大橋純子/クラブサーキット2011詳細(11)

詳細(10)からの続き。

 En1.サファリ・ナイト
e0093608_22283336.jpg "サファリ・ナイト"に関しては、詳細(2)のコーナーでも少し触れているし、曲もアレンジも歌も、まさに「キマッテル!」んだから、何も付け加えることはない。それに、ライブでは特に演奏効果の高い内容なので、必ずと言っていいほど盛り上がるのだった。今回のようにアンコールに応えてのパフォーマンスになると、より熱気倍増って感じでありました。それに、サビでの会場から熱唱ぶりもうれしかったですねぇ。

 それにしても、あらためてオリコンのチャートなんかをチェックしてみると、この"サファリ・ナイト"、"たそがれマイ・ラブ"(最高位2位)、シルエット・ロマンス(7位)に続いての3番目(20位)で、"愛は時を越えて"(30位)よりも上だった。
 ちなみに、続くのは"ビューティフル・ミー"(40位)、"シンプル・ラブ"(44位)。ただし、売り上げ数で見て行くと、"愛は時を越えて"が3位に浮上して、"サファリ・ナイト"は4位となるが、それでも10万枚以上ですから、たいしたもんです。

 もちろん、ジュンコさんも美乃家も、アルバムを中心にした活動をしていたのだから、ヒットチャート云々で評価するのは的外れなんだけど、私が思っていた以上に、"サファリ・ナイト"が一般的にも支持されていた事を、ちゃんと数字が物語っていたのでした。これからも大事にしていかにゃいけませんな、ウム。

 En2.You've Got A Friend

e0093608_2333756.jpg ライブの大ラスは、キャロル・キングの名作クラシック曲。たくさんの人がカヴァーしていて、あまりにも有名だが、ジュンコさんは昔からダニー・ハサウェイのバージョンをやっていた。
 このダニー・ハサウェイのライブ盤は、「一家に一枚」級の名盤であるし、ここに入っている"What's Goin' On"と"You've Got A Friend"は、ミュージシャンにとっては、ちょっとしたセッションでよく演奏するもので、それほど、このアルバムでのアレンジは人気が高いし、カッコいい。
 特に、ソウルフルな歌唱が出来る人には、聴かせどころ満載で、まさにうってつけなのだった。

e0093608_5161596.png で、アルバムのプロデューサーは再びアリフ・マーディン師匠で、ほんとに、名盤の影に彼の名前あり、だ。
 それにしても、「Donny Hathaway Live」の臨場感って最高。これがライブだ!って感じ。そして、彼が弾くウーリッツァー(Wurlitzer)・ピアノがこれまた最高に気持ちいい。だから、我々がカヴァーする時も、どうしてもウーリッツァーっぽいサウンドでやりたくなるのだった。

e0093608_016754.jpg とは言え、"You've Got A Friend"の本家本元は、キャロル・キング大先生。1971年の"Tapestry"での弾き語りがまずはオリジナルとなるが、ヒットしたのは、同じ年にリリースされたジェームス・テイラーのシングル盤。その後、アルバム"Mud Slide Slim and the Blue Horizon"に収録されるわけだけど、この2枚の制作はほぼ同時期で、お互いにレコーディングに参加しあっているので、どっちが先だ後だ、ってことはどうでもいいかも。


e0093608_0162961.jpg e0093608_0161647.jpgだが、このジェームス・テイラー・バージョンも、本当に素晴らしい仕上がりで、さすがなんです。その年のグラミーで、最優秀男性ポップボーカル賞、最優秀楽曲賞も当然。とにかく、テイラー自身が弾くアコギの素晴らしさにまずはやられて、優しい彼のボーカルには涙するよ。ラス・カンケル、リー・スクラーらのバックも文句なし。永遠の傑作です。


e0093608_0163596.jpg ところが、今回ウィキペディアをのぞいてみたら、ジェームス・テイラーよりも先に、この曲をカヴァーしていた人がいた。それはイギリスの女性歌手、ダスティ・スプリングフィールドだそうだ。
 しかし、レコーディングされたものの、理由はわからないがお蔵入りとなり、長く未発表だった。が、彼女の代表作であり、これまたアリフ・マーディン氏プロデュースの「Dusty In Memphis」が1999年にデラックス・バージョンとしてリイシューされた時に、めでたくボーナストラックとして収録されていた。

 私は、本編の方ばかり気にして、ボーナストラックの方はほとんど見向きもしなかったのだが、今になって聴いてみたら、なるほど、60年代のブルー・アイド・ソウルの代表格ともいえるダスティらしい出来で、これはこれで、なかなか。で、イントロのピアノが、ダニー・ハサウェイっぽい感じだけど、そこまでは行き切ってない、って具合。
 ひょっとすると逆に、ダニー・ハサウェイが、これを参考にしたかも?なんて。とりあえず、同じアトランティックだし、アリフ・マーディンがらみで、ありうるかも。うーん、また眠れなくなっちゃうなぁ。(ちなみに、ダスティの"You've Got A Friend"はマーディン氏ではなく、Jeff Barryのプロデュース)

 まぁまぁ、とにかく、どんな形であろうとも、この名曲"You've Got A Friend"は常に素晴らしいということです。

 そして、ジュンコさんは今年、震災で苦しむ被災者の皆さん、そして、いつまでたっても明るい希望を持てないでいる日本人すべてに、この曲の持つ、シンプルでありながら、常に深いメッセージを贈るように歌い切った。
 私は、名古屋でのステージで、演奏前のジュンコさんのMCで、この曲の歌詞の暖かいメッセージにあらためて感じ入り、思わず熱いものがこみ上げてきてしまった。何度もやっている曲であるのに、これほど感動して演奏できたことはなかった。

 さて、これで、クラブサーキット2011の詳細は終了です。長々と最後まで読んでくださった方には厚くお礼を。そして、各会場にお越し下さった、たくさんの方々にも、厚く熱くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。来年もまた、再会できますように。


 
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by harukko45 | 2011-09-25 00:45 | 音楽の仕事

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