水越けいこ/オータム・ツアー2011の詳細(3)

詳細(2)の続き。

 m7.気分は5月の風のように

 アルバム「Like You !」にはいろんな曲が揃ってます。ロック、ラテン、ボサ・ロックと来て、フォーク・カントリー系もなんなく入ってきますし、しっとりと哀感漂う曲から、明るいポップ・チューンまで、ジャンル・表情ともに多彩です。"気分は5月...”は、その中でも特に、詞が聴き手をウキウキさせる、何とも愛らしい曲です。シンプルな仕上がりですが、細かいところにまで気が利いていて、飽きません。
 今回はシンちゃんのギターとけいこさんだけでの、フォーク・デュオ・ユニットって感じが楽しかったですね。間奏では、会場の手拍子も音楽の一部って気分が、まさに5月でした。

 m8.あなたがいたら

e0093608_6421936.jpg 楽しかった恋の思い出も、夏を過ぎると、こんなにも寂しい気分になってしまうのですね。けいこさんがボソボソって言う感じで歌い、メロディはポツポツ途切れる作りだから、ますます悲しくなる。
 「Dramatically」の中でも、最も映画的な印象を残す曲じゃないでしょうか。特に、今回のライブのように、フォーク・デュオ・スタイルだと、哀しさがより際立つ感じでした。

 1部/m9は日替わりで、けいこさんが弾き語りで歌いました。"Feeling Blue"、"32階のBar"、"移る季節に"などなど、でしたか。"ゆれて二人"もあったか。すみません、記憶が曖昧です。

 m10.渚・ヨコスカ

e0093608_7214571.jpg けいこさんのみの弾き語りで、もう1曲。ここら辺から1部の方では、2ndアルバム「Heart」からの曲が続きました。
 1st「Lady」では伊藤薫さんが8曲(けいこさんとの共作1曲)書いていて、ある意味Co-プロデューサー的な立場だったと想像できます。「Heart」では、けいこさんの曲が増え、伊藤さん作は5曲ですが、それでも全体の印象は伊藤薫さんの影響下にあると思います。

 伊藤薫さんの曲は、フォーク歌謡っぽい部分があって、プロ作家らしい「つかみ」を持っています。それが、聴いた時に感じる気持ちのいい安定感と、分かりやすさにつながっていると思います。しかし、歌詞の方は意外に「青臭い」部分がいかにも「男」。いつまでも夢や理想を語りたがる、大人になれない「永遠の青年」っぽいのです。"歌って死ねるなら"、"少年"、"ヨーソロ"、"Too Far Away"...。でもそれが、聴き手を何とも懐かしい気持ちにさせてくれるのでした。
 そこら辺が、目に涙を浮かべながらも、心にグサっとナイフを刺すこともいとわない、けいこさんとの違いでは。
 
 m11.Hiroshi

 「Heart」の頃、けいこさん自身は曲作りにおいて、自分らしさをまだ確立できなかったようですが、この曲はすごく印象的です。ピアノとアコギだけのアレンジもアルバム最後にふさわしい感じです。そして、次の「Aquarius」につながる期待感がちゃんとこめられていると思います。だから、この曲のエンディング後に、"生まれ変わる為に"のイントロが頭で鳴っちゃうのです。

 今回は、私のピアノだけでしたが、ちょうどセットの折り返し点として、ピッタリの構成・選曲でした。

 2部では、m9〜11までが「TV主題歌シリーズ」に入れ替わりました。

 2部/m9.再会の街で

 1994年のTBS-TV系月曜ドラマスペシャル浅見光彦シリーズのテーマソングで、詞も曲もけいこさんではなく、この時はシンガーとしてのみの参加なのですね。もちろん、今回初めてやりましたし、通常のアルバムの中には収録されていないので、私もYouTubeで検索しました。ちゃんとアップされているのが凄いです。それも、映像付きで。驚きました。
 アレンジの十川知司さんは、今も多忙なアレンジャーで、私は「ジョン・レノン・スーパーライヴ」で何回かご一緒しました。柔和な性格の方ですが、プレイの方ではするどいタッチで、いろいろなアイデアを持った人でした。

 全体的には爽やかで、洗練された曲調ですが、サビが終わるはずの部分で、再び繰り返すようになっているのが、気分的にむずかしかったです。ちょっと自然に行かないのです。けいこさんによると、TV側の要望(たぶん時間やらテロップとの関係)で、後からサビを長くすることになったとのことです。
 音楽的には、私が「終わり」と感じた部分が正解だったようです。まぁ、TVというのは、常にそういうものなのです。

 m10.街

 次は、1984年のフジTV系金曜劇場「愛は不倫のとき」の主題歌でした。これは、けいこさんと伊藤薫さんの共作なので、こちらとしてはホームに帰ってきた感じで、実に落ち着きます。で、お二人の作風らしいサビが、なかなか気持ちがいい。
 アレンジは萩田光雄さんで、やはりさすがツボを心得た仕上がりと思います。特に、エンディングでのピアノのフレーズが、絵がなくても本編へのいざないっぽいムードがありますよ。それとも「提供は」みたいなMCが入って、CMでしょうか。

 m11.TOO YOUNG ワンスモア

 このコーナー最後は、1990年のテレビ東京系「旅は風船」のテーマ・ソングです。この曲が3曲の中では一番好きです。サビでハモを付ける時の喜びは計り知れません(?大げさな!)。本当に旅に出たくなるような曲で、映像にもうまくハマったと想像できますね。
 ただし、エンディングはアレンジャーの坂下秀美さんの色が出たかも。ちょっと、不思議な感じです。でも、今回はカットせずにフルでお届けしました。

 続く。
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by harukko45 | 2011-10-18 09:16 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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