クラブ・サーキット斬り!名古屋編3/11(1)

 福岡2日間のライブを終え、次の日は名古屋への移動日。しかし、3人のメンバーは東京に帰り別件の仕事へ、翌日再び合流して名古屋ブルーノートの初日となった。名古屋ブルーノートは福岡と同じようにお客さんとの密着度が高い。よって、こちらの状況がかなりダイレクトに聴き手に伝わっているかもしれない。それでは、MDでチェックしていこう...

“The Hotel Marginal”
 いつものSEが流れ、我々が準備OKになった時点で私がPAさんに合図を出す。すると、SEがフェイドアウトしていき、私のシンセがそれにかぶってフェイドインなのだが、おっとPAさんのフェイドアウトが早すぎます!私のインが間に合わず、何とも言えない「間」が空いてる。その影響か、テンポが早いわけではないのだが、何となく急かされたムードで始まる。しかし、福岡よりはMD内でのバランスは悪くないね、これなら楽しめそう。全体的にはもうすっかりこなれた演奏で安定している。おお、間奏でのウエちゃんのハイハット・ワークがいい意味での「打ち込み臭い」雰囲気でなかなか良い。ちょっと微妙な言い回しでわかりにくいかな?

“Crystal City”
 この録音のせいかもしれないが、日本でない場所でやっているような雰囲気が漂っていておもしろい。妖しいブートレッグを聴いているようとも言えるかな。ちょっと、けだるいというか何ともまったりした感じが気持ちいいのだ。オッサンのソロもいつもながら素晴らしいが、ここではバンド全部のサウンドがとても一体感があって好ましい。

“Simple Love”
 わかった!会場全体に響いている音もいい具合に回り込んでいてちょうどいいアンビエンスになっているようだ。だから昔のジャズのライブ盤のような雰囲気がするんだな。本日のMCは「皆様、こんばんは!ようこそおいでくださいました。どうぞ、ごゆっくり、最後まで楽しんでってください。」ジュンコさんの声が軽やかだなぁ。ゴトウさんのコンガのフィルがよく聞こえる。この曲にしては割とカオスな感じ。少しだけ70年代のマイルス・バンド(アガパン・バンド)のようなムワっとするムードがある。それにしてもお客さんのウケがいいな。

“シルエット・ロマンス”
 福岡から引き続きこの曲のレベルは高いところでキープされている。ゴトウさんのイントロ、間奏に少し自由なニュアンスが入ってきた。ジュンコさんの唄がゆったりしていて気持ちいい。そのせいだろう、やっぱり会場の拍手も熱いね。

“愛は時を越えて”
 次は「愛時」なのだが、どういうわけかジュンコさんは気持ちよくなりすぎたか、“残響”へのMCに移っていってしまった。後ろで我々は次がどちらになるのか、とバタバタしている。オッサンはアコースティックに持ち替えているのだが、ジュンコさんのMCがどんどん“残響”に向かっていくので、「愛時」のバッキングをさりげなく弾いて気づかせようとしていた。が、かえってジュンコさんのMCは熱を帯び、これは絶対に「愛時」はないな、ということに。それでは次の曲。

“残響”
 バタバタしたわりには良い始まり。テンポもムードもわるくない。うーむ、このぐらいのゆったり感がいいのかもしれない。これなら、CDの打ち込みのニュアンスを完全に払拭して生演奏で再現する意味が出てくる。2コーラス目に入る前のブリッジで私がテンポを落とすところも不自然でなくかえって良い。間奏もこれまでの中では一番の出来か?エンディングも自然に演奏できたようだ。ようやく、この曲も壁をこえられるかも。

“Say Love”
 ウエちゃんのご機嫌なフィルに引っ張られて快調な始まりだ。前日に買ってほやほやのスネアがいい音しているので、気分もいいに違いない。ただバランスは、ハイハットとシェーカーがでかすぎる。こういう音があまり目立つとビートがだんだん神経質に聞こえてくるんだよね。とはいえ、サビに向かって盛り上がっていけば、どんどん体が動いていく感じだ。コーダのベースの動きがかっこいいね。

“Safari Night”
 今日のこの曲はまさに「サファリ」な感じ。さっきも言った「ムワッ」という感じがあるのだ。コンガのバランスが大きいので、ムトゥーメがいたときのマイルス・バンドを思い出させるんだよ。おお、オッサンのカッティングまでレジー・ルーカスのようにも聞こえて来るではないか。かなり荒っぽいが、でも、いつもより黒っぽくて、これはこれでおもしろい。

“Paper Moon”
 これも強力に「カオス」だね。この鳴り方だと、一歩間違うと「混乱」「グチャグチャ」ってことになりそうなんだが、むしろこの汚らしいダンゴ感が素晴らしく一体感を感じさせるのだ。だから、相変わらずハイハットがでかいのだが、この場合はかえって好ましい。会場の盛り上がりもすごくいい。「初代学園祭の女王」の面目躍如だ。

“星を探して”
 ウエちゃんの個性派ハイハット・ワークがおもしろい。全体的にはロックよりもブラック・ミュージック系になっている。それが、今晩の特徴なのだが、ミュージシャンはそれを特別に意識していたわけではない。会場、スタッフ、聴衆、それらとの相互作用がいろいろと化学反応を起こすのだろう。おお、ギターソロ前のストリングスの盛り上げがかっこいい!もちろん、その後のオッサンは見事な堂々たるソロを展開している。最後のグワーっという大かき回しもなかなか凄みがあっていいね。

アンコール“愛は時を越えて”
 本編で忘れられてしまった「愛時」はここでご披露。私とオッサンは一心同体ではないか!いいイントロだ。ジュンコさんがとってものびやかな歌いっぷりで素晴らしい。どこの部分をとっても気持ちよいテイクで、この曲がこれほどまで完成度が高いとは逆に驚きだし、感動した。

アンコール“A Way”
 今回のメニューで私が一番好きな曲はこれなのだが、本当にやっていてこんなに楽しい瞬間はなかなかないよ。今夜はバンドとジュンコさんとの一体感がいつも以上にある感じで、実にタイトで気持ちいい。サビのオルガンのサウンドがバッチリはまっている。コーダはギターソロとコーラスとジュンコさんとちょっと混沌となりがちなのだが、今日はかえって何度も言う「カオス」感がおもしろい。
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by harukko45 | 2005-04-15 00:00 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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