3月22日夕方

 昨日は、震災後初めて、あるライブ向けのリハーサルがあり、久しぶりに仲間達と演奏した。で、やはり音楽をやることは、どんなことよりも自分達を前向きにしてくれるものだと、再確認したのでした。個人的には準備不足もありヘロヘロではあったが、それでも気持ちが高ぶっていくのを実感したし、本番に向けてしっかりしなくては、という強い意識も復活した。

 度重なる政府のミス・リードとナイーブすぎる日本人の精神構造によって、首都圏はずいぶんおとなしくなってしまった。音楽業界も例外ではなく、私のスケジュールにおいても、今月はもとより、4月のライブがほとんどキャンセルもしくは延期となり、すっかり暇になってしまった。この調子が続けば、自分の生活も困った状態になるわけだが、それはたぶん、他の業種に携わる人々も切実に感じておられることだろう。

 東電が14日から実施した計画停電に対して、当初は「しかたがない」と受け入れて、積極的に協力しようと思ったが、今は、そもそも電力は貯めておけないのであるから、考え方が間違っているのではないか、と思うようになった。肝心なのは、電力消費のピークを抑えればよいわけで、計画「節電」でよいのだと思う。それを、大本営発表による「国家総動員令」のごとく、停電を強権実施するのは間違っている。それに、だいたいそのやり方がむちゃくちゃであり、停電実施地域の選別が「差別的」であると言っていい。茨城や千葉の被災地を停電にするような失態を平然とやってのけるなど、東電がいかに何も考えていないかがわかる。
 現在のようなやり方を続けられては、日本の経済はますます停滞してしまう。被災地の復興のためにも、政府と東電はもっとマシな対策を考えるべきだ。このままでは、自分で自分の首を絞めるようなことになる。

 計画停電の見直しについて、皆がもっと声をあげるべきだと思う。今回の状況を見ても、日本人がちゃんと節電に貢献し、停電しても冷静に我慢できることから、我々の民度のレベルはまだまだ高い。ならば、東電は消費量をつねに知らせて、マスコミはそのピークに対する警告をし、企業・家庭は節電へのさらなる努力(タイムシフト、デイシフト、在宅勤務、時間別課金、サマータイム)をすればよいと思う。
 
 とは言え、ふと頭をよぎると、どうしても重い気持ちにならざるを得ないのが、福島原発問題だ。これは、我々日本人が、今後ずっと背負っていかなければならない十字架のようなものだ。
 今も必死の復旧作業は続いているが、たとえ電力が回復して原子炉のコントロールができるようになったとしても、それで全てが解決ではないことをちゃんと自覚しなきゃならない。
 原子炉内とプール内にある核燃料が完全に冷えるまでに、3年から5年。その間、放射能物質はずっと放出されてしまう。早く石棺化したいのだが、熱いままコンクリートで固めるわけにはいかない、また溶けてきてしまう。なので、今のようなむき出し状態を解決しなければならない。そのためのアイデアが必要になる。
 その後、冷えた燃料を中間貯蔵施設(青森県むつ市で着工中)に移し、そこで30年から50年。なんと長い時間がかかることか。(くわしくは、大前研一さんのビデオを見てほしい。)
 特に福島県で20km以内から避難された皆さんが、地元に帰るのは、ずいぶん先になる。それを含む「福島原発のこれから」について、政府、東電、そしてテレビで毎日解説している専門家達が、未だに一人も説明しないのは本当に許せない。まさに、隠蔽している。
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by harukko45 | 2011-03-22 20:43 | 日々のあれこれ

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