大震災から5日目

 福島原発の問題は、ますます混沌とし、相変わらず詳しい状況はよくわからないまま、テレビでの原子力研究者・専門家達の予想解説を主に手がかりにしなければならない。
 
 政府は今頃になって、統合本部を設立して、政府主導で対策にあたる方針のようだが、そもそもこの時点まで東電という民間会社に任せっきりにしていたことが信じ難く、明らかに危機管理の甘さを露呈したものだ。
 IAEAやアメリカに対して、昨日になって支援を要請するのなら、もっと前からするべきであり、現にこの時点になるまでしてこなかったのだから、よほど東電の能力を信頼し切って、事態を楽観視していたとしか言いようがない。ましてや、11日の段階でクリントン国務長官が冷却剤を提供すると語っていたのに、日本政府は断ってしまったのだから、全くお話にならない。
 この期に及んで、東電幹部を怒鳴りつけている場合か。

 successさんのブログに、地震直後からアメリカ側は深く憂慮して問題点を指摘しているニュースが日本語訳されている。こちらにも引用させてもらう。
e-news.com
2011.03.11 「今回の地震で、日本の55(54)の原子力発電機のうち、11機がシャットダウン(機能ダウン=停止)された。そして、福島の第一プラント機のまわりの6,000人の住人がすでに退去した、と報告されている。福島第一原子炉の緊急事態は、『原子炉がセントラル(中央装置)と緊急時に使うディーゼルパワーが既に機能を失っており、数時間でパワー切れとなるバッテリーパワーに依存している』 と福島の原子力発電所に詳しい、以前日本視察をしたポール・グンター氏は語った。

氏は続ける。「バッテリーが尽きると、原子炉のReactor core (原子炉心)の照射核燃料がメルトダウンを始める可能性がある。 もしそうなれば、格納容器冷却システム(containment system)が、環境への壊滅的な放射能の放出が起こる可能性がある」

 この種の格納容器冷却システムは、悪評高い脆弱なデザインであると、ケヴィン・カンプ氏が語った。同氏は、日本で原子力発電に関連する講演を、最近開いたばかりである。」


 そして、東電の会見と枝野官房長官の会見の間に割ってはいってくる、経産省の原子力安全・保安院なる人々は何なのか?彼らも官僚であるならば、一応政府の一員のはずだが、どう聞いても彼らと内閣とに完全なる一体感は感じられない。そもそも、会見場に鎮座している彼らは科学者なのか?原子力の専門家なのか?
 菅政権がこれほどまでに楽観的でいたのは、保安院の責任者の「絶対にチェルノブイリ(原発事故の二の舞い)はあり得ない」との言葉を信じたからのようだ。「チェルノブイリは越えられないが、スリーマイルを越える」、これが現在の最も考えうる現実だ。
 
 日本にだって、もっと優秀な専門家がいるのではないのか?テレビで解説している学者や教授達では力にならないのか?(どうやら、現在、このような事態をレスキューできるのはアメリカ軍の核防護隊のみだとの話も聞いた。彼らは三陸沖の空母ロナルド・レーガンで待機中との話も。)

 とにかく、アメリカによる「トモダチ作戦」もこの核問題にめどが立たないと機能しない。母艦からヘリコプターで、各避難所に救援物資を大量に輸送する作戦は、ヘリコプターに放射能汚染が確認されたことで中止されてしまったからだ。
 これ以外にも、自衛隊だけでなく、外国からの援助隊やボランティアの民間人達を、人体に影響はないといくら言ったって、汚染の可能性がある地域にどんどん送ることなどできないではないか。
 だからこそ、原発問題の収束は急務なのだ。メンツやら覚悟やらはいらない。世界の支援を感謝して受けて、問題解決を急ぐことこそがリーダーの決断だろう。

 それにしても、マスコミ各社がキャスターを僻地の避難所に派遣して「深刻な状況」を放送できるのだから、何で救援物資の輸送がなかなかままならないのだろうか。それに、被害のない地域での市民の不安からくる「物の買い占め・買いだめ」は、救援を求める避難所の現状とは別世界に感じてしまう。終戦後最大の国難であるのだから、必要に応じて、国による政令等で救助と支援を最優先にするべきではないだろうか。(この点のみ、石原東京都知事の意見に賛成だ)
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by harukko45 | 2011-03-15 20:07 | 日々のあれこれ

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