組前での演技だけに、ある程度抑え込まれるかと思われた。ところが、173.99というそこまででダントツの高得点で、合計251.06はSP7位から一気に表彰台圏内に突入したのだから、チョー驚き。凄いことになってきた。

 この若武者の大躍進は、後続の上位選手達に大きな影響を与え、試合はワクワクドキドキの展開が最後まで続くことになり、全くもって目の離せない試合になった。アモディオ、ジュベールのフランス勢は4回転をきめ、レベルの高い演技を披露したが、羽生には届かず。一方、ブレジナ、フェルナンデスは失速。
 そんな中、我らが高橋はさすがだった。今年一番とも言えるフリーで、4回転をはじめとする難しいエレメントをこなしながらも、ニクいほどに力みのないステップ、身のこなしが本当に素晴らしい。こういう表現に、いやらしさや恥ずかしさを感じさせない日本人はなかなかいない。それと、選曲にブルーズを用い、また、変な編集でのドラマティックな展開を作らず、一定のムードを保ったセンスもいい。これは、振り付けしたデビッド・ウィルソンの功績でもある。

 とは言え、点数は羽生にわずかに届かない173.94、合計で暫定トップに。いかに羽生のフリーが凄かったか。
 
 そして、王者パトリック・チャン。バンクーバー五輪での保守的な彼を、全く好きになれなかった私だが、昨シーズン、それまでのイメージを一新するハイテク・スケーティングを突如として見せつけ、圧倒的な差で王者となり、男子フィギュアの世界を超難度レベルに引き上げたことにより、私は彼にノックアウトされてしまった。
 女子における革命家は現在でもなお、伊藤みどりさん以外には登場していないが、チャンは男子フィギュアの革命家として生まれ変わった。

 昨シーズンのチャンなら、すべてにおいて完璧だったので、日本勢が素晴らしい内容であってもかなわなかった。が、今シーズンの彼は、何ともわけのわからない凡ミスが出る傾向にある。昨日も、前半は全く持って完璧で優勝確実との印象を持ったのに、後半は一転、バランスを崩すは、トリプル・サルコウが2回転になるは、果てには、アクセルで飛ぶ前に滑っての転倒。このドタバタぶりには、目を覆った。
 とりあえず、SPの貯金とフリー前半の4回転、4-3のコンビネーションの成功で、一応点数的には整っていたという勝利だった。
[PR]
by harukko45 | 2012-04-01 16:06 | スポーツ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30