原発問題は人災

 大震災から20日が過ぎ、月はかわったが、復興への希望を抱くような状況にはなっていない。はっきり言って、甚大な被害を受けたとは言え、大地震と大津波だけだったら、我々は自然に対して改めて謙虚な思いに立ち返り、それでも国が一つとなって頑張れるはずだった。
 だが、同時に起こった福島原発の問題は、ほとんどが「未曾有の天災」では片付けられない状態、それは事故前、事故後に起こった人災によって、大きく拡大してしまったのだ。

 政府・東電はここにきて、ようやく事態が長期化すること、そして、そのゴールは廃炉にするしかないことを認めた。ネット上では、事故後すぐにこのような予測を何人かの専門家が指摘していたし、海外メディアの情報も悲観的なものが多かったために、ネット住人を自認する多くの人々にとっては当然の結論だったと思う。
 しかしながら、いずれこうなる事だったとは言え、それでも、民主党内閣と東電がより賢明な手だてをすばやくこうじていれば、たとえ被害をこうむるにしろ、ミニマックスな形で収束することが出来たのではないかと思い、それが悔しいし、ひどく怒りを憶える。

 それだけではなく、そもそも、4年前の新潟中越地震での柏崎原発事故がありながら、福島原発の安全強化の対策をまったくしてなかった東電の怠慢はあきらかだ。また、それを許してきた経産省、素人だらけの保安院、御用学者だらけの原子力安全委員会のいい加減さにも怒りは収まらない。もちろん、当時の政権政党である自民党の責任も大きい。
 補助金欲しさに原発誘致を承諾した地方自治体の首長や議員達は、今どんな心境で避難所生活をしているのだろうか。

 そして、東電が大手マスコミの幹部を接待していたという癒着ぶりが週刊文春で報じられ、それを一昨日、東電会長が会見で認めた。しかし、各大手新聞・民放テレビはそれを報じず、ネット上のみで知れ渡った。事故発生後からNHK以外のテレビ局は東電批判をほとんどしてこなかった理由は、このあたりだったのだ。最大のスポンサー、東電様には楯突けない、腐敗しきったマスゴミ。
 彼らが公共の電波を使って流してきたのは、枝野長官による大本営発表と、御用学者達の「想定外」と「ただちに健康に害を及ぼすものではない」の連呼、そして悲惨な津波のビデオとACジャパンのCMの繰り返しであって、そのサブリミナル効果によって、多くの日本人がPTSD症状になりかかっているのではないか、と思っているのは私だけだろうか。

 昨日、ひさしぶりに公に顔を出した首相は、いつもの作業服(?)ではなく、なぜかピシっとしたスーツ姿で、フランスのサルコジ大統領を迎えたが、テレビでの共同会見を見ていて、この人が我が国のトップであることに、深い深いむなしさと悲しさで心が一杯になってしまった。彼の言葉は相変わらず右から左に流れるばかりだ。自分のメンツのためだけで、欧米の支援を断り、国民を危機にさらしている人物が今頃何を言っているのか。原子力問題は世界共通の問題であることを全く理解していなかった「先進国」日本、我らの福島原発は「トイレのないマンション」の中で、汚物を垂れ流しているのに、始末できないのです、欧米の皆さん、どうか、助けてください。

 「堪え難きを堪え」る日本人だが、今や怒らなければならないのではないか。「がんばろう、日本」ではすまされない。「日本は強い国、日本の力を信じよう」ではない。その傲慢さ、過信が今回の悲劇を生んだのかもしれないのだ。今の日本は弱くて、信用ならない。世界一の堤防が何の役に立ったか。世界一の技術力が何の役に立ったか。そして、何よりそれらを無関心で許してきた庶民、自分自身が許せない。遅かった、日本を疑い、そして自分を疑うこと。
 日本は、もはや先進国としてふるまう資格もない。
 
 今回の震災で亡くなった多くの方々に謹んでお悔やみを申し上げ、ご冥福を心よりお祈りします。

 ニューヨーク・タイムスに多くの写真が掲載されています。遺体安置所の様子など、日本のマスコミでは控えられているものも多く掲載されています。しかし、私はあえて見た方がよいと思います。絶対に忘れないために、また再び平和ボケ、無関心体質にならないために。もちろん、それは個人個人の判断です。
 ニュース2チャンネルでのリンク
オリジナルのNYタイムスJapan-slide




 
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by harukko45 | 2011-04-01 04:07 | 日々のあれこれ

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